原作と異なる点が、多々含まれます。
1.宴会の終わり
「おーい霊夢ーっ!」
「あら魔理沙。相変わらず騒がしいわね」
「こんばんは魔理沙さん」
「よう文。お前も来てたのか」
春近くの夜、幻想郷の博麗神社では、宴会が行われていた。
楽園の素敵な巫女、博麗霊夢、
普通の魔法使い、霧雨魔理沙、
幻想郷の伝統ブン屋、射命丸文は、近くの席に集まって酒を飲んでいた。
「文がいるなんて珍しいな。いつもは来ても他の天狗と一緒だろ」
「今日は霊夢さんの取材をしようと思ったんです」
「またかよ」
「断るって言ってるのにしつこいのよ。こいつ」
「いいじゃないですか。もしかしたら信仰が増えるかもしれませんよ?」
「信仰信仰言ってんのは早苗だけで十分でしょ…はぁ」
「お願いしますよぉ。一回だけっ!異変が起きたときに密着取材させてくださいっ!」
「…そんな断られてるんだしいい加減諦めたらどうだぜ?他にもなんかネタあるだろ」
「うーん、なにか月が爆発するくらいの異変が起きれば取材できるのに…」
「そんなこと起きるわけn…」
ドォオオオオオオーーーーーンッ‼︎
辺りに爆発音が響き渡った。
「なにっ⁉︎」
数十秒後、空に浮かぶ丸く白い月が、三日月型になっていた。
あっというまで、誰も反応できなかった。
「…な、なにっ⁉︎なんなんなのっ」
「まさか本当に月が破壊されるなんて…」
ざわざわと騒がしくなる。
来ていた永遠亭のメンバーたちは、特に声を荒げていた。
そこにいる全員が空を見上げ、驚愕していた。
「嘘…」
「嘘じゃないですわ」
その声に、皆は空から地に目を移した。
「ついさっき確認しにいってまいりました。これは本当です。月の八割型が破壊され、三日月になっています」
「月の住民はっ⁉︎」
八意永林が叫ぶ。
目には不安そうな表情が浮かんでいる。
「大丈夫です。負傷者はいるようですが」
「よ、良かった…」
「待って。『破壊』された?」
「…そうよ」
「月を破壊するほどの技術を持った生物が、幻想郷にいるっていうの?」
「こっち側に、そんなものがいるわけないですわ。いるのはあっち側。つまり、外の世界」
「…」
「至急あっち側に向かう部隊を編成いたしますわ。スキマで勝手に連れていきますから、よろしくお願いします」
「わかったわ。ひとついいかしら?」
レミリアが口を開く。
「なにかしら?」
「月を破壊した者は、誰?」
「……未確認生物…。そう言うしか、ないですわ」
「月との全面戦争になる可能性は?」
「ありませんわ。ちゃんと豊姫と依姫に交渉をしましたから」
その名に、輝夜が顔をしかめるのがわかる。
「数ヶ月に部隊を編成。未確認生物の確認をいたします。それではごきげんよう」
*****
数ヶ月後
その後月は三日月のまま、なんの進展もなく、数ヶ月が過ぎた。
「月はあんなんなのに、なんにも起きなくて暇ねぇ」
「未確認生物って、なんなんだろうな」
「知らないけど…手強いのかしら?」
「月を破壊するくらい強い妖怪かぁ…」
「…早苗は外の世界出身だったわね」
「じゃあ部隊には早苗が来ると思うか?」
「紫の判断よ。私がしるわけないじゃない」
「こんにちは、二人とも」
空間が裂け、スキマから紫が出てくる。
*****
「それでは霊夢に魔理沙。こちらへ」
「?今回は私も紫公認で参加していいのか?」
「今回は事態が違いますもの。それにやめろと言ってもついてくるでしょう?」
「まあそうだな」
二人はスキマの中に入った。
出たのは、紫の屋敷だった。
「あと二人、こっちに来ますわ」
「誰だ?」
スキマが開き、人が落ちてくる。
「あややややっ⁉︎」
「文かよ」
「なんでこいつなの?」
「もう一人がきたら言うわ」
「そう」
「きゃあっ!」
悲鳴をあげながら落ちてきたのは、完璧で瀟酒な従者、十六夜咲夜その人だった。
「咲夜か。これはまあまあ納得だな」
「痛いじゃないっ!なにすんのよっ⁉︎」
「言ったでしょう。勝手に連れて行くって」
「まだ紅魔館で仕事があるのに…ぁああ」
「代わりに妖夢を送ったから大丈夫よ」
「ぅう…」
「それでは四人とも、よく聞いてちょうだい」
紫はため息をつきながら話をはじめた。
「月を破壊したのは、こいつよ」
紫は写真を出した。
そこには、顔が丸く、目が小さい、口が裂けている、ふざけた顔をした黄色い生物が写っていた。
「これは…気持ち悪いな」
「珍しく魔理沙さんと同意見です。これ気持ち悪いです」
「その生物の名前は?」
「わからない」
「…そうですか」
「こいつは外の世界の学校、椚ヶ丘中学校3ーEの教師をやるらしいわ」
「へぇ」
「意味がわからないわ。この変な生物が教師?」
「ええ。そして、この学校の3ーEの生徒は、こいつを暗殺するために、訓練するらしいの」
紫は印刷された4枚の紙を、四人に配った。
「こいつは外の世界が開発した、人間…もちろん妖怪にも無害なナイフとBB弾だけが攻撃が効く。でもナイフでの的あてはものすごく無謀よ」
「なんで?」
「こいつは、最大でマッハ20…時速24000㎞よ。1秒に6000m、6㎞で動くことができる」
「速っ!」
「だから咲夜と文なのね」
「取材のしがいがありますねぇ」
「あんたこんなきもい生物も取材したいわけ?」
「面白いと思いますが?」
「あなたたちには、転校生として椚ヶ丘中学校3ーEに潜入して貰うわ。ただし」
「ただし?」
「中学校3年の勉強と、ナイフと銃の訓練を、これから行います」
「えっ⁉︎勉強…?」
「外の世界の知識を、少しでも身につけてもらうわ」
「そ、そんな」
四人ははやくも、心がおれそうだった。
2.勉強
咲夜と魔理沙は、普段から数式や英語をよく目にするせいか、数学や理科、英語はそこまで問題じゃなかった。
しかし、文と霊夢は、覚えるまでに大分時間がかかった。
「あーっ!もうっ!面倒くさいわっ!」
「わかりませんねぇ、こんな数式社会に出て使うんですか?」
「だから、ここは…」
「わかんないわよっ!」
「わかれよっ!」
四人が苦労したのは、国語と地理と歴史。
あちらの知識のない彼女たちには、地理や歴史など知る由もなかったし、心情を答えなさい?文法⁇頭には『?』しか浮かばない。
「まあ、始めた頃よりは、ましになったかしらね」
紫は呟いた。
ナイフや銃の扱いは、全く問題なかったが…。
テストでは、大体咲夜が一位、魔理沙が二位、文が三位、霊夢が四位だった。
「ふふっ」
「なに笑ってるの?魔理沙」
「いやさ、霊夢ってなんでもできるイメージだったから、なんか苦労してる霊夢見るのが、新鮮なんだよな」
「確かに」
「四苦八苦してる霊夢さんなんて、珍しいですからねぇ」
「くっ!いつか見返してやる」
3.外の世界
「数ヶ月お疲れ様。休む暇はないわ。これに着替えて」
「なんですか?これは?」
「椚ヶ丘中学校の制服よ。学校にはこれを着て通ってちょうだい。暗殺目的ならば、能力や弾幕を使っても構わない。ただし、3ーEの生徒以外にみられないこと」
「つまり、外を飛んで出歩くことはできないんですね?」
「そうね」
「面倒くさいぜ…」
「しばらく滞在する場所は?」
「近くの住宅街の家。スキマをつなげてあるから、学校へは一瞬よ」
「帰るのがしんどそうね」
「……」
制服に着替えてから、紫はバッグと教科書を配布した。
「ていうかこいつらとルームシェアなのっ⁉︎」
「なにか問題でも?」
「正直、咲夜と魔理沙はいいわ。魔理沙は幼馴染だし咲夜は給仕してくれるし。でも文は絶対盗撮するでしょっ⁉︎」
「そんなことしませんよ〜(笑)」
紫は苦笑しながら、こう言った。
「そんなことしたら私がちゃんとカメラを取り上げてあげるから」
「それは困りますねぇ」
「それじゃあ、行くわよ」
To be continued
文がお気に入りです。(笑)