東方×暗殺教室   作:雪兎 銀杏

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*これは東方projectの二次創作です。原作と違う点が多々含まれます。


2時限目 椚ヶ丘中学校3ーE

1.朝

 

「おはよー」

「おはよう」

 

椚ヶ丘中学校3ーEは、丁度登校時間で、教室には生徒たちが続々と集まっていた。

 

「あれ?殺せんせーは?」

 

潮田渚は友人の杉野友人に尋ねた。

いつもなら教室にいるはずの殺せんせーが、今日はいない。

 

「おはよ渚。俺もみてねーんだよ。残念ながら」

「そっかぁ」

 

二人はクラスがざわついているのに気がついた。

 

「どうしたの?茅野」

「あれ!見て見て」

 

茅野カエデの指差す先の窓の外に、見慣れない四人の女子生徒が見えた。

 

「?」

「転校生かなぁ?」

「ビッチ先生みたいに、あの子達も殺し屋なのかな?」

 

倉橋陽菜乃がにこにこしながら言う。

そうだったなら大変だ。

また面倒臭いことになる。

 

「普通の子達に見えるけど…」

「ていうか美人揃いじゃんッ‼︎」

 

坊主頭の岡島大河が、気づいたように叫んだ。

クラスの者たちは、そんな岡島を無視した。あたりまえだが。

 

「なんか一人外国人っぽいし、帰国子女かも」

「外国人って、余計殺し屋なんじゃないかと思うよ…」

「あの子凄い大きなリボンつけてて可愛いね」

「むむ…胸が…」

「茅野、大丈夫?」

 

*****

 

四人は学校近くの山にスキマが繋げてあったので、特に疲れることもなく、すぐついた。

 

「随分なボロ校舎ね。差別されてるって本当だったんだ」

「そうだな。霊夢の神社よりひどいぜ」

「霊夢さんの神社よりひどいなんて…よっぽどですねぇ」

「霊夢、あんな風になる前に掃除とか管理とかしっかりしなさいよ」

「うっさい黙ってろ!余計なお世話だっ!」

 

顔を真っ赤にする霊夢をからかいながら、四人は窓から何人もの顔が覗いていることに気がついた。

 

「あーあ、目立ってるわよ全く」

「仕方ないだろ。転校生って、目立つもんらしいし」

「朝からお弁当作りで疲れたわ」

「肩揉みましょうか?」

「結構よ」

 

校内に入り、スリッパに履き替えると、四人は廊下で呼び止められた。

 

「君たちが転校生か」

「…?」

「ここの体育教師、烏間という者だ」

「先生?」

「そうだ」

「へぇ、よろしく」

「よろしくだぜ」

「よろしくおねがいします」

「よろしくお願い致します」

 

「英語教師兼殺し屋のイリーナ・イェラビッチよ。あなたたち、殺し屋なの?」

「生徒である以上殺し屋ね」

「そういうことじゃないわ」

「殺しを生業にしてるかってこと?違うわよ。私は巫女。むしろ、殺しを裁く者でしょ」

「ミ、ミコ?」

「神に仕える者って言ったほうがいい?外国人だからわかりにくいかしら」

「カラスマッ!ミコってだれっ⁇」

「人の名前じゃない」

「この子の名前なの?」

「違うわよ。私は博麗霊夢。一年、よろしく頼むわ」

「それではまず先生に敬語で話しましょう!霊夢さん」

 

振り向くと、四人の後ろに、背の高い黄色い生物が立っていた。

 

「あぁ、あんたが月を破壊した…」

「そうですよ」

「迷惑なんだけど」

「言ったでしょう、先生には敬語で」

「暗殺すれば地球は無くならないんだな?」

「そうですよ。あなたも敬語を…」

「そんな簡単にヤレるかしら」

「色々頭をひねったほうがいいですかねぇ」

 

紫色に染まる殺せんせーに、霊夢はため息をついて答えた。

 

「わかってるわよ。敬語でしょ」

「そうです。それでは、教室に向かいましょう。お名前は?」

「私は、霧雨魔理沙」

「十六夜咲夜と申します」

「どうもっ!清く正しい射命丸文ですっ!」

 

「文さん、そのカメラはなんですか?」

 

文は首に古いフィルムのカメラを下げていた。

殺せんせーは触手を伸ばしてカメラを触った。

 

「写真を撮るのが趣味なんです。学級新聞とか、作ってもいいですか?殺せんせー」

「もちろんいいですよ」

「ありがとうございます!」

「あんたここに来ても新聞書くの?あくまで目的はこいつの暗殺よ?」

「こらっ!霊夢さんっ!先生をこいつ呼ばわりしないっ!」

「はいはい」

「殺せんせーって背ぇ高いよなあ。羨ましいぜ」

「あんた四人の中で一番背低いしね」

「うっせー」

「まあまあ、魔理沙。そのうちその背も伸びるわよ」

「背が一番高い咲夜にだけは言われたくなかったぜ」

「…ふふふ」

 

そうこう言っているうちに、

 

「皆さん、おはようございます!」

 

殺せんせーが足を踏み入れると、蜘蛛の子を散らしたように、生徒たちが席についた。

 

「日直の人は号令を」

「規律、気を付け、礼、着席!」

 

*****

 

日直の号令を終えて、3ーEは席に着いた。

殺せんせーの後ろに、四人の生徒が立っていた。

 

どれも美人だったがそれぞれ変わっていた。

 

1人は黒く長い髪の上に、赤いリボンがついていて、それが物凄く目立っている。

1人は金髪金眼で、髪の一部を三つ編みに結んでいた。

1人は薄灰色の色の髪のもみあげあたりが両側とも長く、三つ編みに結ばれている。

1人は肩くらいの黒髪で、首に古そうなカメラを掛けていた。

 

「自己紹介をしてください」

 

「博麗霊夢よ。好きなものはお茶。よろしく」

「霧雨魔理沙だ。得意科目は理科と数学っ!よろしくだぜ」

「十六夜咲夜と申します。得意なことは料理を作ったり掃除をしたりすることです。よろしくおねがいいたします」

「清く正しい射命丸文ですっ!好きなことは写真を撮ること。よろしくお願いします!」

 

「よろしくおねがいしますね。転校生に質問がある人はいますか?」

 

「はーい!」

 

倉橋が勢いよく手を挙げた。

 

「四人とも、彼氏とかっているの?」

「あー、私も気になるー!」

 

「カレシ?カレシってなにかしら、魔理沙」

 

咲夜が魔理沙に尋ねた。

しかし魔理沙は首を傾げた。

 

「カレシ?わかんないぜ」

「男という意味の言葉がくっついてますが。彼と氏」

「じゃあお付き合いしている男性がいるかってこと?」

「そういうのはいないわね」

 

「じゃあはい!四人とも偉く親しげだけど、知り合いなの?」

 

茅野が手を挙げた。

 

「私と魔理沙は幼馴染ね」

「私も霊夢さんの小さい頃は知ってますよ」

「私は比較的最近知り合ったわ」

 

「へぇ、じゃあさ、君らって殺し屋なの?」

 

赤羽業が、四人に向かって言う。

3ーEの全員が気になっていることだった。

 

「3ーEの生徒である以上、私たちはこいつを殺す殺し屋よ」

「お前らだって、殺し屋だろ」

 

その言葉に、全員が納得した。

 

僕らは殺し屋。

暗殺対象は、先生。

 

*****

 

2.体育の時間

 

「えー、四人にはこれから体力テストをしてもらう」

「体力テスト?」

「性能テストといったところでしょうか」

「とりあえずな。手始めに100m走をしてもらおう」

 

四人はグラウンドのスタート位置についた。

 

「よーい…スタートッ!」

 

岡野ひなたが勢いよく声を出す。

その瞬間、

 

1秒後 文がゴール。

 

「え?」

「何秒ですか?」

「えっと…1.00秒」

 

一方、霊夢達三人は死闘を繰り広げていた。

咲夜が魔理沙と霊夢の前を走っているのだが、魔理沙と霊夢が大体同じくらいだったのだ。

 

「はっ!はっ!」

 

霊夢は素早く魔理沙の足にお祓い棒を出した。

 

「うわっ!」

 

魔理沙は転び、その間に霊夢は走った。

 

「くっそーっ!」

 

魔理沙は八卦炉を取り出し、霊夢に向けて、威力を抑えながら弾幕を撃った。

 

「痛ぁっ!」

 

転びはしなかったが少し遅くなった霊夢に魔理沙が追いつき、結局二人とも同時にゴールした。

 

「こら霊夢さんに魔理沙さんっ!邪魔しあっては駄目でしょうっ!正確なタイムがはかれないじゃありませんかっ!」

 

殺せんせーは怒っていたが、二人には聞こえていない。

 

「ちょっと魔理沙?あんたなにやっちゃってんの?」

「それはこっちのセリフだぜ。ふざけんなよ?」

「弾幕撃つことないでしょう!弾幕はっ‼︎」

「お祓い棒もおかしいだろうがぁっ!」

「あーもう面倒臭いっ!弾幕勝負よっ!」

「受けて立つぜ!」

 

「やめなさいっ!二人ともっ!」

 

「…っ!」

「うわっ!」

 

文と咲夜が後ろから二人を止める。

 

「ちょっと文っ!離しなさいっ!」

「離せよ咲夜っ!」

 

「いい加減にしないかっ!」

 

烏間先生の声が響き渡る。

 

「…わかったわよ」

「頭に血が上ってたぜ」

 

少し睨み合ってから、2人だけもう一回タイムを計りなおした。

 

霊夢の方が少し速かった。

 

「くそっ!最下位かよ」

「文には勝てなくてもいいけど、あんたに負ける気はないわよ!」

「そんなこと言ってるけど勉強で私に勝ったこと、お前あったか?」

「それは…っ!ない…けど…っ!」

「いつか両方でお前に勝ってやるからなっ!」

「それはこっちの台詞よっ!」

 

「あの二人は昔から変わらないわね」

「そうですねぇ」

「貴女いつカメラ持ってきたの?」

「ついさっきです」

「そう」

こいつも相変わらずだと、咲夜は気付かれないようにため息をついた。

 

*****

 

隣でナイフを振る練習をしていた3ーEの生徒たちは、四人の100mを見入っていた。

「凄い…」

「速いねぇ、四人とも」

「いやいや待っておかしいでしょっ⁉︎」

 

淡々と語るカルマと杉野に、渚は思わず突っ込んだ。

魔理沙と霊夢と咲夜はいい。

けれど文だけ別格だった。

 

「殺せんせーに比べたら、ずっと遅いけど…やっぱりあの転校生、只者じゃないみたいだね…」

「暗殺するところ、ちょっと見てみたいな」

「見てないでナイフ振りなさいっ!あーもうっ!肌が焼けちゃうわっ」

「「「はーい」」」

 

ビッチ先生のヒステリックな声を聞きながら、3ーEの生徒たちの意識は、四人から逸れた。

 

*****

 

四人の体力テスト結果が、企画外だったのは、言うまでもない。

 

文は反復横とびが凄いことになったし、霊夢は握力が凄いことになった。

 

魔理沙と咲夜は飛び抜けていいものはなかったが、それでも優秀だった。

 

意外な結果を見せたのは、魔理沙だった。

20mシャトルラン…あのえげつない持久走が、150回くらいまでいったのだ。

文には負けたが、それでも霊夢と咲夜には勝った。

 

「疲れたー」

「もう…疲れたわ」

「あぅ…」

「三人とも起きなさい。お昼よ」

「…そうね」

 

「ねえねえ博麗さん達、一緒に食べない?」

「別にいいわよ。それと、霊夢でいいわ」

「やったーっ!」

 

霊夢達に話しかけてきたのは、茅野カエデと渚たちだった。

 

「…ん?四人とも同じメニューだね」

「私たち同居してるから、咲夜がつくってくれるのよ」

 

「咲夜ぁ、私のにトマトいれるなって言っただろ?」

「ちょっと咲夜っ!なんで私のだけこんなにオクラが入ってるのよっ⁉︎」

「好き嫌いしないで食べなさい。そんなんだから魔理沙は背が伸びないのよ?」

「うぐっ」

「なんか咲夜さん、お母さんみたいだね…」

「ていうか気になってたんだけど…。なんで文ちゃんってあんなに速いの?」

「ん⁉︎」

 

急に会話がふられて驚いたのか、文は箸を手から離した。

 

が、落ちる直前に殺せんせーが掴んでいた。

 

「大丈夫ですか?」

「ああ、はい。大丈夫ですよ。ありがとうございます」

「私も気になりますねえ、なんで文さんがあんな人間離れした速さなのか」

「あややや、秘密です」

「そうですか。じゃあ先生ちょっとフランスまで行ってお菓子を食べてきます」

 

そう言って、殺せんせーは窓から飛び出していった。

 

「それで霊夢さんたちはどうするの?暗殺するの?」

「んー、まあ明日くらいにやるわよ」

「そっか〜」

 

こうして初日は過ぎていった…。

 

To be continued…

 

 




次回、第一暗殺
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