魔王様の友人は風変りな悪魔(元男です)   作:Ei-s

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これにて第三巻分終わり。
忙しいから全然執筆進まないのは焦ったわ・・・この時間になってすいません。


第二一話

映像が終われば、王座の間は異様に静かだった。

結果だけを言えばシャルティアはパンドラズ・アクターに敗北した。ソレだけだ。だが、その過程に問題が在った。

己の造物主の姿を見る事が出来た。動く姿や声音を聴くことはできた。それは良い事なのだろう。だが、至高の御方の姿を借りたパンドラズ・アクターの戦闘を観終わり、興奮が冷めれば恐ろしいと感じるには足りる。

仮に、己がパンドラズ・アクターと戦闘する事なれば、冷静に対処できるのか。彼等が恐ろしさを感じるのは終始、ソコに尽きのだ。もっとも、例外はいるが。

記憶が無かろうとも、敗北したシャルティア等完全に茫然自失状態である。

 

「以上で私の演目は終了で御座います。シャルティア殿?これで、私の創造主であるアインズ様こそ至高の中の至高。最も素晴らしい御方であると御理解頂けましたかな?」

 

「ひゃ、ひゃぃ・・・」

 

意外にもシャルティアの発言を根に持っていたパンドラズ・アクター。一礼しつつも、何処か挑発的である。

不敬・無礼である為、心の底で留めていた失言に、言った記憶は無いが、確りと記録されている事から完全に震えた声で確りとした返事もできないシャルティア。未だに体を震わせている事から、先の映像でとんでもない失態の数々に精神的ダメージは大きそうである。

 

「パンドラズ・アクター。そうシャルティアを虐めるな」

 

「申し訳御座いませんアインズ様。途中、少々紳士ではいられない事が御座いましたので、つい・・・」

 

『『『モモンガさんの中では紳士と書いて、魔王と読むんだ・・・』』』

 

(冤罪にも程が有る!)

 

アインズは思わず漏れそうになる溜息を噛み殺し、パンドラズ・アクターを注意する。

だが、アインズに呆れられているとも知らぬパンドラズ・アクターは美しいターンでアインズのいる王座の方向へ体を向け、演劇者に相応しく大きな一礼をして見せた。

パンドラズ・アクターの一言から至高の40人の幻影達は異口同音で呟き、アインズが己に飛び火した事を嘆いている事等、パンドラズ・アクターは知らない方が良い事だ。

 

「あ、あの・・・アインズ様。質問しても大丈夫ですか?」

 

「なんだ?」

 

「えっと、シャルティアがパンドラズ・アクター・・・さん?に負けちゃいましたけど、守護者最強はパンドラズ・アクターさんになるんですか?」

 

そんな中、アウラが恐る恐るという様子でアインズとパンドラズ・アクターを見ながら問う。

アインズはアウラの何処か怯えている様子を不思議に思うが、パンドラズ・アクターが彼等の造物主の姿で色々してくると思えば、アウラの様子は変では無いと考えた。

 

「っ!」

 

「・・・パンドラズ・アクターと呼び捨てにすればよい。そして、守護者最強はシャルティアのままだ」

 

「「え?」」

 

そして、アウラの問いに関して、シャルティアは無意識に、スカートを握り、強く目を瞑る。

至高の御方々が決めた役職を、纏め役であるアインズにより直々に外される。それは、アインズが失望しているのと同義であり、ナザリックの者達からすれば己の首を落としたくなる事象なのだ。

己への沙汰を聴く罪人にも見えるシャルティアの様子と、何処か心配そうに彼女を見るアウラに、アインズはパンドラズ・アクターへの余計な敬称を抜くように言いながら、シャルティアの地位は守護者最強のままであると述べる。

彼女等には、アインズはまだシャルティアに失望していないと聞こえた。思わず2人が、容姿に合ったあどけない少女の顔を見せる。

 

「パンドラズ・アクターは確かに強い。だが、ソレは高価なアイテムを使い、相手の精神を読み、効率良く揺さぶり等をかける事が出来てこそだ。今回は運の要素も非常に大きい。転移阻害とエクスプロード・マインの設置位置等、随分と分の悪い賭けにしか思えぬ。態々あのような真似をせずとも、第九位階クラスの魔法を餌に誘い込む等、安全なやり方が有っただろう」

 

「おっしゃる通りで御座います。結果、態々転移を誘発する為に勢いよく後ろへ跳ぶ必要が御座いました。そして、洗脳の副作用なのでしょう。終始激昂致していましたので、冷静さを欠いており幸いで御座いました」

 

パンドラズ・アクターが全力戦闘する為のコストを考えれば、最強に成り得ないとアインズは考えている。途中、シャルティアの精神への揺さぶり方等を鑑みれば、最恐の切り札だろうか。

そして、思うのはまだまだ甘いという事だろう。

アインズは、パンドラズ・アクターが転移阻害からのコンボを利用した理由は、時間巻き戻しによる一撃無効スキルを無視してダメージを与える事だと考えている。そして、パンドラズ・アクターはスキルを使わせぬ封殺を選んだ事も理解しているが、パンドラズ・アクターのMP総量からしても少々不安点も有る。

パンドラズ・アクターの強みは様々な姿へ変身し、多種多様な戦況に合わせてスタイルを変える事からすれば、あえて『使わせる』のも一手だとも考えているアインズとしては、少々賭けの要素が強く見えたのだ。

そしてアインズの言葉に、パンドラズ・アクターは先の戦闘ではシャルティアの思考・行動を読み間違えなかったからこそ良かったものの、下手すれば消費したMPが無駄になる事も理解しており、跪き、一礼しながらアインズの言葉を確りと胸に刻む。

 

「分かっているのならば良い。知識や力は在っても、経験が足りんな」

 

「ハッ!精進致します(・・・そう。万が一の時は必ず成し遂げますっ)」

 

反省しているようにも見えるパンドラズ・アクターの態度に、アインズの声音は何所か苦笑いをしているかのようだ。

故に、パンドラズ・アクターが内心、他のギルメンと接敵した場合にどういう行動に出るのか、己の気を引き締めている事に気付けない。

 

「して、アインズ様。今後の対応と回収した人間に加え、シャルティア処罰はどうなさいますか?」

 

「・・・回収した人間だと?」

 

アウラとシャルティアがアインズの言葉から少し落ち着きを見せ、話が一段落したと認識したアルベドは、アインズに指示を求めた。

 

「はい。シャルティアが吸血した冒険者の女でございます、意識不明の状態を維持させており、アインズ様の御指示を伺うべきだとして管理しております。なお、慰み者になっていた者共は放置しております」

 

(そう言えば、アレの検証はまだだったな・・・それに、ブレイン・アングラウスだったか。他にも生存者が居る以上・・・ふむ)

 

問題はアルベドが下等生物(ブリタ)の今後よりも優先すべき事が有った為に、報告していなかった事だ。だが、幸いにも処分した後での事後報告ではなく、最低限の治療はしていた。

アインズとしては、目撃者は処理すべきだと考えているが、無言で己を見るジュンの姿を見れば、考え直す事にした。

ブリタは接触した故に回収。盗賊に捕らえられた女達は放置している様子。

エイトエッジアサシンが回収できなかった武技使用者や、謎の動く鎧(ツアー)の存在や、記憶操作魔法の使用感覚等々、試すべき事や如何に情報操作すべきか考えるアインズ。

 

「小道具として使う。冒険者は治療しておけ。アウラ。周囲を存在していても可笑しくないシモベで急ぎ監視しておくのだ」

 

「はい!」

 

結果、アインズはモモンの名声を更に引き上げる小道具にする事で彼女等を救う事にした。

下手に冒険者が動く事となるのか分からぬ為、念の為に、元盗賊団の拠点を見張るようアウラに命じる。

 

「セバス。食いつかせる気等無いが、ソリュシャンと王都へ行け。そして、お前に就いているエイトエッジアサシンを2体とし、1体への命令権を与える。油断無く私が求める情報を集めるのだ」

 

「はっ!」

 

漆黒聖典やツアーはセバスと接触していない様子だが、逆算して付近を事件の前後に通ったのは疑われる可能性も有る。特に、スレイン法国は精鋭である漆黒聖典と至宝であるワールドアイテムを失った。血眼で事件の前後を調べ、セバスに接触する可能性を視野に入れ、囮として動くように命じる。

 

「この世界において、アレほどの実力を持つ者の一団。だが、遭遇戦という観点からすれば実力者の総数は極少数の可能性も有る。死体が無ければ蘇生も碌にできんと考えれば、相手の戦力も大幅に落ちたと言えるやもしれん。この度の一件。腹立たしい事この上無いが・・・我々には調度良かろう。戦力増強の猶予が出来たに等しいのだから」

 

「でしたら、アウラがリザードマンの村を発見しております。滅ぼし、彼等の死体であれば中位の中でも、多少マシなモノを生み出せるか試してみては如何でしょうか?」

 

静かに憤慨するアインズの言葉は、己の宝を傷つけられた竜を思わせる程鮮烈である。

現状、蘇生はまだ試していない。だが、蘇生魔法の概要はニグン達、元陽光聖典の者達に加え、ジュンの使い魔ポジションに在る悪魔のより齎されている。

パンドラズ・アクターが初撃に放った失墜する天空(フォールン・ダウン)により、漆黒聖典の死体は吹き飛んでおり、彼等の持つ蘇生魔法では蘇生出来ないとアインズは推測した。だが、確実では無いとも考えており、早急な戦力アップを考えているのだ。

なお、現在ナザリックはアインズ自身のスキルの仕様を調べる事を最優先にし、消えても問題無い死体をアンデッドへ精製しなおしている上に、そもそも死体の絶対数が少ないのも問題となっている。ナザリックのNPCやシモベには人肉を好む者も多いのだから。

 

「・・・まだ後始末が残っている。ソレの処理をしてから裁決するとしよう」

 

「畏まりました」

 

アインズとしては効率が良ければリザードマンを滅ぼそうが生かそうがどうでもいい。立案したアルベドはアインズの為になるのならば良いという考えだ。

しかし、アインズは無言で己達のやりとりを見ているジュンの存在が重要である。即刻裁決するのは、関係に罅が入るのは確実であると考えている為、そう先延ばしにするしかなかった。

 

「アインズ様!どうか!どうか妾に罰を与えてくんなましっ!この首を落とさせて下さいませっ!」

 

「却下だ」

 

シャルティアはもう我慢できなかった。まだ己への沙汰が通達されていない事に耐えられなかったのだ。

話しが一段落してもなお、己を見ないアインズの真意が分からぬは恐怖でしかない。いくら、

先程『守護者最強』の地位を変動させなかったとはいえ、幾分か失望されているのではと、疑心暗鬼に陥っていた事も要因である。

 

シャルティアの跪き、涙ながらの懇願に対し、アインズの言葉は正に一刀両断である。

 

「な、何故!?妾は洗脳されたばかりか、御身が創造されたパンドラズ・アクターへ槍を向けんした!どうか死を以って許しを!」

 

「黙れ!」

 

「ひっ――」

 

罪には罰を。そう泣きながら訴えるシャルティアに対し、アインズの怒声が王座の間に響いた。

己へと向けられた訳では無い怒りだというのに、転移時に王座の間にいたアルベド、セバス、プレアデス達とは違い、初めてアインズの怒声を聴く他の守護者達やジュンの心臓にはよろしく無い重圧が加わる。

文字数にすればたった二文字でしかないのに、込められた感情は如何程のものか。怒声を受けたシャルティアなど、思わず小さい悲鳴を漏らす程だ。

 

「この度はある意味偶発的なモノ。先も言ったがパンドラズ・アクターはお前を救う為に命を賭け、一度殺したのだ。ソレを自ら捨てる等許しはしない」

 

一度感情が振りきれた為、精神が安定したアインズは王座に座り直し、シャルティアへ確りと自殺を許さぬ旨を伝える。

何処か厳しくも穏やかな声音は先の重圧の対比も加え、何処か慈愛を感じさせる雰囲気に満ちていた。

 

「し、しかし・・・」

 

「アインズさん。罰なんだけど、こんなのは・・・」

 

罰を受けたい。許されたい。そう願っているシャルティアには、アインズの答えは辛いモノだ。

罪の意識が強い者は、総じて罰を受けたがる。第三者からすれば、一見甘えや逃げにも等しい行為であるが、心の安定化には必要な一段落である。一度でも、己の所業に罪を感じた事が有り、真摯に向き合う事が出来る者であれば当然の願い。意外にも、ソレを自覚していたのはジュンである。形でも罰が与えられれば落ち着くだろうと、見守っていたジュンは終に口を開く。

 

「そ、そんな!それでは罰ではなく褒美ではないですか!」

 

「けど、ナーベラルを選んだ理由からすると、通らない?」

 

だが、彼女の語った内容は許容できるモノではない。反発するアルベドは守護者統括としても正しい。

アインズ的には、有りかもしれないと思うのだが、アルベドの態度は正しく直訴。時に主が愚かな選択をしないよう、命を賭けて再考願うのも忠臣の証である。

特に彼女はアインズが不在の際、只管アインズの為に働いていた。

アインズはシャルティアの状況。名前の表示変化のログの確認を王座のマスターソースで終え、次にナザリックの運営経費やら金貨の残高等々を確認したのだが、出立前に予定していた出費ラインを大きく上回る状態であったのだ。アルベドが如何に有能なのか分かる。

 

もっとも、休憩時間と称し、アインズの寝室のシーツを変えた上で、己の匂いを付与する事も精力的に行っていた。コレを知るのはデミウルゴスと一部の一般メイドである。アインズは知らなくて良い事だろう。

 

「いえ!そうなればワザと失態をする者が出てきます!コレばかりは反対させて頂きます!通す訳にはまいりません!」

 

「デミウルゴス。お前はどう思うか」

 

「・・・シャルティアの失敗の原因等考えてみれば、効果的ではありますが、私も承認致しかねます」

 

アルベドのジュンへの反論は、アインズへの嘆願へとつながる。アルベドの強固な姿勢に対し、アインズはデミウルゴスへ意見を求めれば、彼もアルベドの意見を支持した。

ナザリックの者としては受け入れがたい提案であるのだ。

 

「けど、このまま謹慎処分も勿体無いし」

 

『シャルティア・・・血の狂乱対策のアイテムを準備してなくてゴメン。ゴメンなぁ・・・』

 

「・・・皆の意見は分かった。だが、遊ばせておくには難が有る」

 

ブレーンであるアルベド、デミウルゴス両名が反対票を投じており、酷く悩むアインズ。だが、ジュンの実用面での意見と、幻影であるペロロンチーノの、普段の、楽観的にも見える彼からは信じられぬ嘆きように、アインズはジュンの意見を通す事にした。

 

「アインズ様!?」

 

「だがコレは罰だ。ソレを肝に命じよ。アルベド。後程時間を貰うぞ」

 

「は、はい(?)」

 

アルベドが思わず主君の裁決に意を唱えようとするも、アインズの言葉により、出鼻を挫かれる。

デミウルゴスも、アインズの御意向が何であり、また、その深淵の如き智謀で何を考えているのか真意が分からず、不思議そうにアインズを見るばかりである。

ともかく、目先の方針は決定した。

アインズの号令で、再びナザリックは慌ただしく動き出すのであった。

 

エ・ランテルへ先ず戻ったアインズ。

アインズはバレアレ家や冒険者組合へ昨夜のアンデッド奮起事件(仮)の説明や、今後の処理、エンリの冒険者登録に、森の賢王(従魔登録時にハムスケへ改名)とルプーの従魔登録を行っていた。

そんな中、冒険者組合の入り口から一人のレンジャーの男性が転がり込んできた。彼は、シャルティアに全滅させられた冒険者チームの1人である。すぐさまアインザックへと話しが伝わり、報告を行った。

この時、アインザックの執務室へ通され、別件で同席していたモモンを演じるアインズ主体で、元盗賊団のアジトに調査へ向かう事となった。吸血鬼の出現に鉄クラスの冒険者チームが一瞬にして殲滅等、火急の処理を要する問題であり、一定以上の力が求められる為だ。

なお、モモン達が先陣をきるのは、カジットの遺体の回収や、クレマンティーヌの遺体の捜索、現場検証等々で動けない冒険者が多い事が要因である。

翌日、冒険者組合からモモン率いるチームがジュンを除き出発。その後を酒場でモモン達が依頼で動く事を知ったイグヴァルジがついて行った。

 

結果、イグヴァルジが行方不明になるが、クラルグラのメンバー以外誰も気にしない事となる。

 

その要因として、モモン達が帰還した際に、盗賊に捕らわれ、性処理玩具として扱われていた女達に、死んだモノだとされていた冒険者ブリタ。更に見事な戦装束である深紅の鎧を着た美少女がいたからだ。

 

ジュンの進言は、シャルティアを『暫く』ナーベラル同様アインズの供とし、教育するという内容だった。

ナザリック以外の第三者の目が有る時では、アインズ直々に叱られる上に、彼女の性癖で不都合が起きようモノなら、下等生物と断じている者共の前で即叱咤を受ける上に、ワールドアイテムの所持が無い所か、自殺用のアイテムの所持が義務付けられている。

一見ご褒美に見えなくも無い罰である。

 

「この度は同族が妾の名前を騙り、大変なご迷惑をお掛けしたでありんす」

 

冒険者組合。アインザックの執務室において、モモンの報告の前にシャルティアの、アインザックへの謝罪から始まった。

礼儀やら何やらで、アインズにより口酸っぱく指導され、しぶしぶ兜を外し、頭を下げる彼女にアインザックは苦虫を噛みしめている様子である。

彼の知識では吸血鬼は異形のバケモノ。それに対し、一見美少女にしか見えないシャルティア。しかも、何故自己申告でそう言うのかが分からぬと多少混乱していたのだ。

 

そんなアインザックの混乱を他所に、応接用の椅子に腰かける面々。ナーベが愛用のティーセットを取り出し、魔法でお茶を沸かしているのを横に、モモンが簡単に説明する。

内容としてはこうだ。

故郷を遠く離れトブの森の奥深くを迷った末に、スレイン法国の所業から、人間と関わりたくない異形種が暮らす隠れ里(アウラ建設中のナザリック第二拠点)が有り、偶然、以前人間との係わるのが嫌になったモモンの友人と再会。移住した時に吸血鬼の花嫁(ヴァンパイア・ブライド)相手に恋をして出来た娘がシャルティアだと前置きした。

問題は、シャルティアが何故人里へ来たのかであるが、異形種独自のネットワークにより、シャルティアの名を騙る吸血鬼が存在している事を知ったシャルティア本人が追っていたというのだ。何故、隠れ里から出たことが無い彼女の名前なのかは知らないが、父に付けられた誇りある名前を侮辱させたと憤慨した故の行動だとも。

そしてブリタが絶命する寸前、本物のシャルティアが到着し命を救ったのだと言う。人間を好まない感性ではあるが、己の名を騙った存在に襲われ、まだ命を救える状態だった事も有り、ブリタの吸血鬼化の治療をシャルティアが行っていた上に、ブリタの意識が戻らぬ為、エ・ランテルへ移動しなかったとのだとも。

 

アインズは、シャルティアの姿や名前が広まった可能性も考え、本人ではない事を強調しつつも囮とし、何かしらの情報や接触を誘う事にしたのだ。セバスも囮だが、此方が本命である。

その為、パンドラズ・アクターが生産職の仲間の姿で製作したオブジェクト。真祖の吸血鬼の、ヤツメウナギに見える首をアインザックへ提示した。

なお、オブジェクト作成であるため、モンスターとして蘇生しようとしても不可能であるが、その気配は死んだモンスターそのものである為、ニセモノだと気付ける存在はプレイヤーぐらいである。

 

「して、コレがその吸血鬼の首で合っているのかね?ブリタ君」

 

「ひぅっ・・・」

 

話しを聞き終えたアインザックは、ナーベの淹れたお茶を嗜みながら、モモンが机へ置いた吸血鬼の首をまじまじと観察する。

長さが不規則な上荒れ果てた毛髪に、異様に見える深い皺。異様に分厚く腫れ上がっているように見える唇から細い牙が乱立しているのを覗かせていることから、地獄の門にも見えるだろう。どこか、その首は討伐された事への憎悪が滲ませており、醜悪な吸血鬼そのものとアインザックは思う。

接敵して生き残ったブリタへ聞いてみれば、彼女は既に引き攣った顔をし、部屋の隅で怯え、蹲っていた。濃厚な死の気配は、彼女の精神を確りと蝕んでいたのだ。

記憶操作魔法により、時系列を多少前後させられ、ナザリックにとって都合の悪い記憶を削除させられた上で、死の恐怖を増幅されたブリタの反応としては当然とも言えるだろう。

 

「・・・どうやらその様子だと正しい様子だな。モモン君。君の知り合いの彼女だが」

 

「名前はシャルティア・ブラット・フォールンですよ。何分隠れ里では人間は極少数な上、ある国関係で人間嫌いも多いものでね。一度人間社会の見学等が必要だと私と、彼女の父と頭を悩ましていましたが・・・私が教育しますので安心して頂ければと思うのですが、どうでしょう。お願いできませんか」

 

ブリタはもう冒険者としてはダメだろうとアインザックは感じつつも、目先の問題をどうすべきかと考えていた。先のモモンの説明では、トブの森に恐ろしい隠れ里が有る事が判明した上に、何故ブリタの引き渡しを知り合いのモモンにしたシャルティアが、まだ帰ってないのか。

アインザックが聞く前に、モモンが説明した為に、疑問は消えるが、今度は悩む事となる。冒険者組合長など碌な職ではないとも思いながら。

 

「っ!アっ・・・モモン様が頭を下げっうきゃっ!?」

 

「馬鹿者!人だからと侮るなと何度言えば分かる!私も人族だろう!お前の父の友人だと知った時も侮り、痛い目に遭ったのを忘れたか!」

 

モモンが頭を下げる姿に、シャルティアがアインザックへ詰め寄ろうとするが、その前に彼女の頭にモモンの拳骨が振り下ろされ、叱咤される。

彼女のスッペク的にはノーダメに近い事だが、喋っている途中で舌を噛んでしまった為、意外とダメージを負う。

 

「申訳無いアインザック殿。シャルティア!先ずは非礼を詫びるのが先だろう!」

 

「ひかひ・・・ひぐっ!」

 

「ソレまでにして頂けるかな。責任を以って監督して頂けるならば、私の胸の内に秘めておこう。だが、可能な限り知られぬように気を配ってくれると助かる」

 

何かを言いかけたシャルティアだが、再びモモンの拳骨が振り下ろされた。

目の前で行われる激しい教育的指導に、アインザックは追及する意欲を奪われてしまった。シャルティアが一見少女に見える事が大きな要因となっており、モモンが娘の非礼詫びる親にも見えた事も大きい。

 

(屈辱っ!屈辱でありんす!けど、濡れちゃうっ・・・)

 

何処か、アインザックの目が子供を見るような眼で己を見ている事に気付いたシャルティアは、モモンの叱咤に少々興奮し、下等生物と断じている人間に想定外の目で視られる事で、覚えた興奮が激しくなるのを感じた。

彼女を創ったペロロンチーノの複合性多様性癖は、実に荒唐無稽・奇奇怪怪である。

 

「ご厚意、感謝する」

 

「か、感謝するでありんす」

 

シャルティアの頭を軽く押し、頭を下げさせると同時にモモンも頭を下げ、礼を述べた。

ここで述べなければ、困った事情により濡れた下着を換えるタイミングが遠のく事から、シャルティアも、少々羞恥等から頬を染め、モモンに倣う。

 

「して、バレアレ家の事だが――」

 

激しい指導の後に、モモンに反発せず礼を述べるシャルティアの姿に、追及は不要であると言わんばかりにアインザックは話題を変えた。

 

結果だけを言えば、冒険者組合は遺留品から、先の墓地からアンデッドが噴き出した事件は秘密結社ズーラーノーンの犯行であると声明を発表し、その首謀者らしき犯人は『2人』とも排除されたとした。クレマンティーヌの遺体が発見されてはいないが、状況的に生きているとは考えにくい為であり、住民を安心させる為にもそう発表するしかなかったのだ。

また、証拠品数点が何者かに奪われた事に関しては、実際に倒したモモン達以外には秘匿にされている。

そして、モモン達だが不安を伴う情報を払拭すべく、オリハルコンクラスへのランクアップに加え、アダマンタイトへの昇格試験を早めに受ける権利を与えられた。もっとも、試験を受けるには数々の依頼や凶悪なモンスターの討伐が必要である。だが、シャルティアが加わった彼等いとって問題にはならない。

モモン達のランクアップの裏には、ドブの森に在るとされる異形種の村の存在も有る。

王国への報告も見送り、エ・ランテルの上層部。加えて言えば、アンザック以外には魔術師組合長テオ・ラケシル、都市長パナソレイ・グルーゼ・デイ・レッテンマイアの3人のみの秘匿とした。

シャルティアの実力を、アインザックが少なくとも鉄クラスの冒険者の1パーティを即座に殲滅できる吸血鬼を殺せる事から、ミスリル以下の冒険者では対応できないと判断し、トブの森にて魔物に襲われる事案が少ない事もあり、下手に刺激を与える事を懸念した結果、原則不干渉とする事にしたのだ。特に、王国はビーストマン等の亜人の恐ろしさを話でしかしらない。貴族の思いつきや嫌悪感情で刺激した結果、エ・ランテルを含む一帯がどのような結果になるのか。確実に様々な資源が失われる事になると考えられる為だ。

よって、問題の村出身と認識しているシャルティアや、関係者であるモモン達の発言権を一定以上とした上で、生じるだろう問題解決の要。不安を払拭する光としてアダマンタイト級冒険者の力と肩書が有った方が良いと、パナソレイが判断した。

 

アインザック経由で人間嫌いな者が多いと知ったパナソレイは今まで特に情報が無かったことから、実際は人間に興味が無いのか。また、その人間性的なモノが有り、貿易が可能かどうかの確認の為、知り合い且口の堅い者達。引退した冒険者や、商人をターゲットに選出し、一定期間カルネ村への在住を薦めた。だが、誰もカルネ村へ行きたがらない。目を引く資源が薬草ぐらいしか無い事が大きいのだ。

結果、リイジーとンフィーレアがモモンの薦めで、カルネ村へ移住する事となってしまった。異形種の村について、リイジーに相談するべきだと迷ったのだが、彼女はエ・ランテル随一の薬師であり、パナソレイとしても恩もある相手だが、彼は熟考の末利用する事を選択したのだった。

 

風花聖典はスレイン法国が秘宝『叡者の額冠』を奪還し、本国に英雄クラスの者の出現。合流予定だった漆黒聖典が現れ無い事に危機感を覚え、『叡者の額冠』と姫巫女を理性有る状態で開放する術を確実に伝えるべく一度本国へ帰還する事にした。

彼等としても、裏切り者であるクレマンティーヌの生存は考えられないと思っており、証拠として、切り落とされた彼女の両腕も奪還している。

法国の上層部は、彼女の肉体の一部が有る事から、蘇生して情報の引き出しや、戦力不足から洗脳して一兵士としての運用も考えたが、結果は彼女の腕に仕掛けられていたアインズの魔法が発動。彼女の腕は朽ち果て、蘇生等考えられ状態となり、徒労となるのは、この時点で彼等が知る事ではない。

 

スレイン法国の裏切り者であるクレマンティーヌがいるのは、地上では無い。

ナザリック第七階層。デミウルゴスの執務室エリアに、人族でも問題なく生活できる部屋が新設された。

彼女は一度デミウルゴスにより第九階層。客室に運ばれ、ドクターのクラスを持つニューロニストと、回復魔法を得意とするペストーニャ両名により治療された。エンリによる裂傷だけではペストーニャの魔法で治療する事が可能だったのだが、第七階層の溶岩溢れる環境により、真皮迄火傷を負ってしまった事で、彼女の魔法だけでは酷い痕が残ると判断したデミウルゴスによる配慮である。

ニューロニストによる外科手術。全ての皮を一度丹念に剥ぎ、その皮をテストケースとして鞣した後で、ペストーニャによる魔法で治療すれば、クレマンティーヌは両腕が無い事以外、ごく普通の女性足る姿であり、酷い全身火傷を負ったとは思えないだろう。

治療中もだが、未だ昏睡状態。眠り姫のままである。

アインズによるシャルティア達の沙汰が終わり、一度司書長とスクロールの案件で談話を終えたデミウルゴスは、一度様子を見るべく己の執務室へ戻った。

そこには、用意されたベッドで、あるがままの姿をシーツ一枚で隠し、未だに眠っているクレマンティーヌの姿があった。彼女の寝顔はアインズやエンリが見れば驚くほど穏やかであり、狂った精神を思わせる要因はゼロである。

 

(さて、どうしたモノかな?ウルベルト様とジュン様の会話により、人間の皮はスクロールの材料足りる様子であるし、ドブの森の獣や魔物の皮は材料と成りえない。あの人間達はジュン様の財産である上に、コレはアインズ様より与えられた試し・・・実に悩ましい事だ)

 

クレマンティーヌは治療により随分と髪が伸びていた。彼女が戦士として研鑽を積む前の美しい髪は、意外にも僅かな光すらも反射する美しい金毛。腰までとどき、仮にクアイエッセが生きて今の彼女を見れば、愛おしい妹が、再び舞い戻ったと喜ぶだろう。

デミウルゴスはごく自然に彼女の髪に触れ、掌で弄びながら彼女をどう扱うべきか悩む。

 

彼の仕事で重要な案件の1つ。スクロールの原材料の確保・量産体制の構築に進展が有った。

 

スクロールの生産を重視し、彼女を解体し続けるのは非効率だ。

更に、彼女はアインズによりデミウルゴスに与えられたモノである。殺さないのであれば、悪魔の欲を満たすのも容認している様子ではあるが、先のシャルティアの沙汰等を鑑みれば、デミウルゴスには、アインズにより与えられた試験に思えてくるのが悩ましい。

焼け爛れた状態で剥がされ、鞣された最低ランクの状態で、第二位階の魔法が込められる事から、司書長は万全の状態で剥がされれば第四位階迄は安定して魔法を込められると推察しており、デミウルゴスも理解している。

己の造物主とその妹の会話(魔導書やら、第二次世界大戦で人皮を利用した家具が有ったとかいう噂話)から、実験の為司書長へテストピースとして提示し、結果裏が取れたのは間違いなく良い事だ。だが、現状ナザリックはスクロールの材料になる、『生贄の羊』の確保が難しい。

アインズはプレイヤーを警戒している為ナザリックの無暗な殺戮を様子見している。武技使用者の確保の名目で誘き寄せた盗賊は、シャルティアにより肉片や血の抜けたミイラへとなり、死体の使用はアインズによるアンデッド作成の材料ぐらいにしかならないか、恐怖公の眷属達の餌にしかならない。

他国を秘密裏に侵略し、牧場を作成するのはデミウルゴスにとって容易ではあるが、仮にジュンに発覚されれば、彼女の気性からしてナザリックから、アインズの下から離れると推察している。そうなれば、アインズは何としてでも取り戻そうとするだろうが、従順になるまで調教した彼女はアインズの求めている者ではないのは、夜空の下アインズの言葉を聞いたデミウルゴスは『違う』と断言できる。

人間以外の皮を確りと試した上で、クレマンティーヌの皮というテストピースにより、スクロールの材料は現時点で人間が使える可能性が高い事を伝えた上で、ジュンが納得できるプレゼンを行い、人間を一定数確保。実験・試作・量産化を進める予定なのだが、そうなれば、やはりこのクレマンティーヌの利用価値が難しくなるのだ。

 

(人形遊びとまいりますか。やはり、無難な選択が一番でしょうし)

 

「ぅぅ・・・っ―――」

 

デミウルゴスの、メガネに隠された宝石の双眸が怪しく光る。

眠っているクレマンティーヌの耳元でデミウルゴスが囁き、彼女は一瞬魘された様子だったが、直ぐに穏やかな寝息へと変わった。

その様子を観察していたデミウルゴスの口元が歪んだのは、誰も知る必要は無い。

 

そして、誰も知る必要が無い案件はもう一つ有る。ジュンはアインズがモモンとして依頼を受ける以外は同行せず、1人己のギルドホームだった場所。ナザリック地下大墳墓。水晶と化した地上部分で詰めていた。

 

水晶で出来た椅子に座り、アインズが王座でマスターソースを広げていたのと同じように、己もマスターソースを閲覧、操作していた。いつもの半魔形態に白いワンピース姿で、脚を組んで椅子に座っており、少し気怠気に溜息をしているのが艶しい。

便宜上ギルドは合併したとアインズが宣言しているが、システム上は別々になっている。そのため、NPC作成レベルも独立している状態をキープできているのだが、一つ問題が有る。

ナザリックとスカイ・スカルのNPC同士は、各々の支配者の言葉で仲間として認識しているだけなのだ。

よって、知らないNPC同士が『敵』として認識する可能性が非常に高い。

 

(2人か・・・1人はこのまま起動すれば良いけど、監視が緩んでからだね。けど、リザードマンか・・・アイツはやっぱり嫌だし、使い道が少ない。やっぱり、勇者しか無いか)

 

ジュンはNPCの作成を行っており、既に一体は起動するだけの状態迄完成していたのだが、アインズに紹介するデコイ用のNPCをどうするのか迷っていたのだ。よって、汎用性を重視し、もう一体は『悪魔の勇者』にする事にした。

だが、問題はもう一つ有る。先程から感じる視線だ。

 

「パンドラズ・アクター。アインズさんの命令?」

 

「――まさか、気付いておられましたか。ですが、アインズ様の命令ではありません」

 

(うそ・・・マジでいた)

 

虚空に話しかければ、己が座している椅子の裏から、影と同化していたパンドラズ・アクターが現実世界を侵食するように現れ、ジュンの足元に現れ跪いた。

地味に足元に跪かれるのは気持ちが良いモノでは無いし、本当にパンドラズ・アクターだと確証も無かったジュンは少し引き気味である。

 

「跪かなくても良いよ。それで、要件は?」

 

「・・・アインズ様の密命で調べた内容ですが、アインズ様が忙しい(・・・)ご様子でしたので、先ずジュン様にお知らせしようと思いまして」

 

「――そぅ」

 

ジュンの言葉に、パンドラズ・アクターは懐から一冊の本を取り出し、差し出す。その口調に含まれるモノに気付かぬジュンではない。少し考える様子を見せた上で、受け取るか考える彼女に、パンドラズ・アクターの目に該当する目の空洞の奥に、光が灯る。

 

「それは、順番を間違えてでも私に知らせるのが重要だと?」

 

「はい。アインズ様が私を密かに動かしたのは、ジュン様を騙す意図は無く、不信感を煽る為では無い事だと証明致しませんと、ジュン様の行動がアインズ様に疑念を抱かせる訳にはいきません」

 

ジュンの一瞬だけその瞳を黄金に輝かせ、睨みつける。パンドラズ・アクターは重圧感を覚えつつ、己の行動はアインズの為、ジュンの為に行っているのだと述べた。

本来、アインズの密命であれば、アインズに報告し、情報を漏洩させるのは問題でしかない。だが、パンドラズ・アクターは、先のシャルティアの一件で、王座の間においてジュンが基本的に干渉しないようにしていた事や、観察するようにしていた事が気になっていたのだ。

要するに、この報告をどう扱うのかにより、ジュンの真意を調べる為であり、この情報は嘗て『リアル』という世界を知っている2人に、どのような影響を与えるのか知る為でもある。

 

「私は、口頭(・・)のみで聞くよ。貴方は今、私と逢っていない。そうでしょ?」

 

「――畏まりました」

 

ジュンの出した答えは、パンドラズ・アクターは密かに彼女を警戒しつつ、己が調べた内容を伝える。既にこの付近の地質・地層も密かに調査済みである事も。

だが、この報告はジュンにとって大きな変化をもたらせる。表面上は何でもない様子だが、内心は荒れ狂っていた。言葉が出ない。

そして思うのは、この謎の希望に似た何かを抱かせない為にアインズがあえて密命とし調べ、己に伝えなかったのだと思う。胸が何か暖かいモノで満たされ、思わず笑みを浮かべるジュン。

先の嵐の大海の如く荒れていたのが嘘かのように、穏やかな心。

その笑みは故意で浮かべたモノではなく、只管穏やかであり、微かに頬を染めており、何処か少女を思わせる笑みだ。

 

「パンドラズ・アクター。アインズさんと2人っきりでゆっくりしたいって伝えて。秘密にしてたのは私の為だって分かったから」

 

「はい。勿論で御座います。もし宜しければ、バーで御酒を嗜んではどうでしょう」

 

「・・・お願い」

 

ジュンの何処か嬉しそうな様子に、パンドラズ・アクターはジュンが直接アインズに予定を伺わないのは、己がアインズへ叱咤を受けないようにする為であり、また、今アインズへ話しかけるのが恥ずかしい為だと推察した。そして、それは間違いや勘違いではなく事実である。

ソレを証明するかのように、彼の提案にジュンが答える姿は、リンゴのように顔を赤くしており、声音が甘い。

パンドラズ・アクターは何所か満足するかのように一礼してその場を去り、1人残されたジュンはフリーズしたまま暫く胸に満ちる暖かを堪能するのであった。

 

「問題ありませんね」

 

パンドラズ・アクターはアインズの執務室へ向かいながら、何処か幸せそうにそう呟いた。

ジュンの反応は、アインズを裏切る行為をする可能性を視野に入れて、警戒していた事が馬鹿らしくなる程『少女』だったのだ。

 

アインズにこの件を報告した際、パンドラズ・アクターは叱咤されるのだが、何処かアインズの口調に喜びが含まれているのを感じ、アインズの攻勢を内心応援するのだった。

 




デミ「さて、うまくいくかな?」
パン「計画どおりっ!」

ってな事で、モモン一行にシャルちゃん参加ー。ただし自爆用爆弾持ち。

次は閑話兼プロローグで4巻入ります。まぁ、4話ぐらいで終わる予定だけど。
次回更新予定は9/18になると思います。更新無かったら数日中になると思います。すいませんー。
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