ZEROコラボ復刻で剣ディルが実装された記念にこのSSをFGOの設定を使って書き直したいと思います。
作者は公式設定と違うキャラを書くのがちょっと好きじゃないところがあり、6章でセイバーランスロットが出た時点でこのSSのランスロットと設定が違うからこのまま書くのはなぁと思うようになり、書くのを完全に止めるつもりでいました。
でも剣ディルめっちゃかっこよかったのでこのSS書きたいという衝動が復活。
FGOでの設定を踏襲して今までの部分はある程度そのままにしつつ、その後の展開を変えた物を書こうと決めました。
こっちをリメイクするか新しく書くか悩みましたが、せっかくなので一新ってことで新しく
投稿したいと思います。
そういう訳で今度「忠義の騎士の新たなる人生―LAP 2―」を投稿したいなと思います。
たぶんお気に入りにしてくださってるからは単純に解除忘れているだけだと思いますが、もしも続きを楽しみにしておられる方がおりましたら、是非リメイクの方を読んでいただけたらな。と思います。
文字数足りないので現時点でリメイクした一話を貼り付けます。
現在の使用だと1000文字以下ダメっぽいので元のプロローグだと文字数足りないんですよね。実際に一話書く時にはもうちょっと文字数増やさないといけないっぽいのでもうちょっと時間かかりそうです。
―――――――――――
―――二度目の生の最期は絶望と共に終わった
今度こそ忠義を貫きたいというたった一つ懐いた祈り。そんなささやかな願いは無残にも踏みにじられた。
一体何がいけなかったのだろうか。
我が身に科した誓いなのか。理解してくれなかった主君なのか。我が身に宿るこの消えない呪いのせいなのか。それとも己自身だったのだろうか。
―――聖杯なんて要らなかった
生前に後悔はあれど万能の願望機に願う事などない。召喚に応じたのはかつて果たせなかった主への忠節と勝利を捧げたいという想いからであった。
しかしその結末はあの時と同じように主の目の前でその手によって最期を迎えるというもの。そのあまりにも皮肉な結末にもはや哂う事しかできない。
――――もし三度の生があったなら、今度こそは……
聖杯の泥の中で己の結末をあざ笑っていたが、やがて思考は鈍り、心身共に悪意の海へと沈んでいく。
―――揺れる―――揺れる
聖杯という名の黒く穢れた願望機は騎士の心を呪いの泥の中に沈めていく。
後悔、憎悪、悲壮・・・騎士の心に渦巻く負の想いは泥に抗わず流されていく。すでに自我も希薄であり、ただの聖杯のリソースとして消費される事を待つだけの存在へとなり果てている。
だが永遠に続くと思われた時間は唐突に終わりを告げる。煌く黄金の輝きと叫びが闇を切り裂き、騎士の心を捕らえていた穢れた泥の檻から解き放ったのだ。
穢れた泥は虚ろな騎士に器を与え、黄金の強い輝きがその穢れを消し去る。
英霊の力を溜めていた聖杯から放たれた膨大な魔力は世界の壁に穴を開け、その身体を次元の狭間を越えた新しい世界に飛ばす。
「俺は……」
偶然起きた第二魔法に近しい奇跡によって三度目の生を与えられた忠義の騎士、ディルムッド・オディナは優しい木漏れ日の中、目覚めを迎えたのであった。