「隠し事?」
「……はい」
出てきた料理を一通り食らいつくしたのちの食休みとしてとった時間に、スーがゼニにそんなことを言い出したのは会場の表にあるソファーに腰掛けていた二人の会話の話題にミズキが上った時のことだった。
「……そりゃあ、一緒にいたら隠し事の一つや二つはあるものじゃない? 私だってブルーに何もかもを任せてるわけじゃないし、ましてやあなたとミズキは人と萌えもんの違いはあれど、立派な異性なんだから」
スーに対し、ゼニはそんな言葉をかける。言ってからスーの顔を見たゼニは、スーの瞳の真剣さを見て、自分が吐いた適当な言葉を後悔した。
「……そういう事じゃないんです。わたしたちの……誓いの話です」
「誓い?」
先ほどよりも声を落としたゼニの質問に対し、スーは自分たちの契約のさわりだけを話した。もちろんミズキの野望やほかの者の野望など話さない。あくまでさわり、約束事の場所だけだ。
「そう、それでミズキは、あなたと契約して、一緒に旅に出たんだ……」
「はい……」
ゼニは、正面よりやや上向きに顔を上げ、思い出す。
『どうしてミズキはトレーナーにならないの?』
『そんなたいそうな理由はねえさ』
「わたしも……もっとミズキのことを思えれば……ミズキと一緒に旅を……」
呟くようにそう言ったあと、ハッとして隣を見るが、スーは何を思っているのか、うつむきながら固まっている。
聞かれていなかったことに一瞬安堵しつつも、いったいスーが何を言いたいのか、改めてたずねる。
「わたしは、マスターにわざを隠してました」
「……わざ?」
「はい。それはわたしのすべて、わたしにとってのこの旅のすべてです」
そういってスーは自分の手のひらを膝の上に置き力を加える。さみしそうな、遠くを見る目が印象に残る姿だった。
「それが……スーちゃんの過去、ってこと?」
体をこちらに向けてスーが頷く。
「……深い事情は分からないけど……それがスーちゃんの話したくないことなんだったら、話さなくてもいいんじゃないの? だって、あなたたちの契約っていうのはそういうものなんでしょう?」
「はい。わたしたちは、触れてほしくない過去に干渉はしません」
「だったら……」
「でも、マスターは知ってたみたいです。わたしが隠していたことを」
「……知ってた? 隠し事を?」
ゼニの確認のような問いに、無言の頷きでスーは答える、
「ハナダジム戦、マスターはわたしの力で勝ったといいました。でも、それは違います。あのジム戦は、わたしのからをやぶってくれたから、80%しか使えていないわたしの力を120%引き出してくれたから勝てたんです……マスターの力になりたいのに、私は結局マスターに頼ったままでした」
何の話なのかもよく分からない状態ではあったがあえて細かく問うことはせず、むくっと上がったスーの顔をゼニは見る。悲壮や嫌悪のような負の感情は見られない。ただただ、心中を吐露している、独り言とも違う、正の心で吐いている愚痴を聞いているような感覚だった。
スーは少し笑いながら話を続ける。
「わたしはマスターの力を利用します。これからもずっとマスターの矛となって敵をうち、盾となって害をはじきます。それがわたしにとってプラスに働くからです。でもわたしは、もっと与えられる萌えもんになりたいんです。マスターの志には少し反するかもしれませんが、マスター……いえ、マスターにも、シークちゃんにも、フレイドさんにも、何かをもたらせるような、そんな立派な萌えもんになりたいんです」
そしてスーは丸っこい自分の手を軽く握りこみ胸に当てる。
「それが、わたしが立てた誓い、野望だからです」
「……昔ね。ミズキが大切にしていたマグカップを割っちゃったことがあったのよ」
「……へっ?」
戸惑った顔のスーにくすりと笑いながら、ゼニは続ける。
「それは私が初めてこうげきわざを覚えたころの話だったんだけどね、そのころ私はどこでも誰にでもそれを見せてはしゃいでたのよ。研究所のみんなもそれを見せたらすごくほめてくれてね、それで気分もよくなっちゃって。でもミズキだけは、『あんまり調子に乗るなよ』って言ってほとんどほめてくれなかったの。それがとっても腹立たしくて。絶対に見返してやる、って思ってミズキの目を盗んで調整カプセルの中から抜け出して、わざの練習をしてたのよ。そしたら、案の定」
ぱりーん、を両手を開く動作に合わせて効果音を口でつけながら言う。
「机の上から落としちゃってね」
はーあ、と過去の自分に落胆しながら続けるゼニの話を、スーは真剣な表情で見つめていた。
「そのあと、事情を話して博士に頼んだのよ。『同じものを買ってきてくれ』ってね。博士は少し苦い顔をしたけど、お願いを聞いてくれたの。ミズキはその時別の町に用事があったみたいだったから、すぐに買ってきさえすればばれないからってね。博士のおかげでとりあえず代わりの者を用意できて、その時は事なきを得たのよ」
その時はね、とつなぎ、続ける。
「途中で耐えられなくなっちゃったのよ。ミズキがそのカップでコーヒーを飲んでる姿を見ているのが、途中で辛くて仕方がなくなったの。それでカップを割ってから一か月くらいたった後だったかな、ミズキに打ち明けたのよ。『そのカップは自分が割ってしまった』ってね。そしたらあいつ、なんて言ったと思う?」
楽しそうに聞くゼニに対し、口だけ軽く笑いながらスーが答える。
「『気にすんなよ』……とかですか?」
「あー。確かにそれもミズキっぽいわね。でも違うわ」
ミズキはね、こういったのよ。
『ご苦労さん』
「あいつ、わかってたのよ。私が何かで悩んでるってことに。最初っからずーっとわかってて、そのまま一か月、何も言わずにずーっと待ってたんだって」
一瞬あっけにとられたスーだったが、その後、すぐにもう一度笑う。
「確かに、そう言いますね。マスターは」
「でしょ? 私が本当にミズキに心を開くようになったのはそのころからだったわ。今思えばだけど」
声を出して笑ったあと、ゼニはすっと遠い目に戻す。
「だからね、あいつに嘘はつけないわよ」
「っ!!!」
言葉を失ったスーは口を半開きにしたまま固まる。
そんなスーの顔を視界の隅にとらえながら正面を向いたゼニが続ける。
「わたし、一回聞いたのよ。なんでミズキはそんなに気を使うのがうまいのか? なんでこちらの考えてることがわかるのか? どうしてそんなに上手に人のために行動できるのか? ってね。そしたら、こんなこと言ってたわ」
なんとなく、わかっちまうんだ。『弱さ』ってやつが。
俺自身、弱さの塊みたいな人間だから。
「マスターが……弱い?」
「ええ、そういったわ。決して謙遜なんかじゃない。辛そうな顔でね」
思い出しながら少し顔をゆがめてゼニが言う。
「まああいつの弱さなんて私たちが考えてもわかるものじゃないわ。私が言いたいのは、あいつが人の想いに限りなく敏感で、鋭敏な奴だってことだけよ。あいつは弱さを知っているし、時にはその弱さを利用したりもするかもしれない」
でもね、
「あいつは、決して弱さに付け込んだりはしないわ」
ソファーからひょいとおり、スーの正面に立ったゼニは、じっとスーの瞳をとらえる。
「スーちゃん。あなたがずっとミズキと旅を続けていくのであれば、これだけは覚えておいて」
ミズキに弱さを隠していくことは不可能よ。
『弱さを知っているミズキに甘えて、そのうえでミズキのために頑張る』
のか、
『弱さをすべて受け入れたうえで、ミズキと一緒に進む』
のか。
それはいつか選ばなければならなくなるわ。
「忘れないで」
「ね、ねえミズキ。どこに行こうかしら?」
「どこでもいいぜ。もともとお前はこういう豪華客船とか好きだったなと思って誘ったんだ。お前の好みに任せるさ」
「そ、そう。じゃあ……」
言いながらすごい勢いでパンフレットをめくり続けるブルーの後ろから、ミズキは何とも言えない表情を作りながら覗き込む。
長旅のための大型客船ということで、ゲームセンター、出店、食堂、萌えもんバトル用コートなど、船内の施設がかなり充実しているため数時間の暇つぶしに困ることはなさそうだった。
しかし、明らかに様子のおかしいブルーはそんな施設の説明を完全にすっ飛ばしで何を思ったかエンジン構造のページを開いて「ど、どこにいこうかしらねえ?」などとつぶやいている。
「……ったく。せっかく分かれて回ってるんだ。あいつらとかぶっても面白くないだろ。なら出店とか行くか。欲しいものあったら買ってやるよ」
「! う、うん!」
そういって振り向いた時のブルーの笑顔が熱気を帯びて真っ赤に染まっていてちょっと魅力的に見えてしまったのは自分が悪いわけではない。断じてない。
「……うわぁ……」
その後、知らず知らずのうちにミズキに手を引かれ知らず知らずのうちにスキップ交じりになってしまっていたぐらいにテンションあげあげこんらん状態になっていたブルーを一気にさめさせたのは出店に並ぶ商品の目の前にたてられている札の0の個数だった。
そう、繰り返し言うが、サントアンヌ号は長旅大好きセレブ達御用達の、超豪華客船。当然そんな奴らに満足してもらう出店となれば並べるものはすべて一級品。防犯のために店内の商品はすべてショーケース入り。宝石類はもちろん、お茶請けの和菓子さえ最低四つは0が並ぶような値段設定になっている、といった具合だった。
「おっ。こっちのケーキなんかきれいだな。スーに一個買って行ってやるか」
真横の、どんな食材を使えばこんな値段になるのか? と問いただしたくなるほどのケーキを平然と購入し、手元の端末で転送するミズキを、場違いな場所に来てしまったという緊張感や何をすればいいかわからないという虚無感で固まってしまっているブルーが、ぎぎぎ、と音が出そうな動作で体を動かしミズキを見つめている。
「さてと……ん? どした、ブルー? 欲しいものあったのか? アクセサリーコーナーはあっちだぜ」
そう言いながら自分の横を抜けて指差した方向に歩いて行こうとするミズキの服の裾を軽くつかんでついていく。はたから見れば迷子を嫌う幼子そのものだがブルーとしてはこんなところでミズキとはぐれたらどうすればいいかわからなくなるという不安からくる真っ当な行動だった。
そんなブルーの想いを察し、ミズキは何を言うわけでもなく無言ですたすたと歩いていく。
「おら、これなんかどうだ。お前に似合いそうだけどな」
そう言ってミズキはガラスケースに人差し指をつける。とりあえずその指のを見てみたブルーだったが、数秒も待たないうちにその指差した宝石と同じくらい顔を青く変色させた。
「いやいやいやいや! 駄目よこんなの! 絶対ダメ! 買っちゃだめだからね!」
「? 気に入らなかったか?」
「そういう問題じゃなくて! いや、だから! こんなの買ったら我が家の家計は火の車なのよ」
「?」
軽く例のモードに入っているブルーに向かって、きょとん、としたミズキは、「何か問題でも?」とでも言いたげな表情で見る。しかしブルーは首をすさまじい勢いで横に動かしながら値札を見る。五つまで0を数えたところでもう一回声を上げた。
「と、とにかく! 気持ちはうれしいけど、もっと安いのでいいから!」
「……わかった」
憮然とした表情で別の場所に向かうミズキの後ろ姿を見ながら、ハッとして周りの目線に気付き、青い顔を少し赤くした後その目に気付かないふりをしてミズキの後について行った。
「はてさて、どうしたもんか」
頭をガシガシと触りながら上を向き、宝石から反射する光で疲れた瞳を少しだけ休ませる。何分、女の子に渡すプレゼントを選ぶなんて初めての体験だ。普段使わない頭の使い方をして、割増しで疲れている感覚がある。
とりあえずレッドやグリーンのはパッと印象に合うものを買った。あいつらならどうせもらえるものは何でも喜んでもらってくれるだろう。しかしそれと同じようにブルーのものを選ぶのはあまりに失礼、というよりは無神経だろう。
「うーん……ん?」
ふと黙想を中断し、あたりを見る。いつの間にか自分の位置から少し離れた、店の端でしゃがんでいるブルーの姿をとらえ、そっと近づいていく。
ガラスに両手をつけて曇らせないように息を抑えているその姿は、さっきよりも少しだけうれしそうにしているように見えた。
「……気に入ったのか?」
「……気に入った……っていうのかな。なんだろ……よくテレビのお金持ちなんかが言う、『出会った』、って感覚なのかな。まるで、わたしの想いを載せたみたいな、そんな宝石に見えたの。もちろん、うぬぼれだとは思うけど……」
「……へぇ」
聞きながらミズキはそれをじっと見る。
さっき自分が選んだ宝石は、自分なりにブルーに合ったイメージカラーを選んだつもりだった。青、というよりは、かなり水色に近いような明るい色で、活発でいてきれいないでたちのブルーにはピッタリだと思ったのだ。
しかし、今のブルーが見とれているそれは、
青は青でも、『蒼』、と言いたくなるような、深い深い青だった。
「いお……らいと? って読むのかしら、これ?」
「惜しいな。そのi(アイ)は、『い』、じゃなくて、そのまま『あい』って読むんだよ」
そう言ってミズキは振り向き、片手を上げる。近くにいた女性がそれに気づき、近寄ってくる。
「これ、アクセサリーになってるものってありますか?」
「はい。指輪、ネックレス、ブローチ等ございますが……」
「指輪で」
「ちょ!? ミズキ!?」
「かしこまりました。彼女さんへのプレゼントでしょうか?」
「まあ、そんなもんです」
無愛想な雰囲気で答えるミズキを見ながら、店員は微笑み、ブルーは真っ赤になりながら腰くだけていた。
「あ、あんたいったい何考えてんのよ!?」
「いらねえの?」
「いるわよ! いるに決まってるじゃない! ありがとう!」
店を出た後すぐに、ブルーはそんなことを言いながらミズキから箱をひったくる。
「全くもう……」
怒っているようなそぶりを見せるも、隠しきれずにその顔から漏れだす笑みをミズキは見逃さない。
「ほんと、ミズキってそういう人よね。いつだって人のこと考えて、人を楽しませて、人を幸せにして……」
「ばーか。いきなり何言ってんだよ」
「ねえ、ミズキ? 私、ミズキが好きよ」
「……ああ、知ってるぜ」
歩みを止めずに、ミズキは答える。何でもない、日常会話の一コマのように、表情を変えず、トーンを変えず、答える。
「ねえ、ミズキ。私のことは好きなの?」
「ああ、好きだね。お前も、レッドも、グリーンも、みんな大好きだ」
純粋に言っているのであればこんなに残酷なセリフもないが、もちろんミズキは理解して言っている。
ブルーの臨む答えは、そんな生ぬるい答えではないことを。
「ミズキ……私は「ブルー」
無理やりさえぎり、さみしそうな、歯がゆそうな目をするブルーに、必死に冷徹な目を向ける。
ブルーが何を言うか。何を言おうとしているのか。
分かる。分かってしまう。
やはりこの頭は恨めしい。
そして、恨めしいと思いながらも、それを使う自分は、やはり罪深い、最低の男だ。
「俺は言ったよな。昔、お前に」
「…………」
『俺がお前の気持ちに答えることはない』
『お前を傍に置いておく気はない』
『俺がお前の手を引くことはあっても、お前と手をつないで進む気はない』
『それでも好きでいるのなら、お前は勝手に俺を好きになれ』
『俺は絶対に、それに報いることはないけどな』
「……ええ。言ったわ」
「……なら、俺にそれ以上求めるな。俺はお前を仲間だと思うことはあっても、それ以上に思うことはない。ずっと言っていた通りだ」
「……そうよね……そうなのよね」
目を伏せ、表情が見えなくなったブルーは、そっとミズキの横を抜けていく。
「……ちょっと、お手洗い、行ってくるわ。先に……戻っていて」
「……」
ブルーの姿が曲がり角に消えて行ったのを見届けた後、ミズキは壁に拳を思いっきりたたきつける。
「……卑怯者」
ゼニガメから、ヒトカゲから、フシギダネから逃げてしまったあの時から、
自分は何も変わってないじゃないか。
突き放すだけなら事情を話せばいい。
それを隠すのは、巻き込みたくないとか、そんなきれいな理由じゃない。
「……好きだから」
ここが、好きで、居心地がいいから。
甘えているんだ。
「……逃げるなよ」
「で? なんでこんなに空気が重い訳?」
部屋に戻ったミズキの開口一番のそのセリフに、六人がそろって無言を返す。
シークは椅子の上に丸まり、いつにもまして震えている。
おびえている、というよりも、何か、憤りを感じているかのような雰囲気を出しており、それを気にしているおにぽんは不自然なほど自分から視線を外している。
フレイドはベッドの上で目を腫らし、同じように目を腫らして眠っているりゅうをなでながら黙り込んでいる。こちらは直ぐに視線が合い、軽くこちらに頭を下げる。なんとなく、「すまない」と言っていることを感じ取った。
そして立ちっぱなしのスーはというと、何やらゼニに吹き込まれたのか、いつになく真剣な表情で自分の世界に入り込んでいる。さしずめ真剣に思考するときに自分がよくやる黙想のようだった。
なぜゼニに吹き込まれたと思うのかというと、横でゼニが頑張れ、という視線を送っているからに他ならない。余計なことを言っていないことを願うばかりだな。
一つため息をついた後、部屋の隅にある机に軽く寄りかかる。
どうにかしようかとも思ったがどうやら全体の雰囲気を見るに、悪い事ばかりおこったわけでもなさそうなのでこいつらのことはこいつら自身に任せておくことにしよう。ちょっとめんどくさいとか思っているわけではない。
それに、俺は俺で考えなければならない事が出来ちゃったしな。
「すみません。ミズキ様、今部屋にいらっしゃいますでしょうか?」
「! はいはい」
そんなミズキの思考を断ち切るようにノックの音と同時に声が聞こえてくる。声から察するに、部屋を出る前にも来てくれた船のボーイさんだろう。特に警戒もすることなく、ドアを開ける。
「はい、なんでしょうか?」
「こちら、お届け物になります」
見るとボーイの手元には、タオルのような白い布が何かを包むような形状で折りたたまれていた。見た目だけでいったいそれがどういうものなのか判断することはできないが、まともなおとどけものがこんなずさんな形で梱包されるはずがないと気付くやいなや、一気に警戒の姿勢を取る。
「ご安心ください。危険物でないことは自分が保証しましょう。なんならここでお見せしましょうか?」
「……いや、いい。どうも御苦労さま」
一気に嫌な気配を吐き出したボーイをさっさと追っ払った後、部屋の中心まで戻ったミズキは乱暴にタオルをはらう。今まで自分の世界に入っていた周りの皆も意識を戻し、動けないもの以外はミズキの周りに集まった。
「……? ポケギア?」
それはこの地方のほとんどのトレーナーが所持しているアイテム、ポケット萌えもんギア。略してポケギアだった。自分がポケナビを制作するもととなったジョウト地方出の電子機器である。
「あら? それ、ブルーのじゃない?」
「なに?」
ゼニのセリフに反応したミズキは、すぐにポケギアを起動させて画面を起こす。
するとポケギアは使用中のメールフォームを画面に映し出す。
それを見たミズキは、
気を抜ききった先ほどまでの自分を後悔し、
思わずポケギアをぶん投げようとしたところを、シークの“ねんりき”に無理やり抑え込まれていた。
『バトルルームに Cоme оn。 by マチス』
良く見直したらポケギアも萌えギアにし忘れてました。ばーか。
次回、久しぶりのバトルです。