「……お前ら、『生きている間に一番やりたいこと』って、考えたことあるか?」
誰も答えはしない。
『心臓の音がやたらとうるさく聞こえる』、なんていうマンガみたいな場面にさえ、幾度となく巡り会ってきた男は、自分の自信の原動力としていた今までの戦いを思い出す。
血を血で洗う死闘。
涙が傷に沁みる苦痛。
体を裏返して全身を火に焼かれ、凍りに晒され、稲妻に打たれ、念力にねじ切られるかのような
齢十いくつかの少年にとって、圧倒的、爆発的な『けいけんち』と断言することに遜色ないそれはしかし、目の前の二枚の壁を前にして、広大な海という舞台の中で揺れる波に引きちぎられた藻の欠片が如く、情けなく、薄っぺらく、役に立たないものであるという事を痛感した。
『自分は、伝説を知っている男だ』
そんな経験にすがってここまで来ていた自分を、戻って殺してやりたくなるほどに今の自分は恨んでいた。
しかし同時に、それを、手遅れになる零コンマ数秒前に察する事が出来たという最後の幸運にだけは、すなおに感謝の想いを覚えた。
今の自分の命は、世界の気まぐれが引き延ばした、拾われた命。
ならばもう、
自分が必要とするものは、
愛する者たちと共に生きるための、
「俺はさあ、もう、すべてやりきったと思っていたんだ」
誰かは言った。
『人は、二つ夢を持つべきだ』
曰く、
一つの夢に情熱を注ぎ、
一つの夢に尽力し、
一つの夢に食らいつき、
一つの夢に燃える者は、
一つの結果で燃え尽きる。
それが成功か失敗かは関係ない。
スポーツが全て。研究が全て。萌えもんバトルが全て。
一つのことに粉骨砕身、一球入魂、全力投球。
それが悪いことなはずはない。
しかし、その夢が終焉を迎えた時、燃え尽きた男は如何なる末路をたどるのか。
「灰になってから動くことを考える馬鹿なんざいるわけねえや」
言うまでもない。終焉なのだから、終了だ。
「でもよお……
聞いてか、偶然か。
その言葉の終わりを皮切りに、
壁による、ほんの少しの呼吸と、指一本の動作が起こる。
たった、それだけ。
それだけで伝わる、格の違い。
吸って吐いただけの吐息が自分の時を奪い、
動かした指が起こした風が自分の空間を奪っていく。
そんな錯覚。
いや、もしかしたら錯覚でもないのかもしれないが、それを判別する頭さえも、今はまともに稼働しない。
しかしそれでも、
少年、ミズキは、
一歩を前に踏み出した。
「その力、もらうぜ! 『ディアルガ』! 『パルキア』!」
シンオウ地方、テンガンざん頂き。
やりのはしらにて、魂の最終決戦。
唸る咆哮、ずれる時。
振り抜く腕、ねじれる空間。
そして、その先の出会い。
劇場版『罪深き萌えもん世界』
――――――――――――ディアルガ
~歪んだ世界で出会った奇跡~
「……俺、マサラタウンのサトシ! えっと……君は?」
「……ミズキ。そう呼んでくれ」
近日公開(大嘘)
シーク「(30000UA記念、みんなでこれまで見てくれた皆さんにお礼を言おうの会)」←プラカード
ミズキ「…………おい、なんじゃこの話は」
スー「30,000UA記念だそうですよ」
フレイド「物語が重要な場面に差し迫っているというのに何を遊んでいるのだ執筆者。しかも30,000とはまた中途半端なときに……」
スー「本人いわく、10,000、20,000の時にも何かしたかったけど何もできなかったからだそうですよ」
フレイド「愚かな……」
ミズキ「……ちなみに上の話は、本編が終わってほんの少ししてからの話でもうすでに内容は仕上がっているが、本編のネタバレを大いに含んでいるから完結までは基本的に投稿出来ないという事だそうだ」
スー「どうやらまだ見ぬお仲間さんたちもフルで活躍する予定なので次の話を書くことさえも許されないみたいですね」
フレイド「そもそも主がテンガンざんにいる理由さえもネタバレになるからまともに解説できないという始末だ。なぜ今書いたかと言われれば答えられないぐらいのものだな」
ミズキ「どんな形であれ皆さんにお礼を言いたかったというのはわからんでもないが……まあ言ってても仕方ない。これからいったい何をするんだ?」
シーク「(これまでの話の解説兼制作秘話←出来る限り)」
フレイド「……解説と言ってもだな……」
スー「求められてるかどうかもわからないものですからねえ……お礼になってすらいないような……」
ミズキ「まあ、いらない人には嘘予告だけで戻ってもらうとして、少数派のために少しだけしゃべるとしようかね」
シーク「(第0話)」
ミズキ「話のスタートだな。プロット段階で最初に決めたことは『スーをてもちに加えて旅をすること』だ」
フレイド「……別にケチをつけるわけではないが、なぜラプラスなのだ? 別に御三家を連れて行っても問題はなかっただろう?」
ミズキ「それは単純明快。投稿者が無類のラプラス好きだからだ。この話を作るに至った要因として、主人公の相棒がラプラスである小説が見つからなかったから自分で作ってやろう、という事が大きかったらしい」
フレイド「安直な……」
ミズキ「まあ、言ってしまえば見切り発車だったみたいだけどな。かわいいラプラスを書きたいという作者の願望によって作られた小説だからゆるーい日常系を書く事が出来ればそれでもよかったが作者はその手の話が苦手でな、王道なストーリーをチョイスしたらしい」
スー「か、可愛いだなんて……」
ミズキ「ちなみにスーっていうニックネームは自分がパールで最初に育成したラプラスのニックネームをそのままもらったものらしい。性別もその娘を参考にしたんだとさ。ちなみにポケモンじゃなくて萌えもんの話を書いている理由の一つとして、『萌えもんが好きだから』、『作者の技量の問題でしゃべれないポケモンにすると一番書きたい道中がうまくかけないから』というのもあるが最大の理由として『ラプラスを相棒に据える以上ポケモンで進めるには無理があるから』という事があるそうだ」
フレイド「なるほどな。だからスーを動かしやすくするためにも、陸上個体という設定をつけたわけだ」
スー「まあ、それについては他の理由もありますけど、今のところはなせるのはそれくらいですね」
シーク「(第1話)」
スー「初戦闘です」
ミズキ「萌えもんのストーリーを書く以上切っても切れない戦闘シーンだな。正直俺、『ミズキ』が頭のいい研究者であるという設定が重くのしかかることに気付いた回だったらしい」
フレイド「賢い設定の主が戦う以上スーやわっちたちのスペックだけで戦うような話は面白みに欠けてしまうからな。そこからの戦闘も基本的には主が練りに練った戦略で戦うことを義務付けられてしまったという事だろう」
スー「戦略を考えること自体は楽しいけどそれをすべて文字に起こそうとすると必要以上に長くなってしまうことも多く、最近では戦闘回は10,000文字以上がデフォになってしまったのが作者的に痛いミスだったとの事です」
ミズキ「まあ、俺の設定を鑑みれば俺が研究者であることは外せない設定だったというのも間違いない事だから、それに挫けず、楽しんで書いていきたいとの事だ」
フレイド「そんなところか。7話までやるからな。ポンポン行くぞ」
シーク「(第2話)」
スー「ニビ編。タケシ戦ですね」
ミズキ「この話は正直、作者最初の挫折ポイント、見切り発車の悪い部分が前面に出た回だったそうだ」
フレイド「ん? そんなに悪いようには感じていなかったがな。ニビジム戦の出来も、ひとまずは満足しているんだろう?」
ミズキ「内容自体はな。問題はこの話を作るにあたっての前段階で発生した。それがこれだ」
シーク「(話の設定上、『ミズキ』がジムに行く必要がない)」
スー「ああ……気づいてなかったんですね」
ミズキ「そう、俺はR団に対する復讐を目的に行動しているから、基本は町は素通りできてしまうという問題が発生した。だからここで本来出す予定の無いレッドを出すことになってしまったというのがマイナスポイントだ」
フレイド「そんなものプロット段階で気づくだろう馬鹿者が!」
ミズキ「ニビジム戦の内容自体も途中でかなり書き換えがあったから少し不安定な投稿になったのが反省点だな。その割に自分ではそこそこ気に入っている戦闘らしいけど」
スー「一番やりたかったことは“ロックカット”に“しおみず”を重ねるという演出ですね。ちなみにわたしのとくせいが“シェルアーマー”になっているのも育成したラプラスのとくせいをそのまま合わせたんだとか」
フレイド「一致させた方が愛着がわくから、という理由で“ちょすい”で作っていたプロットを無理やり捻じ曲げたらしいからな。全く、無駄な苦労が好きなことだ……」
シーク「(第3話)」
スー「何より大きいイベントは、シークちゃんとフレイドさんの参入ですね」
ミズキ「ぶっちゃけシークもフレイドももっと後に出会うはずだったんだがな。意味もなく生息するはずのない萌えもんを登場させるのは作者も好きじゃないらしいから、本来ならシークはハナダ、フレイドはシオン隣で出会うつもりだったらしい」
フレイド「ほー。ならばなぜわっちらは第3話でまとめて登場になったんだ?」
ミズキ「後でも話すが一番の要因は、その時点でハナダ戦のプロットが固まっていたからだな。早急に仲間を集めて、絶対戦闘の流れに持っていく必要があったんだ。それにちょうどいいイベントがR団しかなかったから、そっちはフレイドのイベントにして、シークはレッドが連れてきたって流れにしたわけだ」
スー「なるほど。それにそのままでいくと、パーティが増えるのがかなり遅くなっちゃいますもんね」
ミズキ「そういうこと。軽くネタバレになるが残りの仲間がもう少し遅い登場になるから、その帳尻合わせって意味でも先に登場させたってわけだ」
シーク「(ちなみに『シーク』は『seek』(探す)からきているそうです)」
フレイド「わっちの名前にも意味はあるそうだがそれは機会があったらだな」
シーク「(第4話)」
スー「はい。ハナダ回です」
ミズキ「自慢っぽくて恥ずかしいが、自信作の話だな」
フレイド「スーの成長回として作る、シークを進化させる、わっちのキャラを確立させつつハナダジムをわっち抜きで突破する。一番思い通りに書く事が出来た話だそうだ」
ミズキ「絶対戦闘のルールは突発的に作ったルールだったらしいが設定や対決方法がとても描きやすくかなり重宝しているらしい」
フレイド「交代戦なんかはただでさえ多い字数がもっと多くなってしまうからな。いつかは書くかもしれないが、一対一のルールはやはり書きやすいようだな」
スー「とにかく、やりたいことをきれいに整理して終わらせる事が出来たから一番満足している話との事です」
シーク「(第5話)」
スー「まあ……正直に言うと、あまり言う事の無い回ですね」
ミズキ「言ってしまえば、クチバに行く理由をつける回だからな」
フレイド「先述していたことが響くのはここらへんだな。アニメでサトシが近いジムを目指し続けるのとは違い、いちいち町を動くのに理由がいるという難点だ」
ミズキ「こういう回を出来る限りテンポよく進めるというのは、今後の課題の一つだろうな」
シーク「(第6話)」
スー「はい、クチバ戦です」
ミズキ「作者的には大問題回だな」
フレイド「……ふむ、全体的にまとまりがなくなってしまっていたような感覚があったな」
ミズキ「はっきり言ってサントアンヌ号乗船はあまり予定になかったからな。かなり即興で作ったためにああいう結果になってしまった」
スー「案の中にはクチバはいっそ飛ばす、というのもありましたけれどもマチスさんが絶対に出る機会を逸すことになるという事でそれはさすがにかわいそうなので話を作りました」
フレイド「しかし、船の上で敵組織と争いという絶体絶命の状況を余儀なくされてしまいそこからどうやって脱出するかという新たな問題も浮上してしまったわけだ。船だけに」
ミズキ「結果的に『ミズキ』というキャラクターに傷をつけてしまったのではないかと心配したがここまで完璧すぎるという事が目立っていたためここいらで『ミズキ』はすごいやつであっても超人ではないという事を描写することにしたんだそうだ」
スー「そのへんはマリムちゃん回でも反映されてますね」
フレイド「一応馬鹿作者も失敗を糧にしているという事だ。許してやってくれ」
シーク「(第7話)」
スー「マリムちゃん回です」
フレイド「今話すことが出来る回の最後だな」
ミズキ「そしてハナダ並みに制作に苦労した回でもあるんだ」
スー「まあ確かに、久しぶりに仲間が増える回でしたからね。ある程度はしんちょうでもよかったと思いますけど……」
ミズキ「いや、実はこの話、作り上げてから一回消してすべて一新した物を投稿したんだ」
フレイド「……そんなことして投稿が遅れていたら世話無いな。良い話を作ろうという義務感にとらわれすぎなんじゃないのか?」
ミズキ「まあないとは言わないが、そのほかにもこの話が難航した理由がある」
スー「戦闘シーンですか?」
ミズキ「いや、マリムはお前ら3人とは違い、『過去がある程度分かった状態』で仲間に迎え入れたからだ」
スー「ああ……なるほど」
ミズキ「この話の一番と言ってもいいテーマの中には、『俺たちの過去』という重要なファクターがある。1個目のプロットを作った段階では『ミズキは危なげなくマリムを抑え込み、説得することで仲間にする』という内容だった。しかし、作って読み返してみたら、どうにもマリムの決意とか、過去に対する想いとかが安っぽいように映ってしまった。だからこそ、マリムには最大限抵抗をし続けてもらったうえで魂の説得で仲間にする、というようなシチュエーションを作りたかった」
フレイド「で? 試行錯誤した結果がジム戦でもないのに6個構成というわけか?」
ミズキ「そういうことだ。マリムは久しぶりに増える仲間だったから丁寧に扱いたかったという事と、タマムシシティの話にも1枚噛むキャラにする予定だったから、時間をかけてでも話を作りたかったってわけだ」
シーク「(今の段階で話せることはこんな感じです)」
ミズキ「話の根幹にかかわるような質問じゃなければ、これまでの話の中で疑問に思ったことなんかには答えていきたいと思っている」
スー「ぜひ、これからもharukoを見捨てる事無く、いつの日か最終回を迎え、嘘予告の話を書き上げるその時まで付き合ってください!」
フレイド「馬鹿作者には死んでも月1ペース位は守るようにと言っておく。これからもわっちらの活躍を見守りながら、ぜひ気が向いたら感想なんかを残して行ってくれるとうれしいぞ」
シーク「(それでは、今度は60,000アクセス記念でお会いしましょー)」