自分の事の様に嬉しいです
ある日の放課後、風助は用務員の轡木と一緒に花壇の手入れをしていた
周囲の生徒達は来るべき学年別トーナメントの為の特訓に勤しんでおり部活の助っ人等で放課後を過ごしていた風助にとって始めて自分で考え行動した放課後である
「いいのかい?風助君も学年別トーナメントに備えなくて」
轡木は心配そうに尋ねる
風助はよく昼放課等で轡木や食堂のスタッフの手助けをしている
それはありがたいが自分達のせいで風助に迷惑をかけたくないと轡木は思っていた
だが風助は数秒唸ってきっぱり答える
「俺はおっちゃんやおばちゃんの手伝いしている方が楽しいぞ。それに俺、あんまりISっての好きじゃねぇぞ」
はぁっとため息をつき肩を落とす轡木
「風助君がそれでいいなら無理強いはしないさ。」
がっかりした声で答え作業に戻る轡木
(私も食堂の婦人達も君の活躍するとこ見たかったんだがな…)
轡木や食堂のスタッフ達はわざわざ手伝いに来る風助を実の息子や孫の様に思っていた
だからこそ晴れ舞台で活躍するとこを見たく食堂のスタッフからも学年別トーナメントの為に時間を使う様に催促するのを頼まれていたが見事に玉砕してしまった轡木はこの後どう言い訳するか考えていた
すると騒がしい声が飛んできた
「何の騒ぎだ?」
風助も思わず手を止めて騒ぎの元に耳を傾ける
「第二アリーナでボーデヴィッヒさんが鳳さんとオルコットさんを襲ってる!誰か先生を呼んで来て!」
それを聞いた風助は黙り込む
呟くように轡木に声をかける
「おっちゃん…第二アリーナって何処だ!!」
轡木は狼狽えた
(これがあの風助君か!)
温厚そうな雰囲気はなりを潜め刃物の様な雰囲気を出していた
「っく!!」
甲龍がボロボロになった鈴の視界には自分と同じく傷だらけになったブルーティアーズとセシリア、無傷のラウラとラウラの専用機シュバルツ・レーゲンが映っていた
セシリアと鉢合わせ一触即発の所ラウラが割り込んで来た
ラウラは自分達の国を侮辱し挑発してきたが鈴はそれをぐっと堪えた
些細な事で喧嘩をする、それは風助が一番嫌う事だ
「あんな腰抜けや腑抜けなガキや男を慕う貴様らの気が知れん」
その言葉に堪忍袋の緒が切れた鈴とセシリアだったが結果は惨敗であった
ラウラが今振りかざそうとしているワイヤーブレードをくらえば無事ではすまない事は理解できた
ブレードが振り落とされた瞬間目をつぶった
だがいつまでも衝撃が来る事はなかった
「大丈夫か?」
目を開けるとそこにいたのは想い人の風助であった
風助を目にしたとたんに悔しさからか感激からか号泣してしまった
「泣くな鈴。おめぇは笑顔の方が可愛いぞ」
「こんな時に何いってんのよ!!」
恥ずかしい台詞を淡々と言う風助に照れる鈴だがそれとは対照的に怒りに燃えるラウラ
「貴様!何者だ!!」
風助は表情ひとつ変えず名乗り上げる
「元…いや、IS学園一年二組出席番号九番桐山風助」
と言う事でラウラとのバトル前半戦開始です
前回の無双とは違って黄愁とのバトルみたいな感じです