「負けちまった…」
敗北、それは風助にとっては全てを失う事態であり彼の戦いは常に負ける事が許されないものだった
だが今負けたのにかかわらず彼は何も失っておらずむしろ何か得た晴れやかな気分であった
「これがISか…」
ただ己の技をぶつけ合う真剣勝負
生前一度しかできなかったそれは風助に衝撃を与えた
「もったいねぇ事したな…ISってこんなおもしれぇんだな」
仰向けになり呟く風助
いくつかの足音が聞こえる
「見事な負けっぷりだったぞ、桐山」
腕を組んだ千冬が風助を見下ろす
「どうだった、初めてのISファイトは?」
「おう!!すげぇ楽しかったぞ!こんなおもしれぇのなら俺ISもっとやってみてぇぞ!!」
満面の笑みを浮かべ、全身を使い喜びを表現する風助に微笑みを浮かべる千冬
「ふっ…好きなだけやるといい、卒業するまではおまえもIS学園の生徒だ」
ここにまたISに魅せられた少年が誕生した
「ところで風助、おまえラウラに何をさせるつもりだったんだ?」
一夏がふと尋ねる
「ん?あぁ、大したことじゃねぇぞ。それにもう叶ったぞ」
ラウラをじっと見る
「ラウラに好きな物を一緒に食いにいこうと頼むつもりだったぞ。」
それに更なる疑問が浮かぶ
「じゃあ望みは叶ってないじゃないのか?」
「俺の望みはラウラの笑顔を見ることだぞ。思ってた通りすげぇ可愛いぞ♪」
満足した顔で頷く
「な!何を言うか!!貴様!!」
顔を赤く染め慌てるラウラ
「一夏、俺何か変な事いったか?」
そんなラウラを見て一夏に尋ねる
「特に変なことは言ってないと思うぞ」
そんなやり取りをしている二人に周りはため息をつく
「くっ!私が勝ったという事は貴様が私のいう事なんでも聞くんだな?」
赤く染めた顔で張り上げる
「おう、俺のできる事なら何でもやってやるぞ」
「ならば、今度の学年別トーナメントのパートナをやってもらう!」
その場にいた全員がきょとんとした顔になる
「俺、おめぇに負けちまったけどいいのか?」
「問題ない!私直々に鍛えてやる!」
「ならいいぞ」
二つ返事で承諾した風助に周囲は口をぽかんとする
「桐山もパートナを決めたか…そうだ、昨日中国政府から連絡があってお前の専用機が完成しそれを届けにご両親も学年別トーナメントの日におこしになるそうだ」
千冬の言葉に風助は顔をキラキラさせた
「本当か!ラウラ!俺頑張るぞ、父ちゃんと母ちゃんにいいとこ見せるぞ!」
「私がいるのだ!優勝以外有り得ん!」
こうしてベテランのIS乗りのラウラと素人の風助の異色のコンビが誕生した
次回、風助の専用機登場です