試合開始前のピリピリした空気の中互い睨み合う四人
両陣営はパートナーにアイコンタクトを送る
一夏とラウラ、二人は同時に同じ事を叫ぶ
「ラウラ、(織斑)お前と一対一で勝負がしたい!」
両者はその言葉を同意と受け取り笑みを浮かべる
二人の間には因縁があった
だがその因縁は彼らが前進するのに邪魔でしかなかった故に決着を着けたかった彼らはこの場を借りる事にした
「まったくあいつらは…」
千冬は呆れ気味に呟く
今回タッグトーナメントにした意味が彼らは分かっていない
だが千冬の思いとは逆に観客は沸き上がっていた
いずれはモンドグロッソで見られるかも知れない好カードが二組も組まれた
会場内はどっちを見るかで大いに盛り上がった
一夏とラウラの第三世代同士の試合を見るか、風助とシャルルの身体能力と技量で第三世代に負けない動きを見せる両者の試合にするか悩みに悩んでいた
無常にも試合開始を告げるカウントダウンが鳴り響きゼロになった瞬間ラウラのレールキャノンが開戦の合図となり射撃武器がない一夏と風助は互いの相手に駆け寄る
(すごい迫力だね…ラウラ、君の事尊敬するよ)
風助の相手をするシャルルはマシンガンで弾幕を張り風助の接近させないようにしていたが風助から発するプレッシャーに圧倒され背筋に嫌な汗が流れていた
風助の戦いを何度か見ていたが実際に対峙するとなるとこうも違うのかと思う
(これで本来の戦闘スタイルじゃないんだから驚きだよね、けど一夏の為に出来る事があるなら僕は喜んでするよ)
シャルルいやシャルロットは男ではなく女だ
彼女はデュノア社の社長の娘であるが妾の娘として生まれた為に義母に疎まれていた
そんな折に男性操縦者として現れた一夏、経営難に陥っていたデュノア社は彼女にスパイとして送り込み白式のデータを盗むように命じた
だが彼女が女性という事に一夏にばれ彼女は牢屋に行くしかなくなった
だが一夏はそんな彼女のを救い出そうとしIS学園の規約を利用し彼女を守った
(一夏、君は借りを作ったつもりはないだろうけど僕にとって君は大恩人だよ。だからこれ位何ともないよ)
シャルロットはマシンガンからグレネードランチャーに持ち替え全弾を撃ち放つ
視界は黒煙で包まれ風助の姿をとらえるのは困難になったと言える
(いや…これでいい!彼のIS『子龍』は基本性能が極端に低い一撃与えるだけでもかなりのダメージになるはず)
彼女は黒煙を利用し風助の動きを察知しようとした
現段階で接近戦最強に近い風助の自身の必殺の一撃を与えるために
刻一刻と時間がたち唾を飲み込む
勝負は一瞬で決まる
自然に腕に力が入り集中力が増し周りの音が聞こえなくなり黒煙の動きしか見えていなかった
黒煙が揺らめきシャルロットは身構える
猛スピードで接近する風助に盾を構える
盾から巨大な杭が出現した
「これで…」
「瞬時加速!!」
シャルロットの必殺の一撃を放とうした瞬間風助は瞬時加速を発動させシャルロットの懐へと潜り込んだ
「しまっ…!!?」
彼の侵入を許してしまったシャルロットは怒涛の連撃を浴びシールドエネルギーがゼロになってしまった
「あぁ…負けちゃった…」
倒れこみ悔しさを噛みしめるシャルロット
「あっちも終わったみてぇだな」
風助の視線の先には地べたに這いつくばってる一夏とラウラがいた
「勝者、桐山&ボーヴィッヒペア」
こうしてさまざまな因縁が折り重なった彼らの決着はついた
「学年別トーナメント一年の部優勝は桐山、ボーヴィッヒの両名です!」
表彰式優勝ペアが表彰台に立っている
「優勝したボーヴィッヒさんに桐山君、一言どうぞ!」
報道部らしい生徒からマイクを受け取った何かを決心した表情でマイクを握りしめ風助を抱き寄せ口づけをし叫ぶ
「桐山を私の嫁にする!異論は認めん!!」
ラウラの行為に会場は騒然となり鈴は頭を抱え風助の父は口をあんぐりと開き母は笑顔のままであった
当の風助はというと
「父ちゃん!母ちゃん!鈴、おっちゃん、おばちゃん!俺、頑張ったぞ」
応援してくれた親しい人へ挨拶をしていた
後日、中国メディアに報道されドイツ軍に問い合わせの電話が殺到される事となった
次回らへんで他の干支忍がちらほら登場します
どうでもいいけどビーストウォーズ20周年おめでとう