第八話。
夜半、空に舞う『桜雷』
「やまぶき……?」
突如として現れた、漆黒色の少女。その者の放つ禍々しい空気感──気圏にヴィータは困惑していた。
──いったい、何がどうなってんだ……。
次元漂流者とは云え、特別な力を持たない山吹乙女が、どういうわけか『結界』の中に介入した。それも、極めて望ましくないタイミングだった。倒壊を始めていたビルヂングの瓦礫に飲み込まれ、乙女の姿はやがて、ヴィータから見えなくなったのだ。
繰り返すようだが、特別な力を持たない山吹乙女では、降りかかる瓦礫──云ってしまえば落石のようなものだろう──から身を護ることは不可能だ。
乙女の命は、絶たれたのではないか──
それは辛くも、場にいる全員が共有する認識であった。
だが現実として、守護騎士達の視線の先に立っているのは、山吹乙女その人である。
──怪我は、してないみたいだ。
が、そうして闇の中から現れた彼女を山吹乙女と呼ぶほどに、守護騎士達は鈍感ではない。何か得体のしれぬ邪気のような〝風〟を体に纏い、禍々しい雰囲気を放っているその女性を。
(──
シグナムは、無意識にそう口走っていた。
暖かく、優しく──鷹揚とした雰囲気を放つのが山吹乙女であるのなら、
冷たく、厳しく──鋼鉄のように無機質な気圏を纏うのが、その女性だった。
ふたりの差異など、探せばいくらでも列挙できそうだ。しかし、それを理由に目の前の女性を「山吹乙女ではない」と否定できそうにない。
……何故だろう? あまりにも圧倒的な存在感が、この一帯を呑み込んで離さないから?
──あの〝尻尾〟は、何なんだ……!?
崩落した建造物。墜落した何トンもの質量を誇っていたであろう瓦礫の山は〝あれ〟によって跡形も無く消し飛んだ。無数の瓦礫は、ものの数秒で木っ端微塵に引き裂かれ、この世から形を無くして消滅したのだ。
「あの尾はなんだ? ……狐の、ものなのか」
このとき、ザフィーラはそう云った。
──乙女という女性は、あるいは、使い魔のはしくれだったとでも云うのか?
眼前の乙女から流れ出ている邪気が、何もかも飲む込んでしまう溶岩のような、それでいて殺気に滾る、鋼鉄のような冷たさを持っていることを感じ取っていた。
「あっあんなの、乙女じゃねえ……」
「ああ……。少なくとも、我らの知る〝彼女〟ではないだろうな──」
視界に捉えただけでゾッとするような威圧感、恐怖感。
山吹乙女と「認識」するには、雰囲気が違い過ぎていた。
肉体に損傷は見られないというのに、彼女から放たれている黒い邪気、憤る殺意が、その場の歓喜という感情の一切を許さず、凍結させてしまっている。
羽衣狐の〈畏〉に飲まれ、誰一人として身動きをとろうとしない中で、しかし、
「…………!」
最初に行動を起こしたのは、高町なのはだった。
「フェイトちゃん、大丈夫かな……っ」
なのはが、高速移動魔法の発動準備に取り掛かったのだ。
詰まるところ、なのはは先刻、吹き飛ばされたフェイトの安否を確認しに行こうとしていた。それが羽衣狐には、この場所から逃げようとしているように見えた。
その少女を、怒れる妖狐は看過しなかった。
「逃がすか、小娘──」
魔法の出がかりを潰し、なのはの
猛烈な速度で迫る九尾が、確実な死の匂いを運ぶ。
なのはがぎょっと目を見開く。反射的に防御障壁を展開させたが、それはまるで意味を成さず、彼女の繰り出した九尾の前では、その障壁は、文字通りの八つ裂きにされてしまった。
破壊された障壁が、あまりの圧力に吹き飛ばされ、硝子の破片のように散らばってなのはへと襲いかかる。
「きゃああっ!?」
彼女が悲鳴を上げる中、羽衣狐が上空へ飛翔した。
やがて、凄まじい速度でなのはへの距離を詰めてゆく。
「〈三尾の太刀〉──」
尾のひとつから、隠し持っていた暗器のひとつ、漆黒の刃を抜剣する。
それを確認したシグナム達は、
「本物の太刀!」
「あっアイツ! 殺す気かよ!」
目を疑って、慄然とした。
魔導師同士の戦闘において、デバイスには非殺傷設定という機能が存在している。これは被弾者に物理的な損傷を与えず、魔力によるダメージを与え、最大でも気絶以上の惨劇を招かぬように施されているもの。だが、羽衣狐が握っているソレは、迷い啼き殺人のための、殺人のためだけに存在している凶器。
姿勢を崩して落下していく無防備ななのはに、羽衣狐が迫る。
そこへ、付近のビル屋上に待機していた、ユーノ・スクライアが横槍を入れた。
「〈ストラグルバインド〉っ!」
脇から突然、拘束魔法が発動され、羽衣狐の身体が封縛された。
不愉快そうに毒づいた後、ユーノの方をぎろり、と睥睨する。
途端、少年の身体はその場に崩れ落ちた。
「ウッ……アッ……!?」
ユーノは、何が起きたのかが理解できなかった。遠方に飛翔した『元民間人』と認識すべき女子高生を捕えた後、その後、目があっただけで、己の膝が折れてしまった。
そればかりか、呼吸さえ苦しい。
──たったの一度、睨まれた。それだけで……!?
戦意を根こそぎ抉り去ってゆくような視線。激しい憎悪に肩を抱かれたような凄絶な悪感が、体中を駆け巡る。
次の瞬間、羽衣狐が、自身を縛るバインドを強引に引きちぎった。
「〈四尾の槍・虎退治〉──」
すかさず体躯を翻し、遠心力を利用し、矛の付いた四尾の槍を、ユーノへと投擲した。
羽衣狐にとって、二の腕などは、武器操作の一部に過ぎないのだ。
呼吸ができず、身動きの取れないユーノを、そのときアルフが庇った。ふたりは四尾の槍・虎退治を回避したが、その斬撃は、アルフの右腕を翳めるように通り抜いて往った。わずかな紅い液体を、矛先に付着させながら。
「だ、大丈夫、アルフ!?」
「なんだい、コレ……こんな
──殺される…………。
どうしようもない恐怖と焦燥に駆られ、出血箇所を抑えたアルフの身が震えた。
戦況を見るに見かねたか、そこでヴィータが声を上げた。
「くそ、止まれ! 山吹ぃーっ!」
無意識に、ヴィータはそこで、ラケーテンフォルムから鉄球を打ち出していた。
魔力を含蓄させた複数の弾丸を──〝乙女〟へと飛ばす。
弾丸はやがて彼女に直撃したか、巨大な爆発を起こし、噴煙が目標のの姿を包み隠した。
「あっ」
攻撃してから、ヴィータは強い後悔と陳謝の念に駆られた。
──あたし今、なにを……!?
仮にも「山吹乙女」に向けて、容赦なく、攻撃を繰り出すなんて……!
やがて噴煙が消えると、無傷の、乙女の姿が顕になった。
彼女の九尾が、ヴィータの放ったシュワルベ・フレーゲンを弾き飛ばしていたのだ。
羽衣狐は虚無な沈黙を続け、冷淡な視線をヴィータに移した。
眼光は冷やかに殺意に溢れ、まるで生気を感じない殺人鬼のそれは、ヴィータの後悔の念と相まって、彼女の心を蛇に睨まれた蛙のように竦ませる。
「貴様も、邪魔をするのか……」
羽衣狐が叫び、九尾によって、ヴィータへと攻撃を放った。
繰り出される尾の軌道はあくまでも直線的で、あるいは、威嚇の意味を込められているようにも見える。ヴィータはそれにより、攻撃を回避した。回避することができた。
それは、今までの毎日を共にして来たという事実から、羽衣狐の内に微かに残っていた温情だったのかもしれない。
──いったい、なぜ。
何がこうまで、山吹乙女を豹変させた?
「や、やまぶき……なんでっ」
「死にたくなければ引っ込んでいろ。邪魔だ」
守護騎士と云えど、羽衣狐の視界をこれ以上彷徨けば、彼女はきっと、彼女達さえ「障害」と判断を下すだろう。
既に、
彼女は今や、人間に希望を見出だせずにいた。
「や、山吹、やっぱりダメだ!」
引っ込んでいろって。
でもやはり、それは〝やりすぎ〟ではないのか!
ヴィータが、今にも泣き崩れそうな形相で叫んだ。
「やめてくれよ! なんだかよくわかんないけど、ちゃんと謝るからさあ!」
勝手に蒐集を行っていたこと。
なのはに対して、問答無用の襲撃を仕掛けたこと。この後、なのはに謝罪しても良い。
こんな無益な戦いを仕掛けたこと。
そしてそれを長引かせ、帰宅を遅らせたこと、はやてを待たせたことも。
──ああ、何だってする……!
こんなことになるなんて、考えもしなかった。
こんな戦いになるなんて、想像していなかった。
現実として今の状況は、本意から逸脱して「ぐちゃぐちゃ」だ。
なのはにとっては不本意だったろうが、ヴィータはそもそも、なのはのリンカーコアを蒐集することだけが目的だったのだ。それがいつの間に、状況は憤怒と怨嗟に満ちて、気持ちの悪い、殺し合いの場所に変化してしまっている。
「こんな空気、おかしいんだ! 謝るよ、こんな戦いを止めれるなら、なんでもするから!」
吐き気のするような、憎悪に縛られた空気。
それはまごうことなく、羽衣狐が発した畏が、この周囲一体を飲み込んだ証拠であった。
このまま、こんな戦いを進めてしまうと、何もかもが取り返しがつかないことになってしまいそうで──いや、もしかしたら、彼女達は既に大切なものの多くを失ってしまったのかもしれないが──ヴィータは、そんなことになるのが嫌だった。
なにより、怖かった。
心が張り裂けてしまいそうで、心が、とても寒いのだ。
懇願するように叫ぶヴィータを相手に、しかし、羽衣狐は、
「貴様がどうした。そのようなことに、興味も無いわ」
その懇願を、一言で切り捨てた。
「もう、何も見えぬ……何も信じられぬ」
羽衣狐は頭を抱え、唸る。
ヴィータが何をどうしようと、羽衣狐が今さら、ヴィータに何を要求しようとも。
この世界に来てから、ずっと羽衣狐と共にいた女性の命は、もう二度と戻って来ない。
拠り所のない『異世界』で、羽衣狐の中で、唯一と云っても良い。
彼女の信用に足る人物を、羽衣狐は亡くしてしまった…………?
──違う、殺されたのだ!!
目の前の貴様ら、愚かな人間たち!
絶対に…………許さぬ!
その時、桜色の魔力粒子が、羽衣狐の視界の中を彷徨いた。
「……!」
羽衣狐が守護騎士と対話している最中、その下方から、一陣の光が飛んで来ている。
魔力を砲口に収束させ、チャージしつつ飛行している。
空中で姿勢制御を取り戻した、高町なのはである。
砲口は羽衣狐に固定されている。対話の隙を突かれ、羽衣狐は早急に迎撃態勢を取る。
「小娘ッ──」
「ディバイン・バスタぁーっ!!」
収束された桜色の魔力が、なのはの直上の羽衣狐へと撃ち放たれた。
デタラメな魔力出力を誇るその砲撃は、空気を切るように衝撃波を伴いながら猛進する。
「小賢しい!」
羽衣狐は三尾の太刀を仕舞うと同時に、別の尾から〝扇子〟を取り出す。
暗器の二つ目、〈二尾の鉄扇〉──
咄嗟にその大きな扇をを振り回し、周囲の守護騎士たちさえも押し返すほどの暴風を巻き起こす。にわかには信じられぬほどの強風が発生し……
ディバインバスターが、曲がった。
「──うそ!?」
──曲がった? 違う、曲げられたのだ。
羽衣狐が凪いだ扇の風、その風圧だけで、ディバインバスターの質量と砲圧を吹き飛ばしてしまった。
明日の方向へと向かう砲撃の軌道。
凄絶な威力と速度を誇る破壊光線は、羽衣狐で屈折し、その照準は彼女ではない。上空に逃れたアルフにユーノ……なのはの、仲間達だ。
「ユーノ君! アルフ! よけてッ!」
叫び声の先のふたりは、扇の烈風に吹き飛ばされ、身動きが取れずにいた。
そのような姿勢では、並の防御魔法は発動できても、なのはの攻撃は防げない。そもそも彼らは今、身体が麻痺するような烈風に吹かれ、反射的に目を瞑っている。
自分たちに味方の砲撃が飛来して来ている、そのことすら理解しているのか怪しい。
「地獄に墜ちろ!」
なのはの全力砲撃。その威力は、大人の魔導師をも吹き飛ばすほどの恐ろしきもの。
先天的に才能に恵まれた彼女は、ユーノ曰く、魔力タンクのような魔力の内蔵量を誇っており、砲撃は時にその恐ろしい魔力量を圧縮して放つ時もある。そのような砲撃は、間違っても防ごうとは思ってはならないのだ。
防ぎ切れるはずもなく、防御を展開すれば、障壁で受け止めた衝撃ごと身体を吹き飛ばされる。ゆえに、なのはの全力全開の砲撃は、フェイト達の中では回避行動以外は「NG」とされていた。
《Sonic Move》
低いデバイスの音声が響く。
重たい男性の管制人格は、フェイトの所有するバルディッシュのものだった。
ユーノとアルフの眼前、ディバインバスターの目の前に、黄金の雷光が立ちはだかった。
大鎌を構え、振り上げている。──羽衣狐の一撃を、なんとか凌ぎ、現場に戻って来たのだ。
「ハァッ!」
そこへ現れたフェイト・テスタロッサが──漆黒の大鎌を奮い、雷電の斬光を飛ばした。
電撃が、桜色の魔導砲と激突し、苛烈な火花を散らす。
ふたつの魔法の激突の余波が、空気を振動させた。
──回避も防御も駄目だとしたら、同等の力で攻撃し、相殺するしかない。
ディバインバスターを目の前にして、フェイトは、そう考えた。
「〝これ〟がなのはの本気なら……私は、この力に絶対に負けたくない」
これが親友の本気。全力全開……?
──なのはとは、お互いに高め合う、良いライバルであり続けたい。
全力のディバインバスターを迎え撃つのは、フェイト・テスタロッサ。
このシチュエーションは、フェイトのプライドに大きな炎を焚き付けた。
フェイトは己の持っている〝全力〟を発揮して、駆け声と共に叫んだ。
「スラッシュ・ザンパーッ!!」
桜色の砲撃と、雷色の斬撃がぶつかり合う。
凄絶な激突の末、ふたつは弾け飛んだ。
どちらが優ったわけでもない。二色の魔法は互いにぶつかり、弾け飛び、相殺された。
羽衣狐の機嫌はさらに傾き、一向に終わりの見えない戦いに、少しずつ苛立ちを憶え始めているようだ。
「執拗じゃ……夜空に散らばる引き裂かれた
こいつは正気なのか? と、誰もが疑った。
言っていることが狂っている。
黒い〝何か〟があの女性を渦巻いて、黒い〝何か〟をあの女性が纏っている。
「山吹の弔いって……なに言ってんだよ……! 山吹は『おまえ』じゃないか! 目ぇ覚ませよぉ!」
ヴィータは混乱しながらも、「彼女」が自分が知っている「あの山吹乙女」に戻ってくれるのを願った。
しかし、ザフィーラが制す。
「無駄だ。やつは今、山吹乙女とは人格を逸した……〝ベツモノ〟だ」
「ザフィーラ……!?」
シグナムもまた、驚きながらザフィーラの話を聞く。
彼は、憮然とした眼光を羽衣狐にあてつけた。
「やはり、それが本性か! 女狐……!」
──本性?
羽衣狐は鼻で笑う。
見境など、既に彼女の中には存在していなかった。
誰であろうと、自分に意見する者すべてが、気に入らない……。
「じゃあ、おまえ……山吹乙女じゃ、ないのか……?」
「あの女は、死んだ……」
ヴィータは、絶句した。
「妾は妾を呪い……そして、愚かなる人間を決して許さぬ……」
羽衣狐は鉄扇を構え、再び集まっているなのはやフェイト達を見つめる。
「ま、待てってば!!?」
なおも、彼女を制したのはヴィータであった。彼女が、なのは達と羽衣狐の中に入り込む。
それに続いてシグナムも、二者の間に割って入る。
続いて、シグナムもまた、得心を誘う。
「おまえの云うことが本当なら……乙女は既に、あそこで斃れたというのか。ならばこれは、復讐のつもりか」
「……」
「しかし、殺生は禁忌だろう。あの山吹乙女であれば、そんなことは望まないはず」
「黙れ……」
──貴様に、何がわかる?
羽衣狐がついに、痺れを切らした。
「……良かろう」
いや、堪忍袋の緒が──切れた。
「貴様らも、妾に楯突くというのなら────その小娘ら共々、引き裂いてくれる…………」
「え……!?」
羽衣狐の九尾が───シグナムへと向かった。
ザフィーラがすぐさまシグナムの前に立ちはだかり、堅牢な防御魔法を展開して、それを弾き飛ばす。
「させないよ!」
そこへ、なのは達が現れた。
ひとりの力では太刀打ちできない判断した彼らは、四人がかりでバインドを発生させ、羽衣狐を取り押さえる。
ヴィータは振り向いて、なのは達を見た。
「おまえら……!?」
フェイトが言った。
「状況はよく分かりませんけど……その人を止めます。それまで私達は、あなた達と交戦しない」
シグナムも、そこでレヴァンティンを構えた。
「……仕方、なかろう。あの女狐を止めるまでは、一時休戦といこう」
「くそッ、やるしかないのかよ。──〝あれ〟は、乙女なのに!」
ヴィータは、半ば迷いを抱えながらグラーフアイゼンを構えた。
あの優しかった山吹の姿の者と、戦えるのか?
もし攻撃のチャンスが回って来て、自分はグラーフアイゼンを振り下ろせるのだろうか?
──たとえ「中身」は違っても……あれは、
戦うことへの迷いは、シグナムの胸中にも、なかった訳ではない。
──けれど、やらなければ、やられる。
ヴィータとて、それは充々に理解しているつもりだ。
血も涙も無くしたように、家族である乙女を殺そうとするわけではないが──少なくとも
納得できないことは、あるというのに。
「みんなであの人を止めたら、ゆっくり……お話を聞かせてもらうの!」
「……それまで全員が、生き残っていればな」
なのはがレイジングハートを、
シグナムがレヴァンティンを構える。
「……よかろう、まとめてかかってくるが良い────!!」
管理局魔導師四名、守護騎士三名による一時的な連合と、覚醒した羽衣狐が対峙した。
七対一の激闘が──始まった。