王国側の命運を決する戦いは既に始まっていた。ラナー王女の立てた作戦に合わせ、皆がそれぞれの役目を全うする。上空に浮かぶ未知の存在は、攻撃しない限りは何もせず、定期的になんらかの模様を上空に描いている事から此方に対する監視網であると同時に合図を送る連絡網でもあると推測されていた。だが描かれる不気味な幾何学模様は王女をして暗号解読ができないと言わしめるものであり、結局上空は無視という形で決定される。
低位悪魔、低位妖怪とはいえその数は膨大の一言に尽きた。だがその波をも押しのけ、漆黒の英雄が突き進む。その姿に、傷つき撤退する冒険者も、バリケードと共に心も命も砕けそうだった衛士も、皆が魂を奮い立たせた。邪魔をする悪魔を一撃で薙ぎ払い、返す刃で不意打ちを狙った妖怪を斬り捨てる。
モモンの活躍を一部見ただけの者達ですら、士気を最大限まで高めたほどだ。同行していたイビルアイなどいくら惚れ直したかもわからない。本命はまだだというのに、彼の活躍はそれほどのものだったのだ。
そして、モモン、ナーベ、イビルアイの3人はついに目的の人物を発見した。
◇
ぬえは静かに広場で待つ。
UFO達を配置してるおかげで、アインズ達がどこにいるかは手に取るようにわかっていた。デミウルゴスと連携を取りながら、モモンの活躍の場を上手く増やしていったのは正解だったようで、各所の冒険者たちの士気は凄まじく高い。一気に絶望へと叩き落したくなるほどそれは眩しいものだった。残念ながら、モモンという希望を倒すことは計画失敗を意味するのでできないのだが。
UFOから、冒険者達が一斉に反攻作戦を開始したという報告と共に、太鼓の音や勇ましい雄叫びがぬえの所まで届いてくる。更に、国王とその近衛兵、王国最強の戦士ガゼフまでもが戦線に加わったとのことだ。それはつまり、向こうの作戦が最終段階……『モモンとオーエンを1対1で戦わせる為の最大攻勢』に入ったことを意味する。
漆黒の英雄は、既にぬえの視界に入っていた。
「来たか、英雄」
魔王オーエンとして、両手を広げ歓迎する。返事はない。
モモンの両隣にはナーベとイビルアイもいたが、2人も無言で対峙している。いや、ナーベだけはわずかに一礼しようとしたのをなんとか堪えた様子だった。
「私1人を相手にするなら、確かにお前だけでも十分だろう。だが連れる肉壁が少なくないか?」
「馬鹿を言うな、私の仲間だ。今お前を相手にしている全ての者がこの状況の為に戦っている。ならばこれで十分だろう?」
「ふむ……舐められたものだな? 来い、我がシモベよ」
無人の家屋から、仮面を着けたプレアデス5名が現れる。エントマも完全に回復し、予備の仮面蟲を着けた状態だ。イビルアイは、自分と同格の存在が5人もいることに動揺した様子だが、ナーベは寧ろ懐かしそうに同僚を見つめている。あいつはもうちょっと演技力鍛えた方がいいのではないかとぬえは思った。
もっともそれを言うのなら、プレアデスたちも衣装変更して偽装を徹底するべきなのだが。
ちなみに、当初の予定では小傘を除く命蓮寺メンバーでオーエンの部下を構成するつもりだった。だが、彼女たちが万が一傷つけられ殺される結果になったらと思うと自分の理性を抑えられる自信がまるでなかった。その為にプレアデスに任務を与えたという経緯がある。その時は、アインズが自分をナザリックに押し留めたがる気持ちをなんとなく理解して恥ずかしくもなった。
なお、オーエンという役に扮していようが、敵側がぬえを侮辱しようものなら彼女達はブチ切れてしまい作戦が崩壊してしまうので結果的には正解である。
「クソ! オーエンの持つ戦力を侮っていたか!」
「……私はヒントは与えたがな? まぁいい、それでどうする」
片腕ヤルダバオトが姿を見せてないのに、これが全てと認識しているイビルアイは甘いと言わざるを得ない。ギルド“アインズ・ウール・ゴウン”では今のぬえみたいな待機をしてる相手がいたら3重の伏兵を警戒したものだ。囮からの蹂躙はPKの常とう手段であった彼らにとって、少数こそが恐ろしいのである。
「ではそちらの5人は任せる」
モモンが2人に告げると、両手にそれぞれ収まる巨剣を握りしめ、ぬえの方へと歩いてくる。
自然な足取りだが、突撃に最適な距離に達すれば一気に踏み込んでくるだろう。ぬえもまた、真紅の槍を再び手に納めると静かに構え待ち受ける。
「では行くぞ、ぬ─ぅおおおお!!!」
「来いモモンg─はああああ!!!」
声を張り上げ斬りかかってくるのに合わせ、こちらも負けじと声を発して槍を唸らせた。お互い、本名を言いかけたのを上手いこと誤魔化せたものだなと苦笑するが行われるのはやらせの形をとったガチである。
50に近い剣戟をわずかな時間でぶつけあう。続けて一瞬で振るわれた閃光は6。アインズは片腕でそれぞれ3連続の斬撃を放つ。当たれば魔王を名乗るオーエンでもダメージは免れないそれらを、紅い軌跡が全て打ち払う。防いだだけでは終わらない、脳天めがけて一気に刺突する。
アインズは必殺の一撃を恐れることなく、なんとその漆黒の兜で受け流した。右側頭部分に傷こそ付いたが、アインズの得物は2振りも自由だ。槍を戻すのは間に合わない。そう判断したぬえは剣が初動の段階で槍を起点に飛び上がる。胴があった位置を薙ぎ払われるが、既にぬえの身体はアインズの真上だ。槍も引き戻し、今度は左肩めがけ、空中より撃ち放つ。
「くっ!」
掠めただけだが、漆黒の鎧が更に傷つく。着地した直後、今度はぬえに剣が迫るが、そのまま槍を振るって防いだ。だが、防いだ槍めがけて、続けざまにもう一振りの剣が迫る。難なく防ぎ、武器破壊かとぬえが疑問符を浮かべた直後。
「えっ」
目の前にはなぜか拳。直撃する。
アインズの右拳が見事に決まってぬえの身体が吹き飛んだ。追撃を恐れ、すぐさま〈
「おのれ、なにを!」
「うん、まずは一発殴らなくては、とな」
「はぁ!?」
父親か! ネタにしてたのこっちだけどさぁ!!
ぬえは心の中で叫ぶが、オーエンとして振舞ってる以上変なことを言うわけにはいかない。それでも、何考えてるんだと言いたい。イビルアイもプレアデスも戦闘開始すらせずこっち見てんじゃねぇか!
アインズは拳の際に手放した剣を堂々と拾い上げると、それをぬえに向かって突き付ける。
「言っただろ、仕置きの時間だと」
「……人間風情が」
まだ言うか。なら、こっちも仕返ししてやる。もっとかっこいいタイミングで不意打ちさせたかったが仕方がない。ぬえは槍を地面に突き立てる。
「ヤルダバオト、やれ!!」
仮面の悪魔がアインズの身体を吹き飛ばした。
◇
イビルアイは今見える光景が信じられなかった。
絶対の英雄、250年以上も止まっていた心臓に火を灯した存在。それが押されている。
原因は明白。この期に及んでまだオーエンの戦力を見誤っていた。だが誰が信じられようか。オーエンと同格の存在がもう一人敵として現れるなどと。いや、あの魔王は存在を示唆していた。片腕に相応しい悪魔がいると。モモンの強さを知ったオーエンは、迷わず切札を切ったのだろう。オーエンの槍とヤルダバオトの爪による攻撃の暴風雨、それに押されながらも致命打を受けないモモンを称賛するべきか。否、同格同士が2対1ならば結果は明白。せめて僅かな隙でも作ろうとイビルアイは走り出すが。
「──どこにゆかれるのでしょうか?」
「!!」
仮面を着けたメイドたちが、立ちふさがった。
「なるほどな、私達はお前たちを抑えて1対1を維持させる作戦だったが……逆にお前たちは2対1を維持する為の足止めだったということか」
「そういうことになっております」
これほどの戦力を単なる足止めとして動員させるオーエンの采配に、反吐が出る。確実に勝てる状況を作り出す算段だったのだと。彼女たちから仕掛けてくる様子はないが、足止めとして命じられたならば、会話だけでも十分ということか。思わず歯を食いしばる。モモンを助けるためには、食い止めるだけでは駄目だ。倒さねばならない。
「私が3人で貴方が2人でいいですね?」
イビルアイが改めて覚悟を決めると、隣からナーベが話しかけてくる。大した自信だと感心した。モモンは2人に押され、剣戟の音だけを響かせながら既に視界から消えているというのに、ナーベは彼の勝利を疑っていないように余裕の態度だったからだ。つられて、イビルアイも失われた余裕がわずかに戻ってきた気がした。
「余裕だな、私が3人でも構わないぞ」
「貴方が2人、ですよイビルアイ」
共に軽く笑いあったような、そんな空気が生まれる。
2人もまた、激闘が始まろうとしていた。
◇
戦闘が始まった広場から、大分離れた位置。その家屋の1つにて、オーエン、モモン、ヤルダバオトが武器も交えずに立っていた。モモンは鉄槌の拳をオーエンの頭に叩き込む。
「痛い! 二度もぶったね!?」
「
「そこはほら、信頼だってば! 刺突耐性高いからって考えで最初から急所狙いだったけども」
「俺が後衛だってわかってるよなぁ? この悪戯妖怪が、前衛経験の差ぐらい考えろ!」
「サ、サプライズ? それに私も暴れたくて……痛い!」
広場で行われている、イビルアイの決死の戦闘が馬鹿らしくなるほど穏やかな空気がそこにあった。言い争ってるのはほぼ素の状態になっているアインズとぬえだ。ヤルダバオトだったデミウルゴスは微笑ましく、2人の喧騒を見守っている。部屋の隅にはマーレもおり、おどおどとした様子で立っていた。
「ぬえさん当分外出禁止な」
「そんな! 横暴だ!」
「どうせこの後またガチバトル再開するんでしょうが、わかってるんですよ!」
「うぐっ」
図星かよ。
言い返せずに固まるぬえにアインズは呆れる。2対1で結構楽しかったのも事実だが、ぬえがガチすぎて結構必死だったのも事実だ。もちろんアインズがぬえが今持つ武器で殺されることはまずない。スケルトン系アンデッドの刺突耐性はかなり高いからだ。『神槍・完幻』の攻撃は全体防壁以外で防ぐことができないので、耐性あるからと油断してれば負けることもあるのだが、ただ頑丈な槍ならば問題はない。
「い、一応手筈ではヤルダバオトをモモンが吹き飛ばして、一時戦闘不能。オーエンとモモンが最後の一騎打ちをして、オーエンが敗北宣言して撤退という流れだよ」
「……まぁ構わないですが。久々のPvPですし、この武器ならぬえさんにうっかり
「や、優しくしてね?」
「手加減忘れる間抜けにかける慈悲はない」
「ぐふっ」
掛け合いが一段落した段階で、デミウルゴスが1歩前に進み出た。2人が振り向けば、彼は無言で席を勧める仕草をみせる。丸いテーブルを中心に3つの椅子が用意されていた。
配下の前でぬえの私室でやるようなやり取りをしていた事に気付いた2人は、少し気まずそうに席に着いた。マーレがそれぞれ椅子を引いて座りやすくしてくれた気遣いが地味に痛い。デミウルゴスも座った段階で、アインズは一度咳き込み、話を切り出した。
「さて、お前の計画の全容を話してもらいたいのだが……まず私が通ってきたルート上の兵士に危害を加えないでくれ。ピンチの時に助けるといい宣伝になるようなのでな」
「ご安心ください。ぬえ様と連携して、アインズ様が救われた者には必要以上に危害が加わらないよう指示を下しております」
「流石だな。UFOによる監視網はそういうことだったか」
「王城の作戦は全部露見してるけど、細かい動きの把握も必要だったからね」
ここは、ぬえがいてよかったとアインズは思った。宣伝の重要性は理解しているようで、デミウルゴスとしっかり意思疎通できているというのも嬉しい。アインズは常に最高支配者然とした姿勢を求められるために、中々綿密な意思疎通ができないという状況があったからだ。先日読んだ『良い上司悪い上司』に、部下に独断専行、独自解釈を許しっぱなしだととんでもないミスに繋がると書いてあって大焦りした記憶は新しい。
尤もその辺は既に手遅れだということには、アインズは気付いていなかった。ぬえも未帰還の時期だったのでどうしようもないのだが。
「よし、話してくれるか」
「まず、今回の計画の利点は……5つございました」
デミウルゴスは計画『ゲヘナ』の利点を語っていく。アインズはさもわかっていたというRPを崩さぬよう気を付けながら、時折ぬえの補佐を受けながらその全容を理解した。
1つ目は王都の倉庫区画を襲い、その全ての財を入手したこと。
アインズは心中で絶賛するほど素晴らしい話だった。ちなみにぬえもこれを聞いた時には「モモンの仕事が少しは減るはず(自分の外出機会が増えるはず)!」などと喜んでいる。
2つ目は八本指拠点をナザリックが襲撃した事実、それが露見しないよう誤魔化す事。
それにはぬえが造ったアイテムを八本指の倉庫に配置、利用する事で別の目的があったと誘導させることにしている。当初デミウルゴスは、ウルベルトが造ったアイテムを用いるつもりだったのだが、ぬえが強硬に反対。親友であるウルベルトの傑作品がナザリック外の者の手に渡るなど我慢できないと言い、似た目的で作成した自分のアイテムを持ち出したのだ。魔法はウルベルトに頼んで込めてもらったものだったりするのだが。
3つ目は人間を多く攫ったことで生まれる魔王オーエンの悪評。
このまま魔王計画にも利用する算段というわけだ。4つ目もそれに連動して、この事件そのものが実験台にできるというものだった。1つの計画から複数の計画に繋がる利を生み出すデミウルゴスの頭脳に、アインズはほとほと感心する。
「最後の5つ目はなんだ?」
アインズの疑問に、デミウルゴスは笑顔のまま視線をぬえに動かす。促されたと理解したぬえが代わりに答えた。
「堂々とした情報収集専門部隊の作成。今回魔王オーエンがUFOを次々に生み出して王都上空をうろついてるでしょ? 今後も世界各地に私の眷属を飛ばして情報収集させるんだ。UFOのレベルを調整して飛ばせば、例えば30レベルが撃墜された事がわかれば、そこには30レベル以上の強者がいるってわかるでしょ?」
「なるほど。UFOが何をしようが原因はオーエンに集束されるわけか……でもぬえさん、負担大きくないですか?」
「指揮官用の上位UFOを召喚ではなく複数作成予定だよ。そいつらに念話で情報を命蓮寺へ集めさせる。撃墜情報は私が直接わかるし、緊急時は私に直接飛ばせばいい」
これもまた大きな利点だとアインズは考える。ぬえの能力をしっかり活用できているのが大きい。ぬえが暴走するのを恐れて百鬼夜行主としての能力はアインズも控えていたのだが、これなら派手にやっても問題がない。ただ、ひとつだけ釘はさしておく。
「UFOに扮して外出は認めませんよ?」
「なんでバレた!?」
◇
「お互い酷い有様だな」
「別にそんなことはないです」
イビルアイとナーベはボロボロだった。イビルアイが相手にした2人は、実に息の合った動きで非常に厄介であり、しかも隙のない耐性を保有して有効打を導き出せないでいた。逆に大きな一撃を食らって吹き飛ばされた状態だ。同じようにナーベも吹き飛ばされたらしく、結果的に合流している。ナーベの場合は3人を相手にしてむしろこの程度で済んだことがすごいのかもしれない。
「やはり主目的は足止めか。追撃が来ない」
「全員あの場に集まってはいるようですが」
ナーベが睨む先に視線を向ければ、向こうも5人全員が集まり此方に敵意を向けていた。殺意が鋭いのはあの蟲のメイドぐらいで、他は驚くほど敵意が少ない。イビルアイは確信する、これはオーエンの悪趣味な遊びだと。モモンを殺すまであえて生かす算段なのだろう。希望が砕け散る様子を見せつけたい、そんな意図が透けて見えた。
突如、建物が崩落し、先ほどの自分たち以上の速度で吹き飛ばされる影が1つ生まれた。幾度かバウンドして別の建物に叩きつけられる。イビルアイは息をのんだ。まさか、漆黒の英雄が敗れたのかと。
「ぐ……これほどとは……!」
よろめきながら立ち上がったのは、汚い不意打ちを仕掛けた仮面の悪魔だった。傷だらけであり、相当消耗している様子が窺えた。対峙していたメイドがすぐさま飛んで、悪魔ヤルダバオトを支える。オーエンの片腕というのは間違いが無いようだ。そして、その彼が吹き飛ばされたということは。
「さぁ、これで振出しに戻ったぞオーエン」
「……」
吹き飛んできた先にイビルアイが目を向ければ、やはり傷だらけの存在が2つ。イビルアイが信じる英雄モモンと、憎き敵オーエンだ。モモンの鎧は無数の傷が付き、あの頑強な剣は刃毀れすら見える。対するオーエンも、傷がないのは槍ぐらいなもので、ひびの入った仮面、引き裂かれた衣服とどれほどの死闘が繰り広げられたかを物語っている。
戦闘中にも拘らず、イビルアイの興奮が最高潮に達したのも無理はない。あの不利を、あの英雄は独力で跳ねのけたのだ。
「オーエン様……!」
「もうよい下がれ! お前を失う危険が大きいのであれば、1人で戦った方がましだ!」
「……畏まりました」
魔王の怒号のような指令を受け、ヤルダバオトは大人しく引き下がる。イビルアイとしては、倒せるならば倒したい。オーエンがあの悪魔をどれほど重要視しているかが今の会話でわかったからだ。だが、弱って尚あの悪魔はイビルアイでは到底勝てない程の強さがあるのがわかる。撤退していく彼にイビルアイは歯噛みする。
「しかし……少し楽しいな。久々の戦いと呼べるものと言おうか……前衛が感じるものがわかった気がするよ」
「ああ、私も楽しいよモモン──しかし、本当にお前はその余裕が崩れないな?」
「そういう存在だからだよ、それで……来ないのか?」
「上等!!」
モモンとオーエンが再度激突する。イビルアイにとっては、最初の剣戟の焼き直しのようなそれだ。見るものを釘付けにする戦闘を眺めながら、彼女はモモンの言葉を思い出す。あれほどの猛者が全力を出す機会などそう何度もあったはずがない。きっと全力で戦いたいという願いがあったのだと、理解した。
一際大きな衝突音が響き、槍と双剣が交差する。
その瞬間の会話を聞けた者は、いない。
「ごめん、モモンガさん。火着いちゃった」
「え?」
「ご期待通りガチでやるね!」
スカーレット姉妹大好きとか露見したんで、開き直ってます。それでも主人公はぬえですが。
UFO達がぬえの指示に合わせて「蜘蛛の巣模様」とか「黄金比△模様」などを夜空に描いたものは、ラナー王女以外には未知の暗号として滅茶苦茶警戒されてます。王女?遊んでるだけって一発で見破ったよ。空気読んで黙ってただけで。