やはり彼の青春ラブコメは…   作:阿蘭

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「忘れてしまいたいことや…
古い、昭和の音楽。
私の目から涙がポロポロと零れ落ちた。
愛している人を裏切ったのだ。
絶望に打ちひしがれた。
彼女は嗚咽を噛み締める。
何もない、空っぽ。
許されない誤ち。
私は、私は…

彼は飲みつぶれていた。
それでも彼の眉間から皺が消えないことは無い。
ラジオは鳴り続ける。

二人の虚しい部屋ではラジオが流れ続ける。
埃まみれの、古ぼけたラジオ。
他のものでは、愛しい人を思い浮かべてしまう。

夜も更け、人の子は寝静まった。
それでもラジオは鳴り続ける


そして人の子の原罪は露となりぬ

俺は大学を休んでふらふらと歩いていた。

今が不況であることは知っている。

アベノミクスとか安保法案とか、、全くなんの効果もなかった。

人の顔は暗い。一部の馬鹿は宜しくやっているけれど。

もしかすると、俺こそが馬鹿なのかもしれない。彼奴らと同じか、それ以下。

ゴミ虫の様な人間。

ヒキガエル。

ゾンビ…

俺にはやはり価値などなかったのだ。

ああ、この世も、マックスコーヒーも、俺には冷たいらしい。

甘いけれど。

死のうかな

唐突に彼は希望を得た。

前からそう思っていた気がする。彼は覚束ない足に力を込めて、信号へ向かった。

彼は最前列に立つと、一層力を込めて、弾む足で赤信号を渡ろうとした。

足を一歩踏み出す。よし、これで死ねる、そう思った。

 

由比ヶ浜が見えた。

もうすぐ、会えるのだ。彼女に。

彼女は微笑んで、手を振っていた。

 

手を掴まれた。

「おい、何してんの。」

「あ?」

そこには美乳と金髪縦ロールがあった。

「ヒキオ、何してんの。」

あーしさん、じゃなくって三浦だった。

俺は大学を休んでふらふらと歩いていた。

今が不況であることは知っている。

アベノミクスとか安保法案とか、、全くなんの効果もなかった。

人の顔は暗い。一部の馬鹿は宜しくやっているけれど。

もしかすると、俺こそが馬鹿なのかもしれない。彼奴らと同じか、それ以下。

ゴミ虫の様な人間。

ヒキガエル。

ゾンビ…

俺にはやはり価値などなかったのだ。

ああ、この世も、マックスコーヒーも、俺には冷たいらしい。

甘いけれど。

死のうかな

唐突に彼は希望を得た。

前からそう思っていた気がする。彼は覚束ない足に力を込めて、信号へ向かった。

彼は最前列に立つと、一層力を込めて、弾む足で赤信号を渡ろうとした。

足を一歩踏み出す。よし、これで死ねる、そう思った。

 

由比ヶ浜が見えた。

もうすぐ、会えるのだ。彼女に。

彼女は微笑んで、手を振っていた。

 

手を掴まれた。

「おい、何してんの。」

「あ?」

そこには美乳と金髪縦ロールがあった。

「ヒキオ、何してんの。」

あーしさん、じゃなくって三浦だった。

「三浦…」

目が霞んだ。

「何だし」

彼女はぶっきらぼうにそう言った。

「いや…最近涙脆くてな…歳だな」

三浦は黙って俺を抱きしめた。

「三浦…」

「黙って泣けし。」

炎の女王は大人の女になっていた。

その温かみは母を思い出させた。

まだ、小さい頃は母は風邪ひきや、癇癪にも一喜一憂していた。

親バカだったのだろう。

俺は泣き出した。彼女の胸に顔を押し付けて。

きっと周りの人たちは奇異の目線を向けていることだろう。

それでも構わなかった。

彼は泣き続けた。

 

彼女の家に来ていた。

彼女は最後、葉山と婚約を結んだ。最初は乗り気でなかった双方の両親も、葉山の根気強さと、彼女の一途な努力に認めざるを得なくなった。

葉山は本当に人を愛することを覚えたのではないだろうか。

彼女は葉山に電話をかけて、比企谷が来ている、と伝えた。

彼女はもう一箇所に電話をかけた。どこへかは知らない。

コーヒーを飲んだ。甘い。

「三浦…」

「あーし、偶々憶えてたんだよ、あんたが馬鹿みたいな甘い物好きってさ」

「ありがとう…」

「まあ、恩もあったからさ。落ち着いておきな」

彼女は何故か不敵に笑った。

 

それからいろんな話をした。昔の話や、同級の今、笑えたのは大岡。まだチェリーをこじらせて、とうとう大学でチェリーの集まるサークル、チエリボーを作ったらしい。

何故か大和も入ったとか。

 

ピンポーン

話がひと段落ついた時、インターホンの音が鳴り響いた。




もともと前書きも独立して一話だったんですけど、正直前回の要約みたいな気がしたので…笑
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