やはり彼の青春ラブコメは…   作:阿蘭

4 / 16
展開早いような気が…
ゆっくりしてみます笑



四話 今は無き栄光は朽ち果てて

次は英語の授業である。

たとえ法学部であっても、近年は英語を学ばなければならなくなった。

教授とはなるべく関わらず、他人とは付き合わず。

昔からの俺のスタイル。

 

「比企谷くん、今夜飲みにいかない?」

背中に重みが加わる。

「遠慮します。」

「そんなこと言わずにさ、行こうよ!」

「えー…」

飲み会とかつかれるだけだっつーの。

帰ってプリキュアでも見るか…

「いっつも断ってばっかじゃん!」

「別に、いいじゃないですか。」

飲み会だろうが、サークルだろうが、そんな虚しいものに本物など存在しない。

ある人の言葉が蘇る

「本物なんて、存在するのかな」

「ほっといてくださいよ」

何故、何故俺に構うんだ。

 

帰途についていた。

ひょこひよこと動く青色のポニーテール。

川崎 早希。

いつか名前をどうしても覚えられなかった人。何故覚えられなかったのだろうか。

目があった。

川崎は

「ひさ…しぶり。」

どこか、躊躇を含んだ声だった。

「お、おう」

「…」

会話が止まった。続かない。

いつもそうだった。そして、、

「あのさ…」

「なぁ…」

同時に声が出る。

「お、お先に、どうぞ」

「あ、ああ、いや、川崎こそ」

「あ、あんたさ、まだ、奉仕部みたいなこと、やってたり、する?」

答えづらい質問であった。

胸の奥がチクリと痛くなる。

「いや、今はやってねえ」

川崎は一瞬黙って

「ふーん、そ。なんか意外」

「んだよ」

「あんたならさ、やってそうな気がしたんだ。奉仕部。」

「ボランティアサークルとかもあるけどよ、性にあわねえ」

「まあ、なんかわかる」

「だから、やってねえ」

「そ」

そう言って川崎は黙り込んだ。

哀しそうな顔をしていた。

「あたし、駅ここだからさ」

「お、おう」

「また」

そう言って彼女は降りていった。やはり、泣きそうな顔だった。

 

知らないうちに自分の最寄りに着いていた。

カツカツと誰かの歩く音がする。

今日も人ごみに紛れる。

 

誰もいない家。

一人暮らしなら誰でもそうなのだろうが。

テレビをつけた。

無機質な笑い声。作り上げられたアナウンサーの悲しそうな声。スポーツキャスターのただ騒ぐ声。

全てが虚しく、部屋に木霊する。

俺は冷蔵庫からビールを取り出す。

まだ未成年だというのに。

プシューと炭酸の抜ける心地良い音がする。

「ハァ…」

溜息をつき、呑んだ。

呑んで、呑んで、呑まれて、呑んで。

平塚先生も同じようなのだろう。

やはり、一人で飲むのがいい、と静かに思った。

明日は休日。

実家に帰ろうとはとても思えなかった。

また溜め息をついた。

 

 

 




どうでしたか?
早めに更新しますね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。