ある惑星
そこでは一体の怪獣と赤い狂人、いや巨人が戦っていた。巨人の名はレッドマン。かつて故郷レッド星から地球を守るために派遣され、どんな怪獣だろうと容赦しない通称「赤い通り魔」と呼ばれているヒーローだ。その残虐な戦い方からあのウルトラ兄弟でさえも背筋がぞっとするものであった。そのため彼は今は辺境の星で日々怪獣を討伐している。
「ああ、つまんね。」
レッドマンはつまらなそうな顔で怪獣を痛めつけていた。怪獣の方はもうすでに戦意を喪失し命乞いまでしているのだがレッドマンは知らん顔で怪獣を殴りつける。やがて、怪獣は気絶して動かなくなる。それでも彼は攻撃をやめず、怪獣を崖から投げ捨てる。
「レッドフォール!」
怪獣は哀れにも崖から見えない谷の底へと落ちていくのであった。
「しっかし、あのゾフィーのバカ隊長。俺をこんな辺境の星へと派遣しやがって、地球ではエンペラ星人とかっていうすげえ大物が出たっていうのにおいしいところを持っていきやがって。第一何がメビウスだよ!俺が地球に行けばあんなやつイチコロだっつーの!」
レッドマンはイライラしながら星を眺める。
「ふふふふ、随分とご立腹のようですね。レッドマン。」
「誰だ!」
レッドマンは後ろを振り向く。そこにはあのウルトラマンと唯一互角に戦って地球から去って行ったメフィラス星人が立っていた。
「どこのだれかと思ったらメフィラス星人じゃねえか。ノコノコと出てきて俺のやられに来たのか?」
レッドマンはかつて地球で彼の同族を血祭りにあげたことがある。しかし、このメフィラスは悪までのあの初代ウルトラマンと戦ったメフィラスだ。少しは手ごたえがあるのかもしれない。
「おやおや、相変わらず血の気が多いですね。それだからウルトラ族にこんな辺境の星に追いやられるんですよ。」
「うるせえ!やらねえならこっちから行くぞ!」
レッドマンはすでにやる気満々だった。
「お待ちなさい。私はあなたに暇つぶしにはいい道具をプレゼントしに来てあげたのですよ。」
「プレゼント?そんなもんで俺から逃げられると思っているのか?」
「全くウルトラマンの言う通りですね。戦う気のない相手までやろうとするその態度、これではあのべリアルと同じです。」
メフィラスは呆れた顔で言う。他の宇宙人だったらここで必ず攻撃をしてくるものである。
「んで、プレゼントってなんだよ?」
「これです。」
メフィラスは腕時計を取り出す。腕時計にはいくつかのボタンがありカラーリングはレッドマンに合わせて赤く染められている。
「これは、わがメフィラス星で開発した面白いものでしてね。これを付けてボタンを押すと我々の世界とは違うあらゆるパラレルワールドに行けるのですよ。」
「なんだって!?」
「とは言っても、まだ未完成なものでしてね。一回その世界に飛ぶとエネルギーが溜まるまでは元の世界には戻ってこれないという欠陥があるんですよ。」
「それで?」
「ゾフィー隊長がたぶんあなたが苛立って命令無視して地球に飛んでくるんじゃないかと震えていましたので相談されたのが好戦的ではない私というわけですよ。」
「ふ~ん、あの隊長にしてはずいぶん気が利くじゃねえか。んじゃあ、さっそく使わせてもらうぜ!」
レッドマンはメフィラス星人と戦うことを忘れ、腕時計を受け取るといじり始める。
「このボタンを押せば別の世界に行けるんだな?」
「ええ、そうですよ。」
「んじゃ、ゾフィーの隊長に言っておいてくれ。しばらくいなくなるからよかったなってな。」
レッドマンはボタンを押すと光に包まれ消えてしまった。
「やれやれ、これでレッドマンとはしばらく顔を合わせなくて済みますよ。これでいいんですね?ゾフィー。」
メフィラスはいつの間にか後ろの立っているゾフィーに言う。
「アイツにこの世界に要られては新たな戦士の可能性を潰しかねないからな。」
「ところでゼロ・・・・彼の成長はどうですか?」
「今レオが稽古を付けているよ。」
「なんせあのセブンの息子ですからね。私はできればお相手はしたくないですよ。」
メフィラスは皮肉そうに言う。
「しかし、今回のことについてはすまなかった。アイツの事だから君にまで手を出すとも限らなかったからな。」
「あの赤い戦士には困るもんですよ。なんせ出会った怪獣には容赦なく襲い掛かるんですから。一部ではウルトラ戦士よりも強いのではないかと噂になっているんですよ?」
「まあ、これでしばらくはアイツも帰ってくることはないだろう。でも、どの世界に言ったんだ?」
「さあ、それはわかりませんね。なんせあれはまだ試作中でどこへ飛ぶかは設定できませんから。」
メフィラスはそういいながら自分の円盤へと帰っていくのであった。
一方のレッドマンは
「よっしゃあ!別の世界に来たぞ!ん?どこだここ?」
レッドマンが見た先、そこは青い空が広がっていた。起きて見ると自分は家のがれきに埋もれていたのがわかった。瓦礫をどかして外に出て見ると目の前は海で近くにはサングラスを掛けた禿坊主の老人一人と銀髪のショットヘアをした女性、後亀と背中に亀と書いた胴着を着た青年が二人がいた。
「おいおい、そこの一同!一体どうしたんだい?」
レッドマンは気になり四人の前に来た。
「ん?何者じゃ、お主?」
サングラスを掛けた老人亀仙人がレッドマンに聞く。
「俺はレッドマン。レッド星から来たヒーローだ。」
「ヒーロー?何言ってんの、あんた!?」
亀仙人の隣に立っている女性ブルマが不機嫌そうに言う。よっぽどの事件のようだ。レッドマンは久しぶりに楽しめると思った。
「まあ、それはともかく一体何があったんだ?」
「ああ、実はな・・・」
坊主頭の青年クリリンは一連の出来事を説明する。
取り敢えずサイヤ人編の悟飯がラディッツにさらわれた直後から。レッドマンの世界ではメビウス本編が終わってしばらくたった後という設定にしています。感想お待ちしています。人気なかったら即削除(笑)