ISフルカラー劇場   作:あおい安室

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作者「フルカラー劇場といえば時期に合わせたイベントということで特別講演と題してクリスマススペシャルをお送りします」

ガンダム「えー。今回。異例の事態がおきました。なんと!尺が足りませんでしたっ!」

束「正確には作者の使っている端末の最高文字入力数に達しちゃったんだよねー」

千冬「………そこで今回は。仕方なく、仕方なくっ!!後書きに続きを書いております」

作者「でもそんなところもフルカラー劇場っぽいかなー?って思ってます」

ガンダム「それでは、今回もじっくりお楽しみ頂けると嬉しい限りです」




特別講演:独り身達よ、クリスマスだ!

中国軍事施設:セカンド幼馴染み

 

 

「………はあ、暇、ねえ………」

 

ぐでーっと自分の座っていた長椅子で寝そべる。どうせやることは終わったのだ。誰も文句は言うまい。

ふむ。とりあえずあの鈍感男を脳内でボコボコにして遊ぶか?

 

「最近ますます織斑くん不憫になってるよねー。むしろそれが俺の望み」

 

「!?ちょ、ちょっと!?いつからきたの、というかどっから入って来たのよガンダムゥ!?」

 

耳元で聞こえた男の声はまさしく、あのガンダムだった。実際にいたけど!

………ちなみにまだ名乗ってなかったけど私、鳳鈴音よ?本編未登場なんだけど?

番外編に出たら問題でしょ?

 

「いーの。こういう行事のイベントは主要メンバー勢揃いでしょうが!」

 

「シャルロット泣くわよ!?」

 

「いいんです!それで大きいお友達は大喜び!」

 

「黒ォッ!?ていうか私の質問はまだあるわよ!いつからいたの!?」

 

「いつからって………ついさっき。入り口から普通に入ってきたー」

 

「そういうところが中国クオリティだなんて言われたりするのよー!!警備は何やってんの!?」

 

普通にって!?小さくてもさすがに気づくでしょう!?

 

「クリスマスパーティー」

 

「妬ましいっ!!」

 

私はこんなときに国に呼び出されたというのに!!ああああっ!私もパーティー行きたいわよっ!!

 

「ふっふっふ。ご安心を!今回の俺はそんな皆さんをクリスマスパーティーお出迎えに来る役割なんだ!ちなみにこの計画は束さん主催」

 

「ファッ!?な、なんで束さん主催!?」

 

クリスマスパーティーに参加出来るのは嬉しいけどさ!?

 

「独り身は寂しいってことで意気投合しました」

 

「おおぅ………苦労してるのね………」

 

「それはお互い様でしょ」

 

ぐぁっ!

 

「と、いう訳で。今回はどういうわけか仕事とかで母国に帰らされちゃった原作ヒロインのみんなを誘か………パーティーに誘います!!」

 

「今誘拐って言わなかった!?」

 

「………場合によっては」

 

誘拐するの!?………あ、私の時点でそうか?

 

「大丈夫。束さんに「IS没収するぞ」って脅されたって言えば万事解決なのさ!!本人からも許可はもらった」

 

「酷い!?………っていうか。私を最初に誘ったのって………」

 

「ツッコミ役がいないとボケは役たたずだからねー!」

 

やっぱりか!ああ、私そのうちストレスで髪とかヤバいことになるんじゃ!?

 

「さ、時間も無いし行くよー?目指すはヨーロッパっ!!」

 

「ちょっ!?マジで行くの!?流石に遠いわよ!?IS使っても今日中に行けるかどうか………」

 

「んー?大丈夫大丈夫。今回は乗り物があるんだ!!」

 

そういってガンダムが出したのはでっかいアニメチックな飛行………機?

何これ。

 

「Gファイター。マッハ5で走るところを束さんの改造によりマッハ20に!」

 

「それ何処の殺せんせー!?というかどうやって飛ぶの!?」

 

「それ言ったら色々と終わる」

 

………悔しいけど、事実ね。

 

 

フランス某企業主催パーティー:男装貴公子

 

 

「………僕もう泣いていいかな?」

 

「何の話ですか」

 

「いいえ、何でもないんです………」

 

僕も意外と不憫な扱いだってことに対してだから。男装貴公子って………

はあ。それにしても不運だなー。フランスから『IS関連企業の集まりがあるからデュノア社の関係者として出席せよ』、とか。

………呼んでどうするんだろ。僕もう代表候補生辞めてみようかな?

そうしたら少しは平和な、生活が………見えてこない。

絶対厄介ごとに巻き込まれそう。世界唯一の男性IS操縦者の一夏に関わったのせいで。主に一夏のせいで。

大事なことを二回言うついでに脳内で藁人形に一夏の写真を張り付けて釘で打ち付ける。

うん、すっきりした。呪い好きな生徒に教えてもらったけど結構スカっとするなあ。

 

「………お待たせしました。これより、主催者の挨拶です」

 

司会の声が聞こえる。はあ。今年もクリスマスこんな下らないことで棒にふったなー。

せめて学園のみんなとパーティーがしたかったよ………

 

バツン!!

 

………ん?なんの音?変な音が聞こえた。辺りの電気が消えている。

周りの人はみんなうろたえ始めた。

まさか………誰かが侵入してきた?その際の工作で電気が落とされた………?

ISを起動させようかと考えた次の瞬間。

僕は急に足から上に引っ張られた。

 

「きゃああっ!?」

 

「おい!今女性の声が聞こえたぞ!?」

 

「上の方からよ!!誰かライトを持ってないの!?」

 

さっきまでいた床の方では僕の悲鳴を聞いて何人かが上にライトを照らしだす。

………って!僕ドレス着てるんですが!?とっさにスカートを手で押さえた瞬間。

 

「ぬっふっふっ………確かにフランス代表候補生はいただくぜぇ」

 

………はい?今なんと。僕の近くから男の人の聞こえたんですが。

ライトは声のした方を照らす。そこにいたのは………

赤いジャケットに青いシャツ。そして黄色いネクタイ。刈り上げた頭に手にはワルサーP38をした男。

そしてどこからか聞こえる軽快な音楽………まさか!?

下にいた人も気づいた。そこにいたのは………

 

「「「「ル、ルパン三世!?」」」」

 

「いいえ、束さんです」

 

そんなふざけたことするのはあなたくらいだろうと思ったよ!?

顔のマスクを脱ぎ捨ててあっさり素顔をさらしたのは、機械製ウサミミに紫色の長い髪が特徴的な篠ノ之束さんだった………

何だろう、この安心感とガッカリ感………

 

「と、いうわけで。シャルロットちゃん久しぶりだねー」

 

「ひ、久しぶりですねー………じゃないですよ!?何してるんですか一体!?」

 

「何って………シャルロットちゃん誘拐計画?」

 

「ルパンの変装はそのためだけ!?」

 

「うん。遊びに全力を尽くしてこその束さんなのさ!!」

 

「その力をもっと別のことに使ってください!!」

 

「ええー。じゃ、シャルロットちゃんを正真正銘のシャルルくんにしようか。ちーちゃん男性化計画の技術を使えばいけるいける」

 

それは止めてぇ!!というかそれやったら絶対織斑先生に殺されますよ!?

 

「んー、考えとく。ではでは皆さんまた来世ー!」

 

束さんは僕をぶら下げていた紐を切ると、抱えあげてそのままでっかい窓に向かって飛ぶ。

窓はきれいに割れる………ちょっと待って。こっち側の窓って………崖だったような。

 

「いやっほーう!!スカイダイビングなんて最高の気分だぜぃっ!!」

 

「こっちは最悪の気分ですが!?あ、ISを展開しないと………あれぇ!?無い!?」

 

まさかあの騒ぎでどさくさに紛れて落としちゃった!?

 

「ISなら束さんが没収済みなのだー」

 

「なんてことしてるんですかぁぁ!!」

 

ドイツ軍基地:君はゆくえふめいになっていたリリなののチンクじゃないか!

 

「隊長はラウラ・ボーデヴィッヒですっ!!」

 

「うおっ、どうしたクラリッサ!!」

 

クリスマスイブにまで仕事をさせられていると、急に同じく仕事をさせられていた副隊長のクラリッサが叫んだ。

………日本の新しい風習なのか?

 

「ある意味そうです」

 

「そうなのか!?日本はまだまだ奥が深いな!!」

 

「………なんでこんなに引っ掛かるんだろう」

 

「何か言ったか?」

 

「いいえ」

 

それならいいんだが………

クラリッサは前にもこんなことがあったような。

………それにしても、こんなときにまで仕事とは………早く終わらせないとサンタクロースの捕獲ができないではないか。

ダブルオーとやらにトリモチもせっかくもらったんだが………

ん?いつの間にかメールが届いているな。

誰からだ………シャルロット?あいつは今日は企業の集まりのパーティーに行っているんじゃなかったか?

 

『死にそう助けて』

 

何があった!?電話をかけてみるが………通じない。

 

「っ、クラリッサ!すまないがISの使用許可の申請を頼む!」

 

「た、隊長!?何があったんですか!?」

 

「シャルロットの命の危機だ!電話での連絡が通じない!ISのプライベートチャネルで呼び掛けてみる!!」

 

「りょ、了解です!!」

 

そう意気込んで格納庫にあるISを取りに行くために部屋を出た途端。

足元にあったロープに引っ掛かって転んだ。そしてその先にあったのは………トリモチ!?

 

「ふぎゃぁっ!?」

 

「た、隊長ー!?」

 

カシャリ、と音が聞こえたような気がする………クラリッサの方から。気のせい………だろうな。

しかしなんでこんなところに……

 

「それは私が設置したからよ!っていうか何で部屋にトリモチ仕掛けてんのよあんた!?」

 

「貴様は………鳳鈴音!?………ふっ。なんだその格好は………」

 

「笑うなっ!というかなんで私の服これなのよー!!」

 

頭には木の枝のように枝分かれした角が二本。

話には赤い玉。

そして服は茶色メインで腹の部分だけ薄い肌色。

わ、笑いが止まらないぞ………!!

 

「トナカイコスプレー。というかトリモチまみれのラウラちゃんは笑えないと思うけど」

 

「ガ、ガンダムもいたのか………!?そ、その格好は………」

 

ま、まさか………ガンダムがサンタクロースだったのか!?

 

「やっぱりそんな反応すると思ったよ………ラウラちゃん、本当のサンタクロースは別にいるからね?そしてサンタクロースは捕まえちゃいけません!」

 

「むう。煙突が無くても部屋に不法侵入して物を置いていくような老人ならきっとわが黒兎隊のいい教官になってくれると思ったんだが………」

 

「流石にトリモチ浴びせたらサンタクロース怒り狂うわよ!?」

 

………ガンダム、駄目なのか?

 

「かわいい目で見てきてもいけませんっ!」

 

「………ラウラだったらきっとこんなことだろうと思ってたよ、僕」

 

ガンダム達のいる方向とは別の方向から声がした。そこにいたのは………オレンジのサンタクロースとトナカイ!?

 

「いや、僕だよ!?シャルロット・デュノアだよ!?」

 

「冗談だ………はははっ!!オ、オルコットもトナカイの格好なのか………!!!」

 

た、確かイギリスの貴族じゃなかったのか………?

 

「黙らっしゃいですわっ!!尺の都合で誘拐されるシーンをカットされた挙げ句こんな格好をさせられてその上笑われたら私立場まる潰れですわ!!」

 

「メタ発言ありがとねーセシリアちゃん」

 

もう一人オルコットの影から出てきた。

ウサミミつきの帽子を被った紫色のサンタ………

………篠ノ之博士。やっぱりあなたですか。というか今回の一件の犯人も。

 

「ううーん?流石、くーちゃんのお姉さん、気づいちゃったかー!どれ、束サンタからプレゼントをしてあげよう」

 

篠ノ之博士が指でパチン、と音をならす。するとトリモチが光の粒子となって消える。

そして気がつくと。私は黒いサンタクロースになっていた………ウサミミ付きの。

 

「おおおっ………た、隊長っ!よく似合っていますよ!!」

 

「クーなんとかちゃん喧しい。これから束さんは忙しいのだよ」

 

「私の扱いが酷いっ!?」

 

いや、本来の篠ノ之博士はそんな感じだが。初対面の時も同じ感じだったぞ。

 

 

織斑家:世界最強(笑)

 

 

「貴様後で覚悟しておけぇ!!」

 

「もう少し冷静になってください織斑先生!格好は変ですけど」

 

山田くんはおちょくっているのか!?

ええい、何故………私がサンタクロースのコスプレをしなければならないっ!?

 

「………姉さんが迷惑をかけます」

 

「いや、箒は謝らなくていい。昔だったらいつものことなんだ………そこ、何ニヤニヤしているんだ」

 

「「「「ギクッ!!」」」」

 

シスコンの一夏。

私を慕っている山田くん。

暇だから来たという更敷姉妹。

貴様らは命を捨てる覚悟をしておけ!

 

「いつもに増してキレてる!?」

 

「せ、せめて結婚してから死にたいです………」

 

「山田先生さりげなく欲望を出さないでください」

 

「立場が複雑な私達には耳が痛いです」

 

………はあ。クリスマスだから、ってはっちゃけすぎだ。

こんなのも悪くはない、が。

 

 




「千冬さん………来ましたよ」

外を見ていた箒があいつらが来たのを教えてくれる。
私は外に出て、束が復活させてくれた愛機、『暮桜』を起動する………
ちゃっかりサンタ服には重ならないように形状を変化させている………はあ。
これも………悪くはない、か?
月を眺めるとポツン、と。黒い影が浮かんでいる。
暮桜のセンサーを稼働させて影を拡大すると………それは。おもちゃのような飛行機に乗ってこっちに向かってきている束達だった。
………手を振ってやった。あいつらの騒ぎ声も聞こえる。

「おおーい!ちーちゃーん!みんな連れてきたよー!!」

「バ、バカなっ!?教官が真のサンタクロース………だとっ!?」

「ちょっ!?ラウラ、こんなところで気絶しちゃ駄目だよ!!」

「う、嘘………千冬さんのサンタコスプレとか………インパクトセシリアの料理並ね」

「鈴さんそれどういう意味ですの!?」

………ブチ、と。何かが切れた。暮桜を飛行機に向かって飛ばす。

「!?お、織斑先生がすごい速度でこっちに向かって来ておりますのー!!!」

「げっ!?逃げるわよみんな!」

「ISないのにどうやって!?」

「………き、教官に殺されるなら本望………かふっ」

「ラウラちゃんはもうすでに死にかけてる!?」

「あっはっはー!もう笑うしかないねっ!」

飛行機だけ、両断する。乗っていたやつらは、下に落ちていった………


「「「「「ギャアアァッッ!!??」」」」」

………ふう。少しは気分が晴れた。

「いや、それ完全に八つ当たりですよね!?今回何かしたのは大体束さんだし!!」

「やかましい。こんな格好誰が好き好んでするものか」

………ガンダムは、私が抱えあげているが。
あ、あいつら川に落ちたな。ある意味計算通りだ。一安心、といったところか。

「いや、普通こんな高さから人が落ちたら死にますよね!?なにが一安心!?」

「ん?隕石が落ちても人が死なない、と言ったのはどこのどいつだったかな?」

「あ。すっかり忘れてた」

忘れていいのか主人公。

「ところでさ………なんで、俺だけ助けたの?」

「オチが八つ当たりするだけの私だとしまらないからお前を助けた」

「そんな理由だったの!?」

「冗談だ………本当は、お前だけが私の格好を褒めてたからだ」

………何でこんなことを言ったんだ私!?
ガンダムの顔がニヤつく。

「千冬さんなんだかんだいってサンタ服気に入ってるんじゃな」

「このまま落としてもいいんだぞ?」

「すいませんでしたっ!!」

「謝ればよし。………さあ、あいつらを救助してパーティーを始めるぞ。二次会では付き合えよ」

酒を飲めるメンツは一人でも多い方がいい。飲めなくても、いてくれるだけでいい。
それだけでかなり変わるからな。

「りょーかい………あ、そうだ、千冬さん」

ガンダムは私の顔を見て、こう言ってくれた。

「メリークリスマス」

………そうだ、な。
今日は、クリスマス。どんな奴にとっても、祝いあう日だ。
それは小さなロボットのようなやつにとっても。
きっと、戦うことくらいしか出来ない哀れな女にとっても。
今日は、クリスマスだ。
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