提督と艦娘のお遊び日常   作:二月

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ついに艦これで書いてしまった。
しかし、漣って案外難しいですね……。





第1話 秋祭り

やあ諸君、私は提督だ。とある鎮守府に所属している万年中佐のイケてる男である。

おっと勘違いしてもらっては困る。私は無能ではないぞ?上の者が正当に評価してくれないだけだ。け、けっして遊んでばかりで仕事が全然進まないとかじゃないからな!?

 

まあ、そんなことは置いておくとして、今我々は秋祭りに来ている。そう、我々はだ。

夏の大規模作戦も終了し、秘書艦の娘が、

 

「はぁ〜秋かぁ。何か微妙にテンション下がるわ……。ご主人様、漣の肩揉んで?」

 

とか言っていたので、士気の低下を防ぐために艦娘たちと、秋祭りに来ている。

まあ、私も祭りに行きたかったしね!夏は大規模作戦で忙しかったからそんな風に遊べなかったからな。今日は私も羽目を外すつもりで来ているぞ!

しかし、この時期の夜は少し肌寒いな。浴衣って寒くはないのか?

 

「金魚すくいキタコレ(・∇・)!」

 

このテンションの高いピンク髪ツインテールは、私の初期艦にして秘書艦の『漣』である。艦娘随一と言っていいほど個性的な娘である。今日はいつものセーラー服から水色の浴衣に着替えているようだ。

 

「ああ~、もう破けた~」

 

先程から果敢に金魚すくいに挑戦してるようだがうまくいっていないようだ。仕方ない、ここは私の腕を見せる時のようだな。

 

「どれ……漣、そこを退きなさい。『金魚すくいのただちゃん』と言われた私の実力をみせてやろう」

 

おっちゃんにお金を渡し、ポイと受け皿を受けとる。

 

「何それ初耳ですよ、ご主人さま」

 

「言ってないからな。実はこう見えてこーゆーのは得意なんだ」

 

「あ~、確かに得意そうですよね。普段仕事せずに遊び回ってるし」

 

そ、そそそそそそそれは関係ないだろう。私は子供の時からこーゆーのは得意だぞ!

 

「……さて、やるか」

 

私は内心の焦りようを全く顔に出さずに答える。

 

「ご主人さま、手が震えてますよ」

 

おっといかん。顔には出なかったが態度に出てたようだ。全く、仕事をしないとか言うから……。

 

「この金魚をすくうやつには裏と表があってだな、紙が貼ってある方が表なんだ。んで、すくうときは表側でやるんだ」

 

「ほぇ~、そんなんがあるんですか~」

 

「それでだな。漣のいけないところは、このすくうやつ……ポイと言うんだが、これをずっと浸けたままにして金魚を追いかけてるのがいけないんだ。理由はわかるな?」

 

「耐久力が落ちて破けますもんね」

 

「そう。だからある程度、金魚の動きを予測してすくいにかかるんだ。……こんな風にな」

 

私はそう言うと、水面近くを泳いでいた金魚をポイをさっとつけて背後からすくった。

 

「おおー!すごいです、ご主人さま!口だけかと思ってました。で、失敗したら笑ってやろうかと」

 

こいつ何気にひどいな。まあ、これである程度のコツはわかっただろうから後は大丈夫だろう。

私は手に持っていたポイと受け皿を漣に渡す。

 

「私は他の娘たちを見てくるよ。漣はこれの続きでもしてるといい」

 

「ではそうさせてもらいますかねー。ふっふっふ、ご主人さま、後でビックリさせてあげます」

 

不敵に笑う漣。まあ、期待して待ってるとしよう。

 

 

 

 

 

漣の元を去った私は他の娘たちを探して、途中で見つけたイカ焼きを片手にぶらついていた。

 

「あ、おーい提督さーん!」

 

ん?向こうで手を振っているのは『浦風』か。アサガオの柄の浴衣か……悪くないな。いや、最高だ。浴衣の上からでもわかる、その大きな胸を帯に乗せて……最高だ!

 

「おう、浦風。……射的をやってるのか」

 

浦風は射的の屋台のところで銃を片手に立っていた。

とゆうか艦娘に射的って、中々射的の主人泣かせのような気がするんだが。

 

「提督、うち祭りの射的は得意なんや。どれが欲しいん?うちが獲っちゃるけえ、まかしとき!」

 

なるほど、どうやら主人泣かせのようだ。だがな、浦風よ……。

 

「それには及ばん。なんたって私は昔、『射的のただちゃん』と呼ばれていたのだからな。射的は得意だぞ」

 

「ほーなん?射撃訓練でスコアはあまり高くなかったような気がするんじゃがのう」

 

ぬ……、あれは遊びじゃないからな。遊びなら得意なんだがなぁ……。でも、提督でそれはヤバいか。一応、軍人なんだしな。

 

「そう言うなら私と勝負するか?……勝った方の願いをきくという条件付きで。どうだ、やるか?」

 

それを聞いた浦風はぶつぶつと何かを呟いたあと、それを了承した。何やら、二人きりで……とか聞こえたがなんなんだろうな。

私は持っていたイカ焼きを頬張り、お金を渡し銃を手に取った。

 

「先手は浦風、お前にやろう」

 

「ほいじゃあ遠慮なく……」

 

そう言った浦風は銃を構えて的を射る。弾は中段にあった谷風に似た人形に当たり倒れた。

 

「よし!」

 

浦風は小さくガッツポーズ。

 

「さて私は…………あの憎き猫を!」

 

日頃の恨みをこめて狙う。あの猫、どこかで見覚えがある猫なんだよなぁ。

そして弾は当たったのはいいが、あの猫のぬいぐるみ?は微動だにしなかった。何故だ!ちゃんといい感じに当たったじゃーん!……とゆうか、あの猫今笑わなかったか?

 

「ふふん、うちの一歩リードじゃね」

 

ぐああ、そのドヤ顔うぜぇぇぇ。まあ可愛いけどね。

 

そして再び浦風が構え、撃った。狙いはまた中段。今度もまた弾は当たる。が、初ゆ…磯風っぽい人形は倒れなかった。

 

「残念」

 

さて私の番だが、猫はもういいや。……そうだな、あの中段のキャラメルでも狙おうか。

……よし、今度は倒れたぞ。さっきの猫がおかしかっただけだな。

 

その後も撃ち合いを続けたが引き分けに終わった。自分で言ってた通り、浦風は中々射的の腕はよかった。

 

「引き分けじゃな」

 

「そうだな。まあ、この私といい勝負をしたのだ。誇っていいぞ」

 

「提督も射撃はアレなのに中々じゃったな」

 

「それは言うな、それは。……まあ、浦風も頑張ってたし。仕方ないから何か願いをきいてやろう」

 

「仕方ないってのが気になるが……そこまで言うならきいてもらわにゃあのう」

 

「叶えられる範囲内で頼むぞ」

 

「そがあに無茶なのは頼まんけえ大丈夫よ。……そうじゃのう、じゃあ」

 

指を頬に当てて考える素振りを見せる浦風。雰囲気的に既に決まっている感じではある。

 

「……今度、うちと二人で、二人きりで!料理でもせん?」

 

えらい二人での所を強調したな。……しかし、二人でか。悪くないな!

 

「おう、いいぞ。じゃあ今度の休みのときでもやろうか」

 

「約束じゃけえね。破るこたぁないと思うけど、その時は……ね?」

 

にこにこと笑顔で言っていたが、最後の方は完全に脅しじゃないか。上官を脅すとか恐ろしい娘だ。

 

 

 

 

 

今私は浦風と別れてその辺をぶらぶらしている。ちらちらと艦娘たちが目に入る。みんな笑顔だ。楽しんでいるようでなにより。

 

「あら提督」

 

「ん?浜風か。お前……」

 

「なんです?それより提督、秋祭りというものは…ん、はむっ、んっ、はむ、はむっ、大変美味しいものですね。浜風、堪能しました!」

 

わたあめにイカ焼き、焼きとうもろこしを手に、それらを頬張っている浜風。水風船もいくつか見える。そうとう楽しんでいるようだ。

 

「中々はしゃいでるようだな」

 

「……!い、いえ、これは違うんです。郷に入ってはと言いますし……その……」

 

そんな顔を赤くしてまで否定せんでも……。しかし中々良いものが見れたな。普段の真面目な浜風からはあまり想像ができないな。MVPを取っても冷静なのに。まあ、出る前に、はしゃぎすぎないこと、お金を使いすぎないこと、って私や雪風、磯風に言ってたのに自分がこれではな。だが……

 

「まあ、いいんじゃないか?なんたって祭りなんだしな!息抜きも必要さ。それに、お前たちは普段お金を使う機会もないし、こうゆう時でないと使わないだろ。……大人組はいろいろと使ってるみたいだが」

 

「……そうですか。そうですね、たまにはいいですね。作戦に支障がでてもいけませんし。行きましょう、提督!」

 

「そうそう。だから楽しもうぜ!さあ浜風、あっちの屋台に行こうじゃないか!」

 

「はい、楽しみましょう!」

 

そう言った浜風は私の手を取って屋台に向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




登場人物紹介
提督:一応、本作の主人公。サボり魔。仕事はできない訳ではなく、しないだけ。年齢不詳。

漣:初期艦。提督と一緒によくサボる。そして一緒によく怒られている。

浦風:方言が難しい。この物語ではメインとしてちょくちょく登場予定。

浜風:駆逐艦にあるまじき巨乳。乳風。
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