提督と艦娘のお遊び日常   作:二月

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そういえば、皆さん夏イベはどうでした?私はPCの調子が悪かったのと、やる気の問題でE-5までしか突破できませんでした。




第2話 ダメ提督製造機

 

提督の朝は早い。

現在午前六時。いや、早くないじゃんと言われればそうなんだけどね。ただ言ってみたかっただけなんだ。

 

さて、そろそろ艦娘たちが我が部屋に私を起こしに来る頃だろう。私としては、すでに小鳥の囀ずりやどこからともなく現れる猫のせいで起きているから別にそんなことをしなくてもいい。だが!提督として艦娘に起こされるというイベントを逃すわけにはいかない!

ん?誰が起こしに来るのかって?『金剛』?違う違う。確かに彼女も来るのだが、だいたい私が起こされた後に来る。

そういえば、たまーに『比叡』も来る。あいつは私を起こしに来てるわけじゃない。彼女の場合、後から来る金剛に起こされたいかららしく、来ては私の布団に潜ってく。自分の部屋で起こしてもらえよと思うんだがな。

……じゃあ結局は誰なのかって?そりゃあもう彼女たちしかいないだろう。

お、来たみたいだな。パタパタと足音が聞こえてくる。小柄な彼女らしい可愛らしい足音だ。……さて、私も寝たふりをしておかないとな。

 

「朝よ、司令官!起きて起きて!」

 

ドアを勢いよく開け入ってきたのは『雷』だ。

雷は私に近づくと、私を揺すって起こそうとする。そこで私は用意していたセリフを言うのだ。

 

「んぐぐ……。まだ眠い。あと、もうちょっとだけ……」

 

まあ実際眠いし、まだ起きなくても仕事に支障はない。…………仕事をちゃんとするかしないかは置いておく。

 

「そんなんじゃダメよ、司令官!」

 

私を起こそうと、なおも揺すってくる。

 

「……ひょっとして体調が悪いの?なら、無理しちゃダメね。大丈夫!仕事は私に任せて、司令官は休んでて!あとでお粥も……」

 

「いや、大丈夫だ。起きる、今起きるから」

 

「大丈夫なの?無理しちゃダメよ?」

 

さすがに仮病は大人としていかんだろう。なんというか、普通にサボるのよりいけない気がするな。私はあくまでも、堂々とサボる!仮病など卑怯だからな!

私はもそもそと布団から出る。あぁ、布団が恋しい。執務室に布団を敷こうかな?

 

「司令官、はい、軍服」

 

「おお、ありがとう」

 

「寝癖が直ってないわ。整えてあげるから座って、司令官」

 

「ん、スマンな」

 

「軍服のボタンをかけ違えてるわよ、司令官。……これでいいわ!」

 

「うっかりだよ」

 

「もう、司令官は私がいないとダメね。これからも、もっともーっと私が側にいるわ」

 

「ははは、全くだ」

 

セリフのわりに表情がいいですね雷さん。めっちゃニコニコですよ。鼻歌まで聞こえてくるんですが。全く、可愛いやつめ!

 

そんなやりとりをしていたらドアがノックされる音が聞こえた。さて……

 

「おはようございます、提督。朝ご飯をお持ちしました」

 

「おはよう、夕雲。そしてありがとさん」

 

お盆を片手に入ってきたのは『夕雲』であった。この娘も毎度毎度私を起こしに来る。朝ご飯は私を起こしに来る艦娘でローテーションして作ってるみたいだ。

朝っぱらから艦娘と触れ合える私は提督として幸せ者だな。他の鎮守府のやつらにも自慢したいものだ。

 

さて、夕雲が持ってきてくれた朝ご飯は何かな?…………ほうほう、これはうまそうだ。ご飯と味噌汁はいいとして、ひじき、カボチャの煮物、ホウレン草のおひたしを一つの皿に小さく盛っている。だいたい一口か二口くらいだな。そして端の皿にはきゅうりと赤カブの漬物。緑と赤のコントラストが実に映える。

 

「うむ、今日もうまそうだ。さすが夕雲だな」

 

これはうまくないほうが可笑しいな。……私、朝はパン派なんだけどね!そんなことは絶対言わないが。

 

「うっふふ、ありがとうございます」

 

微笑んでる夕雲。見た目的に大人っぽく感じるけど、笑顔を見てると歳相応って感じだな。歳、知らんけどね。

 

そんな事を考えてると雷が私の服の袖をクイッと引っ張ってきた。何の用かな?

 

「私は?私の作ったご飯はどう?」

 

真っ直ぐと見つめてくる雷。答えを期待して目をキラキラさせている。

そういえば昨日は雷が作ったんだった。夕雲みたいに褒めてなかったな。ううむ、私としたことがまだまだだったな。

 

「さすが雷だと思わせるご飯だったよ。いやぁ、将来お前たちと結婚するやつは幸せだろうな」

 

料理もうまいし、世話もしてくれるし、家事もうまいし、気もきく。それに、仕事もできるみたいだしな。

まあ、私が現役のうちは誰にもやらんがな!

 

「えへへ。じゃあ司令官は幸せなんだね!」

 

「ふふ。では提督は幸せなのね。私もよ」

 

……んん?まあ、確かに今は幸せかな。あぁ、こんなだと引退したくなくなるなあ。

 

「へー……夕雲さんも、やっぱりそのつもりだったんだ……」

 

「あら……雷さんも……その気だったのね……」

 

なんかよくわからんが、仲良いな二人とも。私は嬉しいよ!

 

「よし、飯食おう。いただきまーす!」

 

とりあえず二人の触れ合いを邪魔するわけにはいかんので飯を食うことにする。せっかく作ってくれたのに冷めたらもったいないからな。

……お、この漬物、私好みの漬かり具合だな。と言っても、浅漬けだからそこまで濃くはないが。

 

「あ、提督、私が食べさせてあげます。はい、あーん」

 

どこから取り出したかは知らんが私の箸とは別の箸で、カボチャの煮物をつまみ、口元に持ってくる。

あー、でもこの歳でそれはちょっと恥ずかしいな。少々遠慮したいところだ。え?仕事中に遊んでるのは恥ずかしくないかって?全然だよ。

 

「提督、あーん」

 

「ははは、ちょっと恥ずかしいから……」

 

「いつもの事なんですから。あーん」

 

「いや、私もいい歳だし……」

 

「若いから大丈夫よ。あーん」

 

やれやれ、毎度の事ながら夕雲は引きそうにないな。今日も私が折れるしかないか。

口元に持ってこられたカボチャを食べる。うーむ、ねっとりしていて甘い。実に私の好みをわかってる。

 

「はい、あーん」

 

「まだやるのか……」

 

私より、向こうで指をくわえて羨ましそうに見てる雷にやってあげなさいよ。なんかぶつぶつ言ってるぞ?よく聞こえんけど。

 

そんな事を食事中ずっとやってました。

 

 

 

 

 

現在、時刻は午前七時。食事を終えた私は執務室に向かう。執務室に向かう廊下はまだ私しか歩いておらず、普段ある活気はなく、建物の大きさもあって寂しく感じさせる。

 

雷と夕雲は一足早く私の部屋から出て食堂に行った。私の世話をしてくれるのは嬉しいが、もっと自分たちを優先してほしいものだ。

 

「あれー、ご主人さま、今朝は早いですね」

 

「おお、『漣』か。お前も早いな」

 

執務室に向かう途中の廊下で漣に会う。確かに、お互い出勤するにはまだ早い。

うちの鎮守府は九時から仕事。食堂は執務室より向こうにあるのでこの辺で会うことはない。

 

「私は休みなんでちょっと出掛けてこようかなー、なんて。ご主人さまも行きます?」

 

え、漣は今日非番だったのか。じゃあ秘書艦は誰だ?

まあ、そんなことより遊びに誘われてるなら行くしかないな。だってそれが私だからな!

 

「よし、行こう。どこに……」

 

「提督」

 

「……ん?『浦風』か。おはよう」

 

「おはよう、提督」

 

浦風、いつの間に私の背後に……。全く気がつかなかった。とゆうか、浦風が来た方向にはキミたち艦娘の部屋はないはずなんだがなあ。わからん。

 

「提督、よもや仕事サボったりはせんよのう?もし、そのつもりなら……怒るけえね」

 

「わ、私が仕事をサボるわけないじゃないか」

 

「ご主人さま……嘘はダメですよ」

 

こら漣、余計なことは言わない!浦風は怒ると怖いんだぞ!……夜戦の時とか口の悪さにビックリしたよ。怖えーよ!

 

「サボらんのならええんじゃ。ほいじゃあ提督、執務室に行こうでえ」

 

「ああ。じゃあ漣、エンジョイしてくるんだぞ」

 

「ご主人さまもお仕事頑張ってー」

 

そうしてその場を後にして執務室に浦風と向かった。今日の秘書艦はどうやら浦風のようだ。

 

 

 

 

 

今日の秘書艦は浦風だけではなかった。あのあと雷と夕雲も執務室に来て仕事をしだした。つまり三人体制なわけだ。そのおかげでお昼頃には仕事が終わった。

 

「いやー、真面目にやると疲れるねえ」

 

イスの上で伸びをする。

おっと、勘違いしないように言っておくが、私は不真面目ってわけじゃないからな。いつも真面目だぞ、遊ぶことに。

仕事?ま、真面目だよ。基本遊んでても、次の日に仕事を持ち越さないし。その日の仕事はその日に終わらせるし。ホントだぞ!

 

「お疲れさま、司令官!よく頑張ったわね!」

 

ホント、遊ばずよく頑張ったよ。これは艦娘たちと遊んで癒してもらわんといかんな。

 

「提督、疲れたじゃろ。うちが膝枕しちゃるけえ、こっち来んちゃい」

 

そう言ってソファーでおいでおいでしてる浦風。

なんだって!?それはありがたい。では遠慮なくしてもらうことにするかな。

 

「……!? 司令官、私がいるじゃない!」

 

「……! 提督、甘えてくれてもいいんですよ?」

 

浦風の言葉を聞いた二人が何故か慌てたようにそう言ってきた。どちらも魅力的だが悪いな、先に浦風を楽しむことにするよ。

 

「ん……提督……」

 

ソファーに移動し、浦風の膝に自分の頭を預ける。

これはなんと良い眺めだ!浦風はどうゆうわけか少し前屈みになっているせいで、彼女の胸が私のちょうど顔の真上にきている。顔が見えづらいのが難点だがなんと良い眺め、なんと幸せなことか!これだけで仕事の疲れがとれる。

 

「……私が……いるじゃない……私が……」

 

雷さん、目が怖いよ。光を取り戻してください。

 

「…………」

 

夕雲よ、そんな風に爪を噛みながら悔しそうな表情をしないでくれ。『ギリィ』って音が聞こえてきそう。あれって歯軋りの音なんかね?

 

「ふふっ……提督」

 

浦風は微笑みながら私の頭を撫でた。……うん、恥ずかしい。

 

 

 

 

 




登場人物紹介
提督:主人公。よく遊びよく寝る。
漣:いちご。
雷:いわずと知れたダメ提督製造機。提督を見つけたら駆け寄ってくる。
夕雲:ダメ提督製造機その2。作者の鎮守府にはいないため口調とか変かも。
浦風:ダメ提督製造機その3。やっぱり方言が難しい。

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