「イゼンないぜん」   作:しろっこ

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病室で目覚めたアタシ、
記憶が飛んでいるんだけどさ、
徐々に、回復しているみたいだ。



第4話:<< 記憶 >>

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現代の少女、横棚已然として転生した横田内膳、

果たしてどうなる?

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「イゼンないぜん」

 第4話:<< 記憶 >>

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<< 付属病院:病室 >>

 

「目が覚めた?イゼン」

 

えっと・・・多分「母さん」。

 

ここは、医大の病室。

 

それは、分かる。

あとは、不明。

 

アタシ、何か

しゃべろうとするんだけど

舌が回らない。

 

あれだよ、ロレツが

回らないってやつ。

 

「無理しなくていいよ」

 

「母さん」が応える。

 

「あんた、急にお寺で

 倒れちゃうんだから、母さん

 ビックリしたよ」

 

そっか。

 

そういえば思い出した。

 

アタシ、お寺で倒れてたんだ。

 

・・・でも、それ以前の記憶が

いまいち、ハッキリしない。

 

なぜだ?

 

それよか、アタシ、

自分で自分こととが

よく分からないんですけど~。

 

どゆこと?

 

まいっか、

さりげなく「母さん」から

聞き出していくしかないか。

 

でも、まだ口が利けないしな。

 

おとなしく、病人のフリを

していれば良いか。

 

いや。

 

ホントに、身体動かないし、

病人なんだけどさ・・・

 

<< 病室:記憶探り >>

 

「あんた、最近急に

 良い子になっちゃってさ。

 

 母さん、ちょっと

 心配だったんだよ。

 

 無理してんじゃないか?

 って思ったら、案の定

 お寺で倒れちゃって・・・」

 

うん。

その辺りは分かるんだ。

 

アタシ、お寺で倒れてた。

 

・・・その前が知りたい。

 

「母さん」は

 

「梨、食べるか?」

 

と言いながら、

イスに腰かけて

梨の皮をむき始めた。

 

みずみずしい香りが

病室に広がってきた。

 

そういえば、なんだか

のどが渇いたな・・・

 

「まあ、あんたが

 心を入れ替えるって

 言い出してから・・・

 

 父さんも母さんも

 半信半疑で・・・

 

 でもさ、おじいちゃんが

 一番喜んでたよね~」

 

そっか。

 

アタシ、両親がいて

おじいさんがいたのか。

 

<< 病室:祖父の記憶 >>

 

「でも、急におじいちゃん

 庭で倒れちゃってねえ~」

 

庭で?

アタシのおじいちゃんが?

 

「あんたも、おじいちゃんの

 言うことだけは、割と

 聞いてたのにね~」

 

おじいちゃんっ子だったのか?

アタシは・・・

 

「おじいちゃん、亡くなっても

 良い子で居てくれたら

 いいんだけどねえ~」

 

「母さん」は梨を

むき続ける。

 

やがて、小皿に

いくつかの梨が盛られた。

 

「たべるか?」

 

アタシは、おもむろに

ベットで上半身を起こすと、

梨の小皿に手を伸ばした。

 

うーん、いまいち

力がでないけど・・・

 

何とか、梨をつかんだ。

 

ゆっくり口へ運んで、

梨にかじり付いた。

 

うん、二十世紀梨。

 

そういえば、おじいちゃんも

大好きだったな・・・

 

あれ?

 

そうなんだ。

 

アタシが大好きだった

おじいちゃんも、梨が

好物だったんだな・・・・

 

そんな記憶がつながった。

 




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サイトは未定
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PS:「ないぜん」とは
「横田内膳」の略称です。
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