Fate/grand order ~精神の顕現者~ 作:刃留兎
・・・・どうでもいいですね。それでは、どうぞ!!
とある雪山を、彼は登っていた。暫くすると、目的地である建物が見えてくる。
『ー塩基配列 ヒトゲノムと確認。ー霊器属性 善性・中立と確認。ようこそ、人類の未来を語る資料館へ。ここは、人理継続保障機関 カルデア。では、次に本人の情報と合致しているかどうかを調べますので、こちらに』
アナウンスに指示され、指紋認証と声帯認証、遺伝子認証を済ませる。
『指紋認証、声帯認証、遺伝子認証クリア。魔術回路の測定・・・完了しました。登録名、[神代 真]と一致します。貴方を霊長類の一員である事を認めます』
「そりゃ、どうも」
認めます、とはどう言うことなのか、凄く知りたいと思いつつも、アナウンスに返事をする。
『はじめまして。貴方は本日、最後の来館者です。どうぞ、善き時間をお過ごしください』
そう言われたので、ゲートを潜ろうとすると、ゲートが開かない。
『申し訳ございません。入館手続き完了まであと180秒必要です。では、その間、模擬戦闘をお楽しみください』
「・・・・は?」
今、何と言っただろうか。模擬戦闘と言った。ここでやれ、と言うのか。
『レギュレーション:シニア。契約サーヴァント:セイバー、ランサー、アーチャー。スコアの記録はいたしませんので、お気楽にお楽しみ下さい』
「ちょ、ま・・・・」
『それでは、180秒間、マスターとして良い経験が出来ますよう』
次々と始まっていく説明に困惑する真。そんなことを何とも思わずに進んでいく説明。
『英霊召喚システム、フェイト、起動します』
「いやだから、ま、待てって~~!!!」
そんな悲鳴をあげながら、真は意識を失っていった。
(・・・・)
「フォウ・・・・?キュウ・・・キュウ?」
(何だ、この声・・・・?)
「フォウ!フー、フォーウ!!」
(何だ、この感触は・・・?)
ゆっくり目を開くと、紫色の髪の少女が居た。明らかにこっちを見ている。
「・・・・あの。朝でも夜でもありませんから、起きて下さい、先輩」
少女に言われると、頭の中がクリアになっていく。今、自分がいるのは、先のゲートではなく、廊下だった。
「・・・・えっと、ここは、一体?」
「あ、はい。それは簡単な質問です。大変助かります。ここは、正面ゲートから中央管制室に向かう通路です。より大雑把に言うと、カルデア正面ゲート前です」
「そ、そうか。ありがと」
「・・・コホン。どうあれ、質問よろしいでしょうか、先輩」
「あ、うん」
うん、と言うと、少女から衝撃な言葉が出てきた。
「お休みの様でしたが、通路で眠る理由がちょっと。硬い床でないと寝れないのですか?」
「ちょっと待て!?」
今、この子は何て言った?いや、なぜ俺はここで寝ていた!?いや兎も角、寝ていたのか、俺は!!?」
「はい。もうすやすやと。そりゃもう、教科書に載せたい程の熟睡でした」
「何故、分かった?」
「途中から声に出ていました」
その時。目の前に真っ白な生物が現れる。
「フォウ!!」
自分を忘れるな、とばかりに少女に鳴く生物。
「あ、失念していました。あなたの紹介がまだでしたね、フォウさん」
少女が白い生物を紹介する。
「こちらのリスっぽいのが、フォウさん。カルデアを自由に散歩する、特権生物です。私はフォウさんに誘導され、お休み中の先輩を発見したのです」
「そうだったのか。まあ、宜しくな、フォウ」
「フォウ、フォーウ!!」
フォウは返事をすると、どっかに行ってしまった。
「・・・また何処かに行ってしまいましたね。あの様に、特に法則性もなく散歩しています」
「何と言うか・・・見たことのない生物だな」
「はい。私以外にはあまり近づかないのですが、先輩は気に入られた様です。おめでとうございます。カルデア二人目の、フォウさんのお世話係の誕生です」
「それは、喜んでいいのかな・・・」
「はい!!」
ニコニコ顔で返事を返してくる、少女。ハハハ・・・と笑いながら、そう言えば、と自己紹介をする。
「俺は、神代 真。君の名前は?」
「マシュ。マシュ・キリエライトです。宜しくお願いします、先輩」
「ああ。宜し「ああ、そこに居たのかマシュ。ダメだぞ、断りもなしで移動するのは良くないと・・・」
向こうの方から、一人の男がやって来る。その男はこちらに気付くと、
「おっと、先客がいたんだな」
と言った。