Fate/grand order ~精神の顕現者~ 作:刃留兎
周りを見渡すも、誰もいない。そこに居るのは、俺とロマンとフォウ、そして目の前にあるカルデアスだけだった。
「・・・生存者は、いない。無事なのはカルデアスだけ」
ある地点にロマンが立つ。
「ここが爆発の基点だろう。これは、事故なんかじゃない。人為的な破壊工作だ」
『動力部の停止を確認。発電量が不足しています。予備電源への切り替えに以上 が あります。職員は 手動で 切り替えて下さい。隔壁閉鎖まで、あと、40秒』
アナウンスが鳴る。あと40秒。それが過ぎれば俺は、ここに閉じ込められる。
「・・・ボクは地下に行く。カルデアの火を、止める訳にはいかない。キミは急いで来た道を戻るんだ。まだギリギリで間に合う。いいか。寄り道は絶対するな!真っ直ぐ外に出て、外部からの救助を待つんだ!!」
そう言うと、ロマンは地下へと向かっていった。
「・・・ふざけるな」
『システム レイシフト最終段階に移行します。座標 西暦2004年 1月 30日 日本 冬木。ラプラスによる転移保護 成立。特異点への因子追加枠 確保。アンサモンプログラム セット。マスターは最終調整に入ってください』
アナウンスが聞こえてくる。
(扉がまだ空いてなかった。ならまだ、マシュがここに居る筈だ!)
必死に探していると、何処からか何かが動く音がする。そちらを向くと・・・、
「・・・・・・!!マシュ!!」
・・・マシュが居た。物凄い大怪我を負っている。
「・・・・・・、あ。・・・先・・輩」
「マシュ!しっかりしろ、いま、助けるから!!」
「・・・・いい、です。先輩も、気付いて、いるでしょう?・・・もう、助かりませんから。それより、はやく、逃げないと・・・」
「ふっざけんな!今、今助けるから!」
出来る限りの応急措置をしてる、その時。カルデアスが真っ赤に輝いた。
「・・・・あ」
マシュが小さい声をあげる。
『観測スタッフに警告。カルデアスの状態が変化しました。シバによる近未来観測データを
書き換えます。近未来百年までの地球において 人類の痕跡は 発見 できません。人類の生存は 確認 できません。人類の未来は 保証 できません』
「カルデアスが・・・真っ赤に、なっちゃいました・・・いえ、そんな、コト、より・・・」
マシュが途切れ途切れに言う。
『中央隔壁 閉鎖します。館内洗浄開始まで あと 180秒』
後ろを向くと、確かに、隔壁が閉まっていた。
「・・・隔壁、閉まっちゃい、ました。・・・もう、外に、は」
「・・・大丈夫だ。何とかなる。お前も、助けるから!俺も、お前も、生きてここを出る!」
「・・・・・・・・・・・」
マシュが不安そうに自分を見てくる。そんな時、
『コフィン内マスターのバイタル基準値に 達していません。レイシフト 定員に 達していません。該当マスターを検索中・・・・・発見しました。適応番号48 神代 真を マスターとして 再設定 します。アンサモンプログラム スタート。霊子変換を開始 します」
マシュがこっちを見てくる。
「・・・あの・・・・せん、ぱい」
手をこっちに伸ばしてくる。
「手を、握ってもらって、いいですか?」
「・・・・・ああ」
マシュの自分より小さな手をそっと掴む。
『レイシフト開始まで あと3』
「ありがとう、ございます」
『2』
「・・・あ、の、せんぱい」
「何だ?」
「私も、願います。また、先輩と、あえる、ことを」
「・・・・ああ」
『1。全工程 完了。ファーストオーダー 実証を 開始 します』
目の前がいきなり青くなる。時空間を越えた様な感覚に陥り、そして、
俺は意識を失った。
prologue end
プロローグ終わりまで、5話というね。はい。
次回から炎上汚染都市・冬木編に入ります。
それでは!!