Fight for Survivor!   作:藤原守理

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お疲れ様です。続きをどうぞ。


第2話「救出戦」

-4月10日-

-北東防壁壁外-

 

 

 

 

 

 

 作戦は正面を俺、勝山曹長及び3名、左翼を奥田軍曹及び3名が、右翼を田中伍長及び3名でそれぞれ班を構成し行動する。門外へ出たあと素早く左右の班が指定地点に移動し十字砲火で敵目標群を惹きつけ殲滅。中央の俺たちがその間に少女を保護するという内容になった。

 

 

 

 

「各自!ターゲット(少女)は壁より500mの廃墟街に入った。死角より奴らの襲撃や同士撃ちに注意しろ!くれぐれもターゲットへの誤射はするな!行けっ行けっ行けっ!」

 

 

「「了解!」」

 

 

 壁門を速やかに出て、それぞれが持ち場に着き、ターゲット救出に向けて前進を開始した。

 

 

 

 

 

-4月10日同時刻-

-廃墟街-

-勝山曹長side-

 

 

 

 

 準備に時間が掛かってしまい発見から数十分経ってしまったが、少女は無事だろうか?

 

 

 

「奴ら」も既にここに到達してしまってるだろう。それにしてもこの廃墟街、狭い路地が多いわりに昼間なのに4階建て以上の高さの建物が乱立して死角が多く薄暗くなっている。

 

 

 左右翼の連中は無事にポイントにたどり着ければ良いのだが…

 

 

 

 

 

 

タッタッタッタッタン!

 

 

 

 射撃音のする方向に耳をすますと左翼担当の奥田組が先にポイントに到達し、奴らの掃討を開始していた。

 

 

 

 

 

 

 

-同時刻-

-左翼・奥田咲軍曹班-

 

 

 

 

タンタンタンッ

 

 

 接近してくる感染者に対して正しい見出し正しい引きつけ正しい頬付けで正確に彼らを単発射撃で撃ち倒す。

 

 

 

「福田さん、ここに『ミニミ』設置!」

 

「了解っす!」

 

 

 

 

 小走りでかけてきた福田が地面に固定設置しているのは「ミニミ」と呼ばれる5.56×45mm NATO弾仕様、最大装填数200発の歩兵が持ち運べる軽い機関銃である。元々は旧自衛隊の所管だった銃で防衛隊では1分隊ごとに1丁という割合で配備されている。上部にはスコープは装着されていない。

 

 

 

 

 

「……設置完了!」

 

「よし、では福田さん制圧射撃お願いします!目標群は11時の方向に多数」

 

 

「了解!射撃します!」

 

 

 

タッタッタッタッタン!

 

タッタン!タタタタタタン!

 

 

 

引き金を引くとミニミ軽機関銃の銃口から勢い良く連続で火を噴き上がり、複数の視認できる感染者の群れを軒並みなぎ倒していった。

 

 

 しかし、想定以上に感染者の数が多く、弾幕に対してあまり数が減らない。

 

 

 

タタタタタタン!

 

ポンッ

 

 

 

 機関銃や小銃に加えて旧式化した06式小銃てき弾も発射、着弾して飛び散った破片で面単位を制圧する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 時同じくして田中伍長率いる班もポイントにたどり着き、小銃や機関銃で射撃を開始していった。

 

 

 

 

 

「…ちくしょーが!数が多すぎる!弾がいくらあっても足りない!」

 

 

 奴らの多さに福田が音を上げる。

 

 

 

「福田さん!そんなこと言ってないでさぁ、撃って撃って撃ちまくるわよ!」

 

 

 

 奥田が声を張り上げ小銃の狙いを定め確実に射撃する。

 

 

 

 

 機関銃で弾幕を張ってなぎ倒しているはずなのにかかわらず奴らは圧倒的な数でヂリヂリと接近しつつあった。

 

 

 

カチッカチッ

 

 

「仁科!弾!弾切れだ!」

 

 

 福田の持つミニミの弾が切れたため補給係の仁科二等兵に声を掛ける。

 

 

「了、了解です!」

 

 仁科はすぐに反応しベルト状にくっついた弾(5.56mm金属製分離式弾帯M27)を渡し、福田はハッチを上に開け弾を装填する。

 

 

 

 

ガチャガチャガシャーン…

 

 

 

タタタタタタン!タタタタタタン!

 

 

 

 弾の装填を終え弾幕の雨を再び浴びせだした。

 機関銃でいくら倒しても倒してもどこからか奴らは湧いているようだ。あいにく装備も中途半端の状態で出てきたため、残り弾数に心許なかった。奥田班は敵が無限に出てくるような錯覚に陥っていった…。

 

 

 

 

 

 

-同時刻-

-右翼、田中伍長side-

 

 

 

「右前方、複数のターゲット狙撃」

「了解」

 

タンッ、タンッタンッ、タンタン!

 

 

 

 一方の田中伍長率いる右翼班では一応奥田班との共同で十字砲火という形を採りつつも敵に居場所を探らさせないように撃ってはやや移動、撃ってはやや移動を繰り返して敵を単発で確実に仕留めていた。

 

 

 

「田中伍長。流石にこれはアカンちゃいます?作戦の内容とはちゃいますが…」

 

「構わない。こちらはこちらで敵を的確に倒して数を減らしているのだから。問題ないだろう?」

 

「し、しかし、奥田班の方に奴らが集まりすぎでは…?」

 

「それは奥田軍曹の采配に問題ありだ。我々は隊長にここを任されたのだから」

 

 

 そう言って田中は向こうの敵の注目を浴び囲まれつつある奥田班を一瞥したあと、自分たちの班はすぐにポイントをやや移動して射撃を再開した。田中の中では危険冒すことよりより安全に自身が生還出来るようにこっそり算段を企てていた。

 

 

 

 

 

 

 

-中央・勝山拓哉曹長班side-

 

 

 

 見たところ左右の班は作戦通り上手く感染者を引き付けているようだった。俺は愛銃のAK74Mを手に、2人の部下を率いて少女が居るであろう廃墟街の一角の家屋に突入した。

 

 

 半木造3階建ての中は外観を見て思ったよりもでかかった。

 声を出して救出に来たことを知らせようと思いつつも下手に声を出すと奴らを誘き出しかねないため、1部屋毎に手分けしてクリアリングしていった。

 

 

 

 

 

 

 4カ所目の部屋を覗いたときだった。

 

 

 

 

 

 

 

ダンダン!

 

 

 

 

「なんだお前?『ドンッ』ひぃ?!ば、化け物!至急応援を!」

 

 

「待っていろ!すぐに行く!」

 

 向こうの部屋に入った部下の1人が発砲して助けを求めていた。俺は答え急いで部下を手助けに向かった。俺が部屋に到達する直前、

 

 

 

 

「い、嫌だ。た、助けでぇぐれっ」

ザッシュ!

 

 何か嫌な音がした。物凄くマズい状況にあると俺の中の警鐘が鳴った。

 

 

 

 

『この先、入るな』と。

 

 

 

 しかし、部下がやられたとするなら上官としての義務がある。意を決して部屋に入った。

 

 

 

 

 

「?!なんだ?!」

 

 

 

 部屋に入った俺を出迎えたのは頭部の切断された部下の遺体と大きな三角頭巾を被って大鉈を持った大男だった。手に持った2mはある大鉈で部下を殺したのだろうと推測した。

 

 

 

 俺は未知の存在に一瞬怖気付いたが、変わり果てた部下をみて一気に憤慨し、大男に5.45mmの鉛弾の雨を浴びせた。

 

 

 

 

ダダダダダダダダダッ!

「この化け物がぁ!」

 

 

 

 しかし、大男にいくら撃っても弾を弾かれているようだった。

 

 

 

「…………………」ブンッ

 

「!」

 

 

 目の前にいた大男は瞬間移動したみたいに俺の後ろに立って俺の脳天めがけて一気に鉈を振り下ろしてきた。

 

 

 

 

 

 

「うっ?!」

 

 

 

 

 振りかざしてきた斬撃を感だよりで間一髪で避けた。

 

 

「この野郎…」

 

 戦闘の緊張で分泌されるアドレナリンが俺の思考を狂わす。

 

 

 

 

「…ならこれでどうだ!」

 

とばかりに腰にぶら下げてたありったけの手榴弾を投げつけ頭を抱え退避した。

 

 

 

 

ドッカン!ガラガラガラ

 

 

 

 手榴弾が爆発し部屋の壁と天井が崩壊し日光が部屋に差し込む。砂埃が収まり倒せたかどうか物陰から様子をうかがってみると…

 

 

 

 

 大男は見事に胴体を残して絶命していた。部下の遺体は爆発の直前、爆風の避けれる場所に投げたため、損傷は少なかった。俺は首にかけてあった2枚の死亡した部下の認識票をちぎり1枚は俺のホルダーに入れる。もう1枚は部下の口に差し込んだ。

 

 処理が終わり大男の胴体を見てみると、肩のところにシリアルナンバーのようなものがあった。

 

 

 

 

「…Made in outside? ID:G002?どっかで見たことあるような…」

 

 

 

 

 

 しかし、こんなもの読んでいる時間はないと切り上げ、少女の救出をもう1人の部下と合流し、再開した。

 

 

 

 少女を最後の奥の部屋の隅で発見した。

 年齢は15歳ぐらい、ロングの白髪、日本人ではなく今時珍しい白人の少女だった。

 

 

 

 

「…大丈夫かな?助けに来たからね。名前はなんていうのかな?」

 

 

俺は相手を怖がらせないように笑顔で俺はそう言うと、

 

 

「ありがとうございます…。その、名前は…分からないのです。覚えてません」

 

 

 少女はそう答えた。

 記憶喪失か…と俺はめんどくささを感じつつも次はどうすべきか小考した。

 




空自の試験を11日後に控えていますので更新が遅れます。
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