碧陽学園ね……めんどくさい   作:reレスト

3 / 3
名前の呼び方ぁ? 罵倒以外なら何とでもよくないか?……

あぁ〜、やっと終わった。あのおっさん、話し長すぎだろ。1時間半は話し続けてたし、後半なんか誰も話し聞いてなかったからなぁ。

 

 

…… まぁそれが普通か。俺? ずっと寝てたけど何か? で、バカみたいに長い校長の話しも終わって、ついでにHRも終わった。そして今はクラスの奴らで親睦会みたいなやつをしよう、って話になってる

 

 

もちろん発案者はイケメン君こと植野君だ。まったくめんどくさいことをしてくれる。

 

 

「悠夜も来るだろ?」

 

 

植野がキラッキラした爽やかな笑顔で聞いてくる ……めんどくさいからやんわりと断るか。

 

 

「めんどくさいからパス(ダルいからパス)」

 

 

 

 

「悠夜、建前と本音が逆になってる」

 

 

「……しまった、間違えた」

 

 

「いやいやいや、どっちにしても理由としては最悪の部類だから!」

 

 

俺が建前と本音を逆に言ってしまったのを希咲につっこまれた。さらに植野もつっこんできたんだが、何で声に出してないのにつっこめるんだよ。……まぁいっか。

 

「じゃあ、植野が嫌いだから行かない、でいいか?」

 

 

「そうだね」

 

 

「じゃあってなんだよ、じゃあって。俺、もしかして嫌われてる?」

 

植野が若干落ち込みながら聞いてきた。イケメンは落ち込んでてもイケメンだな。さっきから携帯やらカメラやらのシャッター音がすごい。

 

 

 

 

てか、こんなに写真撮られてもスルーかよ、誰かつっこめよ

 

 

「大丈夫だ、俺はお前のことは寿司についてくるガリくらいには好きだから」

 

 

「……それって好かれてるのか?」

 

「俺の嫌いな食べ物top3に入るくらいだ」

 

 

「それって嫌われてるよな!?」

 

 

「………」

 

 

「無言は止めてくれ!ちょっ、顔を逸らさないで!」

 

 

ふむ、植野はリアクションが大きいから、いじると楽しいな。めんどいのはパスだが面白いのは歓迎できる。……でもあんまり関わりすぎると今度は女子まで敵にまわしそうなんだよなぁ

 

 

「悠夜」

 

 

「んー? なんだ希咲」

 

 

「植野? が泣きそうだから反応したら?」

 

 

希咲に言われて、植野を見てみるとちょっと涙ぐんでいた。そこまでのことかよ……

 

 

「まぁ、植野はどうでもいいけどな。何で植野の名前が疑問系?」

 

ひどっ!? と植野が声を上げるがスルーだ

 

 

「名前知らないし」

 

 

「自己紹介したよ!? それに悠夜に名前言ったときにも希咲居ただろ!?」

 

 

自分の名前をキチンと覚えられてなかったのがキツかったのか、半泣きだったのから一転、すぐさま希咲に詰めよった。希咲はダルそうな顔をしながら素早く距離を取り

 

 

「そうだっけ」

 

 

と、一刀両断した。あ〜今のはキツイなぁ。植野が両手足をついてorzポーズを取ってるし

 

「……もう1回自己紹介しとけ」

 

あまりにも憐れだったので、俺はそう提案した

 

 

「……そうだな、よし!希咲!」

 

「うるさい」

 

 

「うっ、ごめん。じゃない、俺の名前は植野 春秋。春秋って呼んでくれ」

 

 

植野は希咲に声をかけたがソッコーで反論された、けれど植野はめげずに真剣な表情で自己紹介をした……何で自己紹介にそんなに気合い入れてんだよ

 

 

「植野で」

 

 

「春秋」

 

 

「植野」

 

 

「春秋」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すさまじく不毛な言い合いをかれこれ10分近くし続けて、最終的に希咲がめんどくささがって春秋と呼ぶことに了承した。……待たせてんだからとっとと終われよ。植野はめちゃくちゃ嬉しそうだな。普通の奴が植野みたいな行動をとったら、ウザイ奴って認識されるんだが、植野がやったら様になる。周りもなんかほっとしてるみたいだし。

 

 

……訂正、希咲の認識では植野はウザイ奴って位置づけのようだ。だっていつもの2割増でダルそうな顔をしてるし

 

「じゃっ、俺は帰るわ」

 

 

「悠夜、ほんとに来ないのか?」

 

「行かない、用事もあるからな」

 

そっか、次は来いよな。と言って植野はさんざん待たせたクラスの奴らの方に行った。はぁやっと終わった。うし、行くか

 

 

カタン、スタスタスタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……で、椅子から立ち上がって学校から出てきたのはいいんだが、なんで希咲まで来てんだ?

 

 

「……なぁ」

 

「なに?」

 

 

「親睦会行ったんじゃないのか?」

 

「ぼくはちゃんと行かないって言った」

 

 

「いつ……あぁ、俺が『植野が嫌いだから行かない』って言った後にそういや言ってたな。『そうだね』って」

 

 

誰もわかんねぇだろ、それは……めんどいし、どうでもいいか

 

 

「悠夜は用事って言ってたけど、本当はめんどくさかっただけだろう」

 

 

「ちゃんとした用事があるわ。家に帰るっていう用事が」

 

 

 

「……それなら仕方ない」

 

 

「そうだろ」

 

 

そんな感じでテキトーにダベりながら歩いていると、交差点にさしかかった。そのまま真っ直ぐに行けば俺の家につながる道で、希咲は曲がって少し行ったところらしい。希咲の家に向かう道は、少し進めばそれなりの大きさのデパートがある。

 

 

「悠夜」

 

 

「なんだよ、俺は疲れたから早く帰りたいんだが」

 

 

別れて帰ろうとしたら希咲が話しかけてきた。マジで帰りたいんだけど

 

 

「また明日」

 

 

そう言って、希咲はいつもの不機嫌そうな顔を少しだけ口角をあげて、わからないくらい小さな笑みを浮かべて帰っていった。

 

 

また明日、ねぇ。まためんどくさい生活に逆戻りかよ、はぁ

 

 

俺はセルフでテンションを下げるという、意味不明な考え事をしながら帰路についた

 

 

面白いのは歓迎だけど面倒なのは勘弁だよ、ほんとに

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。