大筒木の名を持つもの 作:パスカロ
〜カグラside〜
今日もまた、織乃に朝早くから起こされた。
いつも妾よりも遅く寝ておるというのに、大丈夫なのかや?といつも心配なのじゃ。
今日は、父・ハゴロモの忍宗を説きに村へと来ているのじゃ。
「ちと、そこの者。村の皆を集めてくれぬか?」
「ん?誰かな?お嬢さん」
「妾は大筒木カグラ。六道仙人の娘じゃっ!」
そう言って村の皆に妾が六道仙人の娘と教えると、すぐに皆集まってくれたのじゃ。
やっぱり父様は偉大なのじゃっ!
村の者達に身体エネルギーと精神エネルギーというチャクラの概念を教え、その精神エネルギーを繋げて心を通わせるという忍宗の教えを説いたのじゃ。
まだ上手く扱えておらんが、これからも忍宗を説きに来れば皆も心を通わせることが出来るじゃろう。
そうして今日は家に帰り、父様に修行を付けてもらうことにした。
父様を探していると、庭から物音がしたのでそっちに行ってみると既に父様が大兄様と兄様に修行を付けていた。
なので妾も混ざることにしたのじゃ。
〜ハゴロモside〜
カグラが産まれて八年の月日が早くも経った。
産まれた時の予想通りお転婆に育ったが、元気に育ったので良しとしよう。少々元気過ぎるがな。
当初の不安材料だったカグラの中の十尾は、段々とカグラと同化しつつある。今では、半分以上がカグラと同化しておる。
このまま完全同化し、カグラが完全に十尾の力を自らの物とすれば、それは新しい可能性なのかも知れん。
儂の人柱力という役目をカグラに継がせるつもりは無かったが、カグラなら完全に十尾を掌握してその力で安寧秩序を齎してくれるやも知れん。
この事は儂だけでは決める訳にはいかんな。
ハムラにも相談するとしようかのう。
◆
「そこまでっ!!」
その儂の一言に両者の立ち合いは終わり、各々で先程の模擬戦の考察をしだす。
今は、庭でインドラとアシュラが組手をしている所だ。
最近はアシュラが仙術を覚えたので、組手の実力もインドラに近づいてきておる。
(このまま良い意味で競い合い、互いを高めて行って欲しいものじゃのう)
と、息子二人の事を考えていると大きなチャクラが近づいてきている事に気付いた。
(このチャクラはカグラか)
その事を察知してからしばらくすると、
「父様〜!妾も修行したいのじゃっ!!」
と言いながら庭にカグラがやって来た。
最近はカグラが自分一人で修行をすることが多かったので、久々に実力の程を見ることにするかのう。
「…あーっ!!その前にアシュラッ!!」
「うおっ!?なんだ急に!?というか又お前は俺を呼び捨てにしおって!!兄様と呼べとあれほど…
「うるさいのじゃっ!!妾に嘘を教えおって!!」
そうしていきなり喧嘩しだしたアシュラとカグラに呆れていたが、そろそろ止めようとしたときにカグラが使った術にこの場の全員が驚いた。
「これでも食らえっ!
《仙法・水飴玉》!!」
「うおわぁっ!?なんじゃこりゃ!?くっ付いて取れんぞ!!
というか、仙法だと!?仙術を覚えたのかっ!?」
「わはははっ!!昨日、フカサクに教えてもらったのじゃ!!嘘つきアシュラに一泡吹かせてやろうと思っての!!」
「昨日!?たったの一日で覚えたのか!?」
「んむ?いや、十分くらいかの?あとはフカサクと組手や仙法の練習をしとったのじゃ。動くな が少し退屈だったけど、案外簡単だったのじゃ!!」
ほうっ!あの仙術を十分で物にするとはな。流石はカグラじゃな。
ヒトエから聞いておったが、裁縫や茶道、華道なども既に達人の域にあるようだ。
慢心させぬために言ってないようじゃがな。
あのインドラでさえ、たまに嫉妬を感じているくらいだしのう。
そろそろ十尾について教えていくとするかのう。
「カグラ。今から大事な話をする。
心して聞け」