SAO~四剣を操る転生者~   作:面無し

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第十話

 

クリスマスが近い十二月二十三日ごろ、キリトからメッセージが届いた。

レベルがやっとこさ七十にとどいたとのこと。

 

「もう俺のレベル八十六だぞ~」

 

まぁそれはどうでもいいんだ、因みに俺はベランダで曇り空を眺めてます。

一緒に狩りに行こうと約束したけどマジで七十まで上げてくれるとは・・・俺はうれしいよ。

 

「じゃあまぁ集合は明日の十一時だな」

 

三十五階層の迷いの森前に集合してもらおう。

三人でやれば簡単だろう。

 

「姫ちゃーん、手伝うよ~」

 

「本当ですか?ありがとうございます兄さん」

 

律儀だよね~、ちゃんとお礼を言ってくれるんだぜ?

いやはや嫁びいきだけども最高の嫁と言えるぜ。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

十二月二十四日十一時

~~迷いの森前~~

 

「ようキリト」

 

「今晩はキリトさん」

 

「ああ、こんばんは、ヒメ、ゼロ」

 

前の五十階層攻略時より少し動きが緩やかだ、

まぁ言えば貫禄があるみたいな感じだ。

 

「強くなったな」

 

「だろ?七十まで上げるの苦労したんだ」

 

がむしゃらにあげるんじゃなく

着実にそれでいて早く上げたからこそついた貫禄なんだろうなぁ。

 

「よし、行くか!」

 

「「おー!!」」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

~~大きなモミの木の下~~

 

「それにしても本当にクリスマスイベントがあるなんて思わなかったよ」

 

「な?当たったろ?」

 

十二時までの少しの時間をモミの下で潰す。

その間黒猫団との間であったことをキリトから聞いた。

現在もわかれているけども交流は続いているらしい、

今回は終わったら黒猫団の宴会に来いと呼ばれたそうな。

ついでにサチから呼び出しもかかってるらしい・・・このモテ男め。

おそらくあの結晶の中のことだろうが・・・・それでもモテるやつはいいねぇ

 

「まぁ俺は姫ちゃんがいるからいいけど」

 

「ゼロ?」

 

「なんでもないよ」

 

「・・・寒いですね・・・」

 

「お茶多くして正解だったな・・・」

 

これからイベントだと言うのにとても静かだ。

三人無言でいると急にアニメでよく聞く鈴の音がした。

空を見るとここのイベントボスのソリ。

 

「来たね」

 

「そうだな」

 

「随分とグロテスクなボスさんですね・・・」

 

まぁそれはそうだ、子供が夢見るサンタの姿とは似ても似つかない。

服装が似てる分余計に似ていない。

 

「いくか」

 

「はい」

 

「おう」

 

三人で武器を構え、

戦闘態勢に入った背教者へと俺達は突撃した。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「ふー」

 

やっぱり一仕事終えた後の一杯は暖かいのに限るね。

ボスはついさっき倒したところだ。

 

「ライフがイエローに・・・結構強かったな」

 

キリトは体力がイエローに入っていた、

俺達もぎりぎりイエロー手前あたりだ。

減った体力の合計は原作のキリトより多いだろう、

まぁその分疲れ方としては楽だしいいか。

 

「どうせですから回復ポーション使っちゃいましょう」

 

姫ちゃんがポチポチとウインドウを開いてポーションを出す。

体力が全員MAXになるまでしばらくの間モミの下で過ごした。

 

「さて、帰るか」

 

「そうだな、アイテムわけないと」

 

「そうでしたね、えーっといくつでしょう?」

 

うーん計算するのが面倒臭い。

だってたくさんあり過ぎるんだもの。

じゃあいいや、全部あげちまおう

 

「まぁいいや、俺いらないし全部あげる」

 

「え!?いいのか!?苦労して倒したんだろ!?」

 

いやいや、そういわれてもね、いらないものはいらないし・・・

 

「まぁいいからもらっとけ、姫ちゃんもいいよね?」

 

「はい、もちろんです」

 

そんなこんなで半ば無理やりだけれどもキリトに全アイテムを渡した。

だって面倒だし、お金は有り余ってるからいらんし。

 

「まぁいいだろ」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「で、やっぱりこういう時は安全に事が運ばないんだよなー」

 

物語を進める上でのテンプレートって言うのか?

こういう時は大抵帰る時に賊に狙われたりする。

 

「何ごちゃごちゃ言ってやがる!さっさと出せっつってんだよ!」

 

まぁこれはどこぞの賊っぽい方々またの名をヤサグレの皆様。

さっき帰ってくるときに会いました、結構物騒です。

 

「なぁーんでこういう時ばっか血の気が多い奴が多いんだろう?」

 

もっとボス攻略の時とかに多くしてほしい。

じゃないと・・・

 

「速く出さねーと潰しちまうぞ!」

 

「ほら、こういう脅しまがいのオレンジプレイヤー予備軍が増えるだろ?」

 

「どうしましょうか・・・・」

 

正直逃げたいところなんだけどねー。

前は賊で後ろはモミのあるとこだし・・・逃げられないんだよ。

 

「おい!聞いてんのか!?」

 

「転移結晶は?」

 

「別にこの人数は倒せないことはないしなー」

 

「じゃあ戦うのか?」

 

「まぁそうなるな」

 

「だから聞いて・・・」

 

「兄さんも血の気が多いですよね」

 

「そうかな?まぁ俺一人でも行けるしキリトと姫ちゃんは観戦でいい?」

 

「え?大丈夫なのか?」

 

「もちろん」

 

「聞けよ!」

 

千対一とかも経験してるからな。

あの時は能力ありだったがなくてもそう変わらん。

ようは殺さなければいいんだろう?

 

「ただ、難易度はいつもより高めにしてやるから感謝しろよ?」

 

武器は構えず素手で戦う構えで俺はやつらに突っ込んだ。

ついでに一言

 

「ウザいだけのモブの言葉なんて聞きませーん」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

~SIDEキリト~

 

ゼロが敵に突っ込んでいく。

俺からしても速いゼロの速度は奴ら一人一人からすれば化け物の速度だ。

その恐ろしく速い化け物が的確に拳をふるうのだから達が悪い。

俺ですら反応できるか危うい速度でゼロは敵を殴り倒していく。

全方位に目があるかのように攻撃を避け、

 

「あらよっと」

 

そして敵を殴り飛ばす。

 

「ふっ!」

 

「わああ!!」

 

武器を持っていない分軽いゼロの拳はいつもの速度からすると格段に速い、

今の表情からすれば・・・

 

「ははははは!遅い、遅いぞガキども!」

 

どう見ても悪魔だ、そしてガキ?外見的には俺達よりいくつも上の人間がいる中で

それらがガキだと?同い年のような外見なのに不思議だ。

まぁ恐らく間違えたんだろうが。

 

「ていていていていていていていてい!!」

 

『わあああ!!』

 

敵の人数はどんどん減っていく。

ただの拳による連撃のダメージでだ。

この世界ではフィールド上なら拳などのダメージも与えられる、

しかし、減りがおかしい、どんな連撃だ。

 

「ほらほら甘いぞ?六十以上いるんだから、こんな俺くらい圧倒しろよ」

 

ニヤニヤと笑みを浮かべるゼロのHPは減っていない。

相手側は十数人がレッド又はイエローという素手でとは思えない状態だ。

その異常な戦績によって何人かが音を上げる。

 

「なんだよこいつ・・・素手でだと・・・!?」

 

「強すぎんだろ!?」

 

だがその怯みはメンバー内のリーダーと思しきレア装備のプレイヤーの一括で止まる。

 

「怯むな!全員でかかれば問題ねぇ!」

 

「そうだ、全員でかかればいいんだ、数では勝ってる!」

 

数は力、それが正しいのを俺はよく知っている。

敵が多ければ多いほど対応しなければならない攻撃は多くなり

一発くらった後の隙も大きくなる。

そして相手が全員でゼロに攻撃を仕掛ける、

全方位からの同時攻撃、これなら避けられないだろうと言うことのようだ。

それは言えている全方位からの攻撃は避けられるはずがない。

ただ、目の前に敵の壁が出来て最後に見たゼロの顔は手間が省けたのを喜ぶような

ニヤッとした笑みだった。

 

「皆知ってる?全方位って言うけど・・・上はがら空きなんだぜ?」

 

『え?』

 

ドンッと異常に大きな音がして敵の輪の真ん中をゼロが跳ぶ。

高さは目測で六メートル、そのままこちらへ飛び降りて神姫を抱えてこう叫んだ。

 

「ありがとう、全員体力を減らす手間が省けた!」

 

「あ、おいゼロ!」

 

「じゃーねー!!」

 

そのままゼロはダッシュで森に逃げ込む。

敵があっけにとられているうちに俺も行かないとやばいだろう。

 

「まて、ゼロ!俺も行かないと!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――

SIDE零

 

はははは、ガキと遊ぶのも面白かったねぇ。

さて、犯罪者予備軍とはいえグリーンを攻撃してオレンジになったからなぁ、

クエストに行かないといけないか。

まぁ俺には楽なものだし姫ちゃんに先に帰ってもらってご飯作っててもらおう。

あ、どうせならサチ達の宴会に行くのもいいかもね。

誘いが来てないと思った?残念、恩人には誘いが届いているのですよ、

夫婦の甘い時ではなくなってしまうかもですが・・・て書いてあったぜ。

いやいや、俺はどこでも甘い時を過ごせるぜ?

 

「じゃあ姫ちゃん、このままサチちゃんのところに向かって」

 

「わかりました、キリトさんはどうしますか?」

 

ん?あいつ遅いなぁ、早く来いよな。

 

「じゃあこのままキリトと合流して」

 

「わかりました」

 

ひょいっと姫ちゃんを下す。

ちょっと残念なのである、まぁいいや、宴会後の宿屋では・・・ね。

 

「じゃあ兄さん行ってらっしゃいです」

 

「うん、行ってきます」

 

軽くキスしてそのままクエストに向かった。

クエストは三十分ほどで終わってしまったのですぐに宴会に参加した。

夜?それはもう俺達二十歳越えの大人ですから。

甘かったですよ、それはもう。

 

さて、次は念願の武器か、その後はシリカだな。

タイタンズハンドがシルバーフラグスを潰さないと発生しないイベントだ。

死なれるのは嫌だから何か対策を考えておかないとな・・・

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