SAO~四剣を操る転生者~   作:面無し

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第十二話

~夕方、リズの店の前~

 

「ふっ!」

 

リズの店の前で新しい刀を振る、

振ると同時に空気を切る音が聞こえ、風が吹いた。

 

「異様だな、だけど信用できる」

 

これは刀のことだ、異様と言うのは

手になじむんだ、今日手に入れたばかりのものなのに

長年使ってきた愛用の湯呑のように手になじむ。

だが、異様でありながらそれを信頼させる何かがその刀に有った、

だから、信用できる。

 

「この刀の名前は・・・」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

~三時ごろ、リズの工房~

 

姫ちゃんの武器の製造が終わった。

綺麗な白い戦布、雪みたいだ。

 

「綺麗な白・・・ヒメに似合うよ、きっと」

 

そうだな、姫ちゃんの雰囲気にピッタリだ。

このごっつい手甲はそうでもないけどね。

 

「じゃあ鍛冶屋の手渡し・・・・って重い・・・」

 

リズが持ち上げようとする、だが筋力数値的に限界なのか

手がプルプルしている。

 

「ゼロの刀もそうだけど異常に重い・・・ヒメ!早く来て!」

 

「あ、はい!」

 

姫ちゃんが受け取りに行く、

重いんだろうと真剣な顔で受け取った姫ちゃんは

あれ?おかしいですと首をかしげた。

 

「どうしたの姫ちゃん」

 

「そこまで重くないです、ちょうどいい重さですよ」

 

「え!?嘘!」

 

リズが姫ちゃんの反応に驚く。

 

「ちょっと貸して」

 

「はい」

 

俺が試しに受け取ってみるが重くない。

姫ちゃんの言った通りちょうどいい重さでとんでもなくいい手触りだ。

 

「そう重くないけどなー」

 

「あんたたちの筋力いくつよ・・・」

 

聞いてきたリズに教えてやる、

リズと比べれば大きいがリズの数値で限界ならば俺にも重さが来る数値だ。

 

「武器の名前と性能を見てみようか」

 

ウインドウを開けて戦布のステータスを確認する。

『蒼明』

攻撃力・・・感情によって変動、(固定ダメージ400)

耐久値・・・自動再生

レンジ・・・使用者より半径二十メートル

特殊・・・ソードスキル『アスルフエゴ』を追加、

重量・・・『ヒメ』『ゼロ』両者の適合数値(他プレイヤーは限界数値)

は?固定ダメージって何?敵に与えられるダメージが固定されていて、

なおかつ感情の変化によって攻撃力が上がると?どんな装備だ!?

耐久地自動再生!?実質無限じゃねーか!どんな装備だ!?

レンジ二十メートルだと?投擲の次に最高レンジじゃねーか!どんな装備だ!?

特殊だと!?特別なスキルが付く武器なんて最高級レア装備中のレアだよ!

重量適合だと!?俺らにピッタリの武器かよ!ほかは限界値って酷いな!どんな装備だ!?

こんな装備だ!

 

「どんなチート装備よ!?」

 

「こんな装備だ!」

 

「まさしくチートですね」

 

俺と同じ驚きを言うリズに言ってやる。

こんな装備だ!誰が言おうとこんな装備だ!大事だから累計三回言っといたぜ。

 

「まさか俺の刀もそうなんじゃ・・・!」

 

急いで奥においてある刀を取ってウインドウで見てみる、案の定だった。

『紅夜』

攻撃力・・・感情によって変動(固定ダメージ600)

耐久値・・・自動再生

レンジ・・・刃渡り1.3m

特殊・・・ソードスキル『コキノウィア』を追加

重量・・・『ゼロ』『ヒメ』両者の適合数値(他プレイヤーは限界数値)

こんな装備かよ!!!

 

「やっぱチートじゃねーか!」

 

「とんだびっくり装備ね」

 

「素材を手に入れるのが難しいからでしょうか・・・」

 

おそらくそれだろう、オリジナルスキルがなければ死んでたかもしれない敵だ、

可能性としては十分あり得ることだ。

 

「それにしても感じの名前なんて珍しいね」

 

「そうだな」

 

そう、『紅夜』・・・

――――――――――――――――――――――――――――――

~夕方、リズの店の前~

 

「『紅夜』・・・」

 

さっきから軽く振って実感した。

この武器は持った者に限りなく合うように設定されている。

 

「ユニークスキルなんかの物体ではないらしいな」

 

ユニークスキルではないようだが

それに匹敵する武器であることは確かと言って間違いがない。

理由としては固定ダメージがあるからだ、この世界では防御が高ければ

ダメージが一や二の時もある、まぁこの例は極端だが。

 

「防御力を無視して特定ダメージを与える刀・・・」

 

いいじゃないか。

もう一度振ってみる。

空気を斬る音がする。

風がないのに風が吹く。

俺の周りが違う空間みたいだ。

 

「兄さん」

 

「あ、姫ちゃん」

 

リズの店から姫ちゃんが出てきた。

夕日に照らされてとっても綺麗だ。

 

「私も試しに来ちゃいました」

 

ニコリと笑って腕にはめた手甲と左手の布を見せる。

白で固められた装備が姫ちゃんの黒髪を余計に強調していた。

布を舞わせる姫ちゃんは・・・後光が見えるようだった。

 

「じゃあ姫ちゃん」

 

「なんですか?」

 

「明日ためしにダンジョンに行こうか」

 

「はい!」

 

次の火のためしが決まった

ついでにその日はリズの家に泊まらせてもらった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

~四十八階層~

 

んーいい朝だ!武器のためしにはちょうどいい天気だね。

 

「さて、行こうか姫ちゃん!」

 

「はい、兄さん」

 

いざダンジョンへレッツゴー!

 

~十分後~

 

「いいなぁこれ」

 

「そうですねぇ、まさに自分だけの武器です」

 

手にはまる感じなんだパズルみたいな感じ。

 

「いやぁそれにしても・・・」

 

ふいと後ろを向く、そこには敵が三匹。

 

「今日は敵とのエンカウントが多い」

 

「十分間で数百倒してしまいましたもんね」

 

「なんじゅぴきと来たときは焦ったなぁ」

 

カラカラと笑う、そうしていると敵が襲ってきた。

 

「ふっ!」

「はっ!」

 

先頭の敵を切り捨て、

その後ろの二体を姫ちゃんの糸が真っ二つにした。

切れ味良好、筋力値による補正もあるだろうが

この階層の敵は大体が一撃で倒せると言う強烈な装備だ。

 

「ちょうどいい・・・」

「ナイスタイミングです・・・」

 

俺の足もとに影が落ちる、おそらく新手の敵が後ろから来た、

しかも一撃で倒せない巨大な者さっきはふたりで四発。

ソードスキル『コキノウィア』を発動。

 

「はぁ!」

「ぜやぁ!」

 

振り向きざまに敵の胴を斬る。

姫ちゃんの糸が敵の顔面を切ったのが見えた。

その攻撃で敵が沈む、さっきは四発だった奴がだ。

 

「やっぱりこれは使えるスキルだね」

 

「そうみたいですね、しかも体が軽いです」

 

特殊でついたスキル『コキノウェア』と『アスルフエゴ』

この両方は名前が違うだけで効果は同じらしい。

武器の一時的な攻撃力と俊敏値の上昇、発動時は武器に変化が現れる。

俺の紅夜は刀身の刃の部分が紅く光り、斬撃が赤くなる。

姫ちゃんのは布と手甲に青いラインが入り糸の軌跡が青く光る。

 

「まったくもってチート装備だ」

 

「でも、公式チート装備と言うことは、オリジナルスキルを使うことでの

イレギュラーと特定される可能性が低くなりますよ」

 

「うん、その通りだ、なんと都合のいい装備!」

 

武器を持っていない右手でガッツポーズをする。

したとたんに目の前から敵が・・・

 

「エンカウントが本当に多いな」

 

「どうしたんでしょうかね?モブが出現しやすい日なんでしょうか」

 

「リークされたとかは・・・ないようだね」

 

能力を少し使ってみたが監視はされてないようだ。

だが・・・用心はしよう。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

~~昼、リズの店前~~

 

リズにお礼を言いに来たぜ!

この間隠れた花畑をみつけたからこの後姫ちゃんとデートなんだ!

丘いっぱいに花が咲いてるんだ!

 

「で、御代はいらないって言ったはずだけど?」

 

「だから言ったろ?御代じゃなくてお礼だよ」

 

「そうです、私たちの秘密がお礼です」

 

「秘密?」

 

「そ、あの黒龍と白龍を倒した秘密」

 

「何それ、すごい興味があるんだけど」

 

来た来た、乗ってきやがった。

秘密と言うのは秘密だからねー、

 

「話すなよ?」

 

ばれないように一応の細工はさせてもらうが。

 

「わかったわ」

 

原作でもキリト君がばらしてたんだ、俺たちがやったって文句ないよね!

・・・四剣発動、召喚、ガイア、エア、クラレント、エクスカリバー

 

にゅっと地面から四本の剣が出てきて宙に浮かぶ。

 

「おお」

 

「『イージス』」

 

姫ちゃんの手に大きな盾が出現する。

少しだけ空気が浮き上がる感覚がした。

 

「これは・・・ユニークスキル?」

 

「さてね、これが俺達の秘密」

 

「今回はありがとうございました」

 

「いやいや、私もありがとう、

また知覚に来たら寄って、歓迎するから」

 

「おう!」

「はい!」

 

さて、次はシルバーフラグスかー

やばい、どうやって助けようか、能力で仮死状態にしてみるか?

でも火葬されたら終わりだもんなぁ。

うーん・・・

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