汚い、流石兄貴汚い   作:DEAK

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今回は時間を一気に飛ばしましてヴァンガードG10話『ハイメ・アルカラス』より、本編の裏でマモルが何をしていたのかを書いていきたいと思います。

一応、それ以前のお話しは9話をのぞきつつがなく進行したという設定です。

後お知らせですが、時系列を変更して9話『トコハの宝物』は後回しにさせて頂きます。理由としましては、話の内容上、どうしてもギャグ色が薄くなり相当の難産が予想されるからです。

近々、そちらの方も書いていく予定ですのでどうかよろしくお願いします。


といいますかそろそろ短編って言っていい長さじゃなくなってきてしまった(汗

頃合いを見て連載に変えるかもしれません。


外道とウェーブ(捜索編)

日が沈みかけた夕暮れ時、太陽がもう建物群の向こうにほぼ消えかけ、夜の帳がおりかけている頃、街の家々が明かりをともし夜の団欒を楽しむ住宅街の一角にあるアパートに一人の少女が学校帰りなのか制服を身にまとったままいた。

 

「兄さ~ん?いるの?」

 

ドアを軽く叩きながら少女、安城トコハは返事が返ってこない事に頭をひねる。いつもならこの時間には家にいる筈なのだが

 

もしかして、さっさと寝てしまったのだろうか?

 

とここで、家の鍵が開いたままなのに気付く。

 

(不用心……)

 

これはまた兄にきちんと言っておかないと。と発起しトコハがドアを開け、玄関に入るとリビングの電気が点いているのがわかる。どうやら寝てしまっているわけではないようだ。

 

「兄さん?」

 

「うむむむ~、やはりベローグとハルクロアーはずせん。となると、バーサークドラゴンを抜くか?いやしかし……」

 

リビングのドアを開けると、兄、安城マモルは部屋のテーブルにヴァンガードのカードを広げてうんうんと唸っていた。デッキの調整を行っているようだが、ここまで悩んでいるのを見るのも結構珍しい。

 

少なくとも、トコハが来たのに気付かないくらいには熱中しているようだ。

 

「お~い、聞いてる?」

 

「そもそも、相手が素直に並べてくるとも思えんしやはり、ベローグとハルクロアーの黄金コンボで攻撃回数を減らすのが一番か」

 

「ちょっと……」

 

「Gユニットも考えないとな、ルートフレアは安定として、残りのユニットは」

 

「おい、バカ兄貴!」

 

「うおっ!?」

 

声をかけても一向に気付く様子のないマモルにトコハは両肩を叩くことで無理矢理自分に気付かせた。

 

「と、トコハか……」

 

「はい、お母さんから仕送り」

 

面白いように肩をびくつかせ、カードを落としそうになる兄の姿を微笑ましげに見ながらトコハは両親から渡された仕送りをテーブルの上に置く。

 

「おぉ、いつもすまんね」

 

「珍しいじゃない。こんな時間までデッキ調整なんて」

 

「うむ、明日少し支部の方で行事があってな」

 

行事?とトコハが首をかしげる。マモルが言うには、普及協会がユーロリーグのファイターを招き日本と欧州の交流戦をやるのだとか。

 

「それでデッキ調整、という事か」

 

「そ、やるからには勝つ。だろ?」

 

「そのやる気を仕事にも活かしてくれたらもっと楽なんだけど」

 

「さって、トリガー配分は、と」

 

「おい、聞こえないふりすんな」

 

トコハがマモルを半眼でにらむが、マモルはへへへ、と軽く笑いながら受け流す。

しばらく睨んでいたが、先に根負けしたのはトコハの方だった。

 

「はぁ、言って聞くなら苦労しないか」

 

「そういう事さ、さて後は……っと」

 

自慢げに言うなクソ兄貴、と心の中だけで思いながらトコハはテーブルに並べられているカードを見ると、かげろう以外のカードも結構あるのが見て取れた。

 

「あれ?かげろう以外を使うの?」

 

「いや?最初はその予定だったけどね~やはり俺にはかげろうしかないとわかった」

 

 

とか言いつつも結構悩んでいたのは、なるかみやぬばたま等ドラゴンエンパイアのクランだけでなく、ペイルムーン等他国家のクランのカードもあることから容易に推察できる。

 

「ふ~ん、で横にあるのはデッキ?」

 

「あぁ、悩んでたら色々デッキが作れちゃってさ」

 

見れば、たちかぜやスパイクブラザーズ、ゴールドパラディン等など一つとして同じクランがないデッキ達が鎮座していた。

 

「これ、全クランあるんじゃないの?」

 

トコハが驚き半分呆れ半分で言うのをマモルはデッキのトリガー構成をいじりながら

 

「流石にエトランジェとかはないけど、それ以外なら大体あるよ」

 

部分的に否定しながらもトコハの言葉を肯定した。

 

「う~ん、夕飯も食わずにやってたから流石に腹減ったぜ」

 

なんか食いに行くか~と伸びをしながら言うマモルに、そろそろお暇時か。とトコハも立ち上がる。

 

「というわけだから、今日は兄特製のデザートもなしだ。残念だったな妹よ?」

 

「なっ!?」

 

がマモルがニヤニヤと笑いながら言ってきた言葉にトコハの顔が朱に染まる。

 

「べ、別にそんなん目当てじゃないし!ただ仕送り渡しに来ただけだから!」

 

「ほ~う?」

 

「ぐ……」

 

「ほ~~~~う?」

 

「は、半分くらいは期待してました……」

 

ニヤニヤ笑いを深めながら自分を見つめる兄の視線に耐えきれずトコハは遂に白状する。それに素直でよろしいとトコハが持ってきた仕送りを自身の懐に入れるマモルにトコハはぷいと顔をそむける。

 

「さって、じゃあ最近見つけたパフェの美味しい洋食店にでも行きますかね」

 

「え?」

 

トコハが顔を上げるとさっきと変わらない笑顔の兄がいた。

 

「トコハも行くだろう?」

 

「ふふ、さっすが兄さん、頼りになる!」

 

「全くこんな時だけ兄扱いしやがって……」

 

「じゃあ、支部の人に迷惑かけないで仕事して下さ~い」

 

互いに憎まれ口を叩きながらもくすくすと笑いを漏らし、トコハはマモルが作ったデッキを協力してケースにしまう。

 

「このデッキはここでいい?」

 

「お~う、そのデッキケース見た目ややこしいから間違えないようにな」

 

「大丈夫だって」

 

数分後、すっかり綺麗になったテーブルを見て、マモルとトコハは満足げに頷く。

 

「よし、行くか」

 

「は~い」

 

そして、二人はすっかり暗くなった夜の街に繰り出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌朝~

 

 

 

「……いねぇ」

 

みんな、おはよう!今日もいい天気だね!だけど僕のテンションは超低いよ!何故かって?

 

 

「アイツぅ……!またどっか行きやがったなぁ!」

 

わざわざ早起きして空港まで迎えに行ってみれば、お目当ての人物は既にいないと来たもんだ。

これには流石に怒りを禁じえない。ねぇ?そう思うべ?

 

 

「僕らやトコハちゃんの苦労が少しはわかりました?」

 

おい、なんだよ。その同類を見る目は?

 

「はあ、ヴァンガード強い人ってみんな放浪癖があるんですかね~?」

 

さっきからその失礼な目線はやめたまえ!心が痛くなるだろうが!

 

「仕方ありません。手分けして探しましょう」

 

マモルさんはこっちの方をとだけ言い残し、俺と一緒に迎えに来た支部員は行ってしまった。

 

扱いが雑過ぎると思うの。

 

 

「まぁ探してみっかな」

 

俺の担当は、浅草方面か~。結構広いんだけど……(汗)

 

とここで電子音が鳴り響く。メールか~誰からだ?ってさっきの人じゃん。名前は確か~鈴木さんでいいよね?

 

 

誰に聞いてんだ俺は?

 

若干メタ的な事を考えながら俺は鈴木さん(仮)から来たメールに眼を通して見る。

 

 

鈴木さん

『僕は支部に帰ってクエストが発注されてないか確認しますのでマモルさんは捜索をお願いしますね(笑)』

 

あいつ、自分だけ楽するって言ってね!?てか(笑)ってなんだ!?腹立つわ!

 

 

マモル

『了解(怒)』

 

鈴木さん

『m9(^Д^)プギャー』

 

 

あのヤロォォォォォォ!!ゼッテー泣かしたる!!

 

俺は理不尽に晒された怒りで肩を揺らしながら空港を後にしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁやっぱり……」

 

マモルを置いてけぼりにし、一足先にドラエン支部に帰っていた支部員は発注されているクエストを見て得心がいったかのように頷いていた。

 

彼が見ている画面には、恐らく目的の人物が発注したであろうクエストが書いてあった。だが既に誰かが受注済みらしく、今は受ける事が出来なくなっている。

 

(場所は浅草の近くだし、意外に会えるかもしれないな)

 

正直、適当に放り込んだのだが、自分の勘もなかなか冴えていると自画自賛しながら、恐らく浅草を駆け回っているであろう安城マモルに一報を入れる事にした。

 

 

 

 

「……もしもし」

 

「あぁ、マモルさん?」

 

何回かのコール音の後、電話の向こうでいつもの声が聞こえる。

 

「彼、見つかりました?」

 

「いんや、全くむぐむぐ、見つからん。あ、これウマ~」

 

 

…………

 

 

「お前、なんか食ってね?」

 

「いや?食べてあむっ、ないふぇふぉ?」

 

「嘘つけ!明らかに咀嚼音が聞こえるんだが!?」

 

「ほら、俺朝飯食ってないし?だか『お~い、マモルさん。新商品があるんだが食ってくか?』え?マジで!?頂きま~す!」

 

「おい」

 

「あ、なんか向こうでハイメ君見たって人がいるらしいんで聞いてきま~す」

 

「よくそんな平然と嘘吐けるな!?お前もう明らかに浅草観光楽しんでんじゃん、って切りやがったよアイツぅぅぅ!?」

 

スマホを机に叩きつけながら叫ぶ支部員に去来した思いは一つ、やっぱアイツに任せたのが失敗だった!である。

 

(あ、そういや、ハイメ君がクエスト発注してるって事言うの忘れたな。ま、いっか)

 

せいぜい、あちこちかけずり回ればいいんだ。と支部員はとりあえずレセプションの準備にとりかかるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、りんご飴下さ~い!」

 

「あいよ!」

 

ん~、全くハイメ君ってば何処行ったのかね~?探してるけど全然見つからないぜ(目逸らし)

 

「甘い!そして美味い!」

 

うむ!いい味だ。もう一個買って行こう!

 

 

と、あれ?あそこにいるのって……

 

 

「お~い、リンリ~~ン!!」

 

リンリンじゃね?友達だろうか、黒髪の女の子と一緒にいる見覚えのあり過ぎる紫色の髪は間違いなくリンリンだ。彼女が自分を呼ぶ声に従って此方を振り向くと

 

 

「……サボりか?」

 

なんということだろう、そんな失礼なことを言ってきたではないか。もう一人の女の子も興味深げにこっちを見ている。

 

「何を言うか、どう見ても仕事中じゃないか!」

 

「どう見ても観光を楽しんでる風にしか見えないんだが?」

 

え、そう?確かに両手にはりんご飴、肩には実家へのお土産でせんべいの紙袋を下げて、頭におめんまでつけているからそう見えなくもないかな?うん

 

「いやなに、ちょっと人を探していてね」

 

ハイメ・アルカラスっていう人なんだが、見かけなかった?と俺が聞くと、リンリンと隣にいた女の子が一様に目を見開いて驚きを表現する。

 

「ユーロリーグのトップファイターじゃねぇか!?日本に来てんのか!?」

 

「日本と欧州の交流戦って事でね~だけどハイメ君が見つかんなくて困ってるんだ」

 

見なかった?と聞いた俺の言葉にリンリンが友達の女の子と顔を見合わせると

 

「悪いけど見てないな」

 

「ん~そっか」

 

返事はNoであったが、まぁそう簡単に見つかるとも思ってなかったし、これは仕方ないね。ていうかそもそも一人で探すのが無理あると思うんだけどね

 

「んじゃ、そういう事で」

 

「ちょっと待ったぁ!」

 

話は終わったとばかりにこの場を去ろうとしたリンリンの肩をグワシと掴み引きとめる。そう簡単に帰しはしないよ?

 

「何だよ!」

 

案の定リンリンが不機嫌そうに此方を振り向く。

 

「手伝って下され!」

 

「はぁ!?」

 

だがその顔は俺の言葉で一気にあきれ顔へと変わっていく。

 

「一人じゃどうあがいても人手が足りないんです!マジで手伝って下さい!」

 

「今、友達と遊んでるんだけど……」

 

見ればわかるだろ?と言わんばかりに肩をすくめるリンリンに俺はもう地に頭が着く勢いで頭を下げる。

 

「そこをなんとか!ほら?クエストってことでポイントもあげるからさ~」

 

俺、クランリーダーだからポイントめちゃくちゃ貰えるぜ~?と言ってもリンリンの反応は薄く

 

「別に、今そんなにグレードにこだわってないんだけど」

 

こう返されるだけだった。ぐぬぬ。これは流石に諦めるか?と思った矢先

 

「私はいいですよ?」

 

「ちょ!?愛、何言ってんだよ!?」

 

意外な所から助太刀が来た。リンリンの友人で、短く切った髪が活発そうな印象を与えるが雰囲気は真逆でおっとりとした感じだ。例えるなら岡崎クミちゃんに近いか?

 

「ちょっと今、ポイントが欲しくてね~。それになんか楽しそうじゃない?」

 

「た、楽しいか?」

 

「こういうのはフィーリングだよ。リンちゃん?」

 

ふふん、と鼻を鳴らしながら胸を張る友人にリンリンも特に断る理由がなくなってしまったのか

 

「まぁ、しょうがねぇか」

 

「あざっす!」

 

渋々だが、引き受けてくれた。感謝感激である。

 

「いや、ホントにありがとう!今クエスト発注しちゃうから」

 

だが、ここまでごり押ししといて言うのもなんだけど、予定とかあったんじゃないの?

 

「適当にぶらつく予定だったし、人探しながらでも出来んだろ」

 

本当にありがとうございます。なんだかんだ頼みを断らないリンリンは素晴らしいね!

 

 

っと、そういえば、リンリンの友人とはこれが初顔合わせだったよね?

 

 

「なんかいきなり押しかけてすいません。僕は安城マモルといいます。始めまして」

 

リンリンがなんかとんでもなくまずい物を食ったかのように舌を出しているのを横目にとなりにいた女の子に微笑みと共に名前を言う。流石に初対面だしね?

 

「っ、始めまして、茶臼愛です。宜しくお願いします」

 

すると、女の子、茶臼愛さんは少し顔をしかめたと思ったら直ぐに笑顔をつくって名乗ってくれた。

 

「茶臼愛さんね。宜しく」

 

「愛でいいですよ?それと……」

 

なんとフレンドリーな女の子だろう。もう名前呼びOKとは、これは勘違いしてしまう男の子もいるんじゃなかろうか?

 

「本当に覚えていませんか?」

 

「え?」

 

おいおい、この子ってばどんだけ思わせぶりな子なんだい?『初めてなのに前にどこかで会いませんでしたっけ?』戦法をまさか女の子の方から言ってくるとは、これは野郎に勘違いするなという方が難しいね。

 

だが、残念ながら俺はもうそんなに若くないんだな、これが!

 

「いや~、ごめんね?ちょっと覚えてなくて」

 

「……そうですか~」

 

正直に言うと、愛ちゃんは変わらぬ笑顔でそう返してきた。うん、良い子だね~それと本当にごめんね~覚えてなくてさ

 

何故か、リンリンが愛ちゃんを見てぎょっとしているのを少し疑問に思っていると、足に衝撃が

 

「いったぁぁぁっ!?」

 

って結構しゃれにならない痛さだぞコレ!?見ると、俺の足を愛ちゃんの足が思いっきり踏んでいたのだった。ヒールとかじゃないだけまだいいけどそれでも痛いもんは痛い。

 

「あ、すいません。人がいたんで押されちゃいました~」

 

「え?あ、そう……」

 

人?そんなのいなかったような気がするんだけど……ていうか、まだ踏んでる……。

 

「お、おい!とりあえず何処から探すんだよ?」

 

リンリンの何故か焦ったような声で愛ちゃんはようやく俺の足から自身の足を離すのだった。

 

 

俺……なんかした?

 

 

「まぁとりあえず、お前が悪い」

 

 

解せぬ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、ここどこだよ?」

 

「なんか雰囲気が悪いですね」

 

とりあえず、場所を移そうという事になって俺はリンリンと愛ちゃんを連れてきた場所はいわゆるいわくつきの裏路地という奴で、普通ならこんな所に来ることはないだろう。

 

「なぁに、情報ってのはこういう所に集まるのさ。何回か利用した事もあるから任せといてよ」

 

「は、はぁ……」

 

マモルの言葉を聞いても愛は不安げに周りを見回す。無理もなかろうとリンは周りの視線を感じながらそんなことを考えていた。

 

大体感じる視線と、通りがかったガラの悪い人間の反応は三通り

 

有名人である安城マモルの姿を物珍しげに見るか、好色な目で見てくるか(これにはリンと愛も含まれる)

 

だが三つ目の反応がリンには気にかかった。

 

(なんだ?コイツを見た瞬間逃げやがって)

 

これである。安城マモルの姿を見た途端、化け物にでもあったかのように踵を返して逃げ出すのだ。見た所それなりに歳の行っている人間ほどその割合は多い。

 

(ま、いっか)

 

どうせ、この外道の被害者達だろうと推察し、マモル自身が全く気にしてない様子を見てこのことはリンの頭からはきれいさっぱりすっぽ抜けた。

 

 

「おや?あれは……」

 

すると、マモルが急に立ち止まる。そのせいですぐ後ろをぴったりついていた愛がぶつかりそうになってしまう。

 

「誰かいたのか?」

 

「おう、多分だけどあの子はね~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふ~ん、わかった。とりあえずこれは取っておいてよ」

 

「へへ、すいませんね~旦那」

 

得られた情報が満足とまではいかないがとりあえず及第点ではあったので、その少年は目の前でうすら笑いを浮かべる男に幾つか現金を握らせた。

 

「じゃ、次回の御利用もお待ちしてますぜ」

 

「あぁ」

 

もう使うことはないけどな、と心の中で毒づきながら少年は足早に去っていく男を見送った。

 

廃ビルが立ち並ぶ裏路地には似つかわしくない年齢の少年は、お昼前でも太陽光が届きにくく薄暗い路地の一角で歩みを進めながらスマートフォンをいじっていた。

 

もう少し、落ち着ける所で残りを済ませてしまおうか、と考えながら少年は裏路地を後にしようと歩を早めようとした

 

 

 

 

 

「お~~い!!エースく~~ん!!」

 

「げ」

 

が見覚えのある顔が笑顔で手を振っているのを見て、少年『エース』の顔はめんどくさい奴に会ったと一気に歪む。

 

(よし、逃げよう)

 

エースの決断は早かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?エース君なんか逃げようとしてね?

フフフ、ここで会ったが運のつき、どうしてこんな所にいるかは聞かないで置いてあげるが、逃がすとは言っていないぜ?

 

 

「ちょっと待って!そこのラミラビオタク~~~~!!」

 

「ラミラビ?」

 

「ってアイドルの?」

 

リンリンと愛ちゃんが首をかしげるのを横目に見ながら俺は思いっきり逃げようとしたエース君に向かって思いっきり叫ぶ。

 

 

あ、エース君こけた。

 

 

「アイドルマニア~~!!押しメンは蝶野アムの人~~~~!!」

 

 

おうおう、効果てきめん。一目散にこちらに走ってくるじゃないかね?

 

 

 

「やぁやぁ!エース君久しぶ」

 

「死ねェェェェェェェェェェ!!」

 

「り、ってあぶねっ!?」

 

いきなりドロップキックとはバイオレンスすぎないかい?なんとかかわせたけどさ

 

俺にドロップキックをかまそうとして失敗したエース君はそのまま態勢を立て直し、綺麗に両足で着地した。

 

おおう、なんか運動でもやってるのかな?素晴らしい運動神経だ。

 

「危ないな、エース君」

 

「やかましいわ!なんであんな事言った!?」

 

え?なんでって……

 

「逃げるから」

 

「そういうことばっかやってるから逃げられるって気付けよ!?」

 

撃てば響くような反応、素晴らしいじゃないか

 

「でも本当の事じゃん」

 

「違う!本当じゃない!」

 

「夢見る気まぐれアジフライ?」

 

「バタフライだァァァ!!」

 

再び殴りかかってきたエース君を今度はしっかり拳を受け止める。とりあえず話は出来るようにしないとね。

 

「どうど~う」

 

「くそ、離せこの外道!」

 

外道とはあんまりな、ていうかなんだろね?このとんでもない犯罪臭のするやりとりは

 

 

「おい」

 

「なんだリンリン?」

 

おっと、まだ暴れるか~。俺が両手を使って上手くエース君をあしらっているとリンリンが何故かスマートフォンを片手にこちらに話しかけてきた。

 

「そろそろ事情を説明しないと、私は誘拐の現行犯でお前を通報しないといけなくなるんだが」

 

ファッ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと、紹介するけど、先日知り合ったエース君」

 

あの後、どうにか通報は免れ、ようやく落ち着いたエース君を引きずる形で裏路地を後にし、今は落ち着ける喫茶店にいるという次第だ。

 

 

「知り合いになったことを後悔しているエースです」

 

疲れてしまったのか幾分かトーンの下がった、それでもぶすっとした雰囲気は崩さず、渋々といった感じでエース君は向かいに座る、リンリンと愛ちゃんにそう挨拶した。

 

「数年間後悔しっぱなしの羽島リンだ。宜しく」

 

「後悔しなくてよかったとホッとしている茶臼愛です。宜しくねエース君?」

 

二人の自己紹介にエース君は『苦』の部分が強いがそれでも軽く笑ってくれた。仲好き事は美しきことだね。

 

俺がハブられている気がするのは気のせいだと思う事にしよう。

 

 

「で、何で俺に声をかけたんだよ?」

 

隣に座るエース君が頬杖をつきながら、俺にそう聞いてきた。

俺はとりあえず、全員分の注文を済ませてからエース君に向き直る。え?なんでエース君が隣かって?逃げるからです(ゲス顔

 

「声をかけたのは見かけたからなんだけど、エース君に頼みたい事が出来てさ」

 

「頼み?」

 

俺の言葉の前半でエース君の額に青筋が浮かんだが、頼みと聞いて今度は逆に訝しげな表情になる。

 

「そ、人探し」

 

それを聞いてエース君の表情がめんどくさいとでも言いたげに歪む。

 

「時間がないから無理、てか早く帰せ」

 

「探しているのはこの子なんだけど、知らん?」

 

「なんでコイツは人の話を聞かないんだよ……!」

 

そのまま話を続ける俺に、もう叫ぶのも疲れたのか机に突っ伏してしまったエース君はリンリンに肩を叩かれながら優しく話しかけられていた。

 

「コイツはこういう奴だ。諦めろ」

 

「そ、そんな」

 

「何かあったら直ぐ言いな、出来るだけ助けてやるから」

 

「……ありがとう、ございます」

 

照れくさいのか顔を隠したままぼそぼそと呟くように御礼を言ったエース君にリンリンのみならずみんなが微笑ましい気分になる。

 

とここでウェイターさんが注文したものを持ってきたので話は一度中断される。

 

 

 

 

「探し人はハイメ・アルカラスねぇ」

 

エース君がアイスカフェオレを啜りながら、俺が手渡した写真を見て呟いた。

 

「エース君知ってるの?」

 

「有名人だしね」

 

一応は、と愛ちゃんが話しかけてきたのにそう返答し、写真をこちらに突き返してくる。

 

因みに愛ちゃんはキャラメルマキアート、リンリンがカフェモカ、で俺はブラックコーヒーだ。

 

「ユーロリーグ期待のファイターで人気沸騰中なんだとさ」

 

「お前とはえらい違いだな」

 

「やかましいわい」

 

リンリンの言葉に話していたエース君と愛ちゃんまで笑いだし、俺は何とも微妙な気分になるのだった。俺だってそれなりに人気は……あるかなぁ?

 

「多分、観光名所をうろついてると思うんだよなぁ」

 

「あぁだからお前あそこにいたのか」

 

「もしかして今までサボりだと思ってた?」

 

「愛、そこのスプーンとってくれ」

 

「シカトかい!?」

 

「あのさぁ……」

 

エース君が自分の飲料をしっかり飲みきってから口を開き、みんながそれに注目する。

 

 

 

「クエスト、調べた?」

 

「「「……あ」」」

 

三人の呆けた顔にエースは本格的に頭痛を覚えるのであった。

 

 

 

 

「ほら、多分コイツだろう?」

 

「あ、ホントだ。日本のヴァンガードについて教えて下さい。だって」

 

「全部ひらがななのが余計それっぽいよな」

 

「……み、見えない」

 

代表してエース君が調べてみると、確かにハイメ君が出したのであろうクエストが受注済みで発見された。それほど大きい画面ではないので、四人がひしめきあう形となり、当然あぶれる人間が出てくる。まぁ今回は俺なんだが

 

「場所は結構近いね」

 

「これならまだ近くにいそうだな」

 

「よし!早速探してみるか!」

 

俄然やる気が出て来たぜ、ありがとう!エース君!

 

「どういたしまして、それじゃあ俺は」

 

「まずは雷門からだな!行くぞエース君!」

 

「こんな事だろうと思ったよチクショウ」

 

俺が会計を済ませている間、肩を落としたエース君の両肩にリンリンと愛ちゃんが慰めるように手を置いていたのが印象的だった。

 

 

 

 

 

 

 

~その頃のハイメ君~

 

「そうだクロノ~?」

 

「なんだよ」

 

「ここにはあるスーパースターがいるんだろ?」

 

「スーパースター?」

 

「そう!パルコ・フォルゴレっていう伝説のスーパースターさ!知らない?」

 

「さぁ……?」

 

「ん~、ここじゃないのか?マモルが前に言ってたんだけどな~」

 

「はぁ」

 

 

 

(そんな奴いたっけか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ、この人なら見かけましたよ」

 

「本当か!?」

 

本格的に聞き込みを始めて数分でハイメ君を見たというお姉さんに遭遇した。俺達はよっしゃとガッツポーズする。

 

「何処に行ったとかわかりますか?」

 

「流石にそこまでは……」

 

愛の言葉に申し訳なさそうにするお姉さんだが、今まで音沙汰なしだった分これは大きな前進だ。

 

「あ、そういえば頭が渦巻きみたいな子と一緒にいました」

 

「頭が渦巻き?」

 

あ、もしかしてあの時の子かな?

 

「えぇ、いつの間にか人形焼きを焼いていたり、大きい団扇を持ちだしたり破天荒な人でしたよ」

 

あ~ハイメ君もかなり観光楽しんでるじゃない。破天荒といいながらもお姉さんの顔は笑顔だった。まぁハイメ・アルカラスという人間の魅力のなせる技だ。

 

俺達も仕方ないなと顔を見合わせ苦笑した。

 

「あぁ、そうそう最後に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私のチチを揉んで行きました」

 

 

 

「「「「はい?」」」」

 

最後にお姉さんから落とされた爆弾に全員目を白黒させる羽目になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~、この子達ならチャンバラをやっていたよ」

 

「チャンバラ?」

 

「それでおばあちゃん、その人達は?」

 

今度は俺とエース君で聞きこみをする。リンリンと愛ちゃんは和服を着ている人たちを興味深げに見ている。

 

「そっちのほうから出て行ったねぇ」

 

おばあちゃんが震える指でさした先をちらりと目で確認するとすぐにおばあちゃんに視線を戻す。

 

「すいません、ありがとうおばあちゃん」

 

「いえいえ」

 

ほほほ、とおばあちゃんは笑うがふと何かを思い出したかのようにはっとした顔になる。

 

「そういえば……」

 

「どうしました?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後に私のボインを揉んで行ったね」

 

「「「「ここでもかよ!?」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おう、この坊主達なら乗っけてったぜ!」

 

人力車の兄ちゃんが元気よく答えてくれる。健康的に日焼けした肌と筋骨隆々の腕がこの仕事を続けて長いとわからせてくれる。

 

「そこのスカイツリーまで乗っけていったんだ」

 

ほう、つまりそこから何処に行ったかだな

 

「あぁ、そういや黒い肌の坊主が変な奴でな」

 

「変?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の胸筋を揉んで行ったんだよ」

 

 

「「「「男女の区別なしかよ!?」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、俺達ユーロリーグのファイターを探してるんだよな?」

 

「そうだよ、エース君」

 

「ただの犯罪者をさがしてるんじゃないよね?」

 

「その筈だよ、愛ちゃん」

 

ぐで~っと三人がベンチで疲労困憊した身体を癒す。身体的な疲労はともかく、精神的に凄く疲れてしまった。

 

 

 

何してんだよハイメ君……最初のお姉さんはいいとして、いやよくないけどおばあちゃんとか果ては野郎の胸まで揉むとか、一体彼はどこに向かおうとしてるんだか

 

前会ったときはこんなんじゃなかったんだけどな~

 

 

「おら、お前らシャキっとしろ」

 

この場に唯一いなかったリンリンはというと、全員分の飲物を買って来てくれたのだ。(お金はマモル持ち)

 

「ありがと、リンちゃん」

 

「助かる……」

 

「めんぼくねぇ」

 

思い思いに飲物を受け取ると、一気にあおり

 

 

「「「「ぷはぁ」」」」

 

一斉に一息ついた。

 

「なんだってこんなどっと疲れるんだ」

 

「ほんとにね~」

 

「まだ探すのか?」

 

リンリンの言葉がみんなの心境を語っていた。俺としても中断したいのはやまやまだが、ここまできたら意地でも見つけてやろうという気にもなっていた。

 

 

「もちろん、てか見つけたら一発殴る予定」

 

「ははは……」

 

俺から吐かれた物騒な言葉に愛ちゃんが渇いた笑いを漏らす。

 

「にしてもどこいんだろうな?」

 

リンリンがついでに買ってきたのか駄菓子を口に放り込む。あぁだからちょっと時間かかったのね。

 

「いや、ファイトしている子供たちがいたからちょっと見てた」

 

さいですか、聞けば喧嘩屋とノヴァグラップラーのファイトだったようでノヴァ側が練習の成果があってか勝利したそうな。相性差をひっくり返して勝つなんてやるじゃない。

 

「ん?なぁ、あれハイメ・アルカラスじゃない?」

 

エース君の言葉にえ?と振り向くと、見覚えのある渦巻き髪の男の子、新導君だったね。と目的の人物ハイメ・アルカラスが道路を挟んだ向こう側に確かにいた。

 

 

「あ、トコハもいるじゃん。チチ揉み魔の被害に会わなきゃいいけどな」

 

 

ふ、ハイメ・アルカラスよ。貴様に明日を生きる資格はねぇ!

 

 

「マモルさん一体どうし、っていない!?」

 

愛がきょろきょろあたりを見回すもそこにはマモルの姿はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トコハ!俺とフォーリンラブしよう!」

 

「ちょっと新導!コイツなんなのよ!」

 

「お、俺に言うなって!?」

 

一方こっちではハイメ君にストレートにナンパされているトコハが新導君に助け?を求めているところだった。

 

「さぁ!恥ずかしがらずに……」

 

「トコハに手ぇだしてんじゃねぇぞコンニャローがぁぁぁ!!」

 

「兄さん!?」

 

くらえ!我が安城マモルの必殺キッーーク!!

 

俺のとび蹴りがハイメ君はふっ飛ばさんと襲いかかるが

 

 

「ひゅ~、デンジャラスな歓迎だね?マモル?」

 

「ち、かわしやがったか」

 

ひらりとハイメ君にかわされてしまう。

 

「あれ?マモルさん?」

 

「やぁ新導君、久しぶり」

 

急な乱入者に目をパチクリさせている新導君に軽く手を上げながら挨拶するが目は油断なくハイメ君を見据えていた。

 

「つれないな~マモル~」

 

「やっかましい!こちとらてめぇのせいで散々な目に会ったんだぞ!このおっぱい魔神が!」

 

「え!?」

 

「……あぁ」

 

俺のおっぱい魔神というワードにトコハが二、三歩ハイメ君から距離をとり、恐らくずっと一緒にいたのであろう新導君は気まり悪げに眼を逸らす。

 

 

「おっぱい魔神!?そんなの濡れ衣だよ!僕はただあこがれのスーパースターの真似をしただけさ!」

 

はぁ!?そんな破廉恥なスターがどこにいるってんだよ!?

 

「君が教えてくれたんじゃないかマモル!ここにはパルコ・フォルゴレがいるって!」

 

 

え?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ……(察し

 

 

 

「ハ、ハイメ君?あれ、まだ信じてたの?」

 

「当然、彼は僕の憧れ!まさに愛すべきカバさ!」

 

あ、あ~。まさか前にマンガの架空のスーパースターの事を教えたんだけど、思いのほか素直に聞いてくれたので、ちょっとした悪戯心が湧いてしまったんだよね。

 

まさかそれがこんなことになるとは、反省しなければね~?

 

 

ハートにキタァーーー!!と騒いでいるハイメ君をひきつった笑みで見ながらとりあえず彼の誤解を解かねばならない。

 

 

「あの~ハイメ君?言いにくいんだけど」

 

「おやぁ?私の聞き間違いか?」

 

げ、後ろから聞こえてきたドスの利いた声にゆっくりと振り向くと

 

 

「今回の騒動は全部お前のせいって聞こえたんだが?」

 

「り、リンリン……」

 

非常にいい笑顔のリンリンが御降臨なさっておりました(汗)

 

「いや、これにはわけが」

 

「わけ?あんたが変なこと言わなければよかっただけの話だよなぁ?」

 

「エース、君?」

 

そして右手には今まで見たことのない満面の笑顔のエース君(ガクブル

 

「さぁて、これはどうしてくれようかな~?」

 

そして左手には肩に手を置き(力が強く掴まれた肩が痛い)同じく笑顔の愛ちゃん

 

 

「え、リンちゃん?と……」

 

「だ、誰だ……?」

 

リンリンはともかく他二人と面識がないトコハと新導君がとまどう声が聞こえるが、それが非常に遠くの事のように感じる。

 

 

俺、今超ピンチです。

 

 

「わ~お、みんなマモルのアミーゴかい?」

 

そんな空気をぶちこわしたのは件のハイメ君だった。

 

 

よし、これはチャンス!ここで一気にごまかす!

 

 

「そう!彼女達は俺のアミーゴさ!」

 

「そうなんだね!」

 

 

「「ハートにキタァーーー!!」」

 

 

どうだ!?

 

 

 

「「「……」」」

 

 

三人は顔を見合わせ、

 

 

「はぁ」

 

「やれやれ」

 

「仕方ないか」

 

クスリと笑いを漏らした。

 

 

 

おし!これでなんとかってあれ?リンリ~ン?エース君?愛ちゃ~ん?なんでみんな俺を拘束してるんだい?俺これからハイメ君を連れて行かなくちゃいけないんだけど~

 

 

そんな俺に三人から

 

あれでごまかせると思うなよというお告げ(死刑宣告)が告げられたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「イラッとキタァーーーーー!!」」」

 

「す、すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん~日本ってやっぱりファンタスティックだね!」

 

「いや、その一言で片づけられても」

 

 

あの、二人とも?俺を助けてくれてもいいのよ?

 

 





今回ファイトないのに何だこの文字数は(汗)

あとハイメよ。すまない、こんなキャラにしてしまって。だが、アクアフォースてめぇはやりすぎた(キリッ


次回はマモルVSハイメです。



~補足説明~

今回は『天使と外道』より茶臼愛、『ジョーカーとエース』よりエースを特別出演させました。

どちらも一回こっきりの登場ではもったいないですので


あと、この回で子供たちにファイトを促す場面はハイメからリンリンに役割がバトンタッチされました。ごめんよハイメ、活躍奪っちゃって
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