前後篇に分かれてしまう形になってしまい大変申し訳ないです。
ヴァンガードG2期の7話は櫂君登場回じゃなくてラミラビにキマシタワー!する回だと信じています(!?
というわけでかなりフライングですが彼女の(彼女達とは言わない)登場です!
ヴァンガードは今や人々の生活に密接に根付いており、日々忙しそうに働いているサラリーマンも居酒屋でお酒をひっかけながらヴァンガードファイトをするなんていう光景も珍しくないほどヴァンガードは浸透していっている。
こうなったのもひとえに世界で活躍するヴァンガードファイター達とヴァンガード普及協会の尽力のおかげと言っても過言ではない。
「さて、ま~たリンリンがデッキを微妙に変えてきてたからな、こっちもデッキ調整しないとな」
時間としては学生なら学校、社会人なら仕事にいそしんでいる筈の時間にヴァンガード普及協会に属しているある男が独り言をつぶやきながら街を闊歩していた。
「やっぱカラミティタワーワイバーンないと手札がきついな、でもそれ入れると退却がなぁ」
なおもぶつぶつと呟きながら歩く男の名は安城マモル、ヴァンガード普及協会ドラエン支部にてクランリーダーに選ばれているという結構偉い男なのだが、何故そんな男が真昼間から街を歩いているのか?
どうせサボりだろ?と思った方……残念ながら今回『だけ』は違う。
今回の彼は真に小癪な事に正式に有給休暇をとって休んでいるのだ。因みに彼と支部長はきちんとフルに有給休暇を使いきっており、それに関してマモルは
「上の人間が有給休暇をとる事で部下が有給を取りやすくしてるのさ」
といっそすがすがしいまでの迷言をのたまっており、それを聞いたチームディマイズに所属するある少女は
「お前のとこの部下に同情するよ」
と白けた目線を送り、彼の妹は
「いいからさっさと仕事しろ、アカネさんに迷惑かけたら殺すわよ?」
といい笑顔で握り拳を作りながら言ったのだがそれはまた別の話である。
「頼んでいたあのカード届いたかな~?」
目的の場所についたのか今までうつむいていた顔を上げマモルは目的地あるカードショップの自動ドアの前に立つ。
「こんにちは、店長代理~」
「お、マモルさん久しぶりっす」
自動ドアが開かれるのを待って入店したマモルがまず第一声にカウンターに肘をついていた金髪の男性に声をかける。
その男性もマモルの存在に気付いたのか気安く声を上げた。
「例のカード、届いてるかい三和君?」
「届いてますぜ~、ちょっと待ってくれ」
金髪の男性、三和タイシはマモルの言葉に席を立ち、自身の後ろにあるカードケースの束と格闘を始める。
「あれ?確かここに……」
「大丈夫か?」
マモルの不安げな言葉に此方を見ずに問題ない!と元気に答える三和に一抹の不安を感じながらも手持無沙汰になった彼は目線をカードショップ店内に走らせる。
そう、もうお気づきの方もいるかもしれないが、ここはカードキャピタル一号店、本来二号店に来る筈だったカードがなんかの手違いで一号店の方にきてしまったらしく、じゃあショップの見学ついでに取りに行きますよ。とマモルが言いだしたのが今回の件の始まりであった。
(流石にここまでリンリンも追いかけてこないだろ)
そんな思いがあったのだが、それでも気になるもので、彼女対策のカードをわざわざ取りに行ってるなんてマモルにしてみれば恥ずかしくて知られたくない。
簡単にあしらってる風に装っているだけで実際超本気じゃねぇか!みたいな?
まぁ実際二人のファイトを微笑ましげに見る人たちからはそうとしか見られていないのだが、気付いていないのは当人達だけなのは御愛嬌と言ったところか。
閑話休題
マモルが見覚えのある紫色の髪を探していると
(ん?)
帽子を目深にかぶった少女だろうか?がヴァンガードファイトをしているのを見つける。周りのざわめきようから察するにその少女は相当連勝しているようで、今も向かいの少年が「お、俺の最強グレード3デッキがぁ……!」とか?な事を言っていたが、無情にもダメージゾーンに六枚目のカードが落ちる。
「ん?マモルさん、あの子が気になるんですかい?」
「え?あぁいや、あの子強いな、と思ってね」
三和が動きのないマモルを不審に思ったのか彼の視線を辿りその理由にいたるとニヤリと笑いながらこちらに身を乗り出してくる。
「うちに来るのは始めてみたいですけど、もう連戦連勝!このままじゃ相手がいなくなっちゃいそうですよ」
確かに彼女にファイトを挑もうとする人間はもういないみたいだ。
「三和君、まだかかりそう?」
「ん~、すいません。上の方かもしんないっす」
「じゃあ、ゆっくりやってていいよ」
ん?と三和がマモルの方を見るが、直ぐに意図を察する。
「なるほど、じゃあ準備出来たら呼びますんで」
「はいよ~」
マモルはその少女の方にゆっくりと歩いていった。
(とりあえず、あのカードのかわりはこれでいいか)
俺は今日貰う筈だったカードの変わりに予備カードからこれと思ったカードを差し込み一応仮デッキとして完成させる。
「始めまして、なかなか強いんですね」
「……あなたは」
「あぁ!もしかして、安城マモルさん!?」
少し性急になってしまったかもしれない俺の言葉に少女は軽く目を見開き口を開くが、それを遮るように周りにいた人たちから声が上がる。
「すげぇ、本物だよ……」
「俺、サイン貰おうかなぁ」
「俺、このファイトが終わったら結婚するんだ……」
「それ死亡フラグ」
有名になるっていうのもいい事ばっかじゃないよね。ていうか最後まだ死ぬな。
「いや~頼んでいたカードがまだ来ないからよければ相手して貰えないかな~と思って」
ちょうど手空いてるでしょ?と言外に含ませると、周りの男達が気まずげに視線を逸らした。いくら強いからって除け者みたいな扱いしてはいけませんよね?
え?俺?俺はもう慣れたよ(遠い目
あれ、結構ダメージでかいんだかんな!
「あ、はい私は大丈夫です」
少女は俺が年上という事もあって、大変恐縮した感じで宜しくお願いしますと頭をぺこりと下げた。
なんか、すごく新鮮な反応だ。リンリンやトコハはいつからあんなんになってしまったのか……!
自業自得という言葉が頭をよぎったが全力で気のせいという事にしファーストヴァンガードをセットする。
「知ってるかもしれないけど、安城マモルです。宜しくお願いしますね?」
「あ、私はその……蝶野アムです。宜しくお願いします」
一応自己紹介してなかったので名前を言うと、目の前の少女、アムちゃんも少し言い淀んだ後、名前を告げた。
ん?なんかどっかで聞いたことあるような、ないような?
周りも聞き覚えがあるような、ないようなというあいまいな感じらしく、頭をひねり記憶をひっくり返している人が多い。
そんな周りの反応を見てホッとしたような、がっかりしたようなそんな顔をしながら帽子をとった。
短く整えた青色の髪と目鼻立ちの整った端正な顔が目深にかぶった帽子の陰から現れた。だが、それに似合わず目の光は見た目の年齢に似合わず力強い。強いヴァンガードファイターというだけでなく何か背負っているものがあるのだろうか?
まぁそれはいいか、ファイトには関係ないべ
「では行きますよ」
「はい」
「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」
「ドラゴンナイト・サーデグ!」
「お化けのピーター!」
お?グランブルーとは、なかなか粋なクランを使うじゃないか。地味に最初期から単クラン構築が出来たクランだからね、ふむお手並み拝見と行こうか!
さて、俺の手札は……うん!相変わらず事故ってるね!ていうかグレード2と0しかないね!これでどうやってヴァンガードしろっていうだよ!?
「では、僕の先攻で」
「どうぞ」
「ところで蝶野アムさん」
「はい?」
俺にいきなり話しかけられるとは思っていなかったのかアムちゃんがきょとんとした眼で此方を見てくる。
「ヴァンガードにはノーマルライド、スペリオルライド、ストライドの他にもう一つ隠されたライド方法があるのを知っているかい?」
「そんなのがあるんですか?」
「そうさ、その名も……」
ここで俺はすうっと息を吸い、裂帛の気合を込める。
「デスティニーライドだ!」
「……なんですかそれ?」
あれ?なんか反応が薄い気がするんだが……?まぁいい説明してあげよう。
「デスティニーライド、それは運命に導かれた者たちのみが出来るライド……それは引いたカードでライドを行うというまさに運命に打ち勝った者にしか出来ない伝説のライドなのだ!」
そうだ、それこそが真の伝説とも言うべき最強のライドだ!
「……いや、それって手札にライド出来るカードがないってことじゃあ」
「さぁ行くぞ!我がデスティニーライドを見せてやるぜ!」
あーー!!あーーー!アムちゃんがなんか言ってるけど僕には何も聞こえないなぁぁ!!(白目)
「うおおおおおお!!きらめけ俺のデスティニーーーーー!!」
周りの人間がかたずをのんで見守る中俺の懇親の気合いと願いを込めた度ドローは……
「よっしゃああああ!!リザードソルジャーベローグにライド!!ターンエンド!!」
天に通じたのかグレード1にライドすることができた。なんかもうこれだけで勝ったような気になるよね。
「私のターン、ドローして伊達男ロマリオにライド!FVは移動、更にサムライスピリットをコール!」
先攻は基本ライド以外する事無い筈なのだが非常に密度の濃い1ターンを返すと、アムちゃんは8000のバニラユニットにライドし更にドロップゾーンからリアニメイトスキルを持つサムライスピリットをコールした。
グランブルーにはドロップゾーンからコール出来るスキルを持つユニットが多く存在するため、返しに退却されても問題ないユニットを序盤でコールし、無理なくダメージを稼ぐというプレイングが出来る。
彼女はどうやら相当グランブルーを使い込んでいるようだ。
「ヴァンガードのロマリオとサムライスピリットでアタック!」
「どちらもノーガードで」
こういう時に限ってドロトリがないとか……10000ガード切るのもったいないしここは通す!大丈夫、かげろうでカウンターブラストが2使えるのは強みになる筈だから!(震え声
「ダメージチェック!」
一枚目ドラゴニックブレードマスター
二枚目ドラゴニックブレードマスター
「ぱぁら!?」
「っ!?び、びっくりしたぁ……」
ダメージゾーンに落ちたカードを見て奇声を上げた俺にカードを落としそうになるほど驚愕するアムちゃんにごめんよと一言謝りつつも、俺はダメージに落ちたカードを恨めしげに見る。
お前今日やる気ねぇな!?よりにもよって事故ってるグレードがダメージ落ちちゃあかんやろ!
そう、今の段階で俺はグレード3が手札になく、ライドする時までに引けるだろうと思っていたのだがここで二枚も落ちるとは大誤算である。
「ごほん、ではターン貰いますよ」
「え、えぇどうぞ」
とりあえず咳払いで場を取り繕うが、どう考えてもアムちゃんドン引きしてますね(泣
えぇい!とりあえず引いてから考える!唸れ、俺のデスティニードロー!!
「ドロー!お、これは……?」
おぉ!事故回避どころか結構強い事出来るんじゃないですか~?
「よし、ドラゴンナイトイマードにライド!更にバーサークドラゴンをコールして効果発動!お化けのぴーたーを退却でい!」
「で、出た~!!安城マモルの最速退却戦法!」
「特にうまみがない状況でもやるおかげで勝率が下がっているともっぱらの噂の退却戦法だ!」
(そ、それってやらない方がいいんじゃあ……?)
歓声?を上げる周りの声に困惑しながらもピーターをドロップゾーンに置く彼女だがホントに驚くのはここからだぜい?
てか周りうっさいわ!退却させてればいつかは勝つんだよ!いつかは!(白目
「更に、手札からスペリオルライドしますよっと」
「え!?」
ヴァンガードファイトに置いて久しく聞かなくなったワードを聞いてアムちゃんの目が困惑から驚愕に変わる。
「相手リアガードを退却させた時に手札からライド出来るカード、いざまかり越して候!!
クルーエルドラゴン!!」
スペリオルライド条件としては破格の軽さを持つユニットがドラゴンナイトイマードの上にライドし炎と共に雄たけびを上げる。
さぁ、ここから俺安城マモルのターンが始まるぜ?
~続く~
ヴァンガードあるあるその4
ライド事故をトップドローで解決(出来る時がある)
ヴァンガードあるあるその5
事故っているグレードに限ってダメージゾーンに落ちる
今回は短くなってしまって申し訳ないです。
碌に投稿出来ていない状況で生存報告がてらに投稿しなければと思いましたので前篇だけですが仕上げました。
てかアニメでエースの使用クランが判明しましたがアムとなんか関係があるんですかね?生き別れの弟とか?ちょっと彼女を出すの早まったかもしんないですね(汗)