今日は、完全にフリーな日だ。魔理沙は、「今日からしばらくフランと遊ぶことになった」と弾幕ごっこをしに行ったし、霊夢は、人里の方に神事で用があると出て行った。
さて、今日は何をしよう。
「ばけちゃん、今日は何する?」
「何かしたいけど、何をすれば良いのかわからない」
「何が良いと思う?」
「何でも良いと思うけど、何がしたいのかわからない」
ダメだ。無限ループにハマった。そんなやり取りを暇潰しに数百回やった後、博麗神社に旋風が吹き荒れる。あたし達は縁側に座っていたので、当然被害を受ける。髪型は台無しになり、茶がこぼれ、衣服にかかる。散々だ。
おまけに落ち葉なんかが髪や顔にくっついたりして。
さて、そんな悲惨な状況にした原因である旋風を起こした奴は誰だ。
あいつだ、黒く大きい翼。黒髪の上には赤い烏帽子。白いYシャツに黒のスカート。下駄と靴がくっついたような履物。
どこかで似たような格好を見たことはあるが、どこでかは思い出せないし、誰かも思い出せないし。
「あや、鏡源郷の妖怪に居候させていると噂を聞きつけて、霊夢さんに取材に来たんですが...いないのでしょうか?」
そうだ、文さんだ。この前会った椛さんの上司だ。
ばけちゃんが化けた人か。
「まあ、霊夢さんが居なくても、鏡源郷の妖怪がいるので問題無しです。
――すいません、そこのお二人さん。髪がグチャグチャのお二人さん」
誰のせいだと思っているんだ。とりあえずあたしとばけちゃんは髪を整え、返事をする。
「なんでしょうか」
「なにかしら」
「ええ、ごほん。実は鏡源郷の妖怪が居ると聞いて取材に来たのですが。2、3お尋ねしてもよろしいでしょうか?」
2、3と言っているが本当にそれで収まるのか?まず1つ目だ。
「ええ、はい。どうぞ」
「あなたたちのお名前は?」
「ろくよ」
「ばけですわ」
2つ目。次で最後だ。
「種族は?」
「神よ」
「お化けの妖怪ですわ」
3つ。終わりだ。
「それで本題に入りますが、」
あ、この人まだ聞く気だ。そして性格が粘着質そうとわかると取材拒否は諦め、機械のように聞かれたことを答えた。
最終的には、あたし達が来た理由と、今日まで何があったかを喋らされた。
4日目の話をしている時に、No.1YKM選手権の広告を出すと言っていた。効果はあるのだろうか?
途中、なぜ妖怪が来たという情報がこんなに遅かったんだ、などとボヤいていたが恐らく椛さんが意識的に妨害していたからだろう。
そして、あたし達の取材をさせた後に、交換条件として幻想郷の情報をくれと頼んだ。するとかなりの量の情報をもらい、しばらくは行き場所に困らなさそうだった。
会話をしているうちに日は傾き、夕方になっていた。時間も時間なので、文さんは帰って行った。
黒い翼は夕焼けにとても合った。
6日目、終了。
No.1YKM選手権は明日。
文字数結構ギリギリでした。ギリギリ1話でした。
7日目は『ナンバーワンゆで卵にかけるもの選手権』です。おたのしみにw
抱きつかれた花の妖怪は照れ隠しに夜蟲の関節を外してしまった、そんな感じの6日目でした。