・更新遅れて申し訳ありません。
でも、今回はテンポがいい感じに書けたと思います。
今日は、紅魔館に行ってみようと思う。
思い返せば、紅魔館で弾幕ごっこしてご馳走になって以来挨拶にも行ってないのだ。
ついでにもし居ればだけど、フランちゃんと遊んでいるはずの魔理沙にも会いに行きたい。
ということで、あたし達は紅魔館に向かうことにした。
お昼過ぎ。今日の仕事を全て終え、今日の夜は遅くなると霊夢に伝え、神社を出発した。途中、空中に浮かぶ闇の球や、ちょっぴり馬鹿そうな青い妖精もおり、大変興味深かったが無視して紅魔館に行った。
紅い館に入る前に門前で話しかけられた。
「おや?化怪化ヶさん、と...来上社ろくさんでしたね。いらっしゃい。この前はどうも」
誰だっけ、なんて口が裂けても言えない。ああ、この人は確か、YKMの時に出場していた人だ。誰だっけ。
「もしかして、覚えていらっしゃらない?」
首を振って否定してみる。あともうちょっとで思い出せそうなのだ。誰だっけ。
「まあ、いいです。私は中国って言うんですよ?」
「や、やだなあ。覚えてますよ?中国さん」
なるほど。中国さんか。見た目にピッタリだと思う。
「ですよねー。ところで、私の名前は紅美鈴ですよ?覚えてませんね貴方」
「あっ」
カマかけられた。
「ふむ、ご挨拶ですか。ならいいですよ、入っていただいて」
主人には無許可のようだが、入っても良いらしい。
「そういう、招待された人とか挨拶をしにきた人以外に来る人っているんですか?」
「はい、いますよ。盗人とか」
「ええ、誰ですか?」
「魔理沙さんです」
えええ。
「てっきりフランちゃんと遊んでたと思ってたんだけど...」
「まあ、遊んでますよ。ただ、帰り際に図書館の魔道書や館内の物品などを...」
ええええ。
「お嬢様、客人様ですわ」
咲夜さんがドアをノックする。
「あら、入って。珍しいわね、誰かしら?」
今は、昨夜さんに館内で会って案内されていた。あたし達はドアを開けて入る。ここは、レミリアちゃんの私室かな。
「どうも、ろくです」
「やっほう、ばけばけよ」
「ああ、この前の本戦出場者のね。いらっしゃい。また、なんで来たのかしら?」
「それなんだけれども、以前、夕食をご一緒させてもらったわよね?」
と、ばけちゃん。レミリアちゃんは黙って首肯する。
「その時のお礼を、言いに来たのですわ。このわたくしが」
最後の一言が余計だなあ、ばけちゃん。
でも、お礼にくることが珍しいようで、挨拶に来ることが嬉しいようで、レミリアちゃんは結構ご機嫌だった。
「あら、そう。なんだったら、今日の夕食もどうかしら?」
かかった。あたしとばけちゃんの目が鋭く光る。実は、今日の本当の目的は、紅魔館で夕食を食べることなのだ。
あたし達は、洋食派だ。鏡源郷に住んでいた時は週に一回和食を食べるか食べないかくらいなのだ。そして、博麗神社では洋食は食べれなかった。というか作らせてくれなかった。
耐えかねたあたし達は、先日ここで食べたかなり高レベルな洋食で感激した事を思い出し、この作戦を実行に移したというわけだ。
「ええ、是非。ありがとうございます」
少し、洋食を欲しすぎていて涙が出ていたかもしれない。
「では、夕御飯ができるまで魔理沙や、フランお嬢様と遊んでいてください」
だそうだ。まあ、そこらへんを歩いていたら出会うだろう。真っ赤な廊下を歩いている時であった。
「あ、いたよ、ろくちゃん」
早い。魔理沙だ。近づいて話しかけてみよう。
「魔理沙ーー」
「!? シーー!今隠れんぼしてんだよ」
「? なんでそこまで驚くの?」
「見つかったらヤバイからだぜ」
そこまでやばいのか、紅魔の妹というのは。
「やばいから、できるだけ物音をたてないで静かにして、目立たないように大人しくしておいてくれよ」
「ふぅん。あっ、財布落とした」
床にばけちゃんの小銭がばら撒かれる。すると当然、貨銭と貨銭がぶつかる音が。
「あ、お金転がってってるよばけちゃん」
廊下を転がってった小銭を追いかけるあたし。すると当然足音が。
ちゃりんちゃりんちゃりん。
ころころころ。
バタバタバタ。
ヴァンパイアが標的のおおよその位置を知るにはそれだけの音で充分で、その位置にいくにも一秒もかからない訳で。つまりそれが意味することは、
「魔理沙、みーつけた」
だ。
「あー鬼ごっこ楽しかったねぇ。魔理沙」
「私にとっては“ごっこ”じゃなかったけどな。吸血鬼さん」
まあ、あの後は魔理沙が全力で逃げて、捕まって、ちょっとおやつ代わりに吸血されただけだ。
その始終を見ていたけど、かなり迫力があったね、ありゃあ。たぶん追いかけられていたのがあたしだったら足が竦んで一歩も動けなかったと思う。
「じゃあ、第2ラウンドやろうよ!4人で」
「え」
「私が鬼ね。はい、3」
大変だ。フランちゃんが鬼になって、あたしが追いかけられるなんて。
「ちょ」
「2」
一瞬にして2人が逃げて行った。赦すまじ。
あたしは一歩も動けない。
「ま」
「1」
万事休すか。いや、血を吸すか。
「みなさん、お夕食ですよ」
そこに、天使のようで女神のように救いの手を差し伸べてくれた咲夜さんが現れた。
廊下の角に隠れていた、ばけちゃんと魔理沙はドタバタと走って食堂と思わしき方へ行った。フランちゃんは、鬼ごっこなど記憶から無くなったかのように飛んで行った。
あまりに一瞬の事で、頭がついていけなかった。そんなあたしに声がかけられる。
「大丈夫ですか?ろくさん」
咲夜さんだ。今度は文字通り手を差し伸べてくれた。どうやら軽く腰が抜けていたようで、人の手を借りなければ立つこともできなかった。
「危なかったですね」
「ええ、はい」
どうやら救われたのは偶然ではなく、故意だったらしい。
このあと、咲夜さんの料理をべた褒めして褒めちぎってこねたのはまた別のお話。
14日目、終了。
2318文字。うわあ珍しい!
いつもこんくらい長く書ければいいんですけどね。
遊び相手が居なくなった不死煙さんは、幻想郷に帰った、そんな感じの14日目でした。