神だし一晩眠れば額の傷は治った。これで堂々と外を飛び回れる。ということでばけちゃんと二人で行くあてもなくふよふよと空中散歩をしていた。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり来たり。たまに引き返してはまた戻る。四方八方に右往左往と縦横無尽。本当に行くあてが無いのだ。
おりしも、向こうから白い髪の女の子と、ピンクの髪の娘と金髪の女性が飛んで来た。あの三人組は間違いない。やまたん達だ。
「おお、ばけちゃんじゃないか。やっぱり来てたんだね」
「うん、久しぶり」
「久しぶり?あぁ、うちにとってはたった1日ぶりくらいだけどね」
「そっか、時間の流れが24分の一だもんね」
「色々忙しくてね。今はちょっと仕事を抜け出してハニィやミラルに幻想郷の案内をしてるところだよ」
今、あたしと話している白い髪の女の子(かなり高位な神だが)は、
その後ろにいるピンクの髪の悪魔は、ピサース・ミラルちゃんだ。
さらにその横にいる金髪で羽根を生やした天使はハニエルちゃん。色々と大きくて羨ましい。
「そうなの。じゃあ折角だからさ、一緒に呑みにいかない?」
ここは人里の居酒屋『
この前、魔理沙に人里を案内された時に教えてもらった店だ。
店内はこざっぱりしていて、無駄の無い印象を受ける。シミひとつない壁。隅々まで掃かれた床。カウンターもちゃんと布巾がけされている。そして綺麗な筆記で書かれたメニュー。
あたし達は適当に食べるものと、店主のおすすめの酒を頼んだ。
計5名。テーブル席に座って談笑している。結構賑やかな状態だと言えるだろう。五月蝿いとも言う。
「はい、お待ち」
店主は日本酒を持ってきた。人数分のグラスと、一升瓶。どれどれ、瓶には『
「美味しいお酒なんですか?」
「そりゃあもう。博麗酒造だからね」
「! 博麗って、神社の?」
「そうだよ。さ、出来上がった順に食べ物を持ってくからね。まずはこのお通しを」
なんと。霊夢はお酒まで作ってたのか。なんか、あの人の事だから勘とかで作っちゃうんだろうなぁ。
持ってこられたお通しは何か山菜の煮物だったけど、何なのかはわからなかった。
続いて焼き鳥、厚焼き卵、手羽先、枝豆、などがテーブル上に並んだ。会話はさらに盛り上がり、話とつまみを肴に酒を呑んでいった。そんな時、やまたんが言う。
「魔理沙から聞いたんだけどさ、」
「うん」
「YKMが起こる発端を作ったのって、ばけちゃんなんだって?」
「えっ、ちがっ」
違う。あたしは早苗さんと神様二人が論争してるところに火をつけただけの火に油女だ。
「違くもないのかな」
うん、よく考えたらあたしが原因なのかもしれない。
「へぇ。ちょっとさ、何があったのかもっと詳しく教えてよ」
「いいよ。まずあの日は白狼天狗さんに――」
話はさらに弾む。やまたんがつい昨日(さっき)体験した事も話してくれた。
「鏡刻塔に妖精や鳥と蟲の妖怪やら可愛い子達が来てさ。いたずらしに来たみたいだったから酒飲ませて帰らせたよ。うふふ」
やまたんからしたら年齢的にほぼどんな妖怪も可愛く見えるかもしれない。
昼間から飲んでいたあたしたちだが、深夜まで飲み続けてしまった。会計はやまたん持ち。
18日目、終了。
さてここからさらにもう1話書き上げることができるのでしょうか。今日中に。
まあ、頑張りますよ。
懲りたいたずら妖怪たちは、大人しく幻想郷に帰って行った、そんな感じの18日目でした。