霊無鏡をご覧になってない方はそちらを読んでいただけるとより一層この作品を楽しめると思います。(露骨な宣伝)
よろしい、という方はこのまま続きを見てください。
1日目 理不尽な役割分担
「え!?いいの、本当に?」
「良いのよ。一人でいても暇なだけだし」
彼女、博麗霊夢によると約1ヶ月の旅の間はここに泊まっても良いらしい。
唐突すぎた。事情を話そう。
あたし、
そこには今一緒に旅をしているばけちゃんこと
鏡の中の世界である鏡源郷と幻想郷の同期が成功して数日後、あたしはばけちゃんに幻想郷に行かないか、と誘われた。断る理由の無いあたしは、むしろばけちゃんと旅が出来るなんて夢のようだと二つ返事で了承した。
そして鏡を利用し幻想郷にやってきたあたし達は、鏡の番人であるエリーと知り合った。
その後あたしの案内により博麗神社に辿りついたあたし達は二人は、博麗霊夢に昼食を食べさせてもらったのだ。
流れがおかしいって?気にしない。
昼食後、泊まる場所を探しているということを話したら神社に泊めさせてくれるとのことだ。
一応、ばけちゃんにも意見を求めてみる。
「だってさ、ばけちゃん」
「ふ、ふぅん。まあこのあたくしが居る事によって霊夢の家がグレードアップするのなら吝かでもないわ」
ばけちゃんはアレなのか?俗にいうツンデレなのか?いやどうだろう。半周して素直な気もするし、さらに半周して残念な子のような気もする。
まあ可愛いから良いんだけれど、と結局は結論を出してしまう。
「素直じゃないわねぇ。ところで、役割分担なんだけど」
神に神社で働かせるつもりか。
まあ、働くけどさ。
「ばけは...不器用そうだから境内の掃き掃除。毎日ね。
あと、晴れてる日は布団を干すこと。
そうね、食糧がない時はろくと買い物にでも行ってきなさい」
えっらいコキ使うなあ。
ん?ばけちゃんが不器用?ならそれなりに器用なあたしは....。
「ろくは、さっき言ったように買い物と、炊事、掃除、洗濯ね」
ウインクしながら可愛らしく言う。
「あのー多すぎやしませんかねぇ。手伝うこと自体は吝かではないんですけど、旅に来ているあたしの身としてはそこまでしたくないというか...」
というか、それだと霊夢さんは何をするのか。
「しょうがないわねえ。じゃあわたしは家の掃除をやっているわよ」
「あ、ありがとうございます」
「あたくしは境内の掃除と買い物と、布団を干すのか。まあそれくらいなら....」
「じゃあ、決まりね」
ん?それでも霊夢さんよりあたしの仕事のほうが多くないか?いや、わかっている。こんなことで駄々を捏ねては神の技量が測り知れるということも。だが、だが些か理不尽すぎやしないか?
そんな事で一度決定された事が覆されるはずもなく、否応無しにあたしは働くことになった。
「ところで、その、これから暫く一緒に住むんだし、敬語、やめなさいよ」
「やめたわよ霊夢!」
「あんたは元々そうでしょうが。ろくよ、ろく」
「じゃあ、そうさせてもらうよ」
「うん、そのほうがしっくりくるわ。敬語だと体がムズムズするのよね」
「ムズムズ?ムラムラじゃなくて?」
「博麗レイムラね!」
「ええい!人を欲求不満みたいに言うんじゃないわよ。わたしのなまえは霊夢よ」
そんな雑談を話しながら午後は過ぎた。ご飯は作らされたけど、晩は三人でちょっとした飲み会をやった。
楽しかったのだが、明日から働かされると思うと少し鬱になった。
1日目、終了。
はい、お読みいただいてありがとうございます。
結局、先にこれを書くことになりました。
今作は化怪化ヶと来上社ろくのスピンオフストーリーという感じになります。
話は最初と最後が決まっていて、さらに後日談の構想も決まっています。あとできていないのは本編のみ。頑張ります。
前後編を除いて24話になる予定です。むしろ24日と言ったほうが正しいですかね?まあ、そんな感じです。
化緑伝、読み方は『ばけろくでん』
化は言わずもがな化怪化ヶちゃんから。
緑はろくちゃんの髪が黄緑なのとかけてます。
伝説の吸血鬼と伝説のかぐや姫が異世界に行ったら知ってる妖怪も沢山行ってていまいち満喫できなかった、そんな感じの1日目でした。