東方化緑伝 【完結】   作:LOORUME

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2日目 マジックッキング

「おはよう〜」

「うん、お早う」

 

朝早くに起床して、一番乗りかと思ったら霊夢が既に起きていた。その上洗濯物まで畳んでいた。

昨日はほとんど呑んでそのまま気絶してたようなもんだから あたしが早起きするのはわかるけど、霊夢が早いのには驚きだ。

 

「霊夢、早起きね」

 

今はだいたい5時過ぎだろうか?

 

「ああ、そうね。『早起きは三文の徳』って言うし」

「なるほど」

「納得しちゃうのね...」

 

だってしょうがないもの。それが一番霊夢らしい理由だもの。

 

「さて、じゃあ?」

「そうね。少し早いご飯の支度でもしましょ」

 

言って霊夢は立ち上がり、台所と思しき方向へと歩いて行くので、あたしはそれに着いて行く。

任せたとは行っても、さすがに手伝う程度なのかな。やったね。

 

「今日は何にするの?」

「え?それもあんたが決めるのよ」

 

違ったようだ。残念。

 

「ま、在る物も限られていれば作れる物も限られるけどね。 さ、ここが台所よ」

 

む。それなりに広い。下手するとうちのより大きいのでは?

 

「これが、食料庫よ。ここにあるのは長期保存できる物と調味料しか置いてないけどね」

 

むむ。便利そうで丁度いい倉じゃないか。

 

「そしてこれが今日の食材。これで朝ご飯を作りなさい」

 

むむむ。カネクレー、ゼニヨコセーと言ってる(言ってない)割には切り詰めた食生活をしているわけではなさそうだ。

 

「んん、そうだね。これで作れそうなのは――」

 

これで決まりだ。

 

 

 

 

 

 

「おはよー霊夢」

「あら、ばけは遅いわね」

「んむ。ゆうべは結構呑んだもの」

「しょうがないわね。あ、ご飯できてるわよ」

「あ、ろくちゃんが作ったの?」

「そうよ」

「やった。ろくちゃんが作ったご飯は美味しいの」

 

今の方から会話が聞こえてきた。じゃあお味噌汁でも温めようかな。焚き木に火をつけるのも億劫だし、霊力で。

 

「あ、いた。ろくちゃんおはよー」

「おはよう、ばけちゃん」

 

うん。寝ぼけばけちゃんも可愛い。抱き締めたい。ぎゅっと。

 

「今日は何なの?」

「ノーマルに、お味噌汁とご飯と焼き魚。後は漬物よ」

「おお!」

「温まったら運ぶから、器を出して頂戴」

「わかった。あれ、どこにあるの?れいむーー」

「はいはい。器ね?お茶碗はここ。平たい皿はここらへんよ。あとは......」

 

着々と準備は進んでいった。お茶の間の卓袱台に全ての料理を並べ、あたし達は合掌した。

 

「「いただきます」」

「はい。召し上がれ」

 

霊夢達が箸を操り食べ物を口に運び、咀嚼している。

あたしも頂こう。

 

はむ。 もっしゅもっしゅ。

うん、なかなか美味くできたようだ。

 

「あら、このお漬け物美味しいわね」

「それ、霊夢が漬けたものでしょ」

 

嫌味かな?

 

「あはは、ごめんごめん。お漬けならぬ御汁も美味しいわよ」

「ふふ、隠し味があるのよ」

「隠し味?家にある物でできる、なんだろう」

 

実は、この前ばけちゃんが家に来た時ご飯をご馳走したのだけれど、その時も隠し味を使ったら高評だった。

 

「それは、これよ」

 

人さ指を立てて軽く挙げる。

指先には霊力の塊を作る。

 

「霊力?」

「そう。霊力をほんのちょっぴり入れると少しだけ熟成されるのよ」

「成る程ね。だから御汁の味噌が美味しいわけね」

 

 

そうして、今日の献立について少し説明をしていると、境内の方から爆音と着地音が聞こえた。

 

「魔理沙ね」

「魔理沙さんだね」

「魔理沙だわ」

 

満場一致の賛々片論。

廊下のほうからドタドタと足音が聞こえる。

がらり。襖が開け放たれた。

 

「霊夢!メシをたかりに来たぜ...ってあれ?化怪化ヶとろくか!?よく来たな!あ、霊夢、飯は大盛りでいいぜ!」

 

開口一番にたかりに来たなどと、清々しいことこの上無い。

これには霊夢も呆れた様子。

 

「あんたねえ....」

「二人は何しに来たんだ?」

 

無視さ霊夢ちゃん。

 

「観光だよ」

「へええ。宿は、ここなのか?」

 

無言で頷く私。すると魔理沙に同情の目線で見られた。すると魔理沙が霊夢に向き直って、

 

「あのなぁ霊夢。こいつらは居候じゃなくて観光客...ってあれ」

 

いつの間にか霊夢がいなくなっていた。

 

「霊夢なら台所に行ったわよぉ」

 

どうやら魔理沙の朝ご飯を取りに行ったらしい。

 

「はああ。全くもう、あいつは。

多分だけど、いっぱい仕事させられてんだろ?霊夢は居候と客人の違いがわかってないからなあ。教えてやらないと」

 

魔理沙さんは友人として霊夢を気遣っているらしい。

この後、霊夢さんがお盆に朝食を載せて来た。一緒に朝食を摂りながら魔理沙さんは霊夢に『幻想郷学 居候と宿泊の違い』について講義していた。霊夢は迷惑そうにしながらも、どこか嬉しそうだった。

ただ、これによって霊夢からの今後の接し方が変わると言うことは全くなかった。

 

あと、明日魔理沙さんが幻想郷を案内してくれるらしい。楽しみにしておこう。

 

 

2日目、終了。

 




朝食のあと、魔理沙に幻想郷の案内をさせようと思ったらそれなりの長さになったので次の日にしました。
(ネタ切れも怖れて)

マジックッキングっていうか霊力ッキングですが気になさらずにw

蓬莱ニートとカリスマちゃんが鏡源郷に言ったら詰まらなくて駄々を捏ねた、そんな感じの2日目でした。
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