時は18:00。所は紅魔館、地下。
今日はわざわざロク達の用事を断ってきたのだから、それなりに楽しまねばなるまい。
前々からフランに言われてたのだ。弾幕ごっこをしようって。
そしてこの前行った時には、今日、やろうと言われた。
フランは寂しがり屋だ。私の偽善なのか性格なのかはわからないが、そんな寂しがっているフランをほっとけなかった。
「コインは、どこまで費やせば気が済むの?」
「いっこだぜ」
「貴方が「コンティ「ニュー「できない「のさ!」
コンティニューは、必要ない。
言葉と共に、フランの身体は4つに分裂した。分身というやつか。
今日は、もう何度もフランと弾幕ごっこをしている。さすがにこの技も慣れてきたな。
「おいおい。さすがにそれも飽きたぜ?」
「魔理沙ぁ」
「なんだ」
「ほざけ」
おお、こわいこわい。可愛いお顔が崩れちゃってるぜ。
処置無しといったふうに私は肩を竦めた。その瞬間、フランがカラフルな弾幕を多方向から同時に撃ってくるが、勿論これも呼吸と同じくらい慣れている。ひょいひょいと、むしろ無駄に細かく動いて避けた。
「相変わらず人の精神を逆舐める避け方がうまいのね」
「撫でないのか。というかそんなこと初めて言われたぜ」
まさか、そんな事を思われていたなんて心外だ。というか今日のフランはやけに辛辣だな。いつもなら溌溂としているのに。
なんか怒らせたかなあ?私。
「ほら、考え事していたら危ないよ」
4体のフランから放たれる4色の、赤黄緑青の弾幕、弾幕、弾幕、弾幕。
これは危ない。一旦距離を置いて反撃をする。それにしても4対1では分が悪い。どこか違う場所に移動しよう。
ちなみにここは食堂。勿論地下ので使われなくなった場所だが。故に清掃は行き届いておらず、蜘蛛の巣まで張る始末。
フランの隙をつくため、私が飛んで移動したのは巨大な通路。ここで気を落ち着けよう。まぁ、すぐに追いつかれるだろうが。
「ふぅ」
「休んでいる暇は無いよ?」
「!」
咄嗟の判断で私はマジカル産廃再利用ボムを投げる。どうやら当たり、倒したようだが、あくまでそれは分身のうちの一人。まだどこかにいるに違いない。
ここだと障害物があり隙をつかれるかもしれない。また移動しよう。
その先はドーム型になっている大きいホール。まあ、紅魔館にある部屋は大体大きいのだろうが。
そこで二体のフランが待ち伏せしていたため。またもやボムを投げつける。
当たりだ。
残るは一人、なんだがどこだ?と思っていたら蝙蝠形態になっていたらしくホールの中心に現れた。
集まり収束してゆく蝙蝠。徐々に人間の形へと姿を変えてゆく。そこに現れたのは勿論、フランドール・スカーレットだ。
現れたのは好都合だと、またもやボムを投げる。が、フランに当たる前に空中で爆破してしまった。フランの「ありとあらゆる物質を破壊する程度の能力」で破壊されたに違いない。
チートだと思うぜ、その能力。
「末符・愛の迷い路!」
なんじゃそりゃ。フランを中心に螺旋状に弾幕が放たれる。それはあれか、恋の迷路のアレンジ版か?
いくら改良しようと楽勝だがな。
お、逆回転。楽勝楽勝。
螺旋が二重になり、それぞれが逆回転しても大丈夫だった。お、スペルブレイク。
「面白いが、もうちょい楽しませてくれよ」
「わかったわ」
おや?やけに素直だな。
「正面から行くわよ」
どうやら正面衝突してくるらしい。この人間にそんなものが耐えられるわけないじゃないか。
魔法を使わなければ、だがな。
「いいぜ、受け止めてやる。来いよ」
フランが力を羽に集中させているのがわかる。
私も、八卦路を箒に装着し、突撃に備える。
「行くぜ」
「うん」
双方向からの激しいブースト。そして衝撃。あまりの衝撃に、空気がビリビリと振動している。
二人の力は拮抗し、行き場の失った力によってグルグルと高速回転し、壁や物にあたりながら移動していく。
そしてそのまま壁に直撃。突き破って出たそこは、空洞といっていい程何もない地下空間だ。それもだだっぴろく、突き破ってきた壁と、床以外の見えない。
「へえ、こんなところがあったんだ」
「フランでさえ知らなかったのかよ」
広さに驚くあまり、勝負は一時中断。
「あたしだって全て知り尽くしているわけじゃないし。それに、この部屋を知っていいてもしょうがないわ」
「なんでだ?」
「すぐに、壊れてしまうもの」
どうやら今日で最後の弾幕ごっこにするようだ。フランの手に大量の妖力が蓄積していってる。
「しょうがねえなあ。また乗っかってやるよ」
私も負けじと、八卦路に最大限の力を集中させる。今日最後の弾幕、
「QEF・508年間の走馬灯」
でたらめと言えるほど、避けるのが無茶と言えるほど無数の弾幕が敷かれる。そして私は、集中させた魔力を八卦路に通し、スペカを発動させる。
「マスタースパーク!」
視界が白で覆われた。これでは周りを見ることもできない。だから当たっていなかったらフランの弾幕をなす術なく当たるしかない。つまり運だ。
覚悟を決め、衝撃に備える。
が、何も起こらない。
つまり、私の、勝ちだ。
フランだが、怒っていた理由はどうやらロク達にヤキモチを妬いていたらしい。
で、そのロクたちだが、なんと紅魔館に来ていたらしい。経緯やらなんやらを話すと、明日からはフランともっと遊んでやれと言われた。
パーティーをして、地下を壊してしまったことをレミリアに謝って、フランに別れの挨拶をし、紅魔館を去った。
なかなかスリリングで、楽しい一日だった。
5日目、終了。
フランちゃんの性格、ヤキモチのせいでしょうが 怖くなってましたね。
次回から主人公はろくに戻り、魔理沙はフランと遊んでいます。
ニートに抱きつかれて何と無く気分が悪くなったGさんはUSCさんに泣きついた、そんな感じの5日目でした。
【ここからかなり後に書いた追記】
しまったあ!紅魔館組は鏡源郷に行ってるはずじゃないですか!やだぁ。
なので、こうしましょう。4日目の時点でレミリア達は飽きて帰った、と。
いや、むしろ全員あだなみたいな感じだから、全部ぬえの一人芝居ってことに「ぬえぇぇぇぇぇぇん」するのは、やめときましょう。
はい、じゃあ結局4日目に帰ってきていた、そうしときましょう。