ボスを幸せにしてやりたいんですが構いませんねッ!?   作:ツキハ

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いつもより短い上にもはやメイドインヘブンしてますすみません………
そしてついにお気に入りが40を越えました…!テス勉がんばってさっさと復帰します…!
そして今回自傷表現があります…ご注意ください

P.S.
アイズオブヘブン予約したんですけど金がないです\( ^ q ^ )/ナンテコッタイ


第9話 シリアスとギャグは紙一重

 

 

 

 

『自分が死んだようで嬉しい』

そう述べた目の前のガキに、オレは驚きを隠せなかった。

こいつには自殺願望でもあったのか?

何か過去にあったのか?

ヘラヘラ笑うカミナの暗い部分に触れたから

 

 

 

ではない。

驚きはそこから来たものでもなければ、そのような疑問も持っていない。

オレの驚愕は「やはりそうだったのか」という確信故の驚愕だ。

 

あいつに自殺願望があるのは、この1ヶ月の間に知っていた。

カミナが自分から言ったわけではない。

むしろたかだか1ヶ月過ごしただけの相手に教える人間は正気を疑う。

………ギャングのボスであるわたしがいえることではないだろがな。

 

きっかけは些細なことである、今のように食器を運びカミナが洗っているのを見た時だ。

左手首に絆創膏が貼られていた。

当然きいたが「研究所のポケモンと遊んでたらガリッと」などいわれ、疑問を抱えつつその時は頷いた。

常に長袖、そして黒のリストバンドを両腕にしている。

そこはいいだろう、別になんともない。

いつも着けていたリストバンドを外しているだけ…

それだけならば気にしなかった、気にならなかった。

 

しかし、『透けていた』のだ。

絆創膏の半透明な部分から、数多の『線』が。

それは傷痕に見えた、それほ古くもない傷痕。

 

 

自傷の痕だった。

間違いない、絆創膏越しではあったが何度か見たソレにそっくりだった。

ポケモンに引っ掻かれたにしても片腕だけ、それも左手首のみは異常としか感じない。

オレの考える範囲では自傷しか…リストカットしか浮かばない。

 

カミナは自傷癖者だったのだ。

あぁ、自傷癖者なら自殺志願者とは少し違うな。

己の何かを責めたり、誰かに対する怒りでするんだったか。

そして、自分の多重人格について調べた時に得た知識のなかで多くあげられていた自傷の根本的な理由……『愛されたい』

 

ジャッポーネのような平和ボケした国で、そんなことがあるのだろうか。

ジャッポーネからすれば我々の国は治安が悪く、それこそクズのような人間がわんさかといる。

オレとてその一人だ。

だがジャッポーネとなれば話が違う。

小さな小さな麻薬の事件ですら大きく取り上げられ連日報道されると聞くあのジャッポーネ。

親の虐待だの育児放棄だので大騒ぎの国。

 

………全国ニュースまではならずとも、近所で噂になるぐらいはあるはずだ。

そのようなリスクを背負ってまで自傷をするように接するのだろうか。

 

 

 

こいつは愛されずに育ったのだろうか。

明らかに平凡そうなこいつは。

今なおヘラヘラしているこいつは。

 

 

 

 

 

 

 

………オレのように、親の愛情を知らなかったのだろうか。

 

「カミナ……お前は………………」

 

 

言葉をかけようとした、その時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょーっとお二人さんしっつれぇい」

 

「「!?」」

 

人間だ。

まごうことなき人間。

それが現れた、何やら世界が灰色にすら見えるほどの衝撃で。

…いや、現れただけならまだよかった。

 

そいつは『天井から逆さに現れた』のだ。

しかも髪は重力に従っていない、『地面にたっているように体に髪が流れている』

『天井を地面としてたっている』

 

「何者だ貴様!!スタンド使いか!!?」

 

「あらんまぁ~、もっと詳しく説明しないと分かんないでしょう?

一から十までじゃなくて、一から百まで説明プリーズ。

彼は何も知らないんだから、さ。

頼むよ

 

わたしが選んだ参加者くん」

 

「………」

 

「何?」

 

「わたしが選んだ」その言葉が意味するものは、つまり。

……この、人物は。

 

「……自称神()?」

 

「ひっどいなぁ、自称じゃないのにィ~」

 

「……マジで?

え?私の記憶正しければニートみてぇなかっこにボサボサヘアー…いやボサボサヘアーではあるか」

 

「いやだからひどくない?」

 

こいつが

このワケわからん奴が、オレを参加させた奴?

 

「つか何それ漂う厨二臭すぎるんだが、中華服に着物混じった感じのそれ何?しかも目隠しとかイミフ」

 

「シャレオツだろぉ?ドャァ」

 

「流石に自分で効果音つけんのないわ、ナイナイ」

 

「ディアボロ氏には敬語かつ丁寧で優しいのにわたしにはこの扱いである」

 

「この事件の首謀者の一人を敬う必要なぞねぇ」

 

見たことがない言動の荒れたカミナに頬がひきつる。

あれか、こっちが素なのか?

オレには丁寧に接してくれてたのか?

 

「つかなんの用だよ自称神()」

 

「名前で呼んでもくれないとか泣いちゃう!」

 

「テメェの名前知らねぇよクズが、知ってても呼ばんがな呼びたくもねぇよ」

 

だいぶ荒々しい、先程までのヘラヘラとした感じは一切ない。

真顔だ、しかし苛立っているのがありありと伝わって来るほどに睨みがきいている。

睨みがきいているのに真顔とはいかにと思うが事実だ、しかも目が据わっている。

 

「っていっても名前ないんだけどね!無名も無名のカミサマだからさわたし!!」

 

「いっぺん、死んでみる?」

 

「地獄少女じゃないですかヤダー!」

漫才に見えてくる会話を背景にゴゴゴゴ…つけた状態で話すあたり、やはりこっちが素なのだろう。

人間は不思議なものだな……。

よもぎ!

戦闘体形に入るつもりなのかパートナーの名前を口にするカミナ。

しかし、よもぎの返事は聞こえない。

 

「…?よもぎ!よもぎちゃん!?」

 

「あ、いい忘れてたけど今時止めてるから」

 

「…ハァ!?」

 

『時を止めてる』

なんともまぁあっさりといえるものだ、スタンド能力でそのようなものがあったとしても数秒単位だろうに。

………神故に、とでもいうのだろうか。

 

「『ザ・ワールド』!…なんちt「カミサマってどうやったら死ぬのか教えていただけませんかね」ごめんごめん!!冗談ッ!」

 

変わらず目を据わらせた状態で、今度はそばにあった包丁を神とやらに向けるカミナ。

どれだけ嫌いなのだ貴様…。

しかも地味に危険な行為をしている。

 

「うれしそーだったのにこれはヒドイなぁ、ねぇ

 

 

 

 

自殺志願者のカミナちゃん?」

 

 

ダンッ

 

 

 

「誰が、自殺志願者だ…!!」

 

ギリギリと神の胸ぐらを掴み締め上げる。

顔は怒りに満ちており、歪んでいた。

 

「私は死にたいとは思ったことなんてない!私は…、私は!」

 

「あっららァ、地雷だった?

そんな話するためにきたわけじゃないんだけどねー」

 

ケラケラ笑う神はするりとカミナの手からすり抜けた。

ゆらりとこちらに向かってくる。

 

「な、なんだというのだ…!?」

 

「へぇ、随分と『信頼してる』んだね

あの冷酷なギャングボス様が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かぁーッ!『 お 熱 い 』ねぇ!」

 

 

「お前マジなんなのわけわかんねぇ!!」

 

コロコロ表情から話から全て変えていく神。

確かにわけがわからない、むしろ分かりたくない。

ギャグがシリアスになりシリアスがギャグになる。

話の主旨が川のように流れていき調子が狂う、考えがまとまらない。

 

「………真面目に考える気が失せた…」

 

「わかりますそれ……こいつ神は神でも疫病神じゃないんですかァ?」

 

「しっつれいな!わたしゃあ福の神だよ!!」

 

「テメェが福の神なら死神は産神だ!!!」

 

「だから扱いひどいッ!!」

 

…今のカミナはまるで猫だな、自身の縄張りに入り込もうとしているやつを徹底的に威嚇している猫。

フシャー!だなんて擬音が似合いそうだ

 

「さてさて、いい加減本題に戻りましょかね」

 

「何しに来たんだよ…時止めてまで」

 

 

 

 

 

 

 

 

「………レディィィィィスアンドジェントルマァァァァァァァンッ!!」

 

「!!?」

 

「ついに!ついに来ました始まりますよこの時が!!」

 

高らかに声あげ、まるでショーが始まる時の司会者のような口ぶりで言葉を紡ぐ。

その場に観客がいるかのごとく、ハキハキと。

 

「ちょ、お前何いって

 

「ただいまより!『ポケモンinギャング』の『開催式』を行います!!』

 

 

 

 

 

 

「……………はぁァァァァァァァァァァァァ!!?」

 

 

………唯我独尊という言葉は、この自称神のためにある言葉なのではないだろうか。

 

 

 

 







次回、邪神が登場!!!
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