一色いろはと家庭教師 作:煌弥
ほんと、いろいろあったんです....
とても愚痴りたいんですが家族にも愚痴ったし軽くTwitterでも言ったのでここでは止めときますw
ついにこの日がきた。
今日は待ちに待った先輩の家にお邪魔する日だ。
休日のため、学校はない。
ずっと楽しみにしてきたからか、昨日は興奮して眠れず、寝不足気味だ。
授業は2時からスタートで、1時40分に先輩の家の最寄り駅で待ち合わせになっている。
そして今の時刻は朝6時。
寝不足なんだからもう少し寝ろよ、と思われるかもしれないが、楽しみすぎて寝て待ってなんかいられない。
ばっちり目が覚めてしまった。
うーん、どうしよう.....
時間もあることだし勉強をしとけばあっという間だよね。
そう決めた私はさっそく勉強にとりかかった。
しばらくして、時計をみると.........6時10分....え?
さっきから10分しか経ってないの!?
全然やってないじゃん!!
もっとやらなきゃ...........
そして、しばらくしてまた時計を見ると---
-------6時30分
「あぁー、もう!! 全っ然集中できなーい!!!」
どんだけ楽しみなの私....
時間が気になりすぎて勉強に集中できないなんて......
よし、勉強するのは諦めよう。
うーん、まだ早いけど準備だけでもしておこうかな!!
私は来ていく服を決めるために、クローゼットの中にある服を全て掻き出した。
服選びに集中し、気がついたら8時になっていた。
「嘘!? 8時!? そんなに時間経ってたのか....うーん、どうしよう...」
服をなんとか三組まで絞り込めたけど、どれにするか悩むなぁ....
「うーむ....これはちょっと子供っぽすぎるかな?」
「そうね。比企谷君を見てると、いろはを恋愛対象というよりも妹みたいに思われてる可能性があるから、その服は止めた方がいいかもね。」
「だよねー.....そうするとこの二つのどっちかなんだけど......」
「うーん、難しいけど、こっちの明るい組み合わせじゃない? 元気なイメージを与えられるし、何よりいろはの笑顔にすっごく似合うもの!!」
「そっか、そうだよね!! ありがとうお母さん...ってえぇ!? いつからいたの!?」
「うーん、部屋に入ってきたのは今だけど、30分くらい前から部屋の外でずっと見てたわよ?」
ドアの外を見ると、持ち運び用で折り畳み式の小さい椅子が置いてあり、その横には茶菓子と空になったカップが置かれていた。
完全に見せ物になってる.....
「いやー、朝からおもし....じゃなくてたのし......でもなくて、えぇっと....」
「もう誤魔化さないでもいいから...」
「ふふ。服も決まったんだし、朝ごはん食べてきなさい。準備してあるからね。」
「はーい」
※ ※ ※
朝ごはんを食べた後、身だしなみを整えたりと先輩の家にい行く準備をして、待ちきれずに家を出た。
そうして待ち合わせ場所についたのだが、
「どうしよう、早く着きすぎた.....」
今の時刻は11時40分。
待ち合わせ時間が1時40分だから、2時間も早く来てしまった。
うーん、まあでも、
「お昼ご飯食べてないし、どこかで食べて時間潰すかなー?」
私は周りを見渡していい感じのお店を探す。
うーん、昨日お父さんに「最近勉強ばかりで疲れちゃったから、明日友達と遊ぶんだー!! だから
お金ちょーだい?」って甘い声で言ったらすぐに諭吉さん出してくれたから、お金には余裕あるんだよなぁ.....
まあそれを見てたお母さんにお父さんは怒られて、結局半分になったんだけどそれでも十分だ。
駅前にはマックとサイゼ、それにお洒落な感じのカフェがある。
うん、ここはカフェにしよう!!
さっそくカフェに向かって歩きだすと、後ろから声をかけられた。
「お前なんでこんなに早いんだよ....」
「ふぇ?」
本当に驚いた。
だって、2時間前だよ?
「せんぱい...? え、なんで....まだ2時間前ですよ?」
振り向くと、そこには比企谷先輩が立っていた。
「それは俺の台詞だ。まだ2時間前だぞ?」
「そ、それは....そう、お昼!! お昼ご飯を食べようかと思いまして!!」
本当は楽しみすぎて早く来てしまったなんて言えるはずがない。
「そういう先輩は何でこんなに早く...?」
もしかして先輩も.....
「俺はそこのサイゼで勉強してたんだよ。調度中から駅前も見えるしな。」
まあそうだよね。
先輩に限ってそんなことあるはずないか....
でも、
「それって私を待っててくれたってことですよねー♪」
「....ばっか違げぇよ。ただ暇だっただけだ。」
「そこは爽やかな笑顔で....それは先輩には無理ですけど、君を待ってたんだぐらいは言えなきゃだめですよ?」
「知らねぇよ.....で、飯食うんだっけか?」
「はい!! どこかいいお店ってありますか?」
先輩はしばらく悩んでいたが、
「....サイゼとか?」
「はぁ、先輩に聞いた私が馬鹿でした。」
「お前サイゼなめんなよ? すごいんだぞサイゼは?」
「あー、はいはい。そういうのはいいので、じゃああそこのカフェに入りましょう!!」
「俺も行くとか言ってないんだけど....まあ飯食ってないからいいけど。というかあの店入ったことねぇよ....」
「男の人一人だと入りずらそうな雰囲気ですもんねー。今日は私がいるから入れるんですよ!! か感謝してください!!」
「さらっと一人って決めつけないでくれる? いや一人なんだけどさ。 それと、別にあの店に入れなくてもよかったんだが....」
いつもは夕飯の時間をいれても3時間ぐらいしか一緒にいられないけど、今日は昼前から先輩と一緒にいられる。
そう考えるだけでゆるんでしまう顔を先輩にま見られないように、先輩のす少し前をカフェに向かって歩く。
カフェにはいると、混みすぎず空きすぎず、大体半分くらいの席がうまっていた。
そして、お客さんのほとんどがカップルらしき男女だ。
「...爆発しろ」
「何やら物騒なことを言ってますけど、はたから見たら私たちも.....」
私たちも.....カップルに見えるよね?
先輩と私が.......カップル..........
「......」
「一色? おい一色どうした?」
「ぇ? い、いえいえ、何でもないです!!」
急に慌てだした私を、先輩は不審そうに見ている。
「いらっしゃいませー。二名様でよろしいでしょうか?」
「あ、はいそうです。」
「かしこまりました。ご案内しますね。」
店員さんナイスタイミング!!
店員さんに案内された席は窓際で、外がよく見える席だった。
「ごゆっくりどうぞ。」
席についてあらためて店内を見渡してみる。
少しだけ照明を暗くしていて、置いてある小物もお洒落なものばかりだ。
「結構雰囲気いいお店ですねー。」
「まあそうだな。」
気になるところと言えば、お客のほとんどがカップルというところだろう。
何でこんなにカップルが多いんだろう.......あ
私はカウンターに立て掛けてある小さい黒板を見つけた。
そこには大きく「カップルセット」と書かれている。
パスタにサラダとドリンク、デザートにケーキがついて700円。
や、安い......
さらにはツーショット写真を撮ってくれるサービスもある。
だからこんなにカップルが多いのか。
「くっそ、こういう店ってやっぱ高いか.....。パスタで1000円もしてサイゼより絶対量少ないんだよな......」
先輩はメニューを見ながら悩んでいる。
判断基準がサイゼってあたりどうなのだろうか?
でも今の先輩は振り込み金が減額されててお金がないみたいだから、安いサイゼ基準でもおかしくないのかな?
.....普段からサイゼ基準な気もするけど。
.....ツーショット写真か
「先輩、あれ見てください!!」
「あれ?.........いや、あれは、なんか違うだろ。...俺らが頼むものじゃない。」
「でも先輩いまお金無いみたいですし!! あれにした方がいいですよ!!」
「お前なんでそんなに必死なの? 確かに助かるけどさ.....お前はいいのか? その、周りからそう見られても....」
「大丈夫です!! じゃああれでいいですね?」
「....お前がいいならいいけど。」
「決定です!! じゃあパスタとか選んじゃいましょう!!」
※ ※ ※
「んー!! おいしいです!!」
「確かにうまいな。」
届いたパスタは本格的で、とても美味しかった。
「先輩のやつも美味しそうですね。ちょっともらいますね!!」
「え? あ、ちょっ」
「んー!! こっちも美味しいです!!」
「.......いや、いいんだけどさ、こういうの気にしないのかよ...」
「何がですか?」
「いや、何でもない。」
「?」
パスタを食べ終えたらケーキが運ばれてきた。
先輩はチョコレートケーキを頼んでいて、私はチーズケーキだ。
「おぉ!! ケーキもとっても美味しそうですね!! それじゃあ先輩、あーん」
「.......お前なにしてんの?」
「見てわかりませんか? 早く口をあけてください!!」
「......いや、あけねぇから」
先輩は顔を赤くして背けてしまった。
「先輩? 私たちは今カップルですよね?」
「....まてその考えはおかしいだろ」
「おかしくないです!! 私たちはカップルセットを頼んでしまったのでちょっとはカップルらしく振る舞わないとダメなんです!! さっ、早く口をあけてください!!」
実際、ここの体制でいるのも結構恥ずかしい。
周りのカップルからのニヤニヤした目が.....
「.....一口だけだからな」
「え?」
周りのカップル達に気をとられている隙に、手に持ったフォークに重みがかかったかと思うと先についていたケーキがなくなっていた。
そして向かいには顔を真っ赤にしてな何かを食べている先輩....
え!? もしかして食べてくれたの!?
み、見てなかったぁぁぁぁぁぁ!!!
「も、もう一口だけお願いします!!」
「嫌だ絶対にやらん。」
「そこをなんとかー!!」
結局先輩はそのあとあーんに応じてくれなかった.....
ケーキも食べ終え、しばらく先輩とゆっくりお話をした。
「じゃあそろそろ出るか。時間もいい感じだしな。」
「はーい!! あ、少し待ってください。 すいませーん!!」
私は店員さんに声をかけた。
「お待たせしました。」
「写真お願いできますか?」
「はい、大丈夫ですよ。お客様の携帯でよろしいですか?」
「はい!! お願いします!!」
携帯を店員さんに渡して、私は先輩の横に移動する。
「え、何これどういうこと?」
「カップルセットには写真を撮ってくれるサービスがあるんですよ!! ほら、あそこに書いてあります!」
「まじか、いやでも俺たちは....」
「つべこべ言わずに撮りますよ!! お願いしまーす!!」
「ふふ、可愛らしい彼女さんですね。では撮りますよー。はい、チーズ」
※ ※ ※
私たちは今、先輩の家に向かって歩いている。
「ふんふふーん♪」
「....機嫌良さそうだな」
「そういう先輩はあんまり元気ないですねー?」
「いや、あそこで急に抱きつくか? 何、リア充の中では普通なの? 周りからめっちゃ見られてたじゃねぇかよ....」
「こんな可愛い女の子に抱きつかれて嬉しくないんですかー?」
「自分で可愛いとか言うんじゃねぇよ....」
やっぱり先輩と二人で過ごす時間はとても幸せだ。
しかもこれから先輩の家で二人っきり....
私はこれからのことを考えて嬉しくなり、先輩の腕に抱きつく。
「お前ばかやめろ」
「ふふふ、そんなにキョドってたら変な人みたいですよー?」
本当に幸せだ。
マックって俺ガイルでもマックでしたっけ?
作品によってはワッグだったりマグロだったりするんですが俺ガイルはどうだか思い出せませんでした(-_-;)
まさか八幡の家に着くまでに1話書けるとは思ってなかったw
そして眠くて後半部分の感情描写が.....
もしかしたら大幅に修正するかもです。
次回の更新は10月の1日か2日の21時です!!