一色いろはと家庭教師 作:煌弥
途中で視点変更があります。
家に帰ってからは夕飯までずっと勉強していた。
最近では当たり前だが、やはり辛い。
そして夕飯の時に、家庭教師の話を両親に持ち出してみたが、
「家庭教師?あら、いいじゃない」by母
「いろはは最近すごく頑張っているからな。好きなようにしなさい」by父
え、こんなに簡単でいいの!?
もっとこう...お金の話とかいろいろあるんじゃないの!?
というか、まだやると決めてたわけじゃないんだけどやるような雰囲気になっちゃっし...
まあでも、気になってはいたしやってみようかな?
決まってからはあっという間だった。
お父さんがネットで申込み、システムを説明するために家庭教師の会社から人が来た。
あと彩音がとてもよろこんでいた。
そんなに安くしたいか.....
私も遥を誘おうかな?
でもあの子塾行ってるしなぁ.....
そして数日が経過して、とうとう家庭教師の先生が家に来る日になった。
※ ※ ※
~八幡side~
「はぁ....」
比企谷八幡はただ今、絶賛バイト探し中である。
別に偽者だとか心を入れかえたとかではない。断じてない。
俺の夢はいつでも専業主夫だ。
ではなぜバイトを探しているかというと....
大学に入学した俺は一人暮らしを始め、自由でぐーたらな生活を満喫していた。
先月までは.....
先日、クソ親父から電話がありその内容とは、今後の振り込みのお金を減らすとのことだった。
あわてて銀行で確認したところ、最低限の食費分しか振り込まれていなかった。
え、何これ? 八幡死んじゃうよ?
この歳で家の中で孤独死しちゃうよ??
まあガス、電気、水道などは親の方で出してくれるみたいだが、それにしてもこれはどうなのだろうか。
訴えたら勝てるかな? 訴えないけど。
そういうわけで自分の命を守るためにバイトを探しているのだが...
「くっそ、俺にどうしろってんだよ...。接客とかできねぇよコミュ障なめんな。」
全然いい仕事が見つからない。
そもそも学生のアルバイトを募集している店の大半は飲食店等の接客業である。
コミュ障に優しくない世界だ。
「何かいい仕事はないのかよ...せめて接客する人が一人だけとか.....。」
そんなバカなことを呟きながらパソコンに向かうこと十数分、
「...家庭教師か」
※ ※ ※
~いろはside~
私は今、お母さんと二人で家庭教師の先生を待っている。
お父さんは仕事でいない。
「いろはが目指してる大学の一年生が先生なんてよかったわね。でも男の子みたいだけどよかったの?」
「ほんと、ラッキーだよ!! それに男の方が扱いやすいしねー。」
「それもそうね」ニヤリ
私の黒いところは絶対にお母さんから受け継いでいると思う。
「そういえば、家庭教師の先生の名前ってなんていうの?」
「あら? まだいろはに伝えてたかったっけ? 確かー、ひk『ピンポーン』...って噂をすれば来たようね。」
「あわわわ、ど、どうしよう。来ちゃったよ...」
「何緊張してんの。扱いやすいんじゃなかったの? ほら、ついていってあげるから自分でお迎えしなさい。」
「う、うん」
私は緊張で震えそうになる体を抑えながら、玄関に向かった。
書き溜めがそんなにあるわけではないので、短くさせてもらいます。
今日中にあと一つか二つはあげたい...