一色いろはと家庭教師   作:煌弥

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前回の話の途中に、ゆきのんやガハマさんの名前が出てきましたが、この作品に登場させるかは未定です。
本編の前に二つほど言いたいことがあります。


文字数のことで何件か意見をいただきました。
自分では気がつけないこともあるのでこういう意見はとてもありがたいです!

さて、今後の文字数についてですが、増やすことも視野に入れています。
ですが、無理に増やして自分にあわない更新ペースになってしまい完結させられないということが一番あってはならないと思うので、最終的には自分にあったペースでやっていこうと思っています。
しかし、ハーメルンの先輩?から文字数が少ないとそれが理由でプラウザバックする人もいる、それはもったいない、ということなのでできれば3000字程度までは増やしていきたいと思っています。
書いているならやっぱり多くの人に読んでもらいたいですからね(´∀`)

ご理解のほどよろしくお願いしますm(__)m


八幡が原作で目指していたのは私立文系では?とのご指摘をいただきました。
はい、にわかさらしてごめんなさい!! 何でもするから許してください!!
と、冗談は置いておいて、自分は原作を友達からかりていたので家にありません。
なので、そういうところを確認することが出来ずにこういう原作との矛盾点ができてしまいました。
今後も原作との矛盾点はいくつかでてくると思いますが、そういう設定なのだと割りきっていただけると嬉しいです(´∀`)

では本編の方をどうぞ!!




リビングに行くと、お母さんはテレビを見ていた。

 

「あら? いろは休憩中?」

 

「うん。あとお母さんに話があって。」

 

「比企谷君と付き合うにはどうすればいいかってこと?」

 

「...」

 

「ごめん、いろはちゃん。お母さんが悪かったから真顔で睨まないで?」

 

「まったく...話っていうのは今日の夕飯のこと。最近先輩はちゃんとした食事をとってないみたいだから、今日はうちで食べてもらってもいい?」

 

「あらあら、未来の旦那さんの体調を心配するなんて...って痛い!! いろはちゃん痛い!! お母さんが悪かったから叩かないで!! リモコンは痛い!!」

 

「もう...で、夕飯は大丈夫? 一人分多く作ってもらえる?」

 

「それくらいなら全然大丈夫よ。三人分も四人分も作る手間なんてほとんど変わらないしね。」

 

「本当? ありがとう!! じゃあ先輩に伝えてくるね!!」

 

「いやー、まさかいろはがこんなにメロメロになる相手がいただなんてね」

 

「そ、そんなんじゃない!!」

 

「はいはい、わかってますよー(棒)」

 

「もう...」

 

私はリビングを出て部屋まで戻った。

扉の前で深呼吸をして、顔に精一杯の笑顔を浮かべて思いっきり扉を開けた。

 

「ただいまも戻りましたー!! 私がいない間部屋とかあさってないですよね?」

 

「そんなことしねぇよ....久々にお前のあざとい声を聞いたわ。」

 

「あざとくないですぅ。それはそうと、先輩今日の夕飯うちで食べていきませんか?」

 

「いや、さすがに悪いだろ。」

 

「大丈夫です!! お母さんにはすでに許可をとってあります!!」

 

「まじかよ準備いいな。いやでもな...」

 

むぅ、しぶといですね。

 

「それに大学の話とかいろいろ聞きたいですしー!! 私も助かるんですよ!!」

 

「そういやお前うちの大学目指してるんだったな。自分で言うのも何だがうちは結構レベル高いぞ? 何というか、さっきの授業でも思ったんだがお前がここまで勉強できるとは思ってなかったわ。」

 

「む、なんかそれ失礼じゃないですか? まあいいです、それで、ご飯どうしますか?」

 

先輩はそれからしばらく悩んでいたが、

 

「まあ迷惑にならないんだったらいいか。なんか悪いな。」

 

「いえいえ、気にしないでください!!」

 

「じゃあそろそろ時間だから授業始めっか。」

 

「はい!!」

 

先輩と一緒にご飯を食べる、そう考えただけで嬉しくなり、あっという間に一時間が過ぎていった。

 

 

※ ※ ※

 

 

「よし、お疲れさん。今日はここまでだ。」

 

「ふぅ...。せんぱーい、つーかーれーたー」

 

そう言って私は先輩のお腹に頭をぐりぐりした。

最近勉強尽くしの毎日なので無性に甘えたくなった。

 

「おいバカやめろ。何かいい匂いするし....。おい、離れろって。」

 

私は楽しくなってきてさらにぐりぐりした。

 

「うりゃうりゃー!!」

 

「何がうりゃうりゃだよかわいいなおい...じゃなくて離れろって。」

 

「いーやーでーすー!!」

 

そうやって先輩とじゃれあっていたらふと、視線を感じた。

扉の方を見てみると少しだけ開いていて、その隙間から

 

「...」ニヤニヤ

 

お母さんが覗いていた。

先輩は気がついていないようなので自然に先輩から離れる。

 

「ったく...やっと離れたか.....。っておい、どうした?」

 

「い、いえ、何でもないです....。あ、もしかしたらもうご飯ができているかもしれないので

リビングに行きましょう!! 先に行っててください。」

 

そう言って先輩を先にリビングに行かせた。

お母さんは扉から離れたときに左に行ったのが見えたから、きっと寝室にいるだろう。

私は寝室に向かい、扉を思いっきり開けた。

 

「あらいろは、愛しの先輩を一人にしていいの?」ニヤニヤ

 

「い、いや、あれは違くて」

 

「せんぱーい、つーかーれーたー(声まね)」

 

「そこから見てたの!?」

 

「それはもうばっちりね。」

 

「うぅ...」

 

一番見られてはいけない人に見られた....

 

「いやぁ、若いっていいわねぇ....。うりゃうりゃー(声まね)」

 

「.....」

 

「ふふ、いろはちゃんを弄るのはこれくらいにしておきましょうか。ささ、比企谷君を待たせるのも悪いからリビングに行きましょ!! 夕飯もできてるしね。」

 

そう言ってお母さんはリビングに向かった。

残された私はこのあとの夕飯もお母さんのペースになると思い深くため息をついたあと、その後についていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「....ため息をつくと幸せと一緒に比企谷君も逃げてくかもよ?」

 

「やかましい!!」

 

本当にこの母は....!!

 

 

※ ※ ※

 

 

夕飯は肉じゃがだった。

私のお母さんは料理がとても上手だが、中でも肉じゃがは特に得意だ。

お父さんをおとしたのも、この肉じゃがだとか....

 

「この肉じゃがめちゃくちゃおいしいです。」

 

「ふふ、たくさんあるからいっぱい食べてね?」

 

お母さんはとても楽しそうだ。

ここ数年で一番楽しそうにしてるのではないだろうか?

お母さんからすると、娘が好きな人を連れてくると嬉しいものなのかな?

よくわかんないけど。

お父さんは....うん、先輩に襲いかかるところまで想像できた。

お父さん、私にメロメロだし。

その方が扱いやすいからいいんだけど(暗黒微笑)

あ、ちなみにお父さんは仕事で遅くなるらしい。

見事な社畜っぷりだ。

 

「ところで....比企谷君って彼女いるの?」

 

「ガハッゴホッ!?!?」

 

むせた。 み、水....じゃなくて!!

いきなり何を聞いていらっしゃるんでしょうかこの人は。

いや、確かに気になるけど....

 

「あー、そういう人はいないっすね。...生まれてから一度も。」

 

「そ、そうなんだ...」

 

先輩が何やらへこんでいるが、私には嬉しい情報だ。

いや、いないだろうとは思ってたけど、万が一、万が一雪ノ下先輩とか由比ヶ浜先輩とかとそういう関係になっていた可能性は0じゃないわけで...。

そっか、いないのか...

 

「まあ先輩ですからねー♪」

 

嬉しくて声が弾んでしまった。

 

「なんでお前が嬉しそうなんだよ...。」

 

「だって、私に彼氏がいないのに先輩に彼女がいるとか何か負けたような気がするじゃないですかー」

 

「いや、勝ちも負けもねぇだろ....。というかお前まだ彼氏いないのかよ。お前ならいくらでもいい奴よってくるだろ。」

 

お母さんが「うわ、この人超鈍感」みたいな目で先輩を見ている。

まあ普通だったら彼女がいないって聞いた女の子が喜んだら、「あれ? もしかしてこの子自分のこと...」って思いますよね?

でも先輩は過去の黒歴史? からそういう勘違い(私の場合は勘違いではないのだが) をしないようにしているのだ。

むぅ...手強い.....

 

「だってー、彼氏とかいてもちょっと前は生徒会で忙しかったし、今は受験勉強で忙しいじゃないですかー? いても邪魔になると思うんですよねー。」

 

お母さんが「いや、あんたは比企谷君が好きだから作らなかったんでしょ」って顔をしている。

というか口パクしている。

無視だ無視。

 

「あー、確かにそうか。」

 

「そうなのです。彼氏にするなら仕事をたくさん手伝ってくれて、私のことをちゃんと見てくれて、一緒にいると安心して、勉強までみてくれる人じゃないとだめです。」

 

ちょっと勇気を出していってみた。

さすがにここまで言えば超鈍感な先輩でも、「え、それって...いやそんなはずないか」 ぐらいには思ってくれるはず!!

今は少しでも私を意識させないといけないしこれなら...っ!!

お母さんも私の狙いに気が付いたようで、二人で息をのんで先輩を見つめる。

 

「いやいや、そんな奴いないだろ。」

 

「「は?」」

 

いやいや、え?

この人少しも動揺する素振りもなく、さも当たり前のように言い切っちゃったよ?

いるじゃん!! 自分ですよ自分!!

 

「ま、まあ、いないですよねー」

 

この人は超鈍感なんじゃない。

言葉で表せないぐらい鈍感だ。

それとも私のことは妹みたいに見ていてそういう相手として見られてないとか....

 

「じゃ、じゃあ先輩はどんな人を彼女にしたいですか?」

 

押してだめなら引いてみる、とはちょっと違うけど、自分のアピールがだめなら相手の情報を集めないと。

 

「俺のことを養ってくれる人」

 

「デスヨネー」

 

うん、知ってた。

なら質問の範囲をもっと狭めて、

 

「じゃあ年下と年上だったらどっちが好みですか?」

 

「あー、別にどっちでもいいんだが....強いて言うなら年下か?」

 

よし!! 年下、年上の問題はこれからどうすることもできないのでこれは大きい。

 

「小町や一色がいるからな。年上は....うん、まあ、いい思い出が...」

 

....なんだろう、年下が好みと聞いた後に私の名前を出されて嬉しいような、小町ちゃんと並べられて言われたからやっぱり妹みたいな感じに思われてるのかなと不安なような....

 

「あ、ならうちのいろはとかどう?」

 

ちょっとお母さん!?

さっきから静かだと思ったけどここで急に核爆弾落とさないで!?

な、なんとかしないと

 

「いやいやいや、それはないって。何ですか先輩、お母さんをまず味方につけて私をおとす作戦ですか? 試みはいいですけどもっと正々堂々と来てください、ごめんなさい。」

 

「俺まだ何も言ってないよね? なんで今ので振られたんだよ理不尽すぎるだろ...。」

 

お母さんが無表情でこっちを見つめている。

うん、今のは自分でもどうかと思うけど急に変なこと言うお母さんも悪いと思うんだ。

心の準備とかいろいろしてからじゃないと....

 

無表情のお母さんに見つめられながら時間は過ぎていき、大学の話などを聞いているうちに夕飯が終わった。




ママはすかわいいよママはす←

いかがでしたか?
ちょっと頑張っていつもの倍ぐらい書きました!!
これなら5000字とかを毎日じゃなくて2日か3日おき更新ならできるかも?
まあもうちょっと考えてみます。

次回は八幡が家に帰っていろはの学校の出来事をメインに書きます。
たぶん、八幡はほとんど出てきません。

次の投稿は17日の21時の予定です!!
余裕ができたら明日投稿するかもしれません。

感想やアドバイスをお待ちしています!!

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