龍神「ネタバレになりますから言いませんよ?」
龍美「ケチぃ....」
?「ほらほらどうしたの?!」
修也「くそがっ!」
emperor「シュウヤハッケン、コウゲキヲサレテイルモヨウ。ゲイゲキシマス」
?「あれ?こんなところにこんな生物がいるなんて、ここに迷い込んだのか・し・ら?」
emperor「─────っ!─────っ!(ターゲット、ホソク!)」
?「あら?声が出てないことに気づきもしないの?じゃあこの子に斬られたことすら分かってな・い・の?」
emperor「──────────っ!(カラダガユレル!?)」
?「ばぁーい、ゾンビさん」
修也「音感の終焉《シュナイザー・キル》……その剣には斬られたくないな」
?「あら?そう?ただ私は体内にある水を振動させて破裂させただ・け・よ?」
修也「代奈(よな)、もう止めてくれ。頼むから」
代奈「……………嫌、私は人間全員を殺すまで止めない。そうだ、修也を殺す前に薬を作ったあいつを殺そう!神藤 神栖(かみす)をね♪」
修也「よせよ、止めてくれ!」
代奈「じゃあね、修也♪」
修也「代奈!!」
龍美「………………………」
修也「………………俺が家族を見殺しにするような奴を許せない理由が分かるか?」
龍美「………………………」
修也「もう、誰も。あいつのようにしないためだ!」
龍美「あ、待って!」
龍美「今の私に....できること........!私は最強の神、龍神王........ならそのなの通り............龍神王『永久の巨龍』!グルオオオオオオオ!!サテト、私も行こうか........あやつの地獄の開幕、ぞ」
ゴーレム「シュジンヨワタシタチメニメイレイヲ」
龍美「少し待ちなさい........ヤマタノオロチ、バハムート、九頭龍、ペンドラゴン....私と同化しなさい」
ヤマタノオロチ「仰せの通りに....」
龍美「時は来た....修也に加勢する!」
屍竜ニードホッグ「久しぶりの獲物じゃわい」
双頭龍「「俺の足を引っ張んなよ?」」
俺が着いた先は外の世界のある研究施設。その先の2階建てくらいの家と同じくらいの大きさの部屋
代奈「死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね……」
中央に鎮座する大型CTスキャンの影。そして代奈らしき姿が忙しなく動いていた
代奈「死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね……!」
壊れたボイスレコーダーのような音が聞こえる
修也「代奈……」
そこにあるのは赤い何かの水溜まり。あぁ、この臭いはあれだ。何度も嗅いだ。血の臭いだ。
代奈「死ねッ!死ねッ!死ねッ!死ねッ!死ねッ!!」
修也「………………」
じゃあこう考えてみるのはどうだろうか?代奈が今狂気の形相で切り刻んでいるのは食肉用の家畜かなにかで、人間じゃない
代奈「はぁ……はぁ…………は…はは…ハハ───アハハハハハハハッ!死んだ、殺した、間違いなく殺したわ、クフフフフフッ!」
人の形を留めてないズタズタの肉塊が床にベシャリと落ちた。皮を向いたトマトのような赤身が“音”の追い打ちで爆発し、細切れ臓器が浮くスープが出来上がった
代奈「修也……?修也だ……!こんなところまで私を追ってきてくれたの?」
先程諦めないと決めたポジティブ精神が早くも驚かされそうだった
代奈「ハハッ……遅いよ……」
その一言が──全てを物語っていた
修也「この水溜まりは……誰?」
代奈「神藤 神栖よ?ハハ、それ以外にいますかー?」
代奈は俺が思っている以上に病んでいた
修也(即死、なんてもんじゃない。水分になるまで殺し尽くした。代奈は、神栖を殺したんだ……)
俺がもう少し早く来ていればこんなことにはならなかったかもしれない。もう全てが遅い……代奈は人殺しだ。復讐に駆られて人を殺したという事実は、生きている限り永遠に付き纏う重罪だ。
代奈「どうしてよ……私は、もう役目を終えたじゃない……止んでよっ!!!!」
代奈は耳を押さえた。轟く雷を恐れる子供のように頭をイヤイヤと振りながら、うずくまった
修也「代奈─」
代奈「止めてよっ、もう誰でも良いから、この“耳鳴り”を───止めてよおぉおぉおぉおぉおぉおおぉッッ!!」
修也「耳鳴り、まさか!?死んでもなお!代奈苦しめるのか、あんたらは!?」
耳鳴り、そう、代奈はマンドラゴラの妖怪、つまりは神話の存在なのだ。そして代奈の言う耳鳴りとは自分の家族の叫び、大地に残った叫びが多分だが「殺せ」「私たちを殺したものに復讐を」「殺してしまえ」そんな言葉が代奈には聞こえるのだろう。だが神栖を殺したら止まると思っていた“耳鳴り”が復讐を終えた今も代奈を苦しめ続ける…その“音”は“音”を操る代奈でさえ無視することは出来なかった
修也「止めたれよ、もう」
これが意味することは何だろうか。額面通り怨嗟の声が消えないのか。今度は──殺された神栖の亡霊が囁くのか
修也「────っ!?」
ゾクり。背筋に冷たいものが流れる
代奈「ま、また……またなの……!?」
代奈が怯えるように一歩、二歩水溜まりから遠ざかる。床に撒き散った血や臓器が自然発火し、地を這う炎に焼かれながら、それらは意思を持ったように一箇所に集まった
龍美「まだつかないの?道に迷ったよ」
龍美「....あ、そうか能力使えばいいんだよっと....」
修也「どうすれば....」
龍美「手伝おうか?修也「!?た、龍美!何でここに!?」んん?修也が一人で行ったからね気になったから能力で来ちゃったよ」
修也「能力?「織田龍美の意思を継いだ、だからあの子の能力も力も全部私が受け取ったのよ、後能力は思い通りにする程度の能力ね」........何だ?そのチート?」
龍美「そんなことよりあの子を助けたいの?「........助けたいけどよ....あれを見ろよ」んー?気持ち悪い物体だなぁ....消してもいい?」
修也「というか邪魔、もう少し傍観者でいろ」
龍美「わかったよ…」
神栖「ナンパの心得、殺人者編。まずは慰めてやれよ、『いっぱい殺せたね』とかってよ」
修也「おい………おいおい!」
龍美「………………………」
神栖「何せ殺し続けるのも楽じゃねぇーんだ。殺人者は大抵頭イってるだろ?あれは回数重ねるうちに病んでいくんだよ」
炎が脚となり、腕となり、顔となり
神栖「逆に殺され続けるのは楽かって言われりゃ、そんな訳もねぇよ。地獄って何度も殺される場所だろ?辛い辛い」
残り火をふっと吹き──原型を留めないほどに解体(ばら)された神栖は再生の豪炎と共に復活した
代奈「いい加減に死んでよっ!あんなに細かくしたのに──どうして生き返るのよっ!!!」
神栖「八回も殺されちゃったが──まぁ次の神藤 神栖は、きっとうまくやるでしょう」
アリかナシで言ったら、これは確実にナシだ
修也「なんだよ神栖その顔は、土気色じゃないか。体調悪いならどっかで寝てろ」
神栖「あれ?修也じゃねぇか。悪ぃな、故意じゃねぇーんだ。血がちょっと偏ってたかな?」
返答は俺が一緒になってナンパしていた頃の神栖そのものだ。間違いなく同一人物。あぁもう、本当に嫌になる
代奈「もうイヤ……悪夢よ……こんなの……現実な訳がないじゃない……」
代奈が握りしめていた音感の終焉《シュナウザー・キル》が、音を立てて床に転がった。首を振りながら壁に後退している代奈は絶望している。
神栖「良くやった方だ。普通なら1回で気が触れて戦意喪失するぜ。ここまで殺してくれたのはお前が初めてだよ」
代奈「イヤ……もう、なにも聞きたくない……私は神藤神栖を殺した……いっぱい殺した……なのに“耳鳴り”が止まない……私を裏切った、人間が、人間を、殺して、殺して、私の……ケジメを……」
ペタりとお尻をついた代奈は神栖を殺した回数を指折り数えていた
神栖「はぁ、悪ぃな修也。お前の彼女、精神的に陵辱しちまったぜ」
修也「大丈夫だ。代奈の心は簡単に壊れたりしない。まぁ、今回は相当辛い試練だったようだけどな。それよりお前が蘇る仕組みは能力だからの一言で尽きるのか?」
神栖「魂に記憶された肉体を再構築してるだとか、炎と共に黄泉の国から帰還しているだとか、そういう感じで良いか?知るわけねぇだろ。説明したって分かるわけねぇだろ。これが俺の能力、俺の、俺だけの不死性だ」
龍美「黙れ」
神栖「────────────」
龍美「能力使って殺したから生き返ることはないでしょ」
しかし龍美は気付いた!まだ終わっていないことを!
龍美「人を侮辱するその腐れ切った心、私が貴方も消失させる!「やっぱりお前は俺がまだ生きていたことにきずいていたらしいなぁ?」........永遠にここに来るな....開けられることのなきブラックホール!!」
神栖「これくらいの力か?オラ!「疲れるわ........ねぇ?不死性って本当に死なないの?」死なねぇって........そのまんま言葉にあるだろ?」
龍美「ならね?君の存在がなかったらどうなるの?「え?そりゃ誰にも知られていないし........この世にはいないやつだろ....」........なら消しちゃうね.......最初からいなかったことにしてあげるよ、双頭龍、屍竜ニードホッグよそいつの存在を消すために私と同化せよ」
修也「........こいついつからこんな奴等を....」
龍美「さてとこの子たちは私の持っている剣、絆剣『織田』と私に能力をくれたわ........それはね存在を消す程度の能力をね!そして私にはこの力よ!!」
神栖「ぐっ!!これがどうした?痛みも感じ!?グァァァァァ!?か、体がぁ....俺の体がぁぁぁ!?な、何故だ!!何故治らないんだ!」
龍美「実はねもう貴方を絆剣『織田』で斬って不死性の存在を消して....そして私が体が崩れる程度の能力を使ったのよ」
神栖「グァァ....ぁぁ........」
神栖「………………………………」
龍美「ふん、この程─」
そしてまた、何度でも、炎は現れ再生する。
神栖「なぁーんてな?」
龍美「は?」
神栖「不死性を消す?不可能だよ。これに関しては修也の能力も消せねぇぜ。何せ俺達に能力が付いたのは俺が作った薬のせいなんだからな!」
龍美「な、何を言って、能力が薬のせいで付いた?そんな馬鹿なこと」
修也「…………」
龍美「本当なの?修也…」
修也「なぁ神栖、お前の能力の対象者は神栖自身に限るのか?」
神栖「意図が読めんねぇな。墓から引き連り出したい奴でもいるのか?」
俺の頭には母親が一瞬だけ過った
修也「いや、聞いてみただけだよ」
ともかく、神栖とコミュニケーションが取れる状態なのはわかった。
神栖「死ぬことにも飽きたんだ。無駄な事は止めて、協力してくれよ。俺はさっさと実験に移りたいだけなのにオンナが抵抗すんだ」
修也「実験………まさかお前前に言っていた俺達の能力を消す薬を代奈を使って作ろうとしているのか?」
神栖「あぁ、それは良いからさ。俺と戦っても無駄ってことはわかったでしょ?木っ端微塵に爆破しても、あら不思議、見事に再生。何をしたって同じだぜ」
修也「本当に無駄なのか?そう断言することで何かを隠そうとしているんじゃないのか?」
神栖「はぁ……良いか修也。殺すってのは簡単に見えて、体力的にも精神的にも負荷が掛かるんだ。修也もあんみふうに、廃人になりたいのか?」
代奈「………………」
虚ろな瞳で俺達を傍観する代奈の事を廃人という神栖。殺しても殺しても、殺せない。その堂々巡りは行為が行為だけに精神力を根こそぎ持っていかれる。
神栖「まぁ、妖怪にはお似合いの末路だ」
龍美「こいつ……!」
俺は龍美を手で制止しながら神栖の話を聞く
神栖「安心しろよ、NSX+(エヌエスエックスプラス)はお前にもやる予定だ。悪い虫が入ってるお前もまっさらな人間に戻れる。あんな学校に行かなくてもいいんだ。金も住む場所も手配してやるよ」
神栖の言葉は本かもしれないし、嘘かもしれない。どちらかと言えば本当だと思う。いや、信じたい
代奈「そうか……修也は、私を助けるためじゃなくて私から解放されるためにNSX+をいち早く得るために来たんだ」
神栖「ここまで御膳立てするのもお前が親友だからだ。さ、あの実験動物をここまで連れてきてくれ」
修也「はぁ……」
不死身の肉体……じゃ、しょうがないよな。俺は神栖の言う通り代奈の前まで来る。
龍美「修也!」
修也「………………」
代奈「私を引き渡して普通の人間に戻る薬を貰うのね?」
修也「代奈」
代奈「いいわよもう……好きにすればいいじゃない……私はもう、何もかもが嫌なの……」
修也「……良いから黙ってこれを食べてなさい」
代奈「んむぐっ─」
俺はここに来る途中にいた!もう一人の音使いからもらったパンを口に突っ込んだ
修也「代奈は生きることを放棄して良い身分じゃないだろ。おまえのために俺をここまで届けてくれた人に謝る義務があるんだから。家族としてまた食卓に並んで一緒に食べるっていう約束も守ってもらわないとな」
噛む気がないので、嫌がる代奈の顎と頭を強引に上下させる
代奈「むーむー……」
修也「食べるってことは生きるってことだ。生きるってことは諦めないってことだ」
代奈「………………」
修也「神栖がまだ生きてるってことは代奈は人殺しじゃないだ。胸を張って太陽の下をあるけるんだ」
それにしてもひどい話だな。代奈を売って普通の人間に戻るなんて。神栖はともかく、代奈は俺が誰に育てられたかくらい知ってるはずなのに
修也「というわけだ神栖、俺は家族を見捨てない。それが母さんの教えだからな」
神栖「俺が家族(じんるい)を見捨てないようにか?」
修也「そういうことだよ」
神栖「このままじゃ平行線だ。金で解決もできない。となれば、後は一個っきゃねぇーでしょ」
修也「暴力による解決か?」
神栖「はははっ!……短気だなぁ」
To Be Continued
龍美「まだ続くの?」
龍神「まだまだ続きますよ?」