仮面ライダーパンドラ   作:ホワイト・ラム

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久々の投稿だぁ!!

この前ハピナさんがパンドラの絵をかいてくれました!!
このサイトでも見れるので興味のある方は是非見てください。
あまりのうまさに、見た時リアルに奇声を発しました。

「ぱっふぉい!!」


ガロウズ君臨

ある施設の地下研究室で異常を知らせるアラームが鳴り響く!!

逃げ惑う研究者達、それを追う異形の怪人。

 

「大至急応援を……グハァ!?」

「8番バリケード突破されました!!」

「敵は保管庫に……いま……す……」

「目的はアレだ!!何としても死守せよ!!最悪デリートの――」

 

「させさせさせさせさせさせさせさせさせると思うのかぁい?」

研究主任が後ろからナイフで突き刺され、声も無く絶命する。

小柄な体に細長い手足、顔を覆うピエロ風の仮面。

エラーの一人ジョーカーが、ナイフに付いた血を舌でなめとる。

 

「ふんふんふんふんふんふんふんふん……えーっと?」

目の前に有る、巨大なパソコンに刺さった大仰なUSBを見つけニヤリと笑う。

同じくこの研究室から奪取したスマートフォンの様な道具を取り出す。

 

「さてさてさてさて、イッツショータイム!!ダウンロードっと」

スマートフォンの様な端末に、全てのデータをロードする。

10%30%50%……膨大なデータがロードされていく。

やがて完了の文字がスマートフォンの様な機械に表示される。

 

「やったね、完成だ。コレは君にあげるよ」

データをダウンロードした機械をジョーカーと共に来ていた男に渡す。

それを受け取った男が無言で機械を作動させる。

 

『おはようございます。お初にお目にかかります、マスター。私の名は『ジャリブ』今後お見知りおきを』

画面に光がともり、ポリゴン風の人の顔の様な物が表示され挨拶をする。

 

「ほう、コレは中々素晴らしい」

男は満足げに『ジャリブ』を眺めていた。

 

 

 

 

 

静かな図書館にて、一人の男が読書を楽しんでいた。

噛みしめるようにゆっくりゆっくりと聖書のページをめくっていく。

時は日曜、そこそこの広さを持つ図書館には漫画を求めてやってきた子供もいた。

 

「静かにしなさい、ここでは静粛にするべきです」

男が自身に近付いて来た男を、本から目をそらさず静止する。

 

「ったく……こちとらお前のせいで休日出勤だっての。大人しく例の物を渡してもらおうか?」

呼び止められた男、古矢が懐からシプラスボルバーを引き抜き男に付きつける。

何時もの様にヘラヘラとした口調だがその眼は決して笑っていない。

 

「そんな物をこちらに付きつけるのはやめなさい。周りの人間に迷惑です」

先ほどよりも強い語気で男が古矢に注意を促す。

この時初めて聖書から顔を上げた。

 

「その顔間違いないな。網河(あみかわ) 政貴(まさたか)!!おとなしく、XEPを返してもらおうか?」

 

「断ります。この力は世界を変えるために必要な物です」

自身のポケットから例の機械を取り出す。

その場で立ち上がると同時に、網河の腰にベルトが出現する。

 

「丁度本も読み終わりましたし。さあ、ここから世界を変えていきましょうか。変身」

スマートフォンの様な機械の表面を指でなぞり、ベルトのバックルに押し込む!

 

『チェンジ・ザ・ワールド』

電子音声が響き、青い光が網河を包んでいく。

図書館全体までもが僅かに振動する!!

 

「くぅ!?まさかドライバーまで!?」

 

古矢が予想外の行動に動揺し、こちらも同じくバックルにシプラスボルバーを押し込み変身する!!

 

「この姿での挨拶は初めてになりますね。私は『ガロウズ』以後お見知りおきを」

本が舞い上がり、紙切れと成っていく。

その中でガロウズの声だけがはっきりと聞こえていた。

やがて紙も落ち、その姿が現れた。

顔に本を象った様なパーツ、5本の横線の間から赤い複眼が見えている。

肩には同じく本を広げた様なパーツが有り、そこからは紫のマントがなびいている。

黒いアーマーが胸と腹を包む。

禍々しいが何処か高貴な神官などを思わせるデザインだった。

 

「あなた方の呼び方に従うのなら、仮面ライダーという事に成るんでしょうか?」

 

「ふざけるなよ!?この犯罪者が!!」

古矢はベルトから、シプラスボルバーを引き抜きながら怒鳴った。

 

 

 

 

 

「ぐはぁ!?」

広い広場にシプラスが叩きのめされその場で転がる!!

全身のアーマーはすでにボロボロだった。

 

「シプラス!!」

その場に遅れてパンドラが到着する。

バイクから素早く飛び降りシプラスに駆け寄る。

 

「おや、応援ですか?あなたの事はジョーカーから聞いていますよ。パンドラ、そして裏切り者のキュピルス」

ガロウズが両手を広げながらゆっくりと歩いて行く。

 

「ジョーカー?って事はお前もエラーか!!」

 

『コネクション!!シールブレイク・ブレード・ローディング!!』

手早く色を揃え、ブレードを召喚するパンドラ。

大剣を構え、ガロウズに敵対する。

 

「違う、私はエラーではない。立派な人間です」

 

「立派!?はッ!!嘘ついてるんじゃねーよ!!」

ガロウズの言葉にシプラスが反応する。

 

「コイツは犯罪者だ!!今までおかしな理由で13人も殺してる、ガチのサイコパスだ――」

そこまで言ってシプラスの声が塞がる。

目の前ガロウズが高速で移動していたからだ。

 

「人の悪口を言うのはやめなさい」

左手でシプラスの首を掴み、右手でシプラスの胸を殴る!!

 

「グはぁ!?」

殴る度に電流の様な物が流れる!!

 

「正義に反した行いだ!!お前は、正義に反した!!悪は、制裁しなければならない!!」

執拗にシプラスを攻撃し続けるガロウズ!!

 

「やめろぉ!!」

パンドラがブレードを振りかぶり、ガロウズへと肉薄する!!

上段からの一撃をガロウズに叩き込む!!

 

「浅い!!」

ガロウズはそれを片腕一本ではじき返した!!

その場で手に持っていたシプラスを投げ捨てる。

 

「どうやらあなたも私に逆らうようですね?」

ゴキリと首を鳴らし、今度はパンドラの方をむく。

言葉だけなら、悲しみが有るように聞こえるが語気には『制裁』出来る事がうれしくて仕方ないと言った感情が見え隠れしている。

 

「来なさい、エル・イーヴェ」

その言葉と共にガロウズの手に三又の矛が出現する。

 

「私が君たちの罪を裁いてあげよう」

シプラスを助け起こしたパンドラの前にゆっくり歩み寄っていく。

その姿には余裕が満ち、人間で在れど自身の敵は容赦なく殺してしまうと言う凄みが有った。

古矢が彼に言ったサイコパスという判断は間違っていないだろう。

 

「シプラス!!」

 

「わーかってるって!!まだ行けるさ!!」

2人のライダーがお互いに声をかけ、ガロウズに向かって行く!!

 

パンドラが手早くパズルを完成させベルトへと押し込む!!

『コネクション!!シール・ブレイク!!パンドラ・ストライク!!』

 

シプラスもリボルバー部分を回転させ、ベルトに押し込む!!

『シプラスボルバー!!ホワット・チョイス?』

 

素早く3回トリガーを引き、グリップごとベルトに押し込んだ!!

『オーケイ!!オーダー!!ファイア!!モエルー・タギルー・アチチナ・ファイアー!!』

 

パンドラが両足に黄色い光を纏い、シプラスが両足に炎の赤いエネルギーを纏う!!

両方向からガロウズへと蹴り込む!!

 

「「ライダー!!ダブルキィイイイイイク!!」」

 

「無駄ですよ、正義の前にすべては無力!!エル・イーヴェ!!」

三又の矛を振るうとそれに炎と電気両方が絡み付く!!

2人に向かいエル・イーヴェを一閃!!

 

「ぐぁああああ!!!」

「ぎゃああったああ!」

すさまじ爆発が起こり両人が同時に変身解除される!!

2人が地面にあっけなく倒れ伏す!!

 

「安心なさい、あなた達のやってきた『正義』は私が次ぎます、さらばです。過去の仮面ライダー達!!」

倒れる二人に向かい容赦なく、トドメのエネルギー斬撃を飛ばす!!

 

 

 

ガロウズの攻撃により図書館が燃えている。

静寂な空間はたった一人の男によって消え去ったのだ。

 

「うつくしい……あれこそが正義の炎……」

ガロウズは燃え行く施設を眺めていた。

 

パチパチパチパチ

燃える音に拍手の音が混ざる。

何時から居たのかジョーカーがガロウズの後ろへと立っていた。

 

「これで良いのか?ジョーカー?」

 

「うんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうん!!いいね、いいね!!ここが最後のポイントだったんだ」

何時になく楽しそうなジョーカー。

懐からこの街の地図を取り出す。

 

「ここ数か月でかなりのエラーの戦闘が有ったからね……大分世界自身が不安定になっているんだ」

ルナイザーとの戦闘の有った高速道路。

ビスゴーラとの戦闘が有った河川敷。

イーターで襲撃した孤児院。

ジョーカー本人が手を下した研究施設。

そしてたった今破壊された図書館。

その五つを線で結ぶとおおよそ5角形に成っている。

最後にその中心近くに有るのが……

ギジョアと戦ったマジェステック・シャドウの分社。

 

何れも大規模な戦闘が有った場所だった。

 

「さぁ、はじめてよ。ガロウズ君の望む世界が生まれるよ」

 

「ああ、その通りだ」

エル・イーヴェを地面に突き刺しエネルギーを送り込む!!

それと反応するように他の施設部分までもが共鳴し始める!!

エラーで破壊された部分はパンドラの力によって修正させるが、修正された場所には傷痕とでも呼べるものが残る。

それは時間の経過と共に消えていくが、今回は時間が早すぎた!!

ガロウズの力によってその傷跡が一気に開き始める!!

 

 

 

「なんだ……これ?」

数人の住民がおかしな事に気が付く。

地面がゆっくりと下がっている。

地響きを立て、地盤沈下の様に沈んでいく!!

それだけではない!!

 

「うわぁああああ!!て、手がぁ!!」

自身の体が画面のノイズの様な物へと変換されていく!!

体だけではない!!街も空も!!全てがノイズの様に変化していく!!

 

マジェスティック・シャドウの社長室で霊山時が沈み、ノイズとかす街を見ていた。

 

「狭域のクラッシュか……やってくれたね」

諦める様に呟くと同時に社長室すらノイズへと還元される!!

人も、ビルも、生き物も、全てはノイズへと変換されていった。

 

 

 

 

 

「はぁはぁ……死にかけたぞ……」

破壊された図書館の残骸が消えていく。

その下から光一と古矢が姿を現す。

 

「なんだここ……」

光一が目の前の光景に驚き、キュピルスを手から落とす。

街は一気に様変わりしていた。

 

『偉大なるガロウズ様に敬礼!!』

『ガロウズ様万歳!!』

『正義!!正義!!正義!!』

空には複数の戦闘機が飛び、ビルにはガロウズを湛える言葉の羅列。

そこはもう、光一たちの知る街ではなかった。




キャラクター紹介。

仮面ライダー ガロウズ

変身者 網河(あみかわ) 政貴(まさたか)
自身を正義と信じて疑わない男。
正義の為なら何をしても良いし、そのためならどんな卑劣な事も平然と行う危険な人間。
彼にとって正義とは弱者を守るモノではなく、自身を肯定し正当化する手段でしかない。
自身の掲げる正義に反した者には容赦しない。
少年時代からこの考え方は変わらず過去に判明しているだけで13人殺害している。
多分ガチのサイコパス。
警察に逮捕されていたがジョーカーが逃がす。
以後彼と共に潜伏していた。
茶碗蒸しが好物で銀杏が嫌い。

ガロウズのデザインは『裁判官』『法律家』『死刑執行人』のイメージ。
裁判から弁護、死刑執行まで自身一人でやってしまう。
独裁国家も真っ青な裁判体系。
神官っぽい見た目に仕上げたいですね。

ポイントは顔の本をイメージさせる部分。
六法全書を見ているイメージで指、5本の線が有りますが同時に『目』の部分に掛ける事で、『目隠し』転じて『本当は他のルールなど興味無い』『自身の行動に盲目的』というイメージです。

武器は3又の矛『エル・イーヴェ』
エンジ『ェル』と『イーヴィ』ルから採用した、善と悪両方を掲げる天秤のイメージ。
測らず自分で振り回す事から、ここでも客観視できない正義感というのが読み取れる。
正確な天秤ではないという事。

詳しい能力は現段階ではネタバレに成るため言わない。
名前で半分以上解るだろうが……
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