仮面ライダーパンドラ   作:ホワイト・ラム

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この前の日朝キッズタイム見てて!!

ラム「はー今日からジュウオウジャーか……どんなんだろ?」

テレビ「……キューブライオーン!!」

ラム「カブってね?……ヤバくね?……どうしよ?」

どうする!?どうすんの俺!?

マジにどうしよう……


壊れた物の中から……

体育館の様な謎の場所にて……

 

「はぁ……はぁ……ぐう……!!げほぉ!?」

一人の男。ギジョアが、壁にもたれ掛り口から、真っ黒なタールの様な物を吐き出す。

その体には、左肩から右足に掛けて巨大な切り傷が存在し、左腕は何処かに落としてしまっていた。

 

「はぁ、はぁ……足りない……クレアシオンが……げほっ!!」

咳き込むと同時に、その場で倒れ伏してしまった。

 

「あらららららららららん♪ずいぶん手ひどく遣られたねぇ?」

一体いつからそこにいたのか、ジョーカーが天井の鉄骨に逆さで掴まっていた。

 

「はぁ……人間を……甘く見ていたよ……この傷は授業料として、う!!……授業料としておこうか……」

そう言って、ジョーカーに笑いかける。

 

「ふふふふふふふふふーん」

仮面の下の素顔は解らないが、面白そうにジョーカーがそれを見ていた。

 

「……早急なクレアシオンの回収が必要だな……」

ディヴィノックが、その言葉と同時に窓辺に現れ腰かける。

 

「ああ!!ギジョアがやられたんじゃ一刻の猶予も無い!!」

トイレのドアを開け、ビスゴーラも姿を現す。

 

「すまない……俺が不甲斐ないせいだ……」

ギジョアが申し訳なさそうに、声を上げる。

 

「だねだねだねだねだね!!ビスゴーラのエラーは、そこそこだけど……大型のエラーがやられたのは辛いね!!」

緊急事態だと言うのに、ジョーカーはまるで気にした様子が無い。

その様子に何か感じる物が有ったのか、勢いよくビスゴーラが立ち上がる!!

 

「ここは!!改めて俺が行く!!さっきも言った様にもう手段は選んで、いられねェ!本来は禁じ手だが……アレをやる!!デヴィノック!!ジョーカー!!お前のエラーを俺によこせ!!」

 

一瞬周りの空気が止まる。

次に口を開いたのはディヴィノックだった。

 

「……やめろ……アノ策は、勧められる物ではない……」

冷ややかな視線で、制止するが……

 

「イイよイイよイイよイイよ!!ビスゴーラがやれって言いたい事なら、本当にやりたい事なんでしょ?邪魔はしないよ?ほらこれ!!」

ジョーカーが、懐から銀色の仮面が溶けて固まったような物体を投げる。

 

「ギジョアのは破片で十分だ……後はディヴィノック!!お前だけだぜ!!」

ギラリと好戦的な顔で、ビスゴーラがディヴィノックを睨む。

一瞬舌打ちしたが、ディヴィノックは懐から銀色の眼球の様な物を取り出しビスゴーラに投げた。

ビスゴーラは、それを手にし体育館から出て行った。

僅かに、ほんの僅かに口を『ありがとう、ダチ公』と動かして……

 

 

 

 

 

休日のある一軒家のリビングで、テレビが五月蠅くニュースを報じている。

 

『3日前に起きた「マジェスティック・シャドウ」の落書き事件は……』

『謎の人物が目撃……』

『ネット上では、以前より姿が……』

『警察は事件との関連を……』

『社長の霊山時氏は、何の関連も……』

 

「もう、光ちゃん?何度もチャンネルを変えないの!ママ落ち着いてニュース見れないわ!」

母親が、テレビのチャンネルをせわしなく変える光一を注意する。

 

「いや、だって同じのしかやってないし……どこ見ても一緒だろ?」

同じニュースにうんざりと言った、感じで光一が答える。

 

例の一戦以来、パンドラの姿がすっかり有名になってしまっていた。

テレビで姿は撮られていないが、以前より水面下で話題になっていたらしく、イメージ図付で報じられる始末だ。

 

「うふ、『仮面ライダー』ですって!光ちゃん昔好きだったわね?日曜の朝は6時位に起きてテレビ独占してたわよね?ママあの時は困っちゃったな~

でもステキよね?仮面のヒーロー……憧れちゃうわ」

楽しそうに、自身の昔話を始め、ヒーローに目を輝かせる。

何度も繰り返した話に、光一の頭が痛くなり始める。

 

「かぁさん……いい加減自分の事『ママ』って呼ばせようとするの止めた方が良いんじゃない?……てか、他人をほめて良いの?父さんとか気にしないの?」

 

「あら、そんなの大丈夫よ?パパとは、心はいつもつながってるもん。あ!!そうだ!!光ちゃん!!見てこれ、ママ最近出会い系サイトに登録したの!!」

そう言ってうれしそうに、懐から携帯を取り出し出会い系サイトのページを光一に見せる。

 

「かぁさん!?何やってるの!!父さん泣くよ?休日出勤で社畜してるのに、何してるの!!」

驚いて、母親から携帯電話を取り上げる。

 

「あーん、光ちゃんママの携帯返して!!大丈夫よ、相手はパパよ?偶には恋人気分に戻りたくて二人で登録したのよ?会社が終わったら待ち合わせでデートの約束なの!!たのしみね~」

キャハ!!っとその場でくるんと回転する。

アンタ何歳だとか、馬鹿夫婦すぎるとか、流石にこの年で弟妹は欲しくないなど言いたい事はあったがそれを指摘するには光一は疲れすぎていた。

食べ終わった食器を流しに出すと、何も言わずに自身の部屋に帰ったしまった。

 

 

 

「ふぅん……ツガイの仲がいい事はうれしくないのかい?」

悩みを相談するとキュピルスがそんな事を話す。

 

「ツガイって言うな!!両親だ!!……ってかキュピルスには両親とかいないのか?」

光一が気になって、キュピルスに話す。

 

「両親?自分を生んだヤツってこと?……お前らの言葉に当てはめると……母親は居ないな、父親は2人か?ってことは兄妹も居るか……」

少し黙って、そんな事を話し始めた。

 

「兄弟?それって……」

 

「あった事はあるよね?光一?」

ニヤリと笑いそう話す。

なんとなく心の中に有った、疑問がここに来て再び鎌首をもたげ始めた。

 

「アイツら……お前はギジョアとかいう奴と同じなのか?」

真剣なまなざしでキュピルスを持ち上げ尋ねる。

 

「……そろそろ、話しても良いかな……けど僕だけじゃやりにくい……骨董品店にいくぞ?」

 

「解った」

 

 

 

 

 

キュピルスに誘われ、再び例の店まで自転車を漕いでいく。

 

「いらっしゃ……なんじゃお前らか……」

昼重が残念そうな顔で、光一を見る。

相変わらず店内には、客は一人もいなかった。

 

「よぉ?じぃさん、キュピルスに付いて聴かせてもらいたいんだけど?」

 

そう言って椅子に座り、目の前のテーブルにキュピルスを置く。

その様子で何かを悟ったのか、昼重は奥に引っ込むと数冊のレポートと写真、さらにはコーヒーを持って来た。

 

「いよいよその日が来たか……良じゃろう……ノイズ、エラー、パンドラシステム、全て話そう……キュピルス構わんな?」

 

「ああ、いいさ……こっからの事は光一にも聞く権利が有る、頼むよ」

 

「解った……」

そう言って昼重はコーヒーを口に含み、話を始めた。

 

 

 

「アレはもう50年以上前の話じゃ……儂は研究チームを率いてパラレルワールドの研究をしておった、隣の良く似た世界と言う奴じゃな……」

 

解るか?と聞く昼重に対し、光一はうなずいた。

 

「実際、隣の世界が有るのは『理論上』では確認できた、重ねて言うが『理論上』はじゃぞ?……世界と世界には壁が有っての?イメージとしては地球と地球の間に空間が有るじゃ……その空間を行き来できるスーツ、それこそがパンドラシステムじゃ……空間用の潜水服と言った所かの?……実際パンドラは完成し、この次元を超える事は出来た。

しかし、向こう側の世界にはいけなかったんじゃ。

あちらとこちらの世界の空白に、飛び込む事はで来たんじゃがな?

一旦は完成しかけたシステムも、破産仕掛けた。

あまりにも大きな欠点が見つかったからの……」

 

「ノイズ達……」

半場無意識に光一は口を開いた。

 

「半分正解だね……ノイズは何処に居ても勝手に出てくる、言わば世界のクズかな?垢とか汗みたいなもんさ……第一長い間存在出来ない……クレアシオンが切れたら消えるだけさ」

キュピルスが、横から口を開く。

 

「そう、ノイズ達の発生がこの計画をの確信を高めていた所すらあった……じゃが有る日、ノイズ達が共食いを始めた、なぜかは解らん!!本能か消えたくないと願望が出来たのか……そしてすぐに消えるハズのノイズに遂に確固たる存在として、理性が宿った!!そこが失敗じゃった!!」

後悔に満ちた顔で、昼重がそう言い放つ!!

 

「我々の言葉理解し真似しはじめた!!この時危険に気が付けば――」

 

 

 

 

 

「気が付けば何か変わったとでも?」

昼重の言葉を遮るように、扉が開き初老の男が顔を覗かせる。

光一はその顔を、知っていた。

いや、正確には今日の朝知った顔だった。

 

「『マジェスティック・シャドウ』の社長?」

今朝のテレビで報じられたいた、会社の社長がゆっくりと姿を現した!!

 

 

 

 

 

「はぁ……太陽の光、人の流れ、活気、夢、幸せ、不幸、怒り、悲しみ、感情、存在、全て……すべてに嫌気がさす!!気に入らんぞ!!気に入らんぞ人間ども!!俺達を生み出したすべての生物よ!!ゆるさん……許さんぞキュピルス!!ゆるさんぞ!!パンドラ!!」

ビルの屋上で、ビスゴーラが激しい怒りを燃やしていた!!

 

「貴様らの希望『で』、壊してやる!!最も皮肉な手段でな!!……『エラー融合』!!」

ビスゴーラの手の上の、銀色の物質を握りしめバラバラに砕く!!

 

「異形の姿を見せろ!!」

地面に破片たちが吸いこまれていく。

 

壊造(かいぞう)エラー!!」

地面から姿を現したエラーは、珍しくほぼ完ぺきな人間型をしていた。

 

黒いライダージャケットに白のライン。

ヘルメットが、髑髏の形を作り、首には黄色のマフラー。

漆黒のバイクに乗っているが、そのバイクはまさに異形だった。

 

羊の形の上半身なのだが、下半身が完璧にバイクなのだ。

生物に機械を無理やりねじ込んだような、不完全かつ異常な姿。

そんなエラーが、自身のバイクにまたがる。

 

「いけ!!壊造エラーよ!!破壊しろ!!時の許す限りすべてを破壊しつづけろ!!」

ビスゴーラの言葉にうなずいた、エラーは異形のマシンに乗って街に落ちて行った。




今更ですが、特にライダーのモチーフは無いんですよ。

個人的に白色が好きなので、ホワイトカラーに。
商品化しにくいだろう、という事でパズルに。

箱のイメージでパンドラ、それだけなんですよねー。
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