明けましておめでとうございます<(_ _)>
稀に誤表記やミスを犯すポンコツな作者ですが、今年もよろしくお願いいたします。
???side
???「・・・ここもか・・・」
私の目の前には無残に砕け散った小さな石碑が転がっている。
残っているのはあの島の封印のみか・・・
手遅れになる前に止めねば・・・!
???「待っていろ・・・魔頭・・・!」
???side out
十代side
冬休みに入って多くの生徒が実家に帰った。
残ってるのは俺達(十代・翔・隼人)含め数名だけ。
どこでも好きな場所でデュエルできるぜ!
・・・今は夜だからレッド寮の食堂で翔とデュエルしてるけど。
隼人は大徳寺先生と一緒に餅を焼いて食べてる。
十代「いくぜ!【クレイマン】で・・・!」
攻撃しようとした時、ガラス戸が粉々に粉砕する音と共に一人のブルー生が倒れこんできた!?
翔「な、何!?」
十代「なんだ?一体どうしたんだ?」
ブルー生「う・・・き、鬼十朗・・・魔頭鬼十朗が・・・」
魔頭鬼十朗?
誰だ?
大徳寺「君は確か・・・オベリスクブルーの高寺君だにゃ?」
高寺「大徳寺先生!オカルトに詳しい大徳寺先生なら!きっと分かってくださいますね!」
大徳寺「いや別に詳しいわけじゃないのですが・・・とりあえず何があったのか話すにゃ」
大徳寺先生に言われて高寺は少し落ち着いて、ゆっくりと話し始めた。
高寺「は、はい・・・あれは冬休みに入る前のことでした。僕たち高寺オカルトブラザーズはデュエルのオカルト面を研究していました。ある時、古い文献で魑魅魍魎を操る『魔頭鬼十朗』という超能力者の存在を知りました。」
十代「魑魅魍魎?」
大徳寺「妖怪のことだにゃ」
意味が分からず首を傾げると大徳寺先生が分かりやすい言葉で教えてくれた。
高寺「古代エジプトで石板に封じられた魔物を呼び出したりしたという話を思い出して、魑魅魍魎がデュエルモンスターズに何か関わりがあると思いました。そして3日前、その魔頭に聞こうと思って呼び出すことにしたのです。ウィジャ盤を使って。」
大徳寺「・・・それで?」
高寺「“封印を解け、されば我、復活せり”と」
封印・・・?
なんの事だろ?
翔「で、高寺くんたちはどうしたの?」
高寺「断ったよ。調べて分かったんだけど、魔頭という人物はかなりの悪人で自分の超能力で悪事を働き、封印されたらしいんだ。だからそれを知って、会話するだけにしようって仲間内で決めたんだ。でも・・・」
高寺は口を噤んだ。
隼人「?どうしたんだな?」
高寺「次の日、消えたんだ!仲間の一人、向田が!そして、次の日には井坂も消えていた!」
十代「実家に帰ったんじゃ・・・?」
高寺「僕も最初はそう思ったんだ。でも二人の実家に電話しても帰ってないって・・・!それで怖くなってフェリーで逃げようと埠頭に行ったんだ。そしたらフェリーから二人が降りてきたんだ。驚いて二人の所に駆け寄ったけど、様子がおかしくて・・・それに怪しい男と一緒で」
怪しい男・・・?
高寺「その時、井坂が男に向かって言ったんだ、『魔頭様』って!僕は怖くなって逃げたんだけど、井坂と向田が追いかけてきて・・・」
大徳寺「高寺君、その男について他に分かることはないかにゃ?」
高寺「そういえば・・・!僕が逃げる時、後ろで言ってました、『あと一つで終わる』って・・・」
『あと一つで終わる』・・・
その言葉の意味を考えている時だった。
急に電気が消えて食堂の中が真っ暗になった。
翔・隼人「「わあぁぁぁぁぁ!?」」
十代「ちょっ・・・!翔!隼人!」
大徳寺「み、みんな落ち着くんだにゃ!?」
抱き着かないでくれ!
動けない!
高寺「うわああああ!」
高寺!?
叫び声の主・高寺の方を見ると、高寺以外に2人の人影があった。
その内の2人はブルーの制服を着ている。
大徳寺「向田君!?井坂君!?」
翔「え!あの二人が例の!?」
俺達の言葉に耳を貸さずにそいつらは高寺を攫っていった。
外に出ると、森の中に消えていくのが見えた。
十代「待て!」
翔「待ってアニキ!」
隼人「十代~!」
大徳寺「十代君~!」
なにがどうなってるんだ!?
待ってろよ、高寺!
後を追いかけると鉄柵で覆われた施設にたどり着いた。
十代「ここは・・・?」
大徳寺「気を付けるにゃ。ここは島全体に電気を送る送電施設にゃ」
隼人「十代!あそこ!」
隼人の指差す先には倒れている高寺の姿が・・・!
近付こうとした時、周囲に電気が迸る。
激しい電光に思わず目を瞑ってしまう。
電気が治まると高寺の姿が消え、代わりに奇妙な恰好をした白髪の男が立っていた。
十代「・・・!お前、何者だ!?」
???「フフフ・・・我が名は魔頭。魔頭鬼十郎幻州なり。今宵私はこの世に復活する!」
十代「ふざけんな!高寺たちを返せ!」
魔頭「断る。この者達には私の駒として働いてもらう」
駒だって!?
そんなことさせないぜ!
十代「魔頭!俺とデュエルしろ!」
翔・隼人・大徳寺「「「えぇ!?」」」
十代「俺が勝ったら、高寺たちを解放しろ!」
魔頭「・・・いいだろう。だが私が勝てば貴様の身体を貰う。貴様の身体から溢れ出る波動は私の呪術の糧になるからな」
魔頭が右腕を高く掲げると送電線から電気が魔頭の右腕に落ちる。
電気は形を変えてデュエルディスクになった。
魔頭「我が肉体よ!貴様はもう逃げられん!」
十代「何が『我が肉体』だ!俺はオシリスレッドの遊城十代だ!」
十代・魔頭「「デュエル‼」」
十代 LP4000
魔頭 LP4000
翔「アニキ・・・」
隼人「気を付けるんだな」
魔頭「先攻は私だ」
ターン1
魔頭「我が命を半分を糧にこの札【復活の呪術】を発動する」
翔「えぇ?」
隼人「いきなり自分のライフを半分にしたんだな!?」
魔頭 LP4000⇒2000
魔頭の発動したカードで奴のライフが半分になった。
・・・?
でも何も起きない・・・?
魔頭「更に私は【怨霊鬼 戀鬼】を召喚」
魔頭が召喚したのは落武者のようなモンスター。
でもなんだ・・・?
翔「なんスか、あのモンスター・・・!?」
隼人「召喚された瞬間、空気が重くなったような・・・」
あのモンスターだけじゃねぇ・・・
魔頭のデッキからも同じような気配を感じる・・・!
魔頭「フハハハ!今この場には長き封印から解き放たれた怨念が渦巻いておるのだ!」
十代「どういうことだ!?」
魔頭「かつて我が肉体と力を切り離して封じた侍・・・奴は他の地でも魑魅魍魎を封じておってな。それを解き放ち我が力として吸収したのだ。この魔物もその内の一つよ」
大徳寺「高寺君たちがウィジャ盤で魔頭と交信したのは3日前・・・そうか!魔頭は井坂君と向田君を操って、各地の封印を解いて怨念を吸収したんだにゃ!」
人を道具のように操るなんて・・・許せないぜ!
魔頭「そして偶然にもこの島に我が呪いの力が封じられている!貴様の肉体を手に入れ、我が力を取り戻したとき、我は完全な存在として蘇ることができる!」
大徳寺「な・・・!封じられた力がこの島に・・・!?しまったにゃ!」
翔「どうしたんですか?」
大徳寺「魔頭はこの島に力が封じられていると言ったにゃ。奴は高寺君たちを使ってその封印を解く気にゃ!」
なんだって!?
もし奴が力を取り戻したら・・・
・・・ヤバい!
十代「翔!隼人!大徳寺先生!皆は高寺たちを探しに行ってくれ!」
翔「アニキ!?」
大徳寺「・・・わかりましたにゃ!十代君も気を付けるんだにゃ。これは言わば『闇のゲーム』にゃ」
十代「おう!」
大徳寺先生達は森の中へ消えていった。
闇のゲームなんて眉唾もんだと思ってたけど、この雰囲気じゃ本当かもな。
でも負ける気はないぜ!
魔頭「今生の別れは済んだか?」
十代「この体はまだアンタのものじゃない!」
魔頭「その強がり、何時まで持つかな?私の番は終了だ。」
魔頭 LP2000 手札4枚
モンスター 【怨霊鬼 戀鬼】(攻1400)
魔法・罠 無し
ターン2
十代「俺のターン!ドロー!」
十代 LP4000 手札6枚
十代「俺は【E・HERO スパークマン】を攻撃表示で召喚!」
スパークマン『ハッ!』
【スパークマン】を召喚すると、周囲の高圧電流がバチバチ鳴った。
心なしか【スパークマン】が生き生きしてるような・・・?
十代「・・・まあいいや。バトルだ!【スパークマン】で【怨霊鬼 戀鬼】を攻撃!“スパークフラッシュ”!」
【スパークマン】から放たれた電撃が【戀鬼】を襲う。
魔頭 LP2000⇒1800
でも、そこには無傷(元々ボロボロだから無傷かどうかは分からないけど)の【戀鬼】の姿があった!
十代「なに!?」
魔頭「【戀鬼】は戦闘では決して破壊されない。残念だったな」
【怨霊鬼 戀鬼】(オリカ)
星4/闇属性/悪魔族/攻1400/守1100
効果モンスター
このカードは戦闘では破壊されない。
そうだったのか・・・
しょうがない。
十代「カードを1枚伏せてターンエンドだ」
十代 LP4000 手札4枚
モンスター 【E・HERO スパークマン】(攻1600)
魔法・罠 伏せ1枚
ターン3
魔頭「私の番・・・!」
魔頭 LP1800 手札5枚
モンスター 【怨霊鬼 戀鬼】(攻1400)
魔法・罠 無し
魔頭「私は【戀鬼】を生け贄に【二面鬼 宿那鬼】を召喚!」
なんだ・・・?
【戀鬼】が消え、一つ目玉の鬼が現れると場の空気が更に重くなった・・・!
こいつも封印から解放された奴か・・・?
魔頭「【宿那鬼】で【すぱーくまん】に攻撃!」
【宿那鬼】は手にした刀で【スパークマン】を一刀両断にした。
十代 LP4000⇒3400
十代「罠発動!【ヒーローシグナル】!場の【E・HERO】が破壊された時、デッキから新たな【E・HERO】を呼び出すぜ!来い【ワイルドマン】!」
【スパークマン】がいた場所から空に向けて光が投射される。
そして、上空に浮かび上がったHの文字から野性味溢れる【ワイルドマン】が姿を現す。
魔頭「小癪な・・・だが、この魔物は二度の攻撃が可能だ!行け!」
攻撃宣言したのに【宿那鬼】が後ろを向いた?
と思ったら、髪の間からもう一つの顔!?
後ろの顔の口から吐かれた炎が【ワイルドマン】を焼き尽くした。
十代 LP3400⇒2700
【二面鬼 宿那鬼】(オリカ)
星6/闇属性/アンデッド族/攻2200/守1400
効果モンスター
このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
このカードが破壊された時、相手に500ポイントのダメージを与える。
魔頭「私の番を終了する」
魔頭 LP1800 手札4枚
モンスター 【二面鬼 宿那鬼】(攻2200)
魔法・罠 無し
ターン4
十代「俺のターン、ドロー!」
十代 LP2700 手札5枚
モンスター 無し
魔法・罠 無し
引いたのは・・・!
【フェザーマン】!
よし!
十代「俺は【戦士の生還】を発動して【スパークマン】を手札に戻すぜ。そしてライフを500払って、魔法カード【二重融合】を発動!手札の【フェザーマン】と【バーストレディ】を融合!現れろ!【E・HERO フレイム・ウイングマン】!」
十代 LP2700⇒2200
魔頭「2体の魔物を混ぜ合わせ、より強力な魔物に変えたか・・・それでも我が魔物を倒せぬがな」
十代「まだだぜ!【二重融合】の効果でもう一度融合召喚できる!場の【フレイム・ウイングマン】と【スパークマン】を融合!闇を照らす光のHERO!【E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン】!」
フェイバリットヒーロー【フレイム・ウイングマン】の最強の姿。
頼むぜ!
十代「【シャイニング・フレア・ウィングマン】は墓地の【E・HERO】1体につき攻撃力を300ポイントアップする!墓地にいるのは【スパークマン】【バーストレディ】【フェザーマン】【フレイムウィングマン】【ワイルドマン】の5体!よって攻撃力は・・・!」
【E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン】 攻2500⇒4000
これでお前のモンスターの攻撃力を上回ったぜ!
魔頭「ぬう・・・!」
十代「バトルだ!【シャイニング・フレア・ウィングマン】で【宿那鬼】を攻撃!“シャイニング・シュート”!」
【シャイニング・フレア・ウィングマン】の拳に光が集い、【宿那鬼】目掛けて拳を突き出す。
拳から光が放たれ、【宿那鬼】の体を貫通して魔頭に当たり、ライフを0にした。
魔頭 LP300⇒0
・・・・・・・・・?
おかしい・・・
魔頭のライフは0になったハズ。
なのに何で、この重苦しい空気が晴れないんだ?
魔頭「・・・フ、フハハハハ!」
疑問に思っていると魔頭が高笑いし始めた。
魔頭「不思議か?戦が終わらぬことに。種はこれよ!」
そう言った魔頭の背後に緑のカードが浮かび上がった。
あれは、確か最初に発動した・・・!
魔頭「この札【復活の呪術】により、私の命が尽きた時、私の場と手にしている札全てと引き換えに我が化身を召喚する!」
魔頭が紫の光に包まれて消えた。
次の瞬間、魔頭の場に何かが現れた。
十代「な、なんだアレ・・・!?」
巨大な目玉から目玉だらけの胴体が生えていた。
一言で言うなら「気持ち悪い」。
なんておぞましい姿なんだ・・・!
魔頭「そして!どれ程の傷を負わせようと私自身(ガンQ)を倒さぬ限り、貴様に勝つ術は無くなった!」
な・・・!?
勝利条件を変える効果だって・・・?!
あいつを倒さないと勝てない・・・だけどもう【シャイニング・フレア・ウィングマン】は攻撃を終えたし、俺の手札に追撃できるカードはない。
次のターンまで待つしかないか・・・
十代 LP2200 手札1枚
モンスター 【E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン】(攻3700)
魔法・罠 無し
【復活の呪術】(オリカ)
通常魔法
ライフポイントを半分払って発動する。
自分のライフが0になった時、自分フィールド上と手札のカード全てを墓地に送り、デッキから【奇獣 ガンQ】1体を特殊召喚する。
そのモンスターが破壊された時、自分はデュエルに敗北する。
それ以外の敗北を無効にする。
【奇獣 ガンQ】(オリカ)
星6/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000
効果モンスター
攻撃表示のこのカードが相手モンスターと戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、このカードと戦闘を行った相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに1体のみ装備する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか発動できない。
モンスターカードを装備したこのカードが戦闘を行ったターン終了時、相手ライフに装備したモンスターのレベル×100ポイントのダメージを与える。
ターン5
魔頭「私の番だ」
魔頭 LP0 手札1
モンスター 【奇獣 ガンQ】(攻2400)
魔法・罠 無し
魔頭「フハハハハ!天は私に味方しているようだ!」
なんだ・・・?
何を引いたんだ・・・!?
魔頭「私は【不条理の塊】を私自身に纏わせる!これにより私を破壊することは不可能となった!」
破壊を無効にするカード!?
それじゃあ、【シャイニング・フレア・ウィングマン】でも【サンダー・ジャイアント】のようなカードを破壊する効果でも倒せない・・・!
魔頭は見えない何かを纏って、体中の血管が浮き出たような、更にグロテスクな姿になった。
魔頭「いくぞ!私自身で貴様の魔物に攻撃!」
十代「!?」
巨大な眼から発射された紫の光弾が【シャイニング・フレア・ウィングマン】に向かう。
だが、【シャイニング・フレア・ウィングマン】の全身から放たれる光によってかき消され、逆に相手にダメージを与える・・・
・・・そのダメージは魔頭をすり抜けてしまったが。
十代「なんで攻撃なんか・・・?」
魔頭「私と戦闘した魔物を・・・吸収する!」
十代「なんだって!?」
【シャイニング・フレア・ウィングマン】が目玉の中に吸い込まれた!?
十代「俺のHEROを返せ!」
魔頭「言われずとも返してやろう。はぁ!」
奴がそう言うと目玉から何かが飛び出し、ソレはまっすぐ俺の所へ向かってきた。
近付くにつれ、その正体がハッキリ見えた。
十代「【シャイニング・フレア・ウィングマン】!?うわぁぁぁ!?」
十代 LP2200⇒1400
飛んできたのは【シャイニング・フレア・ウィングマン】で、俺のライフが大きく削られた。
魔頭「取り込んだ魔物を使って砲撃し、その魔物の星一つにつき100削るのだ」
戦闘した相手モンスターを吸収して、砲弾にして発射する不死身のモンスター・・・
【シャイニング・フレア・ウィングマン】のレベルは8・・・
だから800削られたのか。
魔頭「私の番を終了する」
魔頭 LP0 手札0枚
モンスター 【奇獣 ガンQ】(攻2400)
魔法・罠 【不条理の塊】(ガンQに装備中)
ターン6
ライフを削って勝つ戦い方は通じない・・・
俺の前にいるのは、戦闘でも効果でも破壊されない不死の壁・・・!
けど、魔頭のコンボの唯一の弱点を突くことができれば勝つことができる・・・!
俺の命運はこのドローに掛かってるぜ・・・!
十代「・・・俺のターン、ドロー!」
十代 LP1400 手札2枚
モンスター 無し
魔法・罠 無し
十代「魔法カード【ホープ・オブ・フィフス】発動!墓地の【E・HERO】5枚をデッキに戻し、新たに2枚ドローする!」
【フェザーマン】【バーストレディ】【フレイムウィングマン】【シャイニング・フレア・ウィングマン】【ワイルドマン】をデッキに戻す。
これが正真正銘、最後のドローだ。
デッキの上から2枚を引き、確認した。
十代「・・・!サンキュー、俺のデッキ!」
魔頭「!?」
十代「俺は【E・HERO クレイマン】を召喚!そして装備魔法【クレイラップ】を【クレイマン】に装備するぜ!」
地面から現れた粘土のHERO。
その丸い体が薄い膜に覆われた。
十代「魔法カード【ミラクル・フュージョン】!俺の場と墓地から融合素材モンスターを除外して融合召喚する!俺は場の【クレイマン】と墓地の【スパークマン】を融合!現れろ!【サンダー・ジャイアント】!」
【クレイマン】と半透明の【スパークマン】が発生した渦の中に飛び込んで、雷を操る巨体のHEROが降臨する。
魔頭「だが、互いの魔物の力は互角。なれば破壊されぬ私自身が勝つ!」
十代「【クレイマン】に装備された【クレイラップ】が墓地に行ったことにより、相手の場の魔法・罠を1枚墓地に送る!」
魔頭「なんだと!?」
十代「俺が選ぶのは・・・【不条理の塊】!」
装備カードが消えると【ガンQ】から何かが抜け出て、元の姿に戻った・・・
それどころか、頭の巨大目玉が半分潰れ、体中から紫の液体が垂れた、更にグロテスクな姿になった!?
魔頭「ぐうぅぅ・・・!力が入らん・・・!術も使えん・・・!?」
【奇獣 ガンQ】 攻2400⇒0
【不条理の塊】(オリカ)
装備魔法
【奇獣 ガンQ】にのみ装備可能。
装備モンスターは戦闘・効果では破壊されない。
このカードがフィールド上から離れた時、【奇獣 ガンQ】の効果は無効となり、攻撃力は0になる。
そうか!
【不条理の塊】には「場から離れた時、装備モンスターの効果を無効にし、攻撃力を0にする」デメリットがあったんだ!
相打ち覚悟で【サンダー・ジャイアント】を出したけど、いけるぜ!
十代「【サンダー・ジャイアント】で【ガンQ】を攻撃!“ボルティック・サンダー”!」
【サンダー・ジャイアント】が敵の懐に飛び込んで右腕から放った電撃で、【ガンQ】は破壊された。
【ガンQ】が消えると魔頭が再び現れる。
そしてデュエル終了のブザーが鳴った
俺のデュエルディスクの画面に映し出されたのはWINの三文字。
十代「【ガンQ】は破壊した!お前が発動した【復活の呪術】の効果によって俺の勝ちだ!」
魔頭「おのれ・・・!だが!まだ我が駒たちが封印を解けば・・・!」
大徳寺「その瞬間は一生来ないと思うのにゃ」
振り向くと、大徳寺先生たちが高寺たちを連れて森から出て来た。
隼人「ふぅ・・・間一髪だったんだな・・・」
翔「大きな石を持ち上げて石碑に投げようとしたのを見つけた時は焦ったッス・・・」
何とか間に合ったんだな!
高寺たちも気を失っている以外は目立った怪我もしてないようだし。
魔頭「ぐ・・・ならば・・・・・・せめて貴様の身体を・・・!」
しまった!
反対方向を向いていたせいで動くのが遅れた!
来る・・・!
意味は無いだろうが、腕でガードを作り、目を瞑った。
???「そうはさせない」
魔頭「ぐあ!?」
金属音と共に第3者の声がしたかと思うと、次には魔頭の短い悲鳴が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、俺の前に見知らぬ人物が手にした何かで魔頭を弾いてた。
魔頭「何奴!?」
???「知る必要は無い。これから封印されるお前にはな」
魔頭「封印だと?まさか貴様・・・!にしk」
魔頭が何かを言う前に魔頭は消えてしまった。
同時に重苦しい空気も無くなった。
翔「アニキ!」
大徳寺「十代君!大丈夫なのにゃ!?」
十代「アイツに助けられたよ」
この場にいた4人の視線がその人物へと注がれる。
それに気づいたのかこっちに歩いてきた。
黒いコートを着ていて、手には木刀を携えていた。
???「無事か?」
十代「ああ!サンキューな!」
大徳寺「我が校の生徒を助けてくれて感謝するのにゃ。ところであなたは・・・?」
???「俺は錦田清十郎。かつて魔頭を退治した剣豪・錦田小十郎景竜の子孫だ」
魔頭を退治した人の子孫!?
翔「あの・・・魔頭って人はどうなったんすか?」
清十郎「今の奴は弱った霊魂に過ぎなかったからな。二度とこの世に戻って来れないよう、地獄へ送ってやった」
翔「怖!?」
失礼だと思うぞ、翔。
清十郎「俺は魔頭が蘇ろうとしているのに気づき、急いで奴の足取りを追って来たんだが、お前たちが魔頭を足止めしていなければ俺は間に合わなかった。感謝する」
十代「いや、俺の方こそ助けて貰ったんだ。お互いさまだぜ!」
デュエルで負けたくせに俺の身体を奪いに来るなんて・・・
どこの社長の亡霊だよ・・・・・・
ん?何言ってんだ俺?
清十郎「さて、そろそろ俺は行く」
翔「え、もう!?」
隼人「ゆっくりして行けばいいんだな」
清十郎「魔頭が呼び覚ました物の怪を元の場所に封印しなおさないといけないんだ」
清十郎は魔頭が所持していたカードを紫の巾着に入れて歩き出し、森に入る寸前に立ち止まって振り返った。
清十郎「魔頭を退けたお前、名はなんという?」
十代「俺か?俺は遊城十代だ」
清十郎「遊城十代、か。・・・・・・」
清十郎は小さな声で何か呟き、手を振りながら森の中へと消えていった。
大徳寺「さて、私たちも高寺君たちを連れて帰りますにゃ」
大徳寺先生が高寺、翔が小さいブルー生、隼人が大きいブルー生を担いで送電施設を後にした。
隼人「魔頭鬼十郎・・・恐ろしい男だったんだな」
大徳寺「確かに。先生はああいう人とは二度と会いたくないのにゃ」
十代「でも清十郎とはまた会える気がするぜ」
翔「え、どうして?」
去り際に微かにだけど聞こえたんだ。
「また会おう」ってな。
みんな大好き(?)ガンQちゃん登場の巻。
え?サイコ・ショッカー?知らない子ですねぇ。