部長とのよく分かんないデュエルから数週間経った。
巨人デュエリストによるレアカード狩り、ドロー信者の黄金のドローパン窃盗、コピーデュエリストデッキ強奪事件。
これらは俺がいない時に発生し、全て十代が解決した。
事件発生時の俺の行動が下だ。
巨人デュエリスト➡噂を知らずに就寝。
ドローパン窃盗➡十代達に誘われたが犯人を待つ間に睡魔に敗北。
デッキ強奪事件➡三沢に誘われるも熟睡しててノックに気付かず。
・・・・・・全部寝てるし・・・orz
でもしょうがないよな、発生時刻夜中だし。
とまぁ、話題に事欠かないデュエルアカデミアだが、この度オシリスレッドに編入生が加わることになった。
十代達と同じ部屋らしいから、今度尋ねてみるか。
(V)o¥o(V)
翌日。
朝の朝礼で、全生徒が(モニター越しに)校長の話を聞いていた。
校長「毎年恒例、北にある姉妹校・デュエルアカデミアノース校との対抗デュエルが近づいております。昨年は2年生だった丸藤亮君がノース校代表を――――――」
内容は今度行われるノース校との交流試合についてだ。
校長「今までは選出された生徒一人が代表として相手の代表とデュエルする形式でしたが、今年に限りルールの変更の通達がありました」
校長の言葉に会場がざわつく。
校長「えー、今年は代表を3人選出することになりました。なお、“1勝1敗1分け”の引き分けになった場合は勝利した代表同士で延長戦を行います」
勝ち数の多い方に軍配が上がるってことか。
で、場合によっては2戦することもあり得ると。
校長「誰が代表に選ばれてもいい様に、皆さん日々努力を重ねてください」
校長の話終了の時間。
(V)o¥o(V) (o|o))彡
理人「トメさーん、ドローパン1つ!」
トメ「あいよ!」
昼食の時間。
俺は購買にてドローパンを購入した。
そして何気に本作初登場のトメさん。
理人「な~にかな、な~にかな♪」
気になる中身は・・・・・・
理人「・・・!」
杏奈「あ、理人君!何してるの?」
中身に衝撃を受けていると、杏奈がやってきた。
杏奈「ドローパン買ったんだ?何だったの?」
理人「・・・・・・無・・・・・・」
杏奈「え?」
理人「無味・・・」
何の味もしない。
しょっぱくも辛くも酸っぱくも甘くもない。
パンの味すらしないんだ・・・
杏奈「えと、うん、ドンマイ」
激マズよりある意味ハズレだ。
「マズッ!」ていうリアクションもとれないし・・・
もし料理漫画だったら、口に含んだまま固まった挿絵が3ページくらい続くんじゃね・・・?
十代「お!理人と杏奈!お前達もドローパン買いに来たのか?」
翔「てか理人君、何やってんスか・・・?」
お茶でパンを流し込んでいると十代達レッドトリオがやってきた。
杏奈「理人君は無味のドローパンに当たっちゃって・・・」
隼人「え!?まさか、創立時から誰もそのままの状態で完食した者はいないって言われている伝説の無味のドローパンに当たったんだなぁ!?」
何そのアホみたいな伝説・・・?
誰が作ったんだ?
杏奈「あれ?その子は・・・?」
十代「ああ、編入してきたレイだ!」
隼人の陰で気づかなかったが帽子を被ったレッド生がいた。
杏奈「レイ君ていうのね。私は杏奈、よろしくね」
理人「俺は理人だ、よろしく」
レイ「・・・よろしく」
身長は翔と同じくらいか?
でも体つきは華奢だ。
まるで女の子みたいに。
ゼロ『・・・ん?』
理人「(どうしたゼロ?)」
ゼロ『いや、ちょっとな』
十代「ドローパン買おうぜ!ドロー!」
十代はカートの中から袋を一つ掴んで、勢いよく引く。
即座に開封してパンを頬張った。
結果は・・・!?
十代「・・・よっしゃ!タマゴパン!」
ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
なぜだ!なぜ十代ばかり!!
引きか!?引きの強さなのか!?
どうすればいいんだ・・・!?
そうだ・・・ZEXALだ・・・!
ウルトラ戦士とオーバーレイしてZEXALになってシャイニング・ドローすれば・・・!
ゼロ『できないからな?』
なん・・・だと・・・?!
(V)o¥o(く = = =Σ(×|×)
放課後。
購買でバナナを20本買って森に入った。
バナナを手土産に、猿達の様子を見に行くためだ。
猿達元気にしてるかな?
その時、視界の端に誰かが走っていくのが見えた。
理人「ん?誰だ・・・?」
ゼロ『さっきの編入生じゃないか?』
理人「・・・ホントだ。レイだ」
だけどアイツ、あんなに急いでどこに向かってるんだ?
あっちにあるのはブルー男子寮だけだけど・・・
ゼロ『おい、あれ』
理人「お?」
今度は十代?
レイの後を追ってるのか?
ゼロ『俺が様子を見て来る』
理人「いいのか?」
ゼロ『猿達にバナナを持って行かなきゃいけないだろ?俺達はほら、持てないからよ』
あー、そうだったな。
理人「じゃあ頼んだ」
ゼロ『おう』
ゼロは二人の後を追って、男子寮の方へ飛んで行った。
理人「・・・行くか」
二人はゼロに任せて猿達の所へ向かった。
猿達と別れた場所付近に着くと、一匹の猿が木から姿を現し、するすると降りて来た。
あの実験体だった猿だった。
猿はこちらに気付くと、俺の事を覚えていてくれたようで近寄ってきた。
バッグから土産のバナナを出すと、木の後ろや草陰からすごい勢いで猿の仲間がやってきて、バナナを貪り食っていた。
お前達、がっつきすぎじゃね?
ゼロ『戻ったぜ』
理人「おかえり。どうだった?」
ゼロ『レイって奴、カイザーの部屋に窓から侵入してたぜ』
へぇ、カイザーの部屋に侵入・・・・・・侵入!?
ゼロ『何しに入ったかは分からない。カイザー達が部屋に戻ってきて逃げて行ったからな』
理人「十代は?」
ゼロ『レイを逃がしたけど、代わりに見つかった。まあ、カイザーに助けられてたけどな』
理人「後で十代に聞いてみるか」
(V)o¥o(V) (o|o)
理人「十代~!いるか~!?」
翔「あ、理人君」
夕食を食べた後、十代達の部屋を訪ねた。
だが部屋にいたのは翔と隼人のみで、十代の姿はなかった。
理人「あれ?十代は?」
翔「いないッス」
隼人「レイに呼び出されたんだな。多分寮の裏の崖下だと思うんだな」
呼び出された?
昼間の事と関係あるのか?
部屋を出て急いで崖まで行った。
(V)×¥×(V)==========ΣL(o|o)
ジャンジャジャァ~ン!そこで明かされる衝撃の真実ゥ~!
翔「えぇ!?レイって女の子だったの!?」
そう、なんとレイは女だったのだ!
ゼロ『やっぱりな』
理人「(ん?ゼロは気付いてたのか?)」
ゼロ『ああ、カイザーの部屋で帽子が取れた時に長い髪を見たからな。それに、体つきや雰囲気でなんとなくな』
よく分かったな・・・
理人「(てか、なんでさっき言わなかった?!)」
ゼロ『何か事情があると思ってよ。敢えて黙ってた』
翔「いつもの事だけど、いきなりデュエルって・・・」
明日香「十代らしいやり方ね」
後ろから声がしたので振り返ると、何故か明日香とカイザーが立っていた。
なんでここに?
カイザー「デュエルには人となりが表れる。その人間の心のありようまでもな」
明日香「事情を聴く必要も無くなるってわけよ」
翔・隼人「「へぇ~」」
カイザー・明日香の言葉に納得していると、崖下で十代とレイのデュエルが始まった。
十代・レイ「「デュエル!!」」
∩∩∩
ΣΣ∩33 L(o|o)
結果だけ言おう。
デュエルは十代が勝った。
自分のHEROが【恋する乙女】の効果で寝返ったことにより調子を崩すも、なんとか持ち直して【バーストレディ】の力で逆転、辛勝した。
頃合いを見計らって俺達は崖下に降りて行った。
着いた時、【フレイム・ウイングマン】が【恋する乙女】を炎で焼き尽くしているところだった。
余談だが、傍から見るとHEROにあるまじき行為に見える。
十代「ガッチャ!面白いデュエルだったぜ」
レイ「十代・・・ボク」
十代「おっと、皆まで言うなって。そっから先はずっと見ていた後ろの奴に言ってくれよ」
明日香「出番よ。男の責任でしょ?」
明日香に促され、カイザーはレイと向き合う。
そしてレイは自分のカイザーへの想いを伝え始める。
全てを聞き、カイザーの出した答えは・・・
カイザー「・・・お前の気持ちは嬉しい・・・だが今の俺はデュエルの新しい可能性を見つけようとしている・・・そんな状態でお前と付き合うのは失礼だ・・・すまないなレイ・・・」
そう言って何かをレイに渡した。
髪留めか・・・?
カイザー「レイ、故郷に帰るんだ」
十代「そこまで言うことないだろ!女の子だってオベリスク・ブルーの女子寮に入れてもらえば・・・!」
カイザー「レイはここには居られない」
どういうことだ?
十代「男のフリした女と見せかけて・・・実は男だったりして」
いや、訳分かんないぞ。
男装の意味無いし。
そしてカイザーは衝撃の言葉を口にした。
カイザー「レイは・・・小学5年だ」
十代「・・・え」
翔・隼人「「えぇーーーーーーーーー!?」」
レイ「エヘヘ・・・」
まさかの事実に十代は真っ白になり、翔と隼人は驚いて腰を抜かした。
俺は開いた口が塞がらなかった。
明日香はカイザーから聞いていたのか苦笑いしていた。
(/o|o)/
翌日。
翔「バイバイ~!」
十代「また来いよ~!」
レイの見送りのため、昨日のメンバー+杏奈・三沢は埠頭に来ていた。
杏奈と三沢はレイの正体を知って驚いていたが、事の顛末を聞いて苦笑していた。
レイ「来年またテスト受けにくるから~!」
十代「だってよ」
カイザー「その時は俺はもういないけどな」
杏奈「あ~あ、もっとレイちゃんと話しておけばよかったな」
三沢「俺も十代とレイのデュエルは見たかったよ」
残念がる杏奈と三沢。
でも機会はまだあると思うぞ。来年また来るそうだし。
・・・・・・
でもカイザーがいないのに気づいたら、授業そっちのけで追いかけて行きそうだけどな。
レイ「待っててね~!十代様~!」
十代「・・・・・・はっ!?」
恋する乙女のターゲットは十代に移ったようだ。
・・・俺じゃなくてヨカッタ。
十代「なんで俺~!?」
明日香「あなたのデュエルに惚れたんでしょ」
十代「えぇ~・・・」
十代はがっくりと肩を落とした。
カイザー「後は任せた」
翔「じゃあアニキ、先に帰るね」
隼人「ゆっくり見送ってあげるんだな」
三沢「さて、俺も課題を終わらせるか」
杏奈「アハハ・・・頑張って」
明日香「船が見えなくなるまで見送ってなきゃね~」
カイザーの言葉を皮切りに、翔・隼人・三沢・杏奈・明日香の順で帰っていく。
レイ「待っててね~!きっとよ~!」
十代「え~・・・あれ・・・なんでこうなった・・・?」
一人呆然とする十代。
そんな十代の肩に手を置いて、声をかけた。
理人「十代・・・先人はこんな言葉を残してる」
十代「・・・?」
理人「“恋はいつでもハリケーン”ってな」
巨人デュエリスト・ドローパン窃盗・デッキ強奪事件はあえてすっ飛ばした。
後悔はない。