第28話 七星門防衛指令
異世界ビックリピクニック ~ドキッ!邪神様とエンカウント!?~(後日かってに命名)から帰還して数日。
これといった騒動もなく平穏な日々を過ごしていた。
・・・コレを除いて。
???「まだ読みが甘い!」
理人「オス!」
虚無僧の中年男性と組み手の真っ最中である。
男性の名は「おゝとりゲン」。
ウルトラマンレオが地球人に変身した姿だ。
今、レオの突きや蹴りを躱しているのだが、躱しきれずに8割方喰らっている。
何故、ウルトラマンが人間の姿で実体化しているのか?
それは3日前の事。
たまたまデュエルディスクに【ウルトラマン】を召喚する形で置いたらペンダントが光って、何故か【ウルトラマン】が実体化した。
しかも異世界の時と同じで体力を代償にして。
次の日、杏奈に手伝ってもらい色々試した所、分かったことが4つある。
まず初めに、ペンダントを俺から離して試した所、ペンダントが無くても実体化した。
ペンダントが光った後に実体化したからこれが原因かと思ったんだが。
とりあえずウルトラ戦士たちと話し合った結果、おそらくペンダントはきっかけを与えたに過ぎず、ペンダントによって俺自身の隠された力が発現したのでは?との結論に至った。
次に杏奈にデッキやデュエルディスクを渡して召喚してもらっても、杏奈(おそらく俺以外の人全般)には実体化させる力は使えなかった。
あと原作のカードを召喚しても実体化しなかった。
「俺」と「ウルトラシリーズのカード」と「俺のデュエルディスク」の組み合わせでのみ実体化するようだ。
次にデュエル中には実体化が発動しない事が判明。
これに関しては心の底から良かったと思ったよ。
デュエルの度に体力減ったらライフ(ポイント)じゃなくてライフ(寿命)が無くなるわ。
あと、2人以上実体化したら膝から崩れ落ちて、立てなくなった。
1人が限界。
最後に裏守備表示で召喚すると、人間と同じ姿で実体化した。
加えて体力を消費しない事が分かった。
レオはここに目をつけて、自信が実体化し組み手を行うという修行メニューを新たに加えた。
ゲン「ほら、どうした?掠りもしないぞ?」
理人「はっ!うらぁっ!」
攻守を交代したけど、こっちの攻撃は全く当たらねぇ!
理人「ふん!てやっ!」
ゲン「遅い!」
理人「ぶは!?」
結局1発も当てることはできなかった。
大徳寺先生の錬金術の授業が終わり、昼食の時間になる。
十代「よっしゃあ!昼飯だ!」
翔「寝てたんスか!?Σ(゚Д゚)」
気付けよ翔。
隣にいたんだから。
・・・寝る十代も十代だけど。
ていうか、なんだよそのお面。
周囲が片づけを始める中、十代は弁当を取り出した。
十代「今日はトメさん特製の弁当だぜ!エビフライいただきまーす!」
大徳寺「あ、ちょっとお弁当を食べるは待つのだにゃ、十代君。私と校長室に行くのだにゃ」
十代「え?」
突然の報告に十代がエビフライを口に含んだまま固まる。
万丈目「ははははは!十代、短い付き合いだったな!さよならだ!ははははははは!」
大徳寺「万丈目君。君もだにゃ」
万丈目「え?」
席を立ち、高らかに笑いながら十代に上記のセリフを言い放った万丈目だったが、大徳寺先生の言葉に十代と同じように固まった。
大徳寺「後、三沢君、明日香さん、銀城君、杏奈さんも」
名残惜しそうに弁当を見つめる十代を三沢と二人で引っ張り、校長室へ向かった。
校長室の前でクロノスとカイザーと合流し、中に入った。
十代「三幻魔と邪悪なカード?」
校長「そうです。この島に封印された、古より伝わる4枚のカード」
十代「え?この学園ってそんなに昔からあったのか?」
十代、“島に封印”って言ってたじゃん。
“学園に”じゃないぞ。
校長「伝説によると、これらのカードが封印から解き放たれる時、地上は闇に包まれ地獄と化す、と記されています。
地獄・・・
そのフレーズを聞いた時、俺の脳裏にある存在が浮かびあがった。
まさかな。
校長「そして今、そのカードの封印を解こうと暗躍している者達が現れたという情報が入ってきました」
カイザー「一体誰が・・・?」
校長「七星皇・・・セブンスターズと呼ばれるデュエリスト達です。彼らの素性は謎ですが、その内の一人が既にこの島に・・・」
理人「あの、警備員には連絡したんですか・・・?」
校長「したのですが、撒かれまして・・・」
警備員、使えねぇ!
・・・いや、今に始まったことじゃないか。
決闘王のデッキが一生徒に盗まれるくらいだもの。
杏奈「でも、どうやって封印を解く気なんですか?」
校長「4枚のカードはこの学園地下の遺跡にある七星門と呼ばれる七つの石柱がそのカードを守ってます。七星門は七つの鍵によって開かれる」
そう言って校長は黒い箱を机の上に置いた。
校長「この中に七星門の鍵が収められています」
三沢「では、そのセブンスターズはこの鍵を奪いに・・・」
校長「そこで、貴方たちにこの鍵を守ってほしいのです」
万丈目「守るって言っても、一体どうやって・・・?」
校長「もちろん、デュエルです」
一同「デュエル!?」
校長「七星門の鍵を奪うにはデュエルをして勝たねばならない。これもまた、古よりこの島に伝わる約束事なのです。だからこそ、学園内でも屈指のデュエリストである貴方たちに集まってもらったのです。この七星門の鍵を持つデュエリストに彼らは挑んできます。あなた方にその覚悟があるのなら、どうか、この鍵を受け取ってほしい」
校長が箱を開けるとパズルのような鍵が1、2、3、4、5、6、7・・・8、9?
杏奈「あれ?ここには9つありますけど・・・七星門の鍵だから7つなんじゃ・・・?」
校長「9つの内、2つはダミーだそうです。どれがダミーかは私にも分かりません。ダミーも含めて受け取ってほしいのです」
あ、だからこの人数だったのか。
ダミーも持たせて相手を攪乱させる狙いか。
先生たちを省てたわ、ごめん。
十代「へへっ!面白ぇ、やってやるぜ!」
先陣を切って鍵を受け取ったのはデュエル大好き十代。
その後にカイザー、三沢、明日香、万丈目、杏奈、俺が続く。
クロノス「フフフのフ!校長、脅かしはいけませンーノ!要すルーニ、学園の看板を道場破りが奪いに来ると考えればいいノーネ?」
校長「まぁ、今はそういう解釈でも結構ですが・・・」
大徳寺「では私も・・・・・・これがダミーであるのを願うのにゃ」
クロノス、大徳寺先生も鍵を受け取る。
校長「ありがとう皆さん。この瞬間から戦いは始まっています。いつでもデュエルできるように準備しておいてください。そして必ずや七星門の鍵を守ってください」
いつでもデュエルできるように、か。
とりあえず調整だな。
校長室を後にして昼食を食べ、いつも通りに授業を受けてイエロー寮の自室に戻り、デッキの調整を行っていた。
理人「やっぱり無いか」
ゼロ『何を探しているんだ?』
理人「異世界でのイグニスとのデュエルの時にさ、最後に使ったあのカードが無いんだよ」
あのカード・・・【希望の光 ―グリッター‼―】。
異世界から帰還した後、そう言えばあんなカードあったっけ?と思い、直に確認したが何処にも無かった。
デュエルが終わって、カードは全て纏めてデッキケースにしまったから落とした、とかはないしな。
理人「いつの間にデッキに入ってたんだろ・・・?」
ゼロ『心当たりはないのか?』
理人「・・・ひょっとしてあの時?」
ある光景を思い出した。
理人「デュエル中に飛んで来た光に包まれた時、俺は別の空間にいて、見たことも無いウルトラマンに会ったんだ」
ゼロ『見たことも無いウルトラマン・・・?』
理人「ああ、そこでそのウルトラマンが光の粒子をペンダントの中に満たして・・・その後元の場所に戻ってたんだ」
それまで抱いていた不安とかが無くなって、ドローしたのがあのカードだった。
あのウルトラマンが力を貸してくれたのかもしれない。
ゼロ『まるでノアみたいだな』
理人「そうだな・・・?」
首から下げたペンダントに触ろうとした時、同じように首から下げていた七星門の鍵が震え出した。
これは・・・!
まさか、もう来たのか!?
場所は・・・火山の方!
デッキとデュエルディスクを持って部屋を出ると三沢と鉢合わせた。
理人「三沢!」
三沢「そっちの鍵もか?」
理人「ああ。多分、すでに誰かがデュエルしてるんだ!急ごう!」
俺達は寮を飛び出した。
闇のデュエルが行われているであろう、火山へ。
経過を簡略に説明しよう。
鍵を受け取った日の夜十代は最初の刺客・ダークネスと戦った。
相手は人質を取り、更に闇のデュエルを挑んできたがどうにか勝つことができた。
だが、闇のデュエルによる深刻なダメージを受けてしまい十代は医務室に運ばれた。
ダークネスの正体は明日香の兄・天上院吹雪だった。
彼もまた闇のデュエルで意識不明の状態だ。
闇のデュエルの恐ろしさを目の当たりにし、全員この戦いの重さを認識した。
それから数日後、アカデミアではある噂が広まっていた。
万丈目「湖の吸血鬼!?」
校長「今、学内はその噂で持ちきりです」
大徳寺「こ、怖いのにゃ」
クロノス「ばかばかしい!あり得ないノーネ!」
三沢「しかし、闇のデュエルに関係があるとするならば・・・」
杏奈「次の敵はもうこの島に!?」
理人「吸血鬼だとすると、仕掛けてくるのは夜になるか・・・」
カイザー「ならば日が落ちたら、今度はこちらから攻めてみるか・・・」
校長「皆さん、どうか油断なきようお願いします」
新たな敵の出現を告げられた俺達鍵の守護者は校長室を後にした。
通常業務をこなす者、デッキを見直す者、何故か悪霊退散グッズで身を固める者。
各々自由に過ごし、夜になるのを待った。
理人「次の敵は吸血鬼か・・・」
となると、アンデッド族を使ってくる可能性があるな。
だが、相手が吸血鬼なら光に弱いハズ!←(適当)
ウルトラ戦士の光と結束で蹴散らしてやるぜ!←(勢い)
その時は頼んだぜ、皆!
レオ『ハァッ!』
理人「・・・え?」
突然俺の方に手をかざして何かをしたレオ。
直後、後ろで何かが落ちる音が聞こえた。
振り返るとそこには小さい影が一つ。
理人「蝙蝠・・・?」
レオ『こいつがお前を監視していたようだ』
理人「監視・・・?誰がなんのために?」
レオ『分からないが、こいつの視線からは悪意を感じた』
悪意・・・
セブンスターズか?
レオ『しかし、あの分かり易い視線に気づかないとは・・・修行内容を強化するか・・・』
理人「え・・・?ナニヲオッシャッテイルンデスカ?」
レオ『行くぞ。今日の修業は厳しくするぞ』
理人「おぅふ・・・」
レオは有無を言わさず俺を部屋から連れ出し修行を決行した。
日が落ちるまでレオの修業は続いた。
夕食前に解放されたが、心身共にボロボロだったので自室に戻り、ベッドに倒れこんでそのまま眠りに落ちた。
翌日、三沢からクロノス先生がセブンスターズに敗北したと聞かされた。
~おまけ~
杏奈「理人君、ちょっとお願いがあるんだけど・・・」
理人「どうした?」
杏奈「このカードを実体化して欲しいの」(´∀`)つ【ハネジロー】
理人「( ゚Д゚)」
こっちの頼みも聞いてもらったんで、それくらいいいかと思って実体化させた。
・・・詰め寄る杏奈の迫力に負けたこともあるけど。
杏奈は俺の体力が無くなるまで、実体ハネジローを思う存分もふってた。
~エクシーズ・チェンジ・OMAKE!~
医務室に運ばれた十代と吹雪さんを看病している翔と明日香の為に、購買で昼飯を買っていくことにした。
理人「最強デュエリストのデュエルはすべて必然!ドローパンさえもデュエリストが創造する!全ての光よ!力よ!我が右腕に宿り、希望の光を照らせ!シャイニングドロォォォォォォ!」
杏奈「・・・・・・」
理人「・・・くっ!中身は焼き鳥パンか・・・!十代、非力な俺を許してくれ・・・」
隼人「・・・早く医務室に行くんだな」
ドローパンに挑戦したが、タマゴパンは隣にいたオカッパ頭のブルー生が引き当てていた。
俺が取ったのは焼き鳥パンだった。
理人「・・・まだだ。まだ終わらんよ!重なった熱き思いが、世界を希望の未来(タマゴパン)に再構築する!リ・コントラクト・ユニバース!」
オカッパブルー「何ィ!?中身を書き換えただとぉ!?」
ドローパンの中身が再構築され、タマゴパンが創造され・・・・・・
理人「・・・はっ!?夢か!?」
目が覚めた。
同時刻、クロノス敗北。