遊戯王GX 光を継ぐ者   作:シャインロード

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クロノスの墓を建てるウラ・・・


クロノス「まだ死んでないノーネ!」




第29話  ひきょうもの!翔は泣いた

クロノスはカミューラと名乗る吸血鬼とデュエルして負けた。

闇のデュエルで敗者の魂を人形に封印されてしまったのだ。

 

十代達に「デュエルは子供たちに夢と希望を与えるもの。闇のデュエルなど決して認めるわけにはいかない」「光で闇を打ち破ってほしい」「ボーイ・・・光のデュエルを」と言い残して。

 

最高実技担当のクロノスの敗北によって、残されたメンバーは学生の俺達のみとなってしまった。

 

 

大徳寺「ま、まだ私がいるのにゃ!」

理人「で、その人形がクロノス先生か」

大徳寺「無視にゃ!?」

 

 

万丈目の手に握られたクロノスを模した人形を見る。

元々アレだったクロノスの顔が人形になったことで更に不気味になっていた。

 

 

クロノス人形『なんか失礼なことを言われた気がするノーネ』

 

理人「誰がカミューラと戦う?残っているメンバーは7人。ダメージの残っている十代は除外するとして6人か」

大徳寺「あれ?先生省られてますにゃ?」

カイザー「俺に行かせてくれ」

翔「お兄さん!?」

カイザー「俺が必ず勝ち、クロノス先生を元に戻す」

 

 

カイザーのタダならぬ雰囲気に異を唱える者はいなかった。

大徳寺先生はファラオに泣きついていた。

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、俺達はカミューラの待つ湖の城に向かった。

十代はまだ歩ける状態じゃないのだが、隼人に背負ってもらい付いて来た。

 

城に入り、長い廊下を進むと、広い場所に出た。

まるで廃寮みたいだ。

 

 

???「ようこそ皆さん」

 

 

上の方から女の声がした。

見上げるとドレスを着た女がこちらを見下ろしていた。

 

あいつがカミューラか!

 

 

カミューラ「歓迎しますわ。あなたを指名するわ。舞台に上がりなさい」

カイザー「・・・」

翔「お兄さん・・・」

 

 

カミューラはカイザーをデュエルの相手に指名してきた。

無言のまま二階に上がり、カミューラとは反対の位置に立つ。

 

 

カミューラ「ルールはお分かりね?勝者は次なる道へ、敗者はその魂をこの愛しき人形に封印される」

カイザー「・・・」

 

 

両者、デッキをセットしデュエルディスクを展開させる。

 

 

カイザー・カミューラ「「デュエル‼」」

 

 

カイザー  LP4000

カミューラ  LP4000

 

 

カミューラ「私の先攻、ドロー!」

 

 

 

ターン1

 

 

 

カミューラ「モンスターをセット。場にカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

カミューラ LP4000 手札4枚

 

モンスター 裏守備表示

魔法・罠  伏せ1枚

 

 

 

ターン2

 

 

 

カイザー「俺のターン!ドロー!」

 

 

カイザー LP4000 手札6枚

 

 

カイザー「【プロト・サイバー・ドラゴン】を召喚!【プロト・サイバー】はフィールド上では【サイバー・ドラゴン】として扱う。手札から魔法カード【融合】を発動!場の【プロト・サイバー・ドラゴン(サイバー・ドラゴン)】と手札の【サイバー・ドラゴン】2体を融合!出でよ【サイバー・ツイン・ドラゴン】!」

 

 

2体の【サイバー・ドラゴン】が混ざり合って、双頭の機械竜が現れる。

 

 

「バトルだ!【サイバー・ツイン】で裏守備モンスターを攻撃!“エヴォリューション・ツイン・バースト”!」

 

 

カイザーの最初のターン。

初手で【サイバー・ツイン】を呼び出し、すぐさま攻撃を仕掛けた。

 

 

カミューラ「セットモンスターは【ピラミッド・タートル】!このカードが戦闘で破壊され墓地に送られた時、デッキから守備力2000以下のアンデッド族モンスターを特殊召喚できる!私が呼びだすのは2体目の【ピラミッド・タートル】!」

 

 

セットモンスターが破壊され、ピラミッドを背負った亀が召喚された。

 

 

カイザー「(【サイバー・ツイン】は2度攻撃できるが・・・)俺はバトルを終了する。【サイバー・ヴァリー】を召喚し【機械複製術】を発動!このカードは俺の場の攻撃力500以下のモンスターと同名カードをデッキから2体まで特殊召喚できる!来い!2体の【サイバー・ヴァリー】!」

 

 

【サイバー・ドラゴン】を小さくしたようなモンスターが召喚される。

そして魔法カードによって同じモンスターが更に2体並んだ。

 

 

カイザー「カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

 

カイザー LP4000 手札0枚

 

モンスター 【サイバー・ツイン・ドラゴン】(攻2800)

      【サイバー・ヴァリー】(攻0)

      【サイバー・ヴァリー】(攻0)

      【サイバー・ヴァリー】(攻0)

魔法・罠  伏せ1枚

 

 

カミューラ「フフ・・・一番タイプだと思っただけの事はあるわ」

カイザー「悪いが俺にも好みがある」

 

 

俺も全面的に同意。

 

 

 

ターン3

 

 

 

カミューラ「私のターン、ドロー!」

 

 

カミューラ LP4000 手札5枚

 

モンスター 【ピラミッド・タートル】(守1400)

魔法・罠  伏せ1枚

 

 

カミューラ「【ピラミッド・タートル】を生け贄に捧げ!【ヴァンパイア・ロード】を召喚!そして、【ヴァンパイア・ロード】をゲームから除外して【ヴァンパイアジェネシス】を特殊召喚!」

 

 

【ピラミッド・タートル】が消え、吸血鬼の貴族が召喚される。

直後、その肉体が変異を起こし吸血鬼の始祖に変化した。

 

 

カミューラ「更に魔法カード【フォース】を発動!坊やのモンスターの攻撃力の半分を【ヴァンパイアジェネシス】に加える!」

 

 

【サイバー・ツイン・ドラゴン】 攻2800⇒1400

【ヴァンパイアジェネシス】 攻3000⇒4400

 

 

カミューラ「バトルよ!【ヴァンパイアジェネシス】で【サイバー・ヴァリー】を攻撃!“ヘルビシャス・ブラッド”‼」

隼人「マズいんだな!【サイバー・ヴァリー】の攻撃力は0なんだな」

杏奈「この攻撃を受けたら、カイザーが負けちゃう・・・!」

翔「お兄さん!」

カイザー「【サイバー・ヴァリー】の第1の特殊効果発動!【サイバー・ヴァリー】が攻撃対象になった時、このカードを除外することで、デッキからカードをドローし、バトルを強制終了させる」

カミューラ「なんですって!?」

 

 

吸血鬼の始祖はその身を赤い粒子に変えて攻撃してきたが、標的の【サイバー・ヴァリー】が消えた事で空振りに終わった。

 

 

カミューラ「可愛くない坊やね・・・!」

明日香「うまく躱した!」

三沢「エンドフェイズに【フォース】の効果は消え、攻撃力は元に戻る!」

 

 

【ヴァンパイアジェネシス】 攻4400⇒3000

【サイバー・ツイン・ドラゴン】 攻1400⇒2800

 

 

カミューラ LP4000 手札2枚

 

モンスター 【ヴァンパイアジェネシス】

魔法・罠  伏せ1枚

 

 

 

ターン4

 

 

 

カイザー「俺のターン、ドロー!」

 

 

カイザー LP4000 手札2枚

 

モンスター 【サイバー・ツイン・ドラゴン】(攻2800)

      【サイバー・ヴァリー】(攻0)

      【サイバー・ヴァリー】(攻0)

魔法・罠  伏せ1枚

 

 

カイザー「速攻魔法【融合解除】!【サイバー・ツイン】の融合を解き、墓地の【サイバー・ドラゴン】2体を特殊召喚する!」

 

 

【サイバー・ツイン】が分解され、2体の【サイバー・ドラゴン】(内1体は【プロト・サイバー・ドラゴン】)になる。

 

 

カイザー「【サイバー・ヴァリー】第2の効果を使い、このカードと俺の場のモンスター1体を除外してデッキからカードを2枚ドローする!【サイバー・ヴァリー】2体の効果を使い、【サイバー・ドラゴン】2体を除外する!」

三沢「一気に4枚のドローだって!?」

十代「すっげぇ!」

 

 

場にモンスターがいなくなったけど、手札が5枚に増えた!

最初のカイザーのターンのエンドフェイズ時には、全て使い切って0だったのに。

これがカイザークオリティか・・・!

 

 

カイザー「お前の場にのみモンスターが存在することにより、手札の【サイバー・ドラゴン】を特殊召喚!更に【サイバー・ドラゴン・コア】を通常召喚!このカードが召喚された時、デッキから【サイバー】又は【サイバネティック】と名の付く魔法・罠カードを手札に加える。俺は【サイバー・ネットワーク】を選択する」

 

 

【サイバー・ドラゴン】と球体が連なったモンスターが召喚され、カイザーはデッキからカードを手札に加えた。

 

 

カイザー「そして魔法カード【パワー・ボンド】!【サイバー・エンド・ドラゴン】を融合召喚する!」

カミューラ「【サイバー・エンド・ドラゴン】の召喚には【サイバー・ドラゴン】が3体必要な筈だけど・・・」

カイザー「【サイバー・ドラゴン・コア】はフィールド・墓地では【サイバー・ドラゴン】として扱う!場の【サイバー・ドラゴン】【サイバー・ドラゴン・コア】と手札の【サイバー・ドラゴン】を融合!出でよ!我がサイバー流の象徴!【サイバー・エンド・ドラゴン】‼」

 

 

【サイバー・ドラゴン・コア】に半透明の【サイバー・ドラゴン】の姿が重なり、2体の【サイバー・ドラゴン】と一つになる。

眩い閃光と共にカイザー最強の切り札【サイバー・エンド・ドラゴン】が降臨した。

 

 

カイザー「【パワー・ボンド】を使って召喚された【サイバー・エンド・ドラゴン】の攻撃力は2倍となる!」

 

 

【サイバー・エンド・ドラゴン】 攻4000⇒8000

 

 

カミューラ「攻撃力8000!?」

カイザー「【ヴァンパイアジェネシス】に攻撃!“エターナル・エボリューション・バースト”‼」

 

 

この攻撃が通ればカイザーの勝ちだ!

 

 

カミューラ「罠カード発動!【攻撃の無力化】!相手モンスターの攻撃を無効にし、バトルを終了させる!」

 

 

【サイバー・エンド】の攻撃は空間に生まれた渦の中に飲み込まれて消えた。

 

 

カミューラ「知っているわよ、【パワー・ボンド】には大きなリスクがあるのでしょう?」

翔「そうだ・・・このターンのエンドフェイズに【サイバー・エンド】の攻撃力4000のダメージを受けて・・・!」

隼人「カイザーの負けなんだな・・・!」

カイザー「・・・まさかそんな事で勝ち誇っている訳ではあるまい?」

カミューラ「さぁ、どうかしらね・・・!」

カイザー「カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

 

エンド宣言をし、カイザーのターンが終わる。

 

 

カイザー LP4000 手札1枚

 

モンスター 【サイバー・エンド・ドラゴン】(攻8000)

魔法・罠  伏せ1枚

 

 

しかし、デュエル終了のブザーは鳴らなかった。

カイザーのライフも変化は無い。

 

 

カミューラ「!?どういう事!?」

カイザー「俺はこのカードを発動していた」

 

 

アレは・・・!

 

 

カイザー「罠カード【ピケルの魔法陣】。このカードの効果により俺が受ける効果ダメージは全て0になる」

明日香「【パワー・ボンド】のデメリットを躱したわ!」

 

 

 

ターン5

 

 

 

カミューラ「私のターン!」

 

 

カミューラ LP4000 手札3枚

 

モンスター 【ヴァンパイアジェネシス】(攻3000)

魔法・罠  無し

 

 

カミューラ「!・・・フフフ・・・!」

 

 

ドローしたカードを見て、不敵な笑みを浮かべるカミューラ。

なんだ・・・?

何を引いた・・・?

 

 

カミューラ「楽しいデュエルだったけど、そろそろ終わりにしましょう」

カイザー「なんだと・・・?」

カミューラ「魔法カード【幻魔の扉】を発動‼」

 

 

カミューラがカードを発動すると、カミューラの背後に禍々しい雰囲気を漂わす扉が現れる。

 

 

カイザー「【幻魔の扉】・・・?」

三沢「見たことも聞いたこともないカードだ・・・」

万丈目「俺もだ」

杏奈「何か怖い・・・」

 

 

何かヤバそうな感じがする・・・!

 

 

カミューラ「【幻魔の扉】・・・このカードは相手フィールドのモンスター全てを破壊する!」

 

 

扉が開き、中から発せられた光を浴びて【サイバー・エンド・ドラゴン】が破壊される。

 

 

カミューラ「もっと良い事を教えてあげる。このカードは墓地のモンスターを召喚条件を無視して私の場に特殊召喚することができるわ。」

カイザー「何だと!?」

 

 

【サンダーボルト】+【死者蘇生】の効果を兼ね備えたカードだと!?

 

 

万丈目「そんなカード、禁止クラスじゃないか!」

理人「インチキ効果もいい加減にしやがれ!」

カミューラ「代償が無いわけじゃないのよ?このカードの発動条件・・・それは私自身の魂を幻魔に捧げる事!発動したら最後、もしデュエルに負けたら、私の魂は幻魔のものになるわ」

 

 

まさに命がけのインチキカードてわけか!

 

 

カミューラ「・・・だけど、せっかくの闇のデュエルなんだし、もっと闇のデュエルらしくしましょ。例えば・・・」

 

 

そう言ったカミューラが二人に分裂した!?

 

二人のカミューラの視線はこちらに向いている。

 

何かする気だ!

 

 

理人「皆逃げろ!」

カミューラ「遅いわ!」

 

 

カミューラの狙いに気付き皆に逃げるよう叫んだが、無数の蝙蝠が周囲を飛び交い、全員の動きを封じてしまう。

その隙に翔がもう一人のカミューラに連れ去られてしまった。

 

 

カイザー「翔!」

理人「しまった・・・!」

 

 

カミューラに捕まっている翔は何かされたのか、ぐったりしている。

 

 

カミューラ「この坊やの魂を生け贄に【サイバー・エンド・ドラゴン】を召喚!」

 

 

カミューラの場に現れた、カイザーを勝利に導いてきた最強のモンスター。

そのモンスターが今、カイザーに牙を向けている。

 

 

カミューラ「フフ・・・この【サイバー・エンド・ドラゴン】を倒して御覧なさい。もっとも、蘇る為に生け贄にされたこの坊やの魂はもう二度とこの世界には戻らなくなるけどね」

カイザー「何!?」

万丈目「【サイバー・エンド】の攻撃力は4000、カイザーのライフも4000・・・!」

三沢「最悪の状況だ・・・」

 

 

カイザーの場には壁モンスターがいない・・・!

仮にこのターンを何とか凌げたとしても、カミューラを倒せば翔の魂が・・・!

 

何とかしようにも下手に動けば翔の身に危険が及ぶ・・・!

 

最早、カイザーに残された道は一つしかなかった。

カイザーは苦虫を噛み潰したような表情になる。

 

 

翔「ひきょ・・・う者・・・」

カミューラ「あら、卑怯だなんて。最高の褒め言葉だわ!さぁやれるものならやって御覧なさい!可愛い弟がどうなってもいいのならね!」

 

 

カミューラの兆発に対しカイザーは目を閉じ・・・腕を下した。

 

 

カイザー「・・・・・・」

翔「お兄さん!?」

カミューラ「往生際が良い子は好きよ。だから・・・一撃で終わらせてあげるわ!【サイバー・エンド・ドラゴン】‼プレイヤーにダイレクトアタック‼」

 

 

【サイバー・エンド・ドラゴン】の熱線がカイザーを飲み込んで、カイザーのライフはゼロになった。

 

 

デュエルが終わってカイザーの姿が消え、カミューラの持つ人形がカイザーの姿に変わる。

 

 

翔「そんな・・・」

カミューラ「鍵と人形は頂いたわ。安心なさいな、私のコレクションとして大事に大事に可愛がってあげる」

翔「あ・・・うあぁぁぁぁ・・・!」

カミューラ「あははははははは!」

 

 

カミューラは霧のようになって姿を消した。

後に残されたのはカミューラの高笑いと茫然とする俺達、そして大粒の涙を流す翔だけだった。

 

 

 

 

 

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