心を閉ざす者 完結   作:サイトメガロ

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戦争準備のカウントダウン
戦争への兆し


フェニックスの血を手に入れて、最終的な聖獣を作り出そうとしている今、俺はある者を感じていた

 

「……堕天使……しかも、上級レベルの堕天使だな。この地に足を踏み入れるとしたら……コカビエルくらいか……」

 

血を手に入れてから数週間……何も食べずにずっと、血の適合をさせようとして研究に没頭していた俺からすれば、気が変わるのにはもってこいだった

 

「この辺りで戦闘を行うつもりか? いや、あの戦争狂の事だ。戦争の引き金でも引くつもりだろう。だが、奴らにとっても、俺にとってもいい機会だ。この問題を曹操達も利用しないことなどないだろう」

 

俺はそう思い、送り込む聖獣を選択し始める。会談へ送り込むだけの聖獣達だ。下級クラスのを1000も入れればいいだろう……それでも足りないのなら、俺がその場で生み出せばいい

そう考え、俺は空間に居る聖獣や天使を選択していると……

 

「っ?………………こんな所に、今更何の用で来たんだ?」

 

俺は小さい頃に感じた懐かしい気配を感じ取り、中へと入って来る存在をそのままにしておく。小さい頃、俺がこの中に入れたのは、一人しかいない

後ろにある扉がギギギっと言う音を立てながら、ゆっくりと開き始める。開き切った扉の奥から、白い耳と白い尻尾が見えた

 

「今更ここに何の用だ? 白音」

 

「お久しぶりです、颯真さん」

 

昔の俺と同じ表情をしていたことで助けた白い猫又の白音。姉を追いかけて行ったはずだが……何故ここに居るんだ? いや、違うな。何故ここに来たんだ、か

 

「質問に答えろ、白音。今更ここに何の用だ?」

 

「へぇ~、あんたが今話題に上がってる魔帝にゃん?」

 

聞き覚えのない声が響く。その声のする方向には、白音とは逆で黒い着物を着こみ、少しはだけさせて、黒い耳と尻尾がゆらゆらと動いていた

体型は男が普通なら喜ぶだろうボンキュボンという体型だろう

 

「初めまして魔帝……黒歌にゃん♪」

 

ウィンクをしながら、品定めするように俺を見る黒歌。主殺しの黒歌……なるほど、妹を守る、もしくは庇う為に主を殺したという事か

 

「そうか、お前が黒歌か……俺は颯真……いや、もう本名の全てを名乗ろう。俺は『魔帝』鳴神颯真……」

 

「あ、あれっ? 私の誘惑には無関心にゃん……?」

 

「っ??? 何の話だ……? まぁ、そんな事はどうでもいい……」

 

「どうでもいいと言われたにゃん!!?」

 

白音~、と言いながら白音抱き着く黒歌。白音は鬱陶しそうにしながらも、顔は笑顔なので、姉妹の関係は円満だと感じられる

だが、性的な物などに縁がない颯真からすれば、黒歌の魅惑的な体にも言葉にも、彼にとっては価値すらないのだという事が分かる

 

「もう一度聞く。今更ここに何の用だ? しかも、SS級はぐれ悪魔に認定されている黒歌を連れてまで、俺に何の用だ? 俺を殺しにでも来たか?」

 

「違います」「違うにゃん」

 

実力・戦力ともに、もっとも危険な存在として位置づけられている俺は、周りにとっては危険極まりない物でしかないだろう。そんな存在の所へ、立ち入っているのだ

少しくらいは警戒をする。だが、その警戒も……二人が発した次の言葉で覆った

 

「……私達も、一緒に戦わせてください」

 

「………………何だと?」

 

事もあろうことに、自分から俺の起こす戦争への介入を聞いてきやがった。突然だったんだ、流石に俺だって一瞬言葉を聞き返した

 

「私達も一緒に戦うって、言ってるのにゃん」

 

「……何が目的だ? 俺の命が目的ではないとして、お前らが俺と共に戦争を起こす必要はない。やりたければ、禍の団に行けばいいだろう」

 

「それじゃあ、駄目なんです」

 

「何が駄目だ? 俺の戦争は只の自己満足だ。お前らが介入したところで、何の利益もない」

 

共に戦うのであれば、裏を書かれることを一番に警戒する。だが、コイツ等の眼を見ればわかるが、それは違うと言うのは、俺だってわかるつもりだ

 

「只の恩返しです」

 

「なら、そんなものはいらない。言ったはずだ。助けたのは俺と同じ表情をしていたから、その顔を不愉快に感じて、それをやめさせるためにやったと……」

 

「だとしても、助けられたのは事実です」

 

埒が明かない。このまま無駄に時間を過ごすのも、意味はないだろう

 

「なら、前線に立ってそのまま死ね。そこで、お前の仕事と人生は終わりだ」

 

「なっ!? お前何言ってるにゃ!!」

 

「白音から聞いていないのか? 俺は元々こういう人間だ。誰かから受ける同情も、俺には必要のない物だ」

 

家族である黒歌の怒りはもっともだろう。自分の大切な存在を、前線に立たせて死なせると言うのだから……だが、この言葉にも、白音は驚く言葉を言う

 

「それでもかまいません」

 

「……お前、自分が何を言ったか分かってるのか?」

 

「前線に立つという事は、颯真さんの敵を倒せるという事。それで、死んだとしても……私は颯真さんの役に立ったという事ですから……」

 

「し、白音……」

 

「元々死んでいたかもしれない私……もしかしたら、姉様の真実を知らずに、姉様を恨んでいたかもしれない。それに気づかせてくれたのは颯真さんです。颯真さんの為に死ねるなら……悔いはありません」

 

言葉に偽りも迷いもない。だが、その心持が……颯真にとっては不愉快だった。自分の為に死ぬことがいいだと? なら、俺はそれを否定する

俺は俺を否定したものが、望まないものを与える。それが俺のやり方だ……お前が死ぬことを望むなら……

 

「………………戦争への参加、許可はする」

 

「っ!! ありがと「だが……」……なんですか?」

 

「お前らが死ぬことは絶対に許さねぇ」

 

「「えっ?」」

 

「俺は世界の全てを否定してきた。正義・信仰・仲間・繋がり・信頼・信用・家族・想い……それらすべてを否定してきた。お前らが、俺の為に死ぬことを望むなら、俺はお前ら死ぬことを否定する……!! 俺の為に死ぬことは、絶対に許さねぇ……!!」

 

「……グスッ……はい!!」

 

「(心配して損したにゃ。生きることを望んでいたら、殺されてたかもしれない。けど……根はいい人間なんだと、私は感じたにゃ)」

 

「最初に言って置く。俺はお前らを信頼・信用しない。役に立ったかどうかは、自分で判断しろ……ついて来るなら勝手だ。俺の目的は三大勢力と、それに加担する者達のみ……」

 

俺は二人を見渡しながら、そう言う。その言葉を聞き、二人は気を引き締める

 

「今現在、コカビエルが駒王学園に出現している。そこへ近づいてくる魔力から察するに、そいつはヴァーリ・ルシファー。現白龍皇だろう……その事件は直ぐに解決するだろうが……その後に、アザゼルが必ず和平交渉をするはずだ。その和平交渉の時の会談を狙い、俺は奴らに宣戦布告を行う」

 

「悪魔への警告にゃん」

 

「そうだ。その後はしばらくの間、奴らに攻撃はしない。まずは、聖獣や天使の強化を行う。禍の団が戦力を減らしてきたと感じた時、此方側から戦争を開始する」

 

時期的には早くに戦争を仕掛けるだろうが、此方が仕掛けるにはまだ時期が早い……

 

「なら、私も戦力を集めて置くにゃん」

 

「余計な事をするな、面倒事になるだろう」

 

「大丈夫にゃん。実は、颯真ってはぐれ悪魔の中では人気NO.1にゃから、多くのはぐれ悪魔……元人間たちが手伝ってくるはずにゃん」

 

「死ぬことになってもか?」

 

俺は白音を見てそう言う

 

「死ぬことになってもにゃん……魔帝が起こしたあの時の嵐で何人かの純血悪魔が死んで、自由の身になった転生悪魔もいるくらいにゃん……」

 

「俺はそいつらに期待なんざしないが、俺のやる事に参加するなら。勝手にすればいい……俺の邪魔をする存在ならば、俺は殺すがな……無駄話は此処までだ。俺はこの後、駒王学園に向かう……話をする奴が居る」

 

「なら、私と白音は出来るだけ勢力を集めてみるにゃん」

 

「頑張ります」

 

「期待はしない。元々、俺一人でやるはずだった戦争だ……お前らがいようといまいと、俺には関係ないからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駒王学園、結界が張られていることは知っているが、この程度の結果しか晴れていないのは驚きだな。シトリーが居るんだから、もう少しましだと思っていた

 

「っ!! 貴方は!!」

 

「悪いが、お前と話す必要性を感じないんでな。此処は通してもらうぞ」

 

俺に気付いたシトリーを無視して、そのまま結界を破り、中へと入る。そこには、既に白龍皇によって倒されているコカビエルの姿があった

 

「っ!! 誰!!」

 

俺の存在に元から気づいていた白龍皇を除いて、初めて俺の存在に気付いたのは無能な王であるリアス・グレモリー。その言葉と同時に、俺を見る者達

その内の四人は、俺の姿を見て驚いていた

 

「……貴様らに興味はないが、ある人物目当てで来た」

 

「なんで……颯真さんが……」

 

「……颯真、お前……」

 

「魔狩り……あの時よりも、ずっと強いオーラを纏っている……」

 

俺はその人物を探すが、どうやら遅かったようだ。既に死体となり、その姿は醜い物だった

 

「死んだか、ガリレイ……」

 

聖剣計画の重要人であるバルパー・ガリレイ……今回の俺の目的だ……少し、聖剣の成果の物を分けてもらおうと来たのだが、間違ったか?

 

「……颯真、さん……」

 

「……木場裕香。久しいな、此処までの実力になるとは思わないかったが……悪魔になるとはもっと思っていなかったぞ……」

 

「……私は……」

 

「大方、聖剣計画の子供たちを守るためにそうしたんだろう。別にその行動が間違いなんて言わないさ。俺にとって、それが嫌だったと言うだけさ」

 

「っ……」

 

「俺が悪魔……三大勢力に喧嘩を吹きかけているのは知っているだろう? その時、お前がどう動こうと興味はないが……俺の邪魔をするなら、お前でも殺す」

 

俺はガリレイの体を持ち上げ、そのままこの場を立ち去ろうとするが……それを許すほど、周りの人間が出来てるってわけじゃないのも、知ってる

 

「……待ってもらおうか……魔帝」

 

「何か用か? 白龍皇……」

 

「いや何……こんな所で、世界でもトップ10に入る実力者に出会えたんだ……戦いを仕掛けるのが、俺なりの歓迎の様な物さ」

 

「無意味な物だな。悪いが、貴様のような雑魚と……遊んでいる気は無い」

 

「遊びとは言ってくれるな、魔帝!!!」

 

白龍皇が俺に向かって突撃してくるが、その体は空中で止まり、そのまま地面へと叩き付けられる

 

「ガハッ!!?」

 

「天道だけで済んでしまうお前に、本気なんぞ出す価値もない」

 

だが、オーフィスがこちらを先に潰すという事になれば、流石の俺も本気を出さざるを得ないがな……

 

「いずれにしろ……貴様と本気で対峙するのは、もう少し後だという事だ。俺はこれで失礼するぞ」

 

「ま、まて……!!!」

 

話を聞かず、俺はその場で転移した。準備期間をあんな戦闘狂と過ごして無駄にする訳にもいかない。俺はガリレイの体を知らべ、聖剣の因子の塊を入手した

 

「これがあの計画の最終結果か。下らない物を作り出した……だが、今回に限って言えば、役立つだろう。俺以外の、最後の切り札として」

 

その言葉の意味を知る事は出来ない。いや、いずれは知ることになるだろうさ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サーゼクス side

 

「何? それは本当か……? リアス」

 

「はい、サーゼクス様。あの場に、魔帝が突如として出現しました」

 

しまったな……出て行くのが遅すぎた。彼をこのままにすれば、悪魔側に甚大な被害が出ると言うのに……

 

「彼は何か……?」

 

「はい。どうやら……裕香、イッセー、アーシア、そしてこの間眷属にしたゼノヴィアと面識があるようです」

 

名前は颯真君と言うのか。この名前……つまり、あの事件の犯人は彼だったという事か……幼いながらも、あれだけの力を持って……

 

「その後……聞いておられますか? サーゼクス様」

 

「ん、ああ。すまないね、続きを頼む」

 

「はい、彼はこの場に結果を破って現れ、そのまま目的であろうバルパー・ガリレイを連れて。少し裕香と会話したようです。会話内容は軽い物でしたが、邪魔をするならと言っていたことから、何か大きいこと起こす可能性があります」

 

大きなことを起こす可能性……十中八九戦争だろうね。彼は、我々三大勢力を滅ぼす為に今まで生きてきたような物なのだから

 

「その後、白龍皇が魔帝を止めました。彼との問答の後、白龍皇の攻撃をいとも簡単に止め、そのままその場を後にしました」

 

「なるほど……ありがとう、リアス。ゆっくりと休むと言い……しばらくしたら、僕もそっちに行くから」

 

「分かりました、それではお休みなさ……待ってくださいお兄様!!? 今の発言はどう……!!」

 

僕はモニターを切り、そのまま考え込む。本気を出せたとしても、今の僕が彼に及ぶかどうかも分からない。同盟を組み、自分たちの勢力を強化しなければならない

今度の会談、必ず成功させなければいけない。悪魔の未来の為に……そして、妹の未来の為に……




アンケートその二をまだ出しているので、見て下さい

今回の話は少し、キャラが崩壊した気がします
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