後キャラ崩壊注意です。
第一話
ヤマトは別世界へ移動できたらしい。
まあ、この艦に居る殆どの人が英語とか喋れないから今回も日本に行くんだけどね。
あ、そうそう。俺はなぜか主計科員から主計長になってた。あえて言うけど俺は虫嫌いではない。
そんなことはどうでもいい。給料無いし。
別世界へ移動した障害か波動エンジンはオーバーヒートしていてまともに使えないそうだ。今は宇宙空間に居るから相転移エンジン(出力が落ちるけど大気圏内での安定稼動改造済み)を動かしているから波動砲を除く全兵器を使用可能。防御装置も全て使えると翔子さんは言ってた。この機会に波動エンジンを改造するとも…。これ以上どこを弄るんだよ。ついに六連大炉心にでもするのだろうか。
外を見ると赤くなっている。もう大気圏に突入しているようだ。
日本は夜の面にあるので大気圏を突破したらすぐに暗くなる。
「総員第一種戦闘配備」
どうやら戦闘らしい。主計科は戦闘時ほぼ通常通りのシフトである。仕事は大体艦内への戦闘糧食の配布くらいだ。
大体皆が暇なときが忙しい。
大気圏を突破し、前回みたいにまずは日本へ行こうと考えていたらレーダ手が叫んだ。
「ミサイル接近、数三百、五百、まだ増えます!」
「大気圏内最大戦速、振り切るのよ」
すぐに加速して音速を軽く超える。それでもまだミサイルは接近してくる。既にヤマトと同じ高度にまで達し、後ろから追いかけてくる。
「下げ舵三度、目標日本。ミサイルは艦尾魚雷で迎撃、第三主砲と第二副砲は対空三式を装填して待機!」
私はミサイル迎撃命令を出した。艦尾魚雷発射管から対空魚雷が発射され、後部砲塔には対空三式弾が装填され、ミサイルに狙いをつける。
「魚雷命中、残りミサイル百七十三です」
レーダー手からの報告を聞き、主砲、副砲に発射命令を出す。
「残りミサイル一、まもなく最終迎撃ライン突破!」
「波動防壁展開、急いで!」
「波動防壁展開しました」
青く薄い幕がヤマトの周りを囲う。これで核兵器を超える威力を持っていてもヤマトを傷つけることは出来なくなった。
「艦尾に被弾!?炸裂した敵ミサイルより重力波を検出、防壁ごと艦尾ロケットノズルを消滅させられました」
予想外の報告に私は一瞬思考が止まったがすぐに被害状況を確認する。
艦尾三本ある安定翼の内左舷下部にある一本が基部のロッケトノズルの一部ごと消滅していたけど航行に支障は無く死者も出なかったようだ。
ミサイルを回避するために加速した結果既に日本上空に着いてしまったけど、そこでもまた戦闘が行われていた。
大戦艦ハルナとキリシマが俺たちが乗っているイ401に止めを刺そうと、二隻が合体した状態で超重力砲を撃とうとしている。しかし彼女らがそうしている時点で俺達の勝ちは決まっているようなものだ。あとはここで必死にもがいてる振りをして、白鯨からの侵食魚雷を待つだけだ。
静がありえない報告をしたのはそんなときだった。
「艦長!この海域の上空に未確認の飛行物体が!」
「何だ静!ここにUFOが現れたのかよ!」
杏平も思わず叫んでいる。
「これはUFOではありません!戦艦のようです!しかし既存のデータに一致するものではありません!」
モニターに件の戦艦が映る。中央に巨大な司令塔、砲塔の配置は大和型戦艦と同じ配置になっているが大きさは大和型を凌駕している。
「どう言うことでしょうか。霧の新種かもしれません」
いきなり空中の戦艦が左へ回転し、全ての主砲副砲を海面に向ける。あんな事したら中に乗っている人は立っていられないだろうからやはり僧の言う通り霧なのだろうか。
「違う。あれは霧じゃない」
「イオナ、それは本当か!」
「私はあの艦を知らない。それに戦術ネットワークには未確認飛行物体の迎撃に失敗したとアップロードされている」
つまりイオナだけでなく全ての霧が知らないことになる。だとするとあれは…。
モニターを睨みながら考えていると例の戦艦の全砲門から青白い閃光が発射され大戦艦二隻へ向かうがクラインフィールドに阻まれる。だが静が叫ぶように報告する。
「ハルナ・キリシマのクラインフィールドが正面と上部に集中!」
「一撃でそれだけの威力があるのか。…杏平、あの二隻に向かって撃てるものは全て撃て!今がチャンスだ!」
「くっそぉ、こうなりゃヤケだっ!」
全魚雷発射管から魚雷が射出され同時に海底の白鯨からも預けていた侵食魚雷が射出され、重力子を放出しながら霧の大戦艦二隻が崩壊していく。本来ならば超重力砲の発射タイミングまで粘らなければいけなかったが、あの戦艦のお陰で艦体下部のクラインフィールドが無くなり、白鯨の侵食魚雷を直接当てることが出来た。
「さて、次は上の戦艦だな」
むしろここからが本番かもしれなかった。
「戦艦二隻大破、いえ轟沈です」
「着水準備。各員は戦闘配備のまま待機、新手に備えて」
コスモレーダーが使えれば地球の反対側まで索敵出来るけど、ジャミングによりそれは出来なくなっている。
そんなことより私の戦闘介入の判断は正しかったのか今になって不安になってくる。
「通信長、あの潜水艦と通信を繋いで」
「了解。……通信繋がりました」
天井のモニターを見るとあの潜水艦の発令所だと思われる空間に居る五人の少年少女が映った。
「ぁーぁー…こちら恒星間航行用超弩級戦艦ヤマト。私は艦長のルーナ・ジャクロットです」
艦長として名乗る。この艦の肩書きに驚いていた五人だがその中の一人の黒いスーツを着た少年が挨拶を返してきた。
「こちらは潜水艦イ401。自分は艦長の千早群像です。貴艦の支援に感謝します」
どうやら介入したことについては感謝されてるようだ。
「しかし余り話している時間がありません。今轟沈した戦艦を指揮していた旗艦がその艦隊を連れて来るようです。なので我々の拠点である硫黄島までお越し頂きたい」
初対面の人にいきなり自分たちの拠点へ来るように言うなんて常識では考えられないけど、ここは従うしかない。この距離であの戦艦を沈めた魚雷を撃ち込まれたらヤマトでも耐えられない。
「我々はこの世界に来た直後のためこの星の地理が分からない。なので誘導してもらえませんか」
「…分かりました。硫黄島まで案内しましょう。出来ればあなた方のことも話していただきたい」
「ええ、それは分かっています。では後ほど」