右手首がすごく痛いですが…。
原作から結構かけ離れたコンゴウ艦隊戦の前編です。後編も早めに出します。
その後後日談的なもの(後編で書かれるかも知れません)を書いて蒼海世界編終了とします。(短いって言われても原作ストック的にね)
「着水まで十、九、八、七…」
カウントダウンが始まる。
そして三とカウントされたとき、私は命令を出した。
「全砲門、撃ち方始め!」
「撃てぇー!」
命令を受け取った砲雷長が各砲門に指示を出す。
主砲副砲が全て横を向き、舷側短魚雷と艦尾魚雷発射管やミサイル発射管のカバーが開く。
それぞれ砲弾、魚雷、ミサイルを撃ち出した。
今回使用した弾頭は相転移弾頭。起動条件を満たすとその場で相転移エンジンの中で起こっている相転移現象が起こり、周囲の物質やエネルギーを消滅させることが出来る。
この弾頭の前には波動防壁もクラインフィールドもディストーションフィールドも効果が無い。
炸裂した五十三発の相転移弾頭はその場で七色の光を伴う相転移現象をおこし範囲内の物質を消滅させた。
しかし、ヤマトも少なからず損害を受けた。一度に二百を超える侵食弾頭を受けディストーションフィールド発生装置の損傷、第一主砲消滅、第二副砲と煙突状構造物消滅、右舷対空砲および短魚雷発射管の消滅、左舷安定翼損傷、左舷展望室消滅、後部カタパルト一部消滅、第三艦橋前方の高圧対応格納庫消滅、レーダー損傷による索敵範囲の低下。魔の艦長室も消滅。艦体の五分の一消えている状態なのにまだ中破よりの小破となっている。
「一気に海底まで潜るわよ!煙突ミサイル撃ち方始め!海中を掻き乱して」
「了解、通常弾頭を選択。撃てぇ!」
霧の技術でも水中ではソナーに頼るしかない。その点、私達のほうが有利。コスモレーダーをソリトンレーダーに換装したから水中だろうとジャミングだろうとお構いなしに使うことが出来る。ただ索敵範囲は五十光秒から一光秒にまで縮んでしまったけど。(しかも今はさらに狭くなってる)
話を戻すと海中を荒らしてしまえば霧がヤマトを見つけることは困難になるのだ。
「敵艦隊健在、消せたのは軽巡および駆逐艦です」
どうやら一瞬で相転移弾頭の弱点を見切られたらしい。
相転移弾頭の弱点は効果範囲が狭いこと。それが分かったクラインフィールドを張れる艦は出来る限り遠くにクラインフィールドを張って無効化したのだ。
「そして相転移弾頭じゃクラインフィールドにエネルギーを蓄積することもも出来ない…か」
エネルギーを与えるのではなくエネルギーを消すのでクラインフィールドにとってはそこにはまだ
だからクラインフィールド持ちにとっては損害ゼロとなる。
「イ401とタカオは」
「作戦通り硫黄島から離脱、現在は合流地点に向かっています」
そもそも今回の作戦は戦力的に劣っている蒼き鋼を支援、霧の艦隊を撃退し、青き鋼と合流することである。
「イ401と通信できる?」
「量子通信、超空間通信共に反応ありません」
千早艦長からその場合の対応も聞いている。それは単艦でも独自行動。
となると今一番の脅威は索敵能力の強いヒエイとナチ。この二隻に気付かれず移動することは困難だ。
「だったら大きく動いた方が良いわね。海面へ浮上する。波動エンジン始動!上昇角八十五度よ!」
「りょ、了解!上昇角八十五、浮上します」
「波動エンジン全炉心始動、出力最大値だよ」
「ヤマト海面に出ます!」
ほぼ垂直に海面に飛び出した。少しだけ前に傾いてるから前に倒れる。あ、第三艦橋大丈夫かしら?
「衝撃に備えよ!」
そして艦底部を海に叩きつける。その衝撃でも一切の損傷が無い。
「脚を止めないで!第二戦速、主砲副砲撃ち方始め!」
第二戦速でも五十ノットを出す戦艦。恐ろしいわね。
残った第二第三主砲と第一副砲が青白い光を放つ。
「余剰出力を波動砲に回して、牽制射三連!」
「了解!波動エンジン出力八十パーセント、波動砲発射シーケンスに移行」
「波動砲エネルギー充填率六十、七十九、八十四、九十七,百八、エネルギー充填率百二十パーセント」
「ターゲットスコープオープン、電影クロスゲージ明度十五、総員対ショック対閃光防御」
「照準固定。波動砲発射まで十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、波動砲ぅてぇぇえ!!」
艦首にマイクロブラックホールを作りそのホーキング輻射に指向性を持たせ撃ち出すヤマト最強兵器。その莫大な熱量が海水を一気に蒸発する。しかしその一撃はどの艦にも当たらず直進し、やがて雲を突き抜け、大気圏を離脱した。
「第二射、てぇえ!」
戦術長は第一射の号令でお疲れのようです。絶対艦長の次に疲れる役職だよあれ。
その一撃も当たらない。というより当てない。
「第三射、撃てぇ!」
結局通常兵装と同じ号令になってる。お疲れ様です。
どの艦にも当てないのに三発も撃った理由は霧にデータを取らせる為だ。そしてその威力の数値を見て撤退してくれればとても嬉しい。
「量子通信全周波数放送出来る」
「大丈夫です。いつでも行けます」
力強い返事を返す。それに答えて私はマイクを取る。
「こちら恒星間航行用超弩級宇宙戦艦ヤマト。今のは牽制射です。これ以上この海域に留まるなら、次は当てます」
さて、大戦艦コンゴウはどう出るのかしら。
次の世界は作者の一作目の世界です。リメイクも兼ねてます。リメイクと言うよりリライトですけどね。