せかいシリーズ   作:猫舌36@活動停止中

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やっとこさサブタイトル決まりました。
それでは「転生吸血鬼異世界珍道中」始まります。


第二部 転生吸血鬼異世界珍道中
プロローグ


病院のベッドに横になりながら、自分が後どれくらい生きていられるかを考える。

心臓の鼓動は1回ごとに弱まっていると感じるし、呼吸すらつらいと思う。

もって後1晩くらいだと自分でも分かる。今晩は完徹しよう、きれいな星空を見よう。病室の窓から見える空を見ながらそう思う。東の空が見える窓からは半月が見えていた。

僕は生まれつき体が弱かった。兄と姉が1人ずつ居るけど二人はとても元気だ。

霊術と言う魔法みたいなものを扱い、怪異を退治することを生業にしている我が家にとって僕みたいな病弱な子は邪魔な存在だった。

そんな訳で僕は同じ怪異退治をしている大倉家に引き取られることになった。向こうは現当主とその奥様が同盟国防衛軍に所属し、かなり活躍しているそうで資金面ではまったく不自由してないらしいし、それを裏付けるように承諾してくれた。

当主の暦さんと妻の渚さんはよそ者の僕にとても優しく接してくれた。僕が来てからはずっと家に居てくれたし、霊術を用いて病弱体質を改善させようとしたり、僕にオリジナルの霊術を教えてくれたりした。

はっきり言って本物の両親より優しかった。

優しいと言えばあの人もだ。人と言っていいかは分からないが自称獣人の真琴さんもいい人過ぎる。彼女は僕に知らなくてもいいことを教えてくれた。常識的なことではなくマニアックな物ばかりを。学校では習わない身の回りの科学知識から新型戦闘機の操縦法まで。

しかし、2週間前から体調が急に悪くなったらこの状態である。原因不明の不治の病。暦さんたちも頑張って治そうとしたけどどんな手段を用いても直ることはなかった。癒しを司る神様の力を使ってもだ。

もう一度朝を迎えられるとは思えない。

今眠ったらもう二度と目を開けることは出来ないと思う。だから精一杯目を開け続ける。窓の外に広がる星空を目に焼き付ける。

偶然流れ星を見ることが出来た。限界が来たのか視界が暗くなる。それでも意識があるうちに流れ星に願う。もっと生きていたいと。

そこで意識が途切れてしまった。

そして。

目が覚めた。もう二度と目を開けることはできないと思っていた。

しかし目の前の景色は見たことのないものだった。

もっとも、今まで窓からしか外を見ていないから見たことのある景色は限られるけど。

どこまでも続く草原に満天の星空、頭上には大きな満月。タイムスリップしてしまったか異世界に転生してしまったか。タイムスリップは時空連続体が繋がっている全ての世界の時間を巻き戻さないといけないから神様でも不可能。転生の場合は転生の間とも言うべき空間で一度目が覚めるはずだからそれも違う。

まぁ、いっか。とりあえずは寝よう。面倒なことは後で考えよう。

星空の下で僕は眠りに落ちた。




来月から本格的に更新していきます。
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