せかいシリーズ   作:猫舌36@活動停止中

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第5話

この世界に転生して3週間。文化の違いとか地理とかを教えてもらったり、シャロさんに魔法を教えたりして過ごしていた。

それが終わったので僕は目的の無い旅に出ようとしていた。お目付け役(笑)としてシャロさんも一緒に。

義理とは言え姉妹で旅するなんて、どこの不思議な旅の錬金術士かな?

流石に錬金術は出来ないんだけど。

この世界には転生物のお約束なのか魔物とか盗賊とかがいるけど、僕の場合武器とか鎧は必要ないし、それは僕に鍛えられたシャロさんも同じだ。

 

「目的が無いとは言ったけど、姉さんをここに帰さないといけないからいつかは戻ってくることになるんだよね」

 

見方によってはシャロさんを連れまわすことが目的に見えなくも無い。まったく、どっちが姉だよ。本来の年齢は同じ17歳だから性格とか育ちの差なのかな?

 

「さてと、大体の準備は出来たかな?非常食も持ったし、フェランス王国の地図も持ったね。水は作れるからいらないし、武器はこの安っぽいのを無理矢理強化したこの剣があるし…あとギルドの会員証も」

 

普通に鍛冶屋で買ったロングソードだ。必要は無いけどあって困ることも無いだろう。個人的には短い奴がいいが、今の体系を考えるとリーチ的に厳しい。

吸血鬼の身体能力で相手を圧倒すればいい?魔法で強化して無いシャロさんに腕相撲で負ける程度だよ、今の身体能力…。

真相を言うとシャロさんが吸血鬼をも凌駕する馬鹿力の持ち主ってだけなんだけど。しかも脳筋では無い。むしろ頭の回転は速い方だ。要するにリアルチートである。

 

「明日の朝出発だったよね?」

 

「そうだよ。まずは南のレンバッハ帝国、そこからカナリウム共和国、ラヴィーナ、インフィアと反時計回りに行って、フェランス王国に戻る感じで行くよ。そこから海を越えるか一度ここに戻るかはまた考えるけど」

 

移動方法は一部瞬間移動を使うが基本は徒歩だ。馬車とか渡し舟も使うときは使うけど。

瞬間移動は超長距離を移動するときくらいしか使わない。と言うより、高が数キロ程度の距離をわざわざ瞬間移動するなんて非効率的だよ。

 

「あ、後これ持っといて。いざと言うときの最終兵器」

 

エドワーズさんから古代文明の遺物を貰い、それを出来るだけ直して使えるようにしたものを渡す。

 

「ふーん、一応貰っておくわ。じゃあ私はもう寝るねー」

 

「うん、おやすみー」

 

シャロさんが部屋から出て行き僕1人が残った。僕ももうすぐ寝るつもりだけど。

吸血鬼だからといって人間の社会で暮らしていくには昼間おきて夜は寝る生活にしたほうが都合がいい。

眠いと思いつつも今日行う最後の作業を始める。バッグに魔力吸収と空間拡張、それと重量軽減の(いん)を書き込んでおく。

印と言うのは分かりやすく言えば魔方陣で、この少なくとも明治以前から使われている昔ながらの技術だ。利点は発動する魔法をイメージしなくても魔法を使える。しかし、イメージをしないと言うことは汎用性を失うと言うことで、それが欠点になっている。

普通は印に魔力を送って使うのだが、これの場合は5年前ようやく実用化された魔力吸収の印で周囲の魔力を吸収し、そこからから空間拡張と重力軽減の印に魔力を送る形にしている。

効果としてはバッグの中が見た目以上に大きくなることと、軽量化。そのまんまだ。

 

「まずは南か…」

 

さっき自分で言った旅の計画を思い出しながら呟く。

 

「南にいくと日差しが強そうだなぁ」

 

いくら紫外線を弾いてるから日光で燃えないとは言っても(そもそも日光耐性があるから燃えはしないけど)、何で紫外線を弾くと吸血鬼の弱点が消えるかは分かっていないので僕はそこだけが不安だった。多分大丈夫だろうとは思うけど。




次回ようやく出発です。多分土日に投稿します。
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