せかいシリーズ   作:猫舌36@活動停止中

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あの交響詩篇エウレカセブンが映画化ぞおおおおおぉぉ!宴じゃああああああぁぁぁぁ!!


第12話

「ん…ここ…は」」

 

目が覚めると少し硬いベッドの中だった。

起き上がろうと体を動かすが、間接を曲げるたびに痛みが伴い、まともに動けなかった。

上半身を起こすことで限界を迎える。

 

「よかった。ようやく起きたか」

 

「あ、らみあちゃん。ここはどこ?」

 

少しかすれ気味の声だったが、ラミアちゃんには聞こえたようだ。

 

「ここはレンバッハの一番北にある村、バルグ村だよ。ちょっと待ってて水貰ってくるから」

 

ベッド横の椅子から立ち上がり、部屋を出て行く。

そっか、なんとか国境を越えられたんだ。

だけど、悔しいなぁ。あの銀髪の吸血鬼には勝てなかった。

窓の外は暗くてよく見えない。夜にしては星の光が見えないし。今日は曇りなのかな?

 

「戻ったよ。はい水だよ。ここの水は美味しいしミネラルたっぷりで体にもいいよ」

 

差し出された水を受け取る。確かに美味しい気がしなくもない。違いが分からないとは言えない。

そうじゃなくて。

 

「ラミアちゃん、今何時?」

 

「昼の2時くらいだと思うよ。正確な時間はまだ分からないけど」

 

「この明るさで昼なの!?」

 

びっくりしてお水吹きかけちゃった。

 

「ここバルグ村は地下にあるんだよ。ここ自体が古代遺跡、そこに村を建設したんだよ」

 

僕としてはちゃんと保存してもらいたかったけど、と付け加えた。

そこは何と言うかラミアちゃんらしい。

少し不満げな顔をしているラミアちゃんにもう1つ質問をする。

 

「あと、私何日寝てた?」

 

「今日で4日だね」

 

あら、そんなに寝てたんだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう大丈夫だと言うシャロさんをもう1度寝かし付け、病院を出る。

入院費はこの4日で稼いだけど、自分用の武器を買うお金が足りない。

お金を稼ぐ方法は普通の人なら農業とか加工業とかが主だけど、僕達みたいに旅をして暮らしている人の主な収入源は魔物退治だ。

因みに魔物と怪異の違いは勝手に現れるか、人に認識されて初めて現れるかどうかだ。勝手に現れるほうが魔物になる。

強さで言えば魔物<怪異だけど、その分怪異は人に認識されなくなると実体をなくし、最終的に存在が消えてしまう。

僕みたいな元人間の怪異は自分で自分を認識できるから、そう簡単には消えない。もっとも人としての意識は次第に消えていくから、時間が経つにつれその恩恵も消えていく。

閑話休題。

ただ魔物退治をすればいいのではなく、依頼を受けてそれを履行することで初めてお金がもらえる。

依頼の受付やお金の取引をするのがギルドであり、そこに所属する人を冒険者と言う。

冒険者になるからにはギルドに入会したほうが言いとグラハムさんとリアさんに言われたから入会しておいたが確かに旅をするうえでは有用だった。

個人的に一番大きい特典は、古代遺跡に自由に入れてそこでの採取も自由に行えることだ。これが許されているのは、冒険者のほかにはエドワーズさんみたいな考古学者くらいだ。

そんなことを考えている間にギルドの依頼掲示板の前に付いた。依頼の受け方は簡単。掲示板に張られているはがき程度の大きさの紙の依頼票をはがして、受付へ持っていくだけ。

しかし今日は稼ぎのいい依頼はなかった。

しょうがない。明日にしようとギルドから出ようとする。

 

「よぉ、お嬢ちゃん。最近よく来てるけどさぁ、ここは子供の遊び場じゃねぇんだぜぇ?」

 

さて、夕飯は何にしようか。病院の食堂のメニューは一通り食べたし…たまには自炊しようかな?でも場所が無いか。

 

「無視してんじゃねぇよっ!」

 

何だよもう、うるさいな。食材にするぞ。

吸血鬼ジョーク、流行るだろうか?

 

「少し黙ってください」

 

振り向いて注意した。予想通り、醜い酔っ払いの大男だった。これで少しは黙るだろう。

さてと、帰るか。やっぱり今日の夕飯は普通に病院の食堂でいいや。作る気分じゃなくなった。

周りの人たちは大男に対して冷たい視線を送っている。その目は『吸血鬼相手に何やってんだ?』と言っている。

この外見年齢で冒険者と言うと面倒なことも多いので基本的に吸血鬼と言うことは隠して無い。吸血鬼だからと言って差別されるようなことも無いし。

だからここの常連は大体僕が吸血鬼であることを知っていた。

言いたいことは言ったから、踵を返して出口へ向かう。

 

「何だとこのクソアマがあああああああぁぁぁ!」

 

大男が後ろから殴ってきた。僕の後頭部に当たる。

だけど、ちっとも痛くない。このパンチよりも蚊の吸血のほうが怖い。

まったくダメージを受けてないことを見て大男が驚愕した。

 

「う…嘘だっ!」

 

「そこの竜宮レナ黙るんだよ」

 

あ、このネタ異世界じゃ通じないか。なぜかシャロさんには通じたけど。

 

「……なるほど。そういうことか」

 

何で今まで気付かなかったんだろう。

異常な身体能力となぜかこの世界では僕しか知らないネタを理解できたかなんて、少し考えれば分かることじゃないか。

 

「ま、待て、決闘だ!正々堂々勝負しろ!」

 

再び帰ろうとしたところで、また呼び止められる。いい加減しつこいな。

 

「後ろから殴ってきて正々堂々…ちょっと何言ってるかわかんないです」

 

そう言って、ギルドを後にした。

今度会ったときは、もっと絡まれるだろうけど、そのときは実力行使だ。慈悲はもう無い。

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